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VR空間で打ち合わせ!? モノビットエンジンを企業間で活用

平田機工が、工場間や遠隔地とVRコミュニケーション

7月12日発表

 モノビットは、エンジンやトランスミッションなど自動車部品や、半導体関連などの生産を行なう平田機工が、「モノビットエンジン」を複数人参加型CAD・VRシステムに採用したことを発表した。

VRでの打ち合わせイメージ

 今回採用された複数人参加型CAD・VRシステムは、モノビットエンジンでの「Monobit Unity Networking 2.0」と「VR Voice Chat」を利用し、VR空間で3DCADデータを実物のように扱い、そのままボイスチャットでの打ち合わせが可能となる。平田機工はいくつもの工場拠点があり、取引先も様々だ。このシステムを使うことで、CADデータで見てもらいたい部分などを距離を超えて直接打ち合わせが可能となる。

 平田機工は早くからVRを導入し、3DCADモデルを使った営業での打ち合わせなどにも活用していた。今回モノビットエンジンによるシステムを使うことで、このVRコンテンツを使って、距離を超えた情報交換が可能になる。VRを使ったチャットシステムは今後一般ユーザーにも普及していくと予想されているが、平田機工は自社ですでに持っていたVRによる製品の情報交換システムをモノビットエンジンを使って応用・拡張することで、いち早く実用化することとなる。

 コンシューマではなく、まずBtoBにおいて複数人参加のVRコミュニケーションが実現する、というところは“先端技術の実用化”という視点において非常に興味深い。現在、会社でCADデータや3Dモデリングデータをやりとりし、打ち合わせをするというケースは様々な分野で多くなっている。今回のVRコミュニケーションシステムはその打ち合わせをスムーズにできる可能性を持っている。今後様々な分野で活用されるのではないだろうか。

 会社の打ち合わせはもちろん、「VR空間でモデルハウス内をガイドと共に歩く」、「新商品の特徴をVRで説明する」などBtoBからBtoCへの広がりも考えられる。今回の平田機工の取り組みと、そのフィードバックにより、より実用性を増したVRコミュニケーションシステムがどのような展開を見せるかも注目していきたいところだ。