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チームで戦え! 「Morrowind」の新PvP「バトルグラウンド」を先行体験

ウォーデン大暴れ! クマがひしめく大乱戦の中、勝利をもぎ取ったのは……

4月26日開催

 DMM Gamesは、本社にてWindows/Macintosh向けMMORPG「エルダー・スクロールズ・オンライン 日本語版(以下、「ESO」)」で実装されるPvPコンテンツ「バトルグラウンド」のメディア向け体験会を開催した。このイベントでは6社のメディアが参加し、対戦を行なった。

ルール解説はプロデューサー松本卓也氏が担当

 「バトルグラウンド」は6月6日より発売されるアップデートパッケージ「Morrowind」によって追加されるコンテンツの1つ。最大12人、4人の3チームが参加可能なコンテンツで、プレーヤーはあらかじめチームを組んだ上で、「バトルグラウンド」に参加要請をすることで対戦できる。今回はこの対戦コンテンツを体験できた。その感触を語っていきたい。

【『ヴィベクの呼び声』(吹替版) ~エルダー・スクロールズ・オンライン 日本語版】

【先行体験会】
Bethesda SoftworksのエクゼクティブプロデューサーColin Mack氏のビデオレターも
「Morrowind」で参加する声優情報も明らかに

三つどもえの大乱戦が楽しめる新PvP「バトルグラウンド」

 「バトルグラウンド」は、1チーム4人の3チーム、最大12人で参加できるPvPコンテンツだ。これまで「ESO」では大規模な対戦か、決闘しかPvPコンテンツがなく、今回チーム戦での対戦型コンテンツが導入されることとなった。マップは常に“3つどもえ”の戦いが展開するようになっており、プレーヤー達は白熱の戦いを繰り広げることとなる。

6メディアが参加して戦いを繰り広げた
「バトルグラウンド」の基本ルール。3つどもえの戦いとなる
ルールに合わせてオブジェクトが配置される

 「バトルグラウンド」もシロディール同様キャラクターが10レベルになると参加できる。ソロ、もしくはパーティでの参加が可能で、プレーヤーはダンジョンに参加するように「アクティビティ検索」で「バトルグランド」を選んで参加できる。

 対戦ルールは「チームデスマッチ」、「キャプチャーザフラッグ」、「ドミネーション」があり、対戦ルールはランダムで決定する。対戦時間は一定の得点を超えることで決着が早く着くこともある。「チームデスマッチ」はシンプルなチーム対戦。倒されると拠点からのリスポーンとなる。15分の間にどれだけ敵を撃破するかが鍵となる。

 「キャプチャーザフラッグ」は拠点に“旗”が出現する。敵の陣地の旗を奪い自軍に持ち帰れば得点になる。敵の旗を奪い、自軍の旗をいかに守るかを考えさせられるルールだ。「ドミネーション」はマップに出現する4つの“戦略拠点”を奪い合うルール。戦略拠点はシロディール同様、旗の周りに集まった人数が多い方が占領速度が速い。いかにチームでうまく動くかが重要となるルールだ。

 バトルフィールドも3種類。すべて「Morrowind」で追加される“ヴァーデンフェル”のフィールドで、3チームでの対戦マップとなっている。各マップを紹介したい。古代のドワーフの荒れ果てた遺跡「アルド・カラク」はドワーフの背の高い建物が多く視線が通りにくい。

 「フォヤダ採石場」は遮るもの、隠れられるものの少ない広大なフィールドとなっている。ここで注意するのは“溶岩”。あらゆるところに溶岩が流れており、上にはぼろぼろの橋があるだけ。油断をすると溶岩に落ちて大ダメージを負ってしまう。「ウラッラ」は高低差の激しいフィールド。中央の高地を占めれば敵を一方的に攻撃できる。しかし高地では落下ダメージも負いやすいので注意が必要だ。

 今回はGAME Watchを加えた6メディア「ファミ通」、「4Gamer」、「Game Spark」、「Online Gamer」、「ASCII」が参加、各媒体2名が参加し、3チームが参加する2vs2vs2の戦いが行なわれ、これに勝ったチームに1人を加えた形での3vs3vs3の決勝戦が実施された。次章ではこの戦いの感触を語っていきたい。

【バトルグラウンド】
最初は3つのマップが実装。今後追加されるという

どうとどめを刺すか、敵を止めるか、隙を突くか? 様々な思惑が交差する戦い

 今回の体験会では、筆者と、連載企画「『The Elder Scrolls Online』大満喫連載 アカヴィルたちの集い」を担当している池紀彦氏で挑んだ。対戦用の50レベルのキャラクターを使い、戦うというものだった。筆者達はBグループ、「ファミ通」、「Online Gamer」と戦う事になった。

50レベルのキャラクターを作成。筆者は使い慣れたドラゴンナイトを
敵の戦いに乗じて倒すのが基本だ
緑が筆者のチーム。大差をつけられての敗北だ

 50レベルのキャラクターを作る、とのことだが、他の媒体は「新職業のウォーデンで」と皆がウォーデンを選んでいた。筆者達は「やり慣れたクラスが良い」と、筆者は戦士の「ドラゴンナイト」、池氏は「ソーサラー」を選んだ……はずだったのだが、「思ったよりすごく緊張してしまった」ということで、なぜかドラゴンナイトを選んでしまっていた。

 作り直そうにももう時間がなく、結局そのままで、あわてて武器で魔法使い向けのスキルは取ったものの、きわめて中途半端なキャラクターになってしまった。使い慣れたコントローラーまで持参したのに……。一方の筆者は敵を足止めするスキルと、自己回復スキルを取得。盾と剣で防御力を上げ、セカンド武器で弓を持ち遠距離攻撃にも対応した。これで戦える! と思ったのだが、マウスの感度などでこちらも苦戦、視点移動が敏感すぎて、敵を視界にとらえるのに苦労してしまった。

 筆者達の対戦ルールは「チームデスマッチ」。3チームが争う戦いだったのだが、筆者が目の前の敵に集中しすぎてしまい、結果として分断され、池氏が集中攻撃を食らう流れになってしまった。うまいな、と思ったのはファミ通の弓使い。筆者が後ほんのちょっとまで追い詰めた敵のとどめを実に見事にかっさらっていくのだ。結果として惨敗で、3チーム中最下位になってしまった。

 チームデスマッチではやはりいかに敵に攻撃を集中させるかが難しい。ウォーデンは範囲回復スキルもあり、うまく立ち回ると信じられないくらいのタフさを獲得するのにも驚かされた。一方、ウォーデンといえばクマが強いのだが、筆者のように防御を固めた戦士の場合はそれほど脅威ではなかった。ウォーデン使いが集中した今回は、「どれが俺のクマだかわからない!」という状況にもなっていた。ウォーデンは攻守バランスのとれたスキルを持っているため、「バトルグラウンド」で活躍できそうだ。

【チームデスマッチ】
いかに攻撃を集中させ、とどめを刺すかが鍵となる。弓や魔法など遠距離攻撃も重要だ

 第1回戦で筆者達は惨敗だったのだが、決勝戦も参加できた。それというのもAグループトップだったGame Sparkチームの1人が途中退場してしまったため、チームに2人分の空きができてしまったのだ。「俺達ビリだったのにすいません」という感じで池氏とGame Sparkのウォーデンとでチームを組み、他のチームと戦う事となった。今回のルールは「ドミネーション」。拠点を奪うルールだ。

「ドミネーション」では拠点を奪いあう。かたまって動くのは鉄則の1つだ
時には大乱戦も。この時他の旗は無防備だったりする
Game Sparkのウォーデンのおかげで我がチームの勝利に

 今回は意図的に3人で行動した。3人で固まると、旗の占領速度が速いのだ。牽制している2チームをものともせず突入、一気に旗を奪うのがうまくいった。戦いはここから混戦になるのだが、他チームが激しく戦うのに比べ、筆者とGame Sparkのウォーデンは守りに徹した。ここで輝いたのが池氏だ。池氏は巧みに皆の裏をかいた。戦いに夢中になる他のチームと、自己回復で必死に粘る筆者達を尻目にするすると空いている拠点に侵入、見事拠点を奪いポイントを重ねていたのである。

 そしてGame Sparkのウォーデンの巧みさはすごかった。ほとんど初めてのはずなのに、ウォーデンで弱った敵にたたみ込む攻撃がうまく、拠点を守りつつ敵を減らすという戦いで、他チームを遙かに引き離すキル数を獲得し、結果、筆者達が優勝となってしまったのである。正直に言えばGame Sparkのウォーデンが強かっただけなのだが、思わぬ勝利を得てしまった。この場を借りてGame Sparkのウォーデンには感謝したい。

 「バトルグラウンド」はエキサイティングなコンテンツだ。正直、以前実装された1対1のデュエルはプレーヤースキルと構成に差がありすぎるし、戦略的なところでもあまり魅力を感じなかったのだが、今回の戦いはチームでの駆け引き、役割が重要になる。まずはカジュアルに楽しみたいところだ。

 また、「ESO」のPvPといえば3つの勢力でのRvRなのだが、実はこちらも勢力の優劣がはっきりしてしまうと、どんなにがんばっても勝ち馬に乗った大人数の勢力に殲滅されてしまう。そういった点を考えると、今回の「バトルグラウンド」は、数の優劣を気にせず、もっとカジュアルに楽しめそうである。もちろんしっかり4人メンバーを揃えてガチで戦うのもありだろう。「Morrowind」が発売された際は、しっかりこちらのコンテンツも遊んでいきたいところだ。

【ドミネーション】
今回は3人チームだったので戦略の幅が広がった。今度はぜひ4人チームで遊びたい