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「ESO」、アップデートパッケージ「Morrowind」先行体験レポート
クマを使う新職業ウォーデン登場! Elder Scrollsシリーズへの“挑戦”
2017年4月24日 15:00
DMM GAMESは、「エルダー・スクロールズ・オンライン 日本語版(以下、「ESO」)」において、「Morrowind(モロウウィンド)」を発売する。発売日は6月6日。価格は3,700円(税別)より。「Morrowind」は“アップデートパッケージ”としてパッケージ/ダウンロード販売される。有料会員である「ESO Plus」加入者の場合でも、「Morrowind」は別途購入が必要となる。
今回はDMM GAMESにて、プロデューサーの松本卓也氏からこれまでの「ESO」の道のりと、「Morrowind」の特徴を聞くことができ、さらに実装に先がけて本作をプレイ、そして新クラス「ウォーデン」を体験することができた。
「Morrowind」は、現在5作まで出ている「エルダー・スクロールズ」シリーズの3作目「The Elder Scrolls III: Morrowind」で取り上げられている。タムリエル大陸の北東部にある地「ヴァーデンフェル」が舞台となる。オリエンタルな雰囲気を持った世界であり、他の地域とは異なる文化を持っている。植物相の特徴としては、天まで届くような巨大なキノコが強い印象をもたらしている。「The Elder Scrolls III: Morrowind」は、「ESO」より未来の物語でありゲームに登場する巨大都市「ヴィべク・シティ」は、今回の「Morrowind」では建設途中である。
新クラス「ウォーデン」は自然の力を活用する職業で、“ドルイド”のイメージに近い。回復から攻撃、敵へのデバフなどをこなす職業であるが最大の特徴は“クマ”を召喚し戦わせられるところにある。クマをどう支援し、戦うか、新しい楽しさを持ったクラスである。
なお、今回の発表に合わせ、「Morrowind」の予約がスタートする。この機会に予約してみてはいかがだろうか。
クマを使う新クラス「ウォーデン」。様々な自然の力で戦え!
「Morrowind」での大きな目玉となるのが、新クラス「ウォーデン」だ。今回のテストプレイではこの新クラスを中心に体験してみた。ウォーデンは、様々な自然の力を利用して戦う職業で、遠~中距離での戦いが得意だ。クラスとしてのスキルカテゴリーは「獣王」、「緑との調和」、「冬の抱擁」の3つが用意されている。
「獣王」は、自然を利用した攻撃スキルが特徴。「ダイブ」は、翼を持った生き物「クリフ・レーサー」を召喚し相手に突撃させる攻撃魔法。「フェッチャー大群」はハエの怪物「フェッチャーフライ」を大量に呼び出し攻撃させる魔法。継続してダメージを与えられる攻撃だ。
そして空を飛ぶクラゲのような「ネッチ」を呼び出す。「ベティー・ネッチ」ネッチは呼び出されるとプレーヤーキャラクターにマジカを補充してくれる。マジカの消費が激しい魔法使い系キャラクターにとって、かなりうれしいスキルとなるだろう。
そして「獣王」で最も重要だと思えるのがカテゴリーを育てて取得できるアルティメットアビリティの「フェラルガーディアン」。巨大なクマを召喚することができ、敵を襲わせることができる。このクマとの連携は、ウォーデンならではの楽しさである。加えて「ベティー・ネッチ」もかなり強力であり、ウォーデンは「獣王」をまず強化していくのがオススメである。
「緑との調和」は回復スキルが多い。パーティプレイでのヒーラーとして活躍できるスキルが多く、ソロではクマの回復に有用だ。面白いのが、回復に植物の描写が重なるところ。「フンガルの恵み」は自分の前に円錐状の回復フィールドを出すのだが、この範囲にキノコが生える。「治癒の種子」は円形のフィールドが回復フィールドになり、そこに花が咲く。味方にツタを絡ませ回復させる「命の蔦」というスキルもある。ビジュアル的に楽しいヒーラーとして、活躍できそうである。
「冬の抱擁」は敵の動きを止める“デバッファー”として、氷をまとわせて防御力を上げる“バッファー”として戦えるスキルが揃っている。「貫く氷片」はエリア内の継続ダメージを与え、敵の移動速度を下げるスキル。「氷衣」は自信と近くの味方が氷に覆われ、防御力が増す。「アークティックウィンド」は自身を徐々に回復させる。「氷結ゲート」はルーンを踏んだ敵を瞬時に術者の前に呼び寄せる呪文だ。
今回はソロプレイのため、クマにかなり助けられた。クマに敵を引きつけさせ、自分は魔法の杖での遠距離攻撃か、「緑との調和」の回復スキルを中心に戦った。「ベティー・ネッチ」もマジカを回復してくれるとても便利なスキルだ。ウォーデンはやはり、「獣王」のスキルを重視して戦うクラスだと感じた。そしてスキルは“変異”させることでさらに特徴的になる。ウォーデンが参加することで、パーティプレイ、戦争がどのようになっていくか、楽しみなところだ。
巨大な都市はどんな過去を持つか? シリーズと密接に繋がった世界
今回はウォーデンのプレイ感を確かめるため、クエストやシナリオのプレイにはそれほど力を入れなかったが、「Morrowind」にも、メインクエストだけでなくサブクエストもたくさん用意されている。これまで「ESO」を遊んでいた人はもちろん、初心者もたっぷり楽しめるだろう。
初心者、といえば「Morrowind」では新しいチュートリアルが入った。これまでの異世界の牢獄を舞台としたやり応えのあるチュートリアルもとても魅力的だが、「Morrowind」の新しいチュートリアルもとても魅力的だ。プレーヤーは「Morrowind」の舞台となるヴァーデンフェルに向かう船の中で、いきなりの事故に巻き込まれ、気が付けば奴隷船の中。シリーズお約束の「囚人としてのスタート」は、今回のチュートリアルでも健在なのである。
ここから、奴隷船の船長の暗殺を狙うナリューの助力を受けて戦いなどのゲームの基礎を学んでいくことになる。そして奴隷商人のアジトでの冒険、クライマックスで奴隷船に乗り込んでの決戦とかなり楽しいものになっている。このチュートリアルを経て、プレーヤーはヴァーデンフェルに降り立つのだ。
ヴァーデンフェルは巨大なキノコと、遠くに見える火山が特徴的な場所だ。マップとしてはかなり広大で、クエストも30時間以上楽しめるストーリー性の強いものが入っているという。目的を定めずに歩いていても様々なクエストを依頼され、かなり濃くゲームを楽しめそうである。チュートリアルの充実も含め、初心者は本編をプレイせずにこちらをプレイするのも良いだろう。「Morrowind」で新しい多くユーザーを取り込もうという開発側の気合いも感じさせられる。
筆者のような「ESO」プレーヤーにとっては、“新しさ”が楽しい。新モンスターではプテラノドンのような「クリフストライダー」が衝撃的だった。この怪物は低空を滑空し襲いかかってくる。飛び上がるモンスターはあまり出会ったことがなく、しかもそこそこ強く、強く印象に残った。もう1つは「フェッチャーフライ・ハイヴゴーレム」。フェッチャーフライの巣を召喚する強敵で、とにかくハエに囲まれてきつい。巣をつぶすのではなく、ゴーレムに攻撃を集中するのが良いようだ。
世界、文化の違いも面白い。特に「ヴィべク・シティ」は最注目の場所。「The Elder Scrolls III: Morrowind」で印象的な都市として登場するこの街は、今はまだ建築中だ。入り口には巨大なノミ型モンスターがいる。なんとこれは“乗り物”で、様々な場所に高速移動できるという。
「ヴィべク・シティ」はオリエンタルな雰囲気のある街。今回は「The Elder Scrolls III: Morrowind」の画面を横に置いてプレイできた。「The Elder Scrolls III: Morrowind」は2002年発売作品で、グラフィックスはちょっと古いが、独特の魅力がある。そしてそのエッセンスが「ESO」で活かされているのが楽しい。“解像度が上がった”感じがするのだ。
残念ながら筆者は「The Elder Scrolls III: Morrowind」をプレイしていないので細かいところがわからないのだが、巨大な寺院には「ヴィべク」と呼ばれる“賢人”がいる。彼は「ESO」より遙か未来である「The Elder Scrolls III: Morrowind」にまで影響を及ぼす人物である。建設中のヴィべク・シティがどうなっていくか、まずは「ESO」で楽しみたい。今回は数カ所、2つの作品でのヴィべク・シティのスクリーンショットをお見せしよう。
「Morrowind」は「The Elder Scrolls III: Morrowind」プレーヤーはもちろん、そうでない筆者のような人にもオススメのタイトルである。特に開発元にとって「Morrowind」は重要な意味を持つという。その意味は、次項の松本卓也氏の説明で紹介していきたい。