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【ランキング発表!】年末年始に遊びたいPCゲームアンケート、第1位は「Sid Meier's Civilization VI」

抜群の中毒性を誇るボードゲーム風文明進化シミュレーション最新作

発売中(10月21日発売)

価格:7,560円

 今年11月に弊誌にて実施したアンケート企画「オレが年末年始に遊びたいPCゲームはこれだ! 大アンケート!!」。多数の新作ラッシュの中で、GAME Watchの読者が選んだタイトルをランク順に紹介していく。

【特別アンケート】オレが年末年始に遊びたいPCゲームはこれだ! 大アンケート!!

 アンケート上位5タイトルを実際にプレイし、各タイトルをご紹介しながらお伝えする。使用するPCは、ゲーミングPCブランド「LEVEL∞」シリーズを展開するパソコン工房様にご協力いただき、最新のゲーミングPCでテストプレイを実施した。今時のゲーミングPCで、最新タイトルたちがどこまで快適にプレイできるのかも合わせてご覧いただこうと思う。

第1位は、文明の進化で競うターンベースシミュレーション!

「Sid Meier's Civilization VI」

 今回はついに1位のご紹介。アンケートで99票を集めて1番人気となったのは、「Sid Meier's Civilization VI(シドマイヤーズ ジヴィライゼーション 6)」だ。「Civ」の略称で世界中のプレーヤーに愛されているターンベースシミュレーションの最新作。10月20日の発売なので、既に多くのファンがプレイしていると思われるが、1回のプレイ時間が長いことから、「年末年始にも、その後も遊びたい」という人が多そうだ。

 タイトルの「Civilization」は、文明という意味。本作は石器時代から現代、さらにその先の近未来まで、文明の進化をテーマにした作品である。ヘックスマップの外見や、ターンベースで進むゲームシステムなどから、ボードゲームをプレイしている感覚と非常に近い。それも相当に複雑かつ大規模なルールのボードゲームだ。ゆえにプレイ時間は長くなる。

 プレーヤーは街を作り、人口を増やし、軍隊を作り、科学を研究し、文化を育て、宗教を広める。目的は、ざっくり言えば他国のプレーヤー(ないしはCPU)に勝つことだが、勝つという定義も様々ある。

 プレーヤーは最初に都市を建設し、そこを起点にして領土を広げていく。マップ上で見えるのは首都近辺だけなので、兵士などのユニットを作り、都市から離れた位置へと移動させて探索する。他のプレーヤーの都市やユニットと遭遇することもあれば、NPCが操る蛮族も出てくる。

 勝利条件の1つは、他のプレーヤーの首都(最初に作った都市)を全て攻め落とすこと。自分以外のプレーヤーの首都が陥落すれば勝利となる。兵士を作って他国へ送り込み、戦いに勝てばいいわけである。これは最も単純明快で、あらゆる時代において可能な手だ。

 文明が進化すると、人々は科学や宗教を覚えていく。宗教は布教することができ、自国内に留まらず他国へも布教できる。自国の宗教を他国にも伝道し、あらゆる国で多数派を奪い取ることができれば、これも勝利となる。主とする宗教の総本山がある国には、もはや勝ち目はないというわけだ。

 文化の発達も重要な要素だ。文化遺産となるものを作ることで、他国から観光客を呼び寄せる。文化的に極めて高い魅力を持つ国となり、他国からの観光客が圧倒的な数にまでなってしまうと、その国の勝利となる。世界の文化の中心地は守られるべきだし、その国と戦うなどとは世論が許さないのだろうか。

 さらにユニークなのが科学の発達による勝利条件。現代科学を越えて宇宙開発を進めることで、最終的に火星移住計画が発動する。科学を極め、最初に火星に移住を果たした国は勝利となる。他国が手の届かないところに行ってしまわれればどうしようもないし、そこまでの科学力を手にした国とは戦っても勝てない、という意味かもしれない。

 もしこれらの条件を全てのプレーヤーが満たせないまま既定のターン数が経過すると、その時点での文明の進化がスコア化され、ハイスコアを得たプレーヤーが勝利する。

 どの勝利条件を目指すにしても、他国よりも優れた点を作り出すには、リソースの振り分けを特化していく必要がある。もちろん科学で勝つんだと言って100%熱中していると、石器時代の兵士にこん棒で殴られるだけで滅亡しかねない。かと言って、兵隊の養成ばかりにリソースを配っていると、文明が進歩せず兵器も時代遅れになっていく。

 よって自分が何をするか以上に、他国が何を目指しているのかを把握するのが肝要だ。文明の進歩は分野別に順位付けされ、ゲーム内で自分が今何位かはいつでも確認できる。他にも断片的に流れてくる情報や、偵察隊を派遣して実際に目で見た状況などから、自国で何をどこまでやるべきかを判断するわけである。もちろん外交要素もあるので、他国とは戦うだけでなく同盟を結ぶ方向に舵取りもできる。

 ゲームとしては相当に複雑で、ルールを一通り理解するだけでも大変なのは事実だ。しかし本作には、実際のプレイをガイドしてもらいながら進められる質の高いチュートリアルがあり、楽しみながら学べるのが嬉しい。またターン中でやり残したことがあれば指示が出る補助機能もあり、ユニットの移動忘れのような単純ミスも出にくい。「Civ」シリーズやボードゲームが未経験の人も、心配しないで本作をプレイしてみていただきたい。

 ゲームのルールが掴めてくると、プレイのテンポもよくなってくる。新しいユニットを作ったり、施設を建てたりという行動の1つ1つが文明の進化につながり、着々と大きくなっていく自国を見ているだけでも箱庭ゲーム的な楽しさがある。最終的には他のプレーヤーと競うわけだが、その駆け引きも楽しめるようになってからが本番だ。そして文明の進化が極まった時、現実世界は朝になっていた……というのが「Civ」シリーズでは頻繁に起こるのでご注意を。

 より詳細なレビュー記事もあるので、こちらも合わせてご覧いただきたい。

ヘックスマップで展開されるボードゲーム風シミュレーション。ターン制の進行で、他のプレーヤーとの駆け引きが重要になる

最高画質だと意外と重いが、ミドルクラスのGPUでも快適なプレイは可能

Lev-C111-LCi7-VNR [Windows 10 Home]

 今回パソコン工房よりお借りしたPCは、「LEVEL∞」シリーズのデスクトップPCの中では最もコンパクトな「C-Class」。小さくとも惜しみなくハイエンドパーツが組み込まれたモデルとなっている。スペックは下記のとおり。

【Lev-C111-LCi7-VNR [Windows 10 Home]】

スペック
OSWindows 10 Home 64bit
CPUCore i7-6700K
GPUNVIDIA GeForce GTX 1080(8GB)
メモリ16GB DDR4(DDR4-2133 8GB×2)
SSD500GB
HDD2TB
電源500W(80PLUS SILVER)
価格204,746円(税込)
(カスタムモデル)

 「C-Class」の最新モデルでは、本体前面にある「AIR VENT」と呼ばれる丸い空気口を、3Dプリンターで出力したカスタムパーツに付け替えられるという、斬新な機能も用意された。性能、サイズに加えて外見にもこだわりたい人向けの1台となっている。詳しくは僚誌PC Watchのレビュー記事をご覧いただきたい。

ゲーム内蔵のベンチマーク機能でGTX 1080、GTX 1060、Core i7内蔵GPUをテスト

ゲーム内のビデオ設定で、「パフォーマンスインパクト」および「メモリインパクト」を「ウルトラ」に設定

 「Civilization VI」のテストプレイにおいては、フルHD(1,920×1,080ドット)のディスプレイ解像度で、ゲーム内の「グラフィックオプション」の中の「パフォーマンスインパクト」および「メモリインパクト」を「ウルトラ」に設定。これでその下の「高度なグラフィック設定」の全項目が最高のものになる。なおフレームレートの限界値を見るため、垂直同期はオフにした。

 また本作はDirectX 12を選択できる。今回のテスト環境では、インストール時に自動生成されたデスクトップアイコンから起動するとDirectX 11が選択されたが、Steamクライアントからライブラリを開き、本作を選んでプレイボタンを押すと、通常起動(DirectX 11)とDirectX 12での起動の選択画面が出た。

 本作はベンチマーク機能が用意されているので、そちらを使用して見ていきたい。DirectX 12で試してみると、重めのシーンで60fpsを少々割り込み50fps台になった。この程度ならプレイ感には何ら支障が出ず、見た目の違いはわからない。同じ最高画質設定でDirectX 11も試してみたが、1~2%程度フレームレートが低下するという結果だった。最高画質に設定した場合、フルHDでも負荷が高いようだ。

 最高画質でのプレイならちょうどいいスペックと言えなくもないが、本作はシビアな操作を求めるゲームではないこともあり、もう少しスペックを下げてもいいのではないかと思う。本作にはベンチマーク機能も用意されているので、ビデオカードを実際に交換して試してみることにした。ビデオカード以外は同じ環境で、GeForce GTX 1060(6GB)と差し替えてみた。

 結果は意外と健闘しており、重いシーンでは50fpsを割り込むシーンが一瞬あったものの、平均すると60fps程度出ており、プレイ感は損なわれていない。このクオリティなら終盤でカメラを引いて見るなど高い負荷の時でも、違和感なくプレイできる。なおDirectX 11を選ぶと、こちらは最大で5%程度のフレームレートの向上が見られたが、体感できるほどではなく、測定誤差の範囲だろう。

GeForce GTX 1080使用時。左がDirectX 12、右がDirectX 11。割と負荷が高く、60fpsを割るシーンもある(60fps=16.666……ms)
GeForce GTX 1060(6GB)使用時。左がDirectX 12、右がDirectX 11。50fpsを割る時もあるものの、本作ならプレイ感は良好

 それならばと、今度はCPU内蔵のGPU、Intel HD Graphics 530で試してみた。こちらはフレームレートが劇的に落ちてしまい、DirectXの違いに関わらず4~5fps程度になってしまった。何とか動いた程度で、まともに遊べるクオリティではない。続いて画質が最低になるよう、「パフォーマンスインパクト」および「メモリインパクト」を「最小」に設定してみたところ、12~15fps程度まで向上した。これでも相当動きは悪いが、どうしても遊びたいということなら不可能とは言わない。

 さすがにビデオカードはあった方がよさそうだが、特に最新のハイエンドにこだわらなくても十分にプレイは可能だ。まずは現状の環境で試してみて、物足りなければビデオカードなりPCなりを入れ替える、という流れをお勧めしておきたい。

Intel HD Graphics 530(CPU内蔵)使用時。左がDirectX 12、右がDirectX 11。さすがに最高画質ではゲームにならないので、ビデオカードはあった方がいい

この冬は新しいゲーミングPCでゲーム三昧だ!

 「オレが年末年始に遊びたいPCゲームはこれだ! 大アンケート!!」の上位の結果を改めてまとめておこう。いずれも遊びごたえのあるタイトルが並んでいるので、投票しなかったタイトルもぜひチェックしてみていただきたい。

第1位:「Sid Meier's Civilization VI」(99票)

第2位:「Battlefield 1」(82票)
第3位:「Watch Dogs 2」(62票)
第4位:「Titanfall 2」(27票)
第5位:「Forza Horizon 3」(24票)

 今回のテストで使用した「LEVEL∞ C-Class」の最上位モデル「Lev-C117-LCi7-VNS」は、GeForce GTX 1080を搭載しているだけあって、上記5タイトルは全てフルHDで最高画質設定でも快適にプレイができた。各タイトルでは実際のゲームプレイにおけるフレームレートもチェックし、ビデオカード選びのアドバイスも加えてある。年末年始の時間を使って、PCの入れ替えやパーツ交換なども検討しつつ、最新タイトルを快適な環境で楽しんでいただければ幸いだ。