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「Call of Duty: Infinite Warfare」、開発者インタビュー
ジャッカル、ロボット……未来ガジェットに込めた想い
2016年6月18日 04:43
「Call of Duty: Infinite Warfare」は様々な“こだわり”に満ちたゲームである。特に地上から宇宙までの領域をカバーし、ヘリコプターのような対空性能まで発揮する万能宇宙戦闘機「ジャッカル」の表現は非常にカッコイイと感じた。
本作の未来兵器達はどのような思いで生まれたのか? 作品にどのようなメッセージを込めたのか? 開発元であるInfinity Wardで本作のCommunications Directorを務めるEric Monacelli氏に合同インタビューで話を聞いた。なお、インタビューはデモプレイの後に行なわれたので、内容もデモプレイに関したものが多くなっている。デモプレイレポートも併せてお読みいただきたい。
様々なサイドミッションを用意。ジャッカルのカスタマイズも可能!
Monacelli氏はタイトル「Call of Duty: Infinite Warfare(以下、「Infinite Warfare」)」のInfinite Warfare部分に関して、“終わらない戦争”という意味を込めているという。未来になっても、宇宙空間に生活空間を広げても、人は戦争をやめない。宇宙空間も無限だが、戦争もまた無限に広がっていき、無限に続く。そういう意味を込めていると語った。
Monacelli氏はタイトル「Call of Duty: Infinite Warfare(以下、「Infinite Warfare」)」のInfinite Warfare部分に関して、“終わらない戦争”という意味を込めているという。未来になっても、宇宙空間に生活空間を広げても、人は戦争をやめない。宇宙空間も無限だが、戦争もまた無限に広がっていき、無限に続く。そういう意味を込めていると語った。
「Infinite Warfare」のデモでは残弾数などもあまり表示されなかった。このゲームはひょっとして弾切れの概念がないのか? と言う質問が上がった。Monacelli氏は、「情報は非常にシンプルで見やすく、プレイしやすいものを目指していて、弾の概念はあり、それらの表示は現在検討中だ」と答えた。
デモ後半で印象的なグラップリングフックは、0Gの宇宙空間での移動のために考案された要素で、これまでのシリーズで見られた「物陰に隠れて撃つ」というアクションを宇宙空間でもスムーズに実現させるもので、プレーヤーはこれを使って物陰から物陰へと移動できる。
戦闘機「ジャッカル」のプレイは今作でもたらされた新しい要素であり、フィーチャーされている。ジャッカルは戦闘だけでなく、宇宙から地上、他の地域と移動の要になるもので、プレーヤーは頻繁にこの機体を活用することとなる。ただし戦闘機に乗って戦うステージの割合はまだ明かせない。脱出の時などにも使用するので、乗る機会は多いとのことだ。
ジャッカルは機銃とミサイル、フレアを基本武装として、ミッションや敵を想定してのカスタマイズが可能だ。資源衛星から特別なリソースを入手できたり、敵から武器を奪うといった形での追加要素もある。見た目を変えるという考えも取り入れる予定だ。シングルプレイでも装備のカスタマイズを可能にするという。
「Infinite Warfare」では豊富なサイドミッションも用意されている。メインストーリーは1つの物語を追っていく形になるのだが、サイドミッションではシチュエーションに凝ったものなどが用意されている。今回のスイスの戦闘や、宇宙空間での戦いはすべてサイドミッションだという。サイドミッションはやらなければならないものもある。プレイすることで何かが入手でその後が有利になるといったメリットをもたらすものなども用意される予定だとMonacelli氏は語った。
ロボットも未来を象徴する存在として本作では目立っている。自立型のロボットとしては敵側の攻撃ロボット、味方のロボットも確認できた。ロボットはすでに戦闘要員の大きな要素として存在している。ロボットは大きさで分類されており、C6、C8、C12という3タイプが登場する。これらは様々なミッションで印象的な活躍をする。
ジャッカルは支援デバイスとしても活躍するが、“副操縦士”が主人公の指示に従っているからだ。彼はロボット「イーセン」で、彼は主人公を助けてくれる。この世界ではロボットは人格ともいえる個性を持っており、イーセンは“ミリタリーユーモア”を使いこなし、チームをジョークで和ませる。ちなみに主人公の副パイロットはロボットだが、もちろん人間の副操縦士と活動する戦闘機チームもいるという。
宇宙空間は空気がないため本来は“無音”の世界のはずだ。しかし今回のデモプレイでは、爆発音や銃撃音が聞こえていた。Monacelli氏は、ヘルメットの擬似的な音声発生器があり、兵士の戦闘状況の把握のために周囲の環境を再現して伝えるシステムを使っているとのこと。もちろんゲームを寄りわかりやすくするためという演出の意味合いが強いが、宇宙空間に出たときなど、一瞬無音になり、そこからシミュレーション機能が働いて音が聞こえるという演出もされているという。
「なぜ今作はSF的作品となったか?」という質問に対して、「SFという意識では作っていない」とMonacelli氏は答えた。ジャッカルはもちろん宇宙戦闘空母、レールガン、タッチスクリーンなど様々なガジェットが登場するがそれらはすべて現在の技術の延長にあることを強く意識しているとのことだ。リアリティ、実現可能な技術を重視しており、未来世界のフィクションを語るために本作は制作されているわけではなく、「あくまで未来予測である」と言うことを強調したいとMonacelli氏は語った。
今回リマスターが発売される「モダンウォーフェア」に関しては、地に足の付いた戦争観、小さな部隊での濃い繋がりその雰囲気を出すのに力を使い、その結果多くのプレーヤーに支持された。「Infinite Warfare」でもそういったドラマ性の演出はもちろん、これまでのシリーズで培ったレベルデザインの面白さ、評価の高かった要素を参考に面白さを積極的に取り入れて制作されているとのことだ。
戦争中の一兵卒の意識として、「ここでこの敵を倒さないと後の大きな被害に繋がる」、「皆が自分に期待している、頼ってくれている」そういうシチュエーションがある。今作も最初は少人数の仲間のため、生き残るために戦うが、段々“チームのリーダー”、そして戦局そのものを意識するような視点へと成長していく。重い決断をする状況も生まれるとのことだ。