インタビュー

「ファンタシースターオンライン2」インタビュー

今後のアップデートや展開、さらに「セガゲームスになると何か変わる?F2Pは成功?」などたっぷりお聞きした

収録日:2015年3月4日

 国産オンラインゲームの中でも、基本プレイ料金無料一部アイテム課金の、いわゆるFree 2 Playタイトルの代表格と言ってもいい「ファンタシースターオンライン2(以下、『PSO2』)」。今年の夏には「PSO2」サービス3周年にして、初代「PSO」からも15周年を迎えるという本作について、インタビューした。

 今回インタビューに応じて頂いたのは、シリーズプロデューサーの酒井智史氏と、シリーズディレクターの木村裕也氏のお2人。初夏までに導入されるアップデートの注目ポイントや、初代「PSO」から15周年を記念して登場する秘密のボス、一般ユーザーが仕事として「PSO2」を広報するという「アークス広報隊」などの気になる展開、さらには「Free 2 Playは成功だったのか?」など、「PSO2」全体に関しても伺わせて頂いた。

今回インタビューに応じて頂いたシリーズプロデューサーの酒井智史氏(写真右)と、シリーズディレクターの木村裕也氏(写真左)

3月11日アップデート「幻界への挑戦」Part1 - 同条件で全プレーヤーが一緒に挑む「チャレンジクエスト」が登場!

――3月11日のアップデートでは新しい遊び方になる新システム「チャレンジクエスト」が導入されますが、まずはこちらからご紹介頂けますか?

木村氏:“プレイ時間を問わず、誰でも一緒に遊べるコンテンツ”を作りたいなと考えて開発したものが「チャレンジクエスト」になります。

 昨年の8月からEPISODE3を展開していて、新クラス、新惑星など全ユーザーさん向けに新しい要素を入れていきました。そこから、11月の大型アップデート第2弾では上級者ユーザーさん向けに「アルティメットクエスト」を導入していきました。その段階で“上級者と初〜中級者の人が一緒に遊びづらい”という状況が生まれてしまいそうだなと考えていたんですよね。そこで、次はよりたくさんのユーザーさんが一緒に楽しめるコンテンツを……となりました。

 仕組みとして、遊ぶ時にはまず「チャレンジブロック」という専用ロビーに移動します。その時点で全員が「チャレンジャー」という特殊なクラスに一時的に変更されます。レベルも1になるんですね。チャレンジクエストをプレイ中はレベルアップもするのですが、クエストが終わるとまたレベルは1に戻ります。いつもレベル1からスタートですね。

 また、クエスト内で装備を手にいれたりもありますが、それら装備もクエストが終わるとなくなってしまいます。毎回、誰もが同じ条件でプレイするので、当然プレイに慣れている上級者の人は上手くプレイできるとは思いますが、圧倒的な差にはならなくて。ある程度ゲームに慣れている人ならみんな同じように楽しめます。

 今ユーザーさんは10シップ(ワールド、サーバー)にわかれていますが、チャレンジブロックという空間は「共通シップ」になっていて、全シップのユーザーさんが出会える場所です。別のシップの人や、長くプレイしている人と遊びはじめたばかりの人も、みんな一緒に挑めてフレンドにもなれる。コミュニケーション的にもゲーム性的にも、全てのユーザーさんが新たに楽しめるコンテンツになっています。

――全てのシップの人、全てのユーザーさんが一緒に遊べるというのが嬉しいですね。共通シップというものがあると、コミュニケーションの広がりがかなり変わりますよね。

酒井氏:「PSO」の頃はまだサーバー保存もしていませんでしたし、「PSU」の時はサーバー保存となりましたが、トラブルがあって2つにわかれたものが最終的に統合したりというのがありました。そこから「PSO2」を始める時には、「できる限り誰もが一緒に遊べるようにしたいよね」という話をしていたのですが、ゲームの規模が「PSO」や「PSU」と比べても格段に大きくなっていて、データベースの制約上なかなか難しい……と。それでも「何か実現できないの?」という気持ちはあって、今回チャレンジクエストの共通シップという形でひとまず形にできました。

木村氏:データベースの物理的な限界があって、完全なシップ共通化というのは難しいのですが、今回チャレンジクエストではなぜできたのかというと、チャレンジクエストは先ほどあったように、アイテムなどをセーブしないんですよね。保存しなくて済む。そうすると、システムへの負荷を極力下げられるんです。

 もともとチャレンジというクエストは「PSO」からあったものですが、その頃からシステムの負荷をあまり増やさずに実現できるという特徴がある仕組みだったんです。それで、「これを遊ぶための空間なら共通シップもできるんじゃないか?」という構想がだいぶ前からあって、それがついに叶ったという感じですね。

――システム的にみんな同じ条件にしてくれるというのは入りやすいですよね。装備やレベルの面で「このクエストに参加しても大丈夫かな?」などは常に思いますが、これならすんなりと。競技性の高いルールだなとも思いますね。

木村氏:確かに。始めたばかりの人でもセンスのある人ならすぐについていけるでしょうし、攻略要素も、ある程度勉強すれば大丈夫だと思います。

――攻略要素は、紹介には「5つのミッションに挑む」とありますが、これはどのような内容でしょう?

木村氏:1エリアを1ミッションと呼んでいまして、5エリアを突破するというものですね。例えばミッションの3つ目とかはスイッチを押すと120秒間だけレーザーフェンスが開くので駆け抜けると。間に合わないとかなり遠回りすることになってしまいます。

 他にも「ベイゼ」がいて、時間内に破壊しないと大変なことになったり。通常のクエスト以上に重要なものになっていたりと、そういうギミックがありますね。

――なるほど。そうしてプレイしていると「チャレンジマイル」というポイントが手に入り、貯めると★13武器までもらえてしまうと。「イデアル」シリーズという武器はフォトンの色も変えられるというのも、コスチュームと武器の色を合わせられるのが嬉しいですね。

木村氏:極端な話、これだけやっていれば★13装備がレベル1でも手に入ってしまうという。まぁ、装備はできないですけども。

 武器のフォトンカラーを変えられるというのは、そういう要望が以前からありまして。「PSO2」はコスチュームをいろいろと変えたり、コーディネートを楽しめるゲームですので、武器の色も変えたいという要望を叶えたいというのがありました。★13武器というパラメーター的な魅力だけでなく、色も変えられるというプラスアルファの付加価値を入れさせてもらいました。

――マルチパーティーで12人参加なのも参加しやすくていいですね。これまでのチャレンジやタイムアタックなどは4人パーティーだったので。遊ぶ人はすごく遊んでいたと思いますが、パーティー必須なのはちょっと大変だったかなと。

木村氏:「チャレンジクエスト」は緊急クエストと同じ感覚で気軽に参加できますので、そこまで苦にはならないと思います。ソロプレーヤーのパーティーが12組という形でも遊べますから。

――いわゆる“ぼっち”の人でも安心な。自分も結構1人でうろうろ遊ぶので、この仕組みだと遊びやすくて嬉しいですね。

木村氏:そういう遊び方の人もたくさんいらっしゃいますしね。「PSO2」は緊急クエストなどで1人でも他の人と一緒に遊びやすい、ゆるく繋がれるところも特徴です。ただ「チャレンジクエスト」は緊急クエストと比べると多少、難易度が高めではありますが。

――あ、難易度は高めなんですね。名前の通り“チャレンジ”であると。

木村氏:そうですね。攻略要素として“どこまで行けるか”というのがゲーム性になっていて。クエスト中は「VRエネルギー」というものがどんどん減っていき、0になるとクエストが終わってしまいます。それを減らさないよう、途中で回復したりなど、戦略的に遊ぶものになっていますね。まずはマップを覚えるのがポイントになると思います。

酒井氏:VRエネルギーが尽きた時点でクエストクリアという形になって、到達したところまでのマイルがもらえます。最後までクリアしないと報酬がもらえないというわけではないので、少しずつでも貯めてもらえると良いと思います。

――「チャレンジクエスト」は大会などのイベントにも適していそうですね。

木村氏:ですね。おそらく今後に「アークスグランプリ」のようなイベントをやるとしたら、このシステムを使うと思います。この内容そのままという事はないですが、仕組みを使うというところですね。

 これまで「アークスグランプリ」といった大会をするときにクエストは事前に配信していましたが、使用キャラクターは「こういうレギュレーションのキャラクターで挑みます」というのを告知して、ユーザーさんがそれに近いものを用意して練習してもらっていたんですよね。ですが、この「チャレンジクエスト」の仕組みなら練習しやすいですよね。大会と相性の良いクエストタイプだと思いますね。

「PSO2 EP3 DXパッケージ」3月19日発売!「ナギサ」のコスチュームなど特典満載

――3月19日にはパッケージ版の「PSO2 EP3 DXパッケージ」が発売され、それにまつわるアップデートもありますが。ポータブルシリーズのキャラクターだった「ナギサ」が出てきますね。

酒井氏:過去作のキャラクターがそのまま登場するというのは初めての試みですね。

木村氏:ナギサ自体はアップデートによって登場するのでパッケージを買わずとも楽しめますが、ナギサのコスチュームだけはパッケージの特典にさせて頂きました。ある意味ナギサがパッケージの宣伝をしているようなもので……(笑)。

酒井氏:「私の服が欲しければパッケージを買いなさい!」ということです!

木村氏:……とまぁ、そんなような(苦笑)。「PSO2」では、ストーリー上にNPCが登場して、少し後にそのキャラクターのコスチュームを配信するというのを以前からやっていて、これもコスチュームを欲しいなと思ってもらえるようにやっているんですね。過去作のコスチュームはこれまでも配信していますが、今回はナギサ本人も登場するので、「PSO2」から遊びはじめた人にも「このキャラクターいいな」と思ってもらえればと思います。

3月下旬アップデート予定「幻界への挑戦」Part2 - 超巨大ボス「マガツ」戦がさらにパワーアップ!「A.I.S」での戦いをたっぷり楽しめる!

――3月下旬のアップデートでは、超巨大ボス「マガツ」戦がさらに拡張されるということで、まさかあの「マガツ」がまだパワーアップするとはという思いです。

木村氏:コンセプトとしては元から、クエストを拡張したいと考えていたんです。「PSO2」では毎年の年末に12人で遊ぶスペシャル感のあるクエストを導入しています。最初の年は「ダーク・ファルス」、2年目は「採掘基地防衛戦」ですね。「採掘基地防衛戦」はその後に「絶望」というシリーズまで拡張していきました。そこでマガツ戦も同様にクエストを拡張していきたかったんですよね。

 「採掘基地防衛戦:絶望」に登場する「A.I.S(プレーヤーが乗り込んで操縦する機動兵器)」にもっと乗りたいというユーザーさんは必ずいるだろうなと思っていたので、今回マガツの本体戦ではA.I.Sで戦います。

――まさにそれですね、A.I.Sにもっと乗りたいです。

酒井氏:今回はずっと乗れます(笑)。

木村氏:まず前哨戦としてこれまでのマガツ戦のリニューアル版を戦って頂いて。その後30分後に発生する本体戦では常にA.I.Sに乗りつつ3体のマガツと戦うというものになっていきます。

――前哨戦のリニューアルというのは具体的にどのようなものでしょう?

木村氏:基本的に内容は変わらないですが、バランスであったりプレイ回数制限といったあたりの改善ですね。これまでも調整は行なってきたのですが、随時対応のもので付け焼き刃なところがどうしてもあったので。このタイミングでしっかりとリニューアルを行なわせて頂きます。

 結果、1回の緊急クエスト発生で入手できる報酬面など下方修正になってしまうところもあるのですが、これまでのものを続けていると、ゲーム内の経済やプレーヤー間の格差がかなり広がってしまうところがあるので、公平感が増すように調整します。

 その代わりと言ってはなんですが、本体戦が加わりますので。本体戦はもうボーナスゲームのようなものになっていて、前哨戦と本体戦を合わせると報酬の面でもひけを取らないものになっていきます。

――ボーナスゲームのような、ということですが本体戦の難易度はどうなのでしょう?

木村氏:A.I.Sに乗っている状態だと例えやられてHP0になっても、5秒後に復活できますので。クリア自体は目指しやすいと思います。

――なるほど。A.I.Sに乗れるだけでも嬉しいですね。普通のプレイともだいぶ違いますし、あれは気持ちいいです。違うゲームを遊んでいるような。

酒井氏:「採掘基地防衛戦:絶望」とかもきついクエストですけど、すごく人気がありますしね。A.I.Sに乗りたいっていう人が多くて。まさに別ゲーのような魅力があるからこそだと思います。

――下旬のアップデートではストーリーの最新章も配信されるということですが?

木村氏:ストーリーも最近、ユーザーさんから注目を頂いていて。「PSO2放送局」でも「ストーリーの続きを早く!」というようなコメントも頂いてます。

 前回は「マガツが復活してしまうかも……」という物語で、EPISODE3は基本的に惑星ハルコタンがメインの物語になっていますが、次のストーリーではEPISODE1から続いているNPC「アフィン」の物語が別軸として語られます。

 ダーク・ファルスもいろいろな種類が出てきたり。採掘基地防衛戦の舞台裏のようなものも垣間見えるものにもなっていますので、楽しんで頂けるかなと思います。

酒井氏:ストーリーの追加がちょっとスローペースなのが玉にキズですが(苦笑)。

――ストーリーの製作にはだいぶ苦労されている感じでしょうか? 整合性を取ったり、練り込んだり。

木村氏:初期のころに比べると、イベントシーンも凝って作っているために。なかなか頻度を早くできないところがありますね。ストーリーのシナリオそのものは既に仕上がっていて、アフレコなども収録済みです。ただ、他のコンテンツとの兼ね合いで、ストーリーだけを作っているならもっと早く追加していけるのですが。

 オンラインゲームとしては、緊急クエストだったり、チャレンジクエストだったりのストーリー以外の遊びも充実していかないといけないこともあるので、ストーリーの追加はどうしてもお待たせしてしまっている状況です。そのぶん、しっかり、じっくりと作っていますので、楽しみに待っていていただければ。

4月上旬アップデート予定「幻界への挑戦」Part3 - なんでもできる世界観を活かし「テイルズ オブ」ともコラボ!

――こちらでは「テイルズ オブ ゼスティリア」とのコラボということですが、「テイルズ オブ」シリーズは結構、意外なところでした。

木村氏:「PSO2」ではかなり色々なコラボをやってきまして、ゲーム関係でも、「初音ミク」のDIVA、「Fate」シリーズ、「どこでもいっしょ」のトロやクロ、「フリーダムウォーズ」などもありました。他社さんのゲームタイトルとのコラボというのは、初めてではないですね。

酒井氏:他社の人にお会いできた時には結構コラボの話もさせてもらっています。

木村氏:僕も同じように提案させてもらっているので、「それ酒井さんに言われたよ(笑)」なんてツッコまれるなんてこともありますね(笑)。

――「PSO2」のコラボもすっかりお馴染みと言いますか、他作品のコスチュームなどもかなりの数になっていますね。

酒井氏:こういうコラボは「PSO2」ならではのところと考えています。ファンタジー系のゲームとかだとコラボというのは世界観が壊れてしまって敬遠される部分も多いと思いますが、「PSO2」はいろんな文明のある星々を旅しているアークスの物語です。ごった煮な世界になっていくのもありだと思います。そういう意味ではいくらでもコラボしていって構わないというか。ウェルカムですよ。

 個人的にはオンラインゲームは“何でもあり”だと思うんです。ユーザーさんが色々と遊べる土壌を作ることで、それができる世界観にしたくて、自分達の世界観はありつつも、他のいろんな世界のものが入ってきても受け入れられるものにしたい、という意識がありますね。

木村氏:Windows版だと、ロビーのモニターに「テイルズ オブ ゼスティリア」のプロモーション映像が流れたりもするんですよ。コマーシャル的に。他社のゲームPVをゲーム中で宣伝しちゃうとか、普通に考えると結構ぶっ飛んでいるですけど(笑)。でも、それもまぁ許容できちゃう感じになってますね。

酒井氏:ゲーム内のメディアである、というね(笑)。

――テクノロジーも現代以上の文明もあるのだから、ゲーム映像が流れていたっておかしくはないと(笑)。純ファンタジーの世界ではそうはいかないですもんね。

酒井氏:モニターをそもそも出せないですからね。

木村氏:宇宙の話であり、時間移動やパラレルも許容している世界ですので。何でもありにやっていきたいと思います。

――「イースター限定クエスト」は「2」になっていますが、内容は変わるのでしょうか?

木村氏:昨年のものとは中身が違いますね。「2」という名称ですけど中身は作り直しています。昨年だとぐるぐると周回していく環状マップでしたが、今回は一直線のストレートなマップになっています。

――確かに去年はぐるぐる回り続けるマップでしたね。

木村氏:右回りなのか左回りなのかで若干揉めるような(笑)。作り的にも途中参加した時に入りづらいだろうなというのもあったので。そのあたりを見直して、完全に違うクエストにしています。

春の中規模アップデート「究極なる機甲」 - 原型師の浅井真紀氏デザインのキャストがプラモ化!

――春には、新アルティメットクエストの追加がありますね。

木村氏:アルティメットクエストはこれまで惑星ナベリウスの森林マップのものがありましたが、それに続いて、惑星リリーパを舞台にした新クエストの追加になります。機甲種が登場するもので、アップデート名にも「究極なる機甲」とあって。生物的な、機械生命のような機甲種が……これ、どこまで話して大丈夫でしょう?(笑)。

酒井氏:ゾ○ドっぽいのが出てきます(笑)。

木村氏:(笑)。ドロップアイテムの特徴としては、これまでのアルティメットクエストではアンガ・ファンダージが出現して★13武器を落としていましたが、今回の新クエストではファンダージだけでなく機甲種の全エネミーからも★13武器が出る可能性があります。★13武器が欲しい人はどんどんプレイしてもらいたいクエストになりますね。

――なるほど、他にはクリエイターズコラボNPCというのも気になるところです。

木村氏:こちらは放送局でも少し紹介したのですが、原型師の浅井真紀氏に「PSO2」のキャストNPCをデザインしてもらって、ゲーム内に登場させ、さらにそれをプラモデル化しようという企画です。まずゲーム内にそのオリジナルキャストのコスチュームを入れ、キャラクターも登場します。そうしてどんなキャラクターなのか知ってもらってから、その後にプラモデルも発売されると。

 プラモ化するのは女性キャストだけになってしまうのですが、ゲーム内では浅井さんデザインの男女のキャストが登場します。ちょっと和風っぽいデザインになっていますね。

酒井氏:男性キャスト、めちゃくちゃかっこいいんですよ。

――楽しみです。そういう手にとって楽しめるグッズを出してくれるというのは嬉しいですね。

酒井氏:いきなりオリジナルデザインのものを出すっていうのがチャレンジャーな企画と(笑)。

木村氏:もっと認知度と人気のが高いものをキット化するというのが普通だとは思うんですけど。浅井さんは原型師としても有名ですが、メカデザインもされる方なので。既存のものの原型だけというのではなく、デザインもやってもらいたいとなったんですよね。

――ゲームももちろんですけど、トイやグッズも出して欲しい人は多いでしょうね。デジタルとアナログ両方やってもらいたいというか。

木村氏:どんどんやっていきたいところですが、この計画自体も相当長いんですよ。足かけ3年ぐらいかかってますよね?

酒井氏:「PSO2」のサービスイン前から浅井さんとはやりたいですねと話し合いをさせていただいて。やっと出せるという感じなんですよ。

――ついに……という企画なんですね。ちなみに酒井さんから「男性キャストすごくかっこいい」というお話もありましたし、逆に「男性キャストのプラモも出してよ!」という反響も出てきそうです。

酒井氏:それはコトブキヤさんに要望していただきたいですね……!(笑)。

木村氏:女性キャストのプラモがすごく売れて、「男性キャストも欲しい!」と声を送ってもらえたら、あるかもしれないですけど(笑)。まずは女性キャストのプラモをぜひ。

――なるほど。個人的には他にもグッズ関係はユニークなものをどんどん出して欲しいなと思っていて。「ドゥドゥパンチング」みたいなグッズは好きですね。

酒井氏:あれは僕らがノリで作ってしまったみたいなものなんですが(笑)。

――プレイ中、傍らに置いといて。「すばらしく運が無いな、君は」とか言われるたびに「スパーン!」とやってストレスを溜めないようにできる。ある意味、ゲームプレイの一部とすら言えると思います(笑)。

木村氏:(笑)。

酒井氏:でも、他のグッズに比べるとあんまり売れなかったんですよ。もっとリアルな絵柄にした方が良かったのかな?

初夏は「PSO2」3周年記念アップデート&「PSO」15周年!15周年ボスは酒井Pデザインの“あのボス”!レアバージョンも見どころ

――夏にはいよいよ「PSO2」の3周年記念がやってきます。それに続いて、初代「PSO」からの15周年記念もやってくるということで。「PSO2」は3周年ですが、アップデートや展開が多いのでもっと長く続いている印象もありますね。「PSO」からは15年……時の流れは早いです。ロードマップには、こちらにも「クリエイターコラボNPC」がありますが?

酒井氏:それはちょっと、まだ言えないものですね。

――方向性としても、春のものとはまた違う感じでしょうか?

酒井氏:また別のものですね。ちょっと異なったクリエイターさんにデザインして頂いた……ような。そんなイメージをしてもらえれば。

木村氏:まぁ……あ、いや、やめておきましょうか(笑)。

――言いかけてしまったものは、お願いします!

木村氏:うーん。以前に永野護先生にデザインをお願いしてコスチュームやNPCが登場したのですが、あれに近い感じかなぁと。永野先生ではないですけどね、また別の有名な方にです。

――なるほど、それ以上は発表をお楽しみにということで。他にもいろいろと気になりますが……「『PSO』15周年ボス追加」に、やはり目がいきますね。

酒井氏:秘密です(笑)。

――そうですよねー、言えないですよねー……でも、何か知りたいですねー。

酒井氏:(笑)。ただまぁ、再現度については作った人間が監修していますし、モデルもそのままに使っていたり、リニューアルする部分もアリと、ひとことで言って“15周年というものになっている”と思います。

――なるほど、それにしても15周年ですもんね。15年前というとテレホーダイ(23時から翌朝8時まで通話料金が一定料金になる当時必須だったサービス)の時間を待って繋いで戦っていたような。

酒井氏:そこまでは再現しませんけどね(笑)。「PSO」で出てきたボスだったりとか……。

木村氏:「PSO2」として楽しめるように見た目以外の動きなどはカスタマイズしていて。「PSO」を知らない人でも楽しめるものになっていると思います。

酒井氏:コラボボスのひとつだよね。

木村氏:セルフコラボだと思ってもらえれば。過去にも「BORDER BREAK UNION」から「クーガーNX」を出したり、「シャイニング・フォース クロスエクレシア ゼニス」から「ナイトギア」を出したりもありましたし。原作のゲームを知らなくても楽しんで頂けたと思うので。そういうものになっていますね。

――なるほど。酒井さんとしては、そのボスにまつわる当時の思い出などはありますか?

酒井氏:それを言うとわかっちゃう(苦笑)。まぁ、僕がデザインしたボスですね。

木村氏:それ以上話すと絞られちゃう!

酒井氏:んー、実は……!それのレアバージョンも出るんですよ。そちらも僕が新しくデザインしました。

木村氏:そこはもうお話しちゃいましょうか。これ、かなりの新情報ですね。「PSO2」のボスって必ずレアボスがいるんですけど、この15周年ボスももちろんレアがいて。ただの色違いではなくレアだけの個性も出したいよねとなって。そこで……?

酒井氏:お前がやれって言われました(笑)。

――(笑)。まぁ、他のスタッフさんではなかなかやれないですよね。15周年ですし、デザインされたご本人がいるんですし。レアは特にお楽しみにということですね。

 ちなみにロードマップのさらに先、今年の後半ですが。3周年記念や15周年記念がさらに続いていくイメージでしょうか?

酒井氏:いえ、そうでもないですね。このロードマップは初夏の7月あたりまでのものですが、その後はEPISODE3のアップデートなどが、また大きいものが入っていきますし、後半はさらにストーリーも盛り上がっていきますので、期待いただきたいです。ね

一般ユーザーが仕事として「PSO2」を広める「アークス広報隊!」報酬もしっかり払われます

――イベント関連の新たな試みですが、「アークス広報隊!」ですね。一般のユーザーさんが公募し、選ばれると公認プレーヤーとしてプロモーションのニコ生をしたり、さらには「PSO2放送局」、オフラインイベントにも出演するかもしれないという。

酒井氏:これも1つのチャレンジですね。去年から「アークス候補生」という、ニコ生で女の子が「PSO2」をプレイするというのを行なっていましたが、彼女達はプレーヤーとしては初心者で。成長を見守っていくという企画だったわけですが、次にまた同じ事をやるのもどうかなぁと。

 そこで今回は一般の方も含め、初心者であったり、ガチプレーヤーであったり、お笑いの人とか、色々な方に出てもらおうと。。「PSO2」はいろんな楽しみ方がありますから、それぞれの放送でそれぞれの面白さを出してもらって。それで観る側の人も、自分の好きな放送を観てもらえたらなと考えています。一般の方にはプレーヤー代表になってもらうというコンセプトですね。

 まだ募集を始めて間もないですが、質問はかなり頂いています。やりたい人は結構いるのではないかなと思います。

――どんな質問がきていますか?

酒井氏:やはり、「仕事なのか?」とか「報酬はもらえるんですか?」とかですね。あとはTwitterで見かけたものだと「出来レースだろ、これ」だったり、「事務所に入ったら逆に高額な契約料を請求されるんじゃないか!」なんていうのまでありましたね(笑)。

――あー、仕事は全然ないのにレッスン料ばかり取られる的な。

酒井氏:世の中そういう怖い話もありますからね(笑)。もちろん、そういうのは一切ないです。事務所に所属してもらうことにはなるのですが、いろんなお話や活動をするにあたって事務所を通した方がやりやすいから、というだけで。それによってレッスン料が発生したりはありません。

 「仕事をされている方が応募してもいいんですか?」という質問もあるんですけど、「アークス広報隊!」はちゃんとした仕事で、副業という形になっちゃうんですよね。ですから、現在お勤めの会社さんが副業を認めているかどうかというお話になります。学生の方なら、保護者の同意があれば問題ないですね。

 すでに芸能プロダクション等に所属しているプロの方は、僕らの方でもタレントさんにはお声かけさせて頂いているんですよ。ただ、僕らのネットワークだけだと隅々まではカバーしきれないわけで、「私はPSO2すごく好きなのに声かけられてない!」というタレントさんがいらっしゃったら、ぜひ応募して頂ければと思います。

木村氏:実際のところ、決まった方次第で、放送のやり方も、お仕事としての形、報酬まわりもですし、相談させて頂く事になると思いますね。

酒井氏:「アークス広報隊!」では先ほどもありましたけどタレントさんにもお声かけしていますし、それ以外のところで一般公募というのをやっている、という状態なんですね。出来レースではなく、タレントさん枠は別で用意してあります。一般公募枠は完全なガチですよ。

――その方がいいですよね。完全に素人さんだけが集まっちゃったら、お手本もなくて。戸惑っちゃいますね。

酒井氏:そうなんです。それにこっちも初めての試みですし、管理できなくなっちゃいますし。タレントさんと一緒に1人か2人とかの若干名から始めさせてもらって。やり方が固まってきたら全員を一般公募のみでというのもできるようになるかもしれないですけどね。

――ニコ生の放送をしてもらうというのは確実かと思うのですが、その先ですね。イベント出演などもしていくのでしょうか?

酒井氏:そうですね……その人がどんな活動をしたいかにもよるとは思うのですが。

木村氏:ニコ生以外の番組やオフラインイベントの参加というのも、可能性としては充分ありますね。まずは、自分の広報隊ニコ生を宣伝するためにイベントにくるというのも、ありだと思いますね。

酒井氏:呼ばれてないのに来ました的な。

――なるほど。そこでプレーヤーさんと交流してもらったり。ちなみにそういう自主的なプライベート活動は別として、お仕事として活動したときの報酬はどうなるのでしょう?

酒井氏:報酬は出ます。ただ働きさせるということはないです。例えばイベント出演となれば、交通費+出演料などを出していきます。仕事でお願いするというものなので、そのあたりはしっかりとしていきます。

――本格的に仕事としてのものですね。プロゲーマーという存在や意識は高まっていますが、RPGでは珍しいかなと。どんな存在になってもらいたいですか?

酒井氏:会一太郎さん(落語家で声優、「PSO2」ヘビープレーヤー)に近い形といいますか。「PSO2」が好きで入ってもらって、プレーヤーの代表的な存在になってもらって。僕らもユーザーさんとの距離感をどうやって縮めていこうかというのは常に考えていて、その架け橋になっていってくれると嬉しいですね。

「PSO2」の今後 - プラットフォームはもっと増える?セガゲームスになったら何か変わる?F2Pはやって良かった?「PSO2」の夢は、宇宙と現実世界とのコラボに!

――最後に「PSO2」全体の今後を伺っていきます。まず、「PSO2」を遊べるプラットフォームをさらに増やそうという考えはありますか?

酒井氏:うーん、今はまだその時期ではないかなと思います。プラットフォームを増やすとなると、準備や運営体制も新たに整えなければいけなくて、今以上に増やすとサービスのレベルが落ちると思えるうちは難しいかなと。そこが大丈夫なら増やしてもいいかなとは思うのですが。

木村氏:可能性として0ではないと思いますが……。今そういう時期ではないですね。

――なるほど。例えばコンシューマーの据え置き機と、Windows版のクオリティで遊べるPS4版とかは出ても不思議ではないのかな、とか。逆に、アーケードで「PSO2」が遊べるとかも実現したら驚きですよね。

酒井氏:アーケード! 僕らはやりたいなとずっと思っています。いますけど、そこまで手が回っていないので、残念ながら計画はないです(笑)。

木村氏:夢ですね(笑)。

――オンライン上のキャラクターデータをカードで呼び出して、アーケード専用クエスト的なものが遊べたりという“ゲーセンで遊ぶオンラインRPG”みたいな。

酒井氏:そうですよね、そういうのこそセガらしい挑戦というか。なんでアーケードのチームから話が来ないのか僕らも思います(笑)。

――いつか楽しみにしています(笑)。セガ全体としては、4月からゲーム関連コンテンツは「セガゲームス」という社名になりますよね。ユーザーさんにも「『PSO2』はなにか影響あるのかな?」と考える人もいるかもしれないのでお伺いしますが、「PSO2」の運営・開発チームは何か変化があるのですか?

酒井氏:僕らは一切何も変わらないですね。立場も変わらないですし。

木村氏:何か変わるかな。ロゴとかもおそらく変わらないですよね?(パッケージを手にとり裏の会社表記を指さして)多分、ここ「セガゲームス」に変わるかもしれないですね。あと利用規約の会社表記とか。それぐらいだと思います。

――安心しました。「PSO2」と言えば国内の基本プレイ無料、いわゆるFree2Playタイトルの国内代表格と言えます。「PSO2」は約2年半サービスされてきて「結果はどうだったの?成功だったの?」というのが気になるところです。

酒井氏:そういう意味では「大成功だった」と思います。セガの中でもサービス開始から現在に至るまでずっと一、二を争う収益をあげていて、セガを支えるサービスの1つになれています。これまでにトラブルもありましたが、そういう不利益を補って余りある利益を生み出してこられました。会社からも「しっかりとこれからも続けて下さい」と言ってもらえています。

――「PSO2」はこれからも順調に続いていくということですね?

酒井氏:そうですね。元々「10年続ける」を目標にしていますし、そう簡単に終わるつもりはありませんし、プレーヤーもまだまだ数十万人いますので、今から始めようという人も安心して遊んでもらいたいと思います。まだまだ今後も盛り上げていこうと思います。

――わかりました。それではもっと先の“夢”のようなものですが、「こういう事をやってみたい!」というのはありますか?

木村氏:いろいろなコラボをしてきましたが、「宇宙」関係の企業なり団体なりと、何かできたらなぁと思いますね。「PSO2」は宇宙が舞台ですから。なかなか難しいんですけどね。誰かこのパッケージを宇宙に持っていってくれないかな(笑)。

――宇宙ですかー。スペースバルーンっていう特殊な風船の中にスマホを入れて、成層圏まで飛ばして青い地球の姿を撮影……なんていうのはありますけど。あれでパッケージを飛ばしますか(笑)?

木村氏:あー!確かに……パッケージを宇宙に飛ばすのならできるんじゃないかな!?

酒井氏:パッケージ燃えちゃわない!?

木村氏:どうなんですかね、ちょっと考えます(笑)。

酒井氏:僕の方はというと、アニメ・ゲーム系のコラボをこれまでやってきましたが、もっと現実にある企業であったりの異業種とのコラボをもっとできたらいいなと思いますね。

――それは、例えばどのあたりに?

酒井氏:リアルとクロスするようなコラボと言う事で、感謝祭でやったご当地コラボの延長などで、“女子高生コラボ”として、各地の女子校の制服をコスチュームに入れるとか。あと“航空会社コラボ”でCAさんの制服を登場させるとか。できたらいいなぁと妄想してます(笑)。別に制服フェチではないですが、制服には一定の需要があるんじゃないかと思っています。

――とりあえず制服なんですね(笑)。まぁ確かにバリエーションもありますし。制服に限らず、現実にあるものとコラボしていきたいというのがあるのでしょうか。

酒井氏:そうですね。飲食業とのコラボですとかも、もっとやれたらいいなと思いますね。「PSO」15周年と言う事でいろいろと動きだそうとしている夢もあるんですが……それはまだちょっと言えないです。そこは今後のお楽しみにさせてください。

――それでは最後にゲームファンの皆様に一言ずつお願いできますか。

木村氏:昨年末あたりのアップデートなど、ゲームバランスの問題や、不具合などが出ていてユーザーの皆様にはご迷惑おかけしてしまい、申し訳ないなと思っています。できるだけ早い対応を心がけておりますので、後手にまわっているところもありますが、真摯に対応します。そもそもトラブルを出さないように、より安心して遊べる「PSO2」を目指していきます。

 今年は「PSO」15周年を迎えるということで、いろいろなプロモーション、ゲーム内のコンテンツを15周年にふさわしいものを入れていきます。もちろん「PSO」を知らない人でも楽しめるものになっていますので。新規の人も楽しめるものを考えていますので、これを機会に遊んでみてもらえればと思います。

 既存のユーザーさんには、「PSO2」3年目を迎えていきますが、今まで以上に成長していきますので。今後も飛躍していきます。今後も応援頂けたらと思います。よろしくお願い致します。

酒井氏:10年続けるというところで、まだ3年にもなっていないというところですから。今はまだひとつの通過点だと考えています。オンラインゲームは常に成長して変化していくものですので、これからもいろいろなアップデートをし、さらに楽しめるものにしていきますので、これからの展開にもご期待頂きたいと思います。

 15周年に向けていろいろな施策を考えていて、さらに「ファンタシースター」を広げていけるような事をしていこうと思います。15周年プロジェクトはまだ、本命のところはまだ出していませんので、今後の発表にぜひご期待頂けたらと思います。

――ありがとうございました。

(山村智美)