★ピックアップ アーケード★
最終回となった今回は、これまでに紹介しきれなかった知識や戦術を、一問一答形式で紹介していこう。なかには、本当かどうか確証のない筆者の感想も入っている。すべてが正しいとは限らないので、参考程度に聞いておいてほしい。謎が多いところが、このゲームの魅力でもあるのだ。
■ モチベーションとコミュニケーション、休養について 【コミュニケーションでは、どんな選手を呼んだらいい?】 基本的には、不調と絶不調の選手を優先して呼んでおく。絶不調はこれ以上落ちようがないから安心して呼べる。また、不調の場合は1回失敗しても、あと2回チャンスがある。2回連続して失敗しても、3回目に素直に「謝る」を選択すると、成功率が高いように思われる。よって、不調と絶不調の選手を呼ぶ場合はデメリットよりメリットのほうが大きいというわけだ。 【好調の選手を呼ぶ意味はあるか?】 好調の選手は、休養を取ると決めているときに呼ぶ。休養を取るときに絶不調の選手がいなければ、好調の選手を呼んでおくといい。失敗しても休養でまた好調に戻るから問題ない。休養しても好調から絶好調には変わらないため、好調の選手をコミュニケーションで絶好調にする意味は大きい。 【コミュニケーションで成功する秘訣はあるの?】 これは筆者の経験則だが、選手には好不調の波があり、調子が下がっていくときと上がっていくときがあるように思われる。今から下がっていく、というとき(絶不調に近い)は、「気合いを入れ直す」や「仲を取り持つ」という積極的な選択肢が成功率が高い気がする。逆に上がっていくとき(普通に近い)は、「調子を聞く」や「落ち着かせる」という選手の自主性に任せた消極的な選択肢が成功率が高い。ドン底の絶不調のときは、「抱きしめる」を試してみるのもいいだろう。 とはいえ、これらは気休めみたいなもので、開発者に聞いたわけではないから本当かどうかわからない。プレーヤーごとに、いろいろな法則を考えながら選択肢を選んでみると面白いだろう。 【モチベーションは、どんなときに上がって、どんなときに下がるの?】 確実に上がるのは、カップ戦に勝ったあと。負け続けていると、モチベーションが上がりにくい。しかし、勝っているときにひとつ負けたくらいでは、逆にモチベーションが上がることもある。むしろ引き分けの場合にモチベーションが下がりやすい。また、あからさまにミスした選手はモチベーションが下がることがあるため、そのあたりにも注目していると面白い。 【休養すると練習グラフが伸びないが、それでも休養する?】 あまりにも「不調」の選手が多いと、コミュニケーションだけでは対処しきれないから休養を選ぶ。筆者は、「不調」以下の選手は使わない方針だ。FWだとシュートミスするし、DFだと競り負ける。少し能力が落ちても「好調」の選手と入れ換えてスタメンを落としたほうがいい。それに、あまりにも「不調」の選手が多いと、練習しても成功率が下がるように思われる。勝つためには、スタメンは「普通」以上の選手で固めておきたい。 【スタミナを上げるには「ムードメーカー」のスキルを持つ選手を入れるといい、という説があるが本当?】 「ムードメーカー」の効用は“単純にモチベーションが下がりにくくなる”というだけではないだろうか。だが、モチベーションが高くなれば、選手の能力がアップするので結果的にスタミナが減りにくくなる。「ムードメーカーを入れる」→「モチベーションが上がる」→「スタミナが減りにくくなる」という三段論法でスタミナに影響してくるわけだ。 ちなみに、ムードメーカーのスキルを持っているのはフィオレンティーナの「トリッチェリ」と「ディリービオ」のふたり。選手個人の力量としては「トリッチェリ」のほうが使い勝手がよい。
■ PK戦について 【PK戦の蹴る順番は決まっているの?】 PKを蹴る順番は、フィールド上のカードが上に配置されている選手から順に蹴る。だから、成功率が高い選手を上に置いておくといいわけだ。PK戦になったら、急いでカードの順番を変えていこう。途中で順番を変えることもできる。 【どんな選手が成功率が高いの?】 まずはスタミナが残っている選手。試合中にもスタミナが減るとシュートを外しやすくなるように、PKのときもスタミナが半分以下の選手は危険だ。筆者の場合、PKにもつれ込みそうなときはPK戦用に選手を交代する。後半40分に守備的MFをはずし、攻撃的な選手を入れるというのがお決まりのパターンだ。 【選手個人で、PKの上手、下手の違いはある?】 ベストストライカーは、スタミナがあればみんなうまい。しかし「シェフチェンコ」を前半から使っていると、さすがにスタミナが減ってくる。前後半出場した「シェフチェンコ」に蹴らせるのは危険だ。お勧めは「トッティ」と「ドニ」。このふたりはベストストライカー以上に決定力があるように思える。DFでは「マルディーニ」がお薦めだ。守備的MFとサイドバックの選手は、どうも外しやすい印象がある。 また白カードは全般的にスタミナ不足にやりやすいため、PK戦は分が悪い。恐らく「アスンソン」くらいしか当てにならないのではないだろうか。 【GKによって、PK戦に強い、弱いってことはあるの?】 筆者が今まで使ったキーパーでは「ブッフォン」、「パリゥーカ」、「アントニオーリ」がPKに強かった気がする。この場合でも、GKのモチベーションが重要なのは言うまでもない。PK戦もあらかじめ対策を練っておけば、勝てる確率が高くなる。自分なりにPKが得意な選手を探し、後半で選手交代させて投入してみよう。
■ スローインを投げる選手を変える 【スローインする選手は変えられるの?】 スローインする選手は、カードの位置によって決まってくる。例えばチーム「ゲームウォッチ」の場合、右のライン付近にはウイングの「サネッティ」と右サイドバックの「ラウルセン」がいる。相手の自陣深く、右からスローインがあったとしよう。このとき「ラウルセン」が中央に寄っていると「サネッティ」のスローインになる。逆に「ラウルセン」がサイドぎりぎりまで寄っていれば「ラウルセン」がスローインする。これは、素早くカード移動すれば、ボールが外に出たのを確認してからでも変更が可能だ。 「ゲームウォッチ」の場合、「ラウルセン」にスローインさせたほうが有利。すると、近くの「サネッティ」にボールを投げるので、「サネッティ」がダイレクトで中にクロス、それをFWがダイレクトで決めるという攻撃パターンにつながるからだ。 これを応用すれば、ベストイレブンチームでロングスローをする「テュラム」に投げさせたり、投げさせなかったりとその場で選択することが可能。自分のフォーメーションに合わせて研究してみよう。
■ 選手の選択・個人の力量について 【選手のパラメータ表示はどのくらい信用できる?】 選手の能力は、オフェンス・ディフェンス・スピード・パワー・スタミナの5つですべてが構成されているわけではない。さまざまな動きや身体的特徴があって、その目安として5つのパラメータが表示されていると思ってよい。比較的信用できるのがスピードとパワー、スタミナ。もっとも信用できないのがオフェンス能力だと思う。オフェンス能力は、あまりにもいろいろなスキルに左右されるからだ。 【オフェンスにはどんな能力が関わってくるの?】 シュート力だけ見ても、ダイレクトシュートとドリブルシュートは別のスキル。ヘディングとキックでのシュートも違う。もしかしたら、右足と左足で違うかもしれない。シュートの速さ、遅さ、正確性はそれぞれ選手によって違い、カーブをかけたシュートを蹴れる選手と蹴れない選手がいる。また、トラップの上手、下手もワントラップシュートの精度に関わってくる。 動きの面でいえば、もっときりがない。スペースに抜け出す性質を持っていればディフェンダーを抜きやすいし、ゴールに対して直線的に向かう選手と、相手がいればゴールに対して真横にドリブルできる選手もいる。中には、どんなに右に配置しても無理やり左に動いていく「デル・ピエロ」のような選手までいる。 ドリブル突破、ダイレクトシュート、ミドルシュートと、得意な分野は選手それぞれで違う。得意な能力が発揮できるポジションで使っていこう。 【ディフェンスにはどんな要素があるの?】 ディフェンスはマンツーマンでついてディレイをかける選手と、すぐ奪いにいく選手がいる。「コルドバ」やMFの「トンマージ」はマンツーマンタイプ。逆に「マルディーニ」や「モンテーロ」は突っ込んで鮮やかにボールを奪取してくれる。また「トゥドール」や「ラウルセン」は、身体ごとぶつけてボールを奪うタイプ。よって、ペナルティエリア内でのファウルには要注意。また、空中戦には身長が高く、なおかつヘディングが得意な選手が有利。 さらには、スタミナもディフェンス能力に関わってくる。スタミナやスピードに欠けると、後半になって中央突破されやすくなる。それぞれの選手の性質を把握したうえでDFの使い方を考えていこう。 【選手紹介した後、新しく発掘した選手はいる?】 FWでは「ヌーノ・ゴメス」がかなり点を取ってくれるようになってきた。下がり目ではなく、あえてトップにおいて使ったほうが活きるような気がする。スピードがあるので局面を打開できるし、シュート力も充分だ。そのほか、ウディネーゼの「ムッツィ」が思ったよりも使える。抜け出しはあまりうまくないが、パワフルで正確なシュート力は黒FWの中でもトップクラス。逆に「トレゼゲ」はシュートを外す場面が多く、自分の中では評価が下がり気味。 白の選手では「オスマン・ダボ」に注目している。白カードはトップ下の人材が少ない。「ダボ」はスタミナがあり、シュート力もそこそこあるので期待株だ。左サイドでは、「セルジーニョ」、「トネット」、「ニコラ・モーラ」などが使えるとの情報がある。
■ 対人戦ならではの駆け引き 【対人戦と、対CPU戦では戦法が違うの?】 CPUチームは、こちらの陣形を見てスペースのあるところにボールを出してくる。そこで、あまり極端なフォーメーションを取ると確実に穴を突かれることになる。比較的均等に選手を配した、バランスのとれたフォーメーションが有効だ。 いっぽう、対人戦はサイド攻撃、中央突破と攻撃が明確な場合が多い。また、中盤が厚いか、DFラインが高いか低いか、そんな相手の特徴がはっきりしている。CPUよりも相手の戦法に合わせた対策が必要になってくるだろう。攻撃的に考えれば、4トップなどの極端な陣形の戦法が決まりやすいともいえる。 【対人戦ならではの駆け引きってあるの?】 セコい話になるが、駆け引きはいろいろある。まずサテライトの後ろの席をキープ。できるだけカード配置を直接見やすい席を確保する。ただし、ジロジロ見て嫌がられないように注意。そして、あらかじめ相手の陣形に対する戦略を考えておく。 試合開始前の、選手やフォーメーション紹介は要チェック。どちらのサイドから攻めてくるか、それとも中央突破主体なのか、フォーメーションと選手名をしっかり記憶しておく。また、相手のディフェンスラインが3バックと4バックのどちらなのかチェック。ディフェンスラインが極端に高い場合は、こちらも中盤を厚くするなどの対策をとらねばならない。 こちらが極端なフォーメーションを取る場合は、選手紹介の直前にカード移動する。そうすれば、こちらの陣形がばれにくい。試合中にも右のレーダーにカード配置が示されているが、試合中はそうそう見ているヒマがないからだ。
また、GKが積極的に飛び出してくるタイプの相手には注意。早めにシュートを打ったり、中央からサイドに流したりしてキーパーを誘い出すのだ。
■ 最終回総括 3カ月あまり続いた連載も、今回でひとまず最終回となる。強いカードだけ集めればいいように思えるこのゲームだが、突き詰めていくと非常に深い。フォーメーションによるスペースの使い方、カード移動による攻守の切り替え、選手能力の細かい表現など、追及できるポイントは限りなくある。
なぜ楽しめる要素がこんなに多いのか。それはサッカー自体の奥深さに起因しているのであろう。そして、その魅力をあますことなく表現した開発スタッフには敬意を表したい。
(C) Hitmaker/SEGA, 2002
□ヒットメーカーのホームページ (2002年12月20日)
[Reported by 石井ぜんじ]
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