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「Core Ultra」搭載の次世代ポータブルゲーミングPCで、どこでもフルHDプレイを実現!MSI「Claw A1M」シリーズレビュー
「AC6」での動作チェックをはじめ、その他ゲームも快適!
- 提供:
- MSI
2024年3月28日 00:00
- 【Claw A1M】
- ジャンル:ポータブルゲーミングPC
- 発売元:MSI
- 価格:
- [Core Ultra 7モデル]139,800円
- [Core Ultra 5モデル]119,800円
- 発売日:2024年3月28日
MSIが満を持して送り出す同社初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」シリーズ。インテルが2023年12月に発表した新設計のSoC「Core Ultra」を採用しており、文字通り新世代機となる。単体GPU並みのグラフィックス性能を持つ「Core Ultra」によってポータブルPCながらAAAタイトルを含む3Dゲームも快適に、しかも場所を選ばずにプレイできる。本稿では、3月初旬現在据え置きゲーム機でしかプレイできない「ペルソナ3 リロード」や「アーマード・コア6」に加えて、「Tower of Fantasy(幻塔)」「神箱 -Mythology of Cube-」といったタイトルのプレイ感を中心に、「Claw A1M」の実力を見ていこう。
「Core Ultra 7」を搭載したポータブルゲーミングPC「Claw A1M」
ここ1、2年で、Nintendo Switchライクな外観のポータブルゲーミングPC市場が盛り上がっている。ポータブルゲーミングPC自体は、数年前から中国メーカーなどが製品を投入していたが、2023年には複数の大手PCメーカーが本格参入し、完成度の高いポータブルゲーミングPCを発売したことで一気に注目が高まっている。
MSIといえば、高性能な自作PCパーツ(マザーボードやグラフィックスカード等)やゲーミングモニター、ゲーミングノートPCなどのメーカーとしてゲーマーから高い支持を得ている大手メーカー。今回登場した「Claw A1M」は、そのMSIが満を持して発売する同社初のポータブルゲーミングPCである。まずは、そのスペックから見ていこう。
「Claw A1M」の最大の特徴は、CPUとして、インテルが2023年12月15日に発表した「Core Ultra」を搭載していることだ。「Core Ultra」は、従来のCoreから設計が一新された新世代CPUである。
「Core Ultra」は、CPUコアが強化されただけでなく、NPUと呼ばれるAI処理専用プロセッサーを内蔵していることが売りだ。従来CPUが担当していたAI処理をNPUが担当することで、消費電力の削減や全体的なパフォーマンスの向上が期待できる。
このNPUの搭載がCore Ultraの大きな特徴ではあるが、我々ゲーマーにとって最も大事なのがGPU、つまりグラフィックス回りの強化だ。Core UltraのハイパフォーマンスモデルではGPUに単体GPU並みの性能を持つインテル Arcグラフィックスを採用。従来のIris Xeグラフィックスを搭載した第13世代Coreプロセッサーに比べて、9%~100%フレームレートが向上したという。従来のCoreプロセッサーでは快適にプレイできなかったゲームタイトルでも、「Core Ultra」なら十分プレイできるようになるものが多い。また、インテルのAIを活用した高解像技術「XeSS」にも対応しており、XeSS対応ゲームならフレームレートの大幅な向上が可能だ。
NPUはまだゲームでは活用されていないが、Web会議などでの背景処理やノイズキャンセリングの処理を行なうのに利用されており、本製品をゲーム以外の用途で利用する場合に役立つ場面が増えてくるだろう。
ポータブルゲーミングPCで、「Core Ultra」を搭載したのは「Claw A1M」が世界初となる。先行するASUSの「ROG Ally」やレノボの「Legion Go」はAMDのRyzen Z1 Extremeを採用しているので、その意味でも本機の注目度は高い。
「Core Ultra」には、いくつかのラインナップが用意されているが、「Claw A1M」に搭載されているのは「Core Ultra 7 155H」または「Core Ultra 5 135H」である。今回試用したのは、「Core Ultra 7 155H」搭載の上位モデルである。いずれも、GPUにはインテル Arcを採用する。「Core Ultra 7 155H」は、Pコアが6コア、Eコアが8コア、LPEコアが2コアを搭載した16コアCPUで、Pコアは1つのコアで同時に2つのスレッドを実行可能なため、最大22スレッドの同時実行が可能だ。Pコアの最大動作周波数は4.8GHzで、モバイルゲーミングノートPCとしてはトップクラスの性能を誇る。
メモリは16GBで増設などはできないが、ゲーミングPCとしては必要十分な容量といえる。ストレージは高速なNVMe対応SSDで、上位モデルが1TB、下位モデルが512GBで、上位モデルならファイルサイズが大きなAAAタイトルを複数インストールしても余裕がある。
CrystalDiskMarkの計測結果は、シーケンシャルリードが3,497.55MB/s、シーケンシャルライトが2,940.00MB/sで、十分満足できるパフォーマンスである。
タッチ操作が可能なフルHD/120Hz対応7型液晶を搭載
ディスプレイとして、7型フルHD対応液晶を採用している。解像度は1,920×1,080、リフレッシュレートは最大120Hz対応であり、滑らかな描画が可能だ。FPSのプレイにも十分に対応できるだろう。液晶表面はいわゆる光沢仕上げ(グレア)で、発色やコントラストも良好だ。輝度も高く、昼間の屋外でゲームをプレイしてみたが、輝度を最大にすれば十分視認できた。タッチ操作にも対応しており、Windowsなどの操作も快適だ。
インターフェースとしては、Thunderbolt 4 Type-C(USB4上位互換)とオーディオコンボ端子を搭載するほか、microSDカードリーダーも搭載している。バッテリーは53Whrで、JEITA 3.0動画再生時で最大7時間、JEITA 3.0アイドル時では最大8時間の駆動が可能である。ゲームプレイ時の駆動時間はもっと短くなるが、それについては実際に検証してみたので後ほど解説する。無線機能として、Wi-Fi 6E(ハードウェアとしてはWi-Fi 7にも対応しているが、日本国内では法令上利用できない)やBluetooth 5.4をサポートしている。
エルゴノミクスデザインで、スティックやボタンなどの操作性も良好
「Claw A1M」は、左右にスティックやボタン類を備えたNintendo Switchライクなデザインで、両手で持ってプレイすることになる。公称重量は675gとNintendo Switch(420g)より重いが、両手で持ってプレイする分にはさほど重いとは感じない。長時間プレイする場合は、膝に置いたり、机の上に置いたりすることも多いだろう。電源は、Thunderbolt 4 Type-Cポート経由で供給されるので、一般的なUSB PD充電器を利用できる。付属のACアダプターの容量は65Wである。
※65W未満のUSB PDで本体へ給電する場合、システムのパフォーマンスに制限が掛かります。システム起動時の負荷状態により、バッテリーへ充電が行なわれない場合があります。
操作用のスティックやボタンとして、左右にアナログスティックを1つずつ、左に十字キー、右にABXYアクションボタンを備えるほか、上面にLB/RBボタンとLT/RTトリガー、背面にはショートカットやマクロ操作を割り当てられるマクロボタンが2つ用意されている。
人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインを採用しており、左右のグリップ部分も手に馴染んで持ちやすい。スティックやボタンの大きさや配置なども適切で、操作性は良好だ。また、左右スティックの周りとABXYアクションボタンにはRGB LEDが搭載されており、ライティング機能(Mystic Light)によりさまざまなパターンでの点灯が可能だ。また、電源ボタンには指紋センサーが搭載されており、指紋認証にも対応する。持ち運んで使っていて、万一どこかに置き忘れたりした場合でも、指紋認証を有効にしておけば、中のデータを見られたり盗まれたりすることを防げる。
画面の両サイドには、小さなボタンが2つずつ用意されている。左上はセレクトボタン、その下がMSI Center Mボタン、右上がスタートボタン、その下がクイックセッティングボタンである。
MSI Center Mボタンは、MSI独自のシステム管理ソフト「MSI Center M」を起動するためのボタンで、クイックセッティングボタンは、液晶輝度や音量、Wi-Fi、リアルタイムモニターなど、よく使う機能の設定を素早く呼び出すためのボタンだ。どちらも、「Claw A1M」を活用するには欠かせないボタンである。スティックの操作モードは、ゲームパッドモードとデスクトップモードの2種類があり、ゲーム時はゲームパッドモード、ゲーム以外の利用時はデスクトップモードが適している。デスクトップモードでは、スティックをマウス代わりに利用できる。仮想キーボードも利用できるので、キーボードをつながなくてもメールに返信するといった作業も可能だ。
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