「GTA Online」大満喫連載 急がば奪え!

「GTA Online」大満喫連載 急がば奪え!

PC版「GTA V」を60fpsで楽しむための、俺のセッティング

 ついにPC版の「GTA V」が発売になった! 俺はかつてPCゲームに夢中になっていた。最近は PS3、PS4と「GTA Online」を毎日のように遊んでいるが、先行体験でPC版「GTA V」を見たとき、ゲーミングPCの新調を決心したんだ。そろそろ買い換えたいと思っていたんだが、ゲーミングPCの能力をフルに活用するグラフィックスが決め手だったな。グラフィックスの設定周りの話もしてみるぜ。

 そこで、今週と来週はPC版「GTA Online」の感触を語ってみるぜ。PS4版は日本ユーザーのみのサーバーだが、PC版は世界の人たちがつながる“グローバルサーバー”になっている。かつて英語版「GTA V」をプレイしていた仲間から海外のユーザーのフリーダムさを聞いていたから楽しみだったんだ。日本サーバーとはひと味違うアグレッシブさを感じられたぜ!

【著者近影】
IKE PC版限定、女版IKEだぜ! 洋服はちょっと某アイドルを意識したギンガムチェックの上下でキメようとしたんだが、チェック柄のスカートはランク25にならないと解除されないんだぜ! くやしいですわよ!
RIA ぼろぼろの外見がお気に入りの車「ラットローダー」。これでレースで強ければ最高なんだが、全然曲がらなくて勝てない。せめてボタンを押すと積んでいるドラム缶が落とせるようになりませんかね?

マウスでも早いぞPCユーザー! グローバルサーバーならではの“違い”を体験

フリーセッションで見てみると、PC版で新たに始めたと思われる低ランクのユーザーが多く参加している。ボイスチャット機能を使ってる人はほとんど見かけなかった。仲間同士でスカイプなどの別アプリを使ってるのかもしれない
PC版ということで普段はやらないPKに! ところが、PC版でもウマイ奴はいる。サベージは撃墜され、返り討ちにあっちまったぜ!

 今回、PC版をプレイするにあたり、俺はあえて1ランクのキャラクターでプレイしてみた。PC版では低ランクのキャラクターが多く、俺も“駆け出し”の時代が懐かしくなったんだ。以前は苦労したが、今ならば楽にランクアップできると思ったからだ。……実を言うと、“女性キャラクター”でプレイしたいとも思ったんだ。RIAを含め中の人(プレーヤー)と性別が異なるキャラクターで遊んでいる人たちが多いのがわかったし、女性キャラの方がファッションが凝っていて、面白そうだったんだよ。

 実際始めてみたんだが、つい顔の造形にこだわってしまうし、服を取り替えるとイメージが大きく変わるのでハマってしまった。だけど、とにかくカネがないから何も買えないし、オシャレを楽しもうと思っても、服の大半がロックされた状態だったんだ! やっぱり低ランクはやれないことが多くて、寂しいな。武器も弱いのしか使えないし、特に車がないのは寂しい。結局セカンドキャラとしてIKEを転送して、家や車を確保してしまったよ。

 1ランクでこれからプレイする人へのアドバイスとしては、レースやミッションなど招待がきたものに片っ端から乗っていくのをおススメしたい。特にレースは死ぬ心配がないので気楽にRPやカネが稼げるぜ。これから「GTA Online」を始めたいという人には、PC版はオススメだぜ。何より募集が多い。参加にも積極的だ。PS4版が発売されたばかりのころも活気があったが、体感的にはそれ以上だな。ただひたすらバイクレースばっかりをホストし続ける人など、面白い人にも出会えたぜ。

 俺が日本サーバーとの1番の違いを感じたのが「デスマッチ」だ。PS4でも野良で何度かデスマッチを遊んでいたが、基本みんな“探り探り”なんだよな。敵がどこにいるか、どこに潜んでいるかを探りながら、ゆっくり進んでいく。敵を見つけるように忍び歩き、というプレイが多かったんだ。ところがPC版は違うね。もうみんな突っ込んでくる。走り回るし撃ちまくる。俺は最初は波に飲み込まれるように圧倒されてしまったが、気がつくと俺自身もダッシュボタンを連打して、走り回っていたよ。

 もう1つは「賞金稼ぎばっかり」ということだ。「GTA Online」ではNPCの車を奪うと賞金をかけられることがある。このとき殺されれば殺したやつに賞金が入るんだ。PS4だと賞金をかけられても襲われないことも結構多いんだ。だけど、PC版は違うな。アパートにいるともう周りに賞金狙いのプレーヤーがガンガン集まってくる上に、ドアの呼び鈴を連打してくるんだよ。「おまえらはアイドルの出待ちか!」と突っ込んでしまったよ。プレーヤーを狙うよりも、レースやデスマッチ、ミッションをやった方がよっぽどお金が入るのにねえ。

 PC版ならではの要素としては、「相手のデバイスがわかる」というのも面白いところだな。プレーヤーが参加するロビー画面ではプレーヤーが使っているデバイスがわかるんだ。ゲームコントローラーを使っている人はコントローラーのアイコンが、マウス+キーボードの人はマウスのアイコンが描かれる。プレイしていて思ったんだが、マウスプレーヤーばっかりなんだな。俺は日本のゴールデンタイムに主にプレイしていたんだが、それでもマウスのプレーヤーばっかりだった。アジアではやはりマウスとキーボードプレイが主流のようだ。正直、マウスでレースをするのはかなり大変だと思うんだが、速いやつは速い。なかなか驚かされたぜ。

【PC版の世界】
レースにも参加してたんだが、ホストがずっとカスタム車両オフのバイクレースしか選ばないんだよ。結構つきあったが……ひたすらそれだけなので離脱してしまった。世の中には色んな人がいるな
デスマッチはみんなアグレッシブでびっくりだ! 俺はどちらかというと待って撃つタイプなんだが、この勢いに巻き込まれて気がつくと走っていたぜ
ロビー画面ではコントローラのタイプも出る。マウスを使っている人が多いな

目指せ常時60fps! 各項目を細かく調整

今回ベンチマークで常時60FPS達成した時のグラフィックス設定画面だ。ビデオメモリは2061MB使用。街中など人が増える場所にいくと「人口密度」や「歩行者の種類」の設定が高いほど処理が重くなるのでここを減らすことでどうにか60FPSが達成できた

 PC版の最大の特徴はグラフィックスと、60fpsの動作だ。今回俺は、PC版「GTAV」をプレイするためにニューマシンをゲットし、色々設定をいじってみたぜ。俺はなるべく高品質の映像でプレイしたかったので、CPUはCore i7-3770、メモリは16GBとミドルクラスにだが、ビデオカードはビデオメモリ4GBのハイエンドカード、GeForce GTX 980を購入してみた。流石にハイエンドだけあって、グラフィックス設定はほとんど全ての設定が有効に、かつ最上位の設定にすることができた。

 ほとんど、というのはMultisample Anti-Aliasing(MSAA)設定のみ、最大のX8にしたらビデオメモリの容量上限を超えてしまったため、ここだけX4に落としている。X2/X4のMSAA設定を選んだ場合、これらの設定でもX8のMSAA並みの映像を実現できる「NVIDIA TXAA」が有効にできるので、描画設定としては問題ないといえるだろう。ちなみに解像度はディスプレイの都合もあったのでフルHD(1,920×1,080ドット)だ。

 ところが、いざゲームを開始してみると、グラフィックスはキレイなことはキレイなんだが、街中を車で走っていると途中でカクカクと明らかにコマ落ちする場合があったんだ。そこでベンチマークを使って見てみると、全体的に常時30fps前後となっており、負荷がかなり高くなっていた。つまりハイエンドのGeForce GTX 980であっても、1枚で使用する場合は、高品質の映像を取るか、常時高fpsを取るかの選択が迫られることになるのが確認できたぜ。

 設定をあちこち見直してわかったんだが、「GTAV」のグラフィックス設定のポイントは3つあるな。1つはゲーム内で街中を歩いている人の数などをバーで調整する「人口密度」と、「歩行者の種類」の部分。もう1つはその他の描画に関する各種設定。そして高度なグラフィックス設定にも含まれる影(シャドウ)に関する設定だ。

 何度か試してみたが、曲線のギザギザ感を低減するアンチエイリアス設定や精密度の描画設定を1~2段階落とすだけで前半の背景中心の描画チェックは割と簡単に50~60fpsまで上げることができるし、これらの設定を最低にまで落とし込むと常時100fps前後にまで上げることもできる。ところが人口密度が高いと、ベンチマークでの街中での動作チェックで30~40fpsくらいまで落ち込んでしまうんだ。

 逆に、描画設定を最高のままで人口密度などを下げると、30~50FPSがキープできていた。また、いずれの設定の場合もシャドウの設定を高めにしていると、全体的なfpsは低下するな。色々迷ったが、今回のチューニングでは、ベンチマークで60fpsを維持するセッティングを目指して、最低でも55fpsを切ったらやり直しというルールで各項目を調整してみた。

 何度か試行錯誤して60fpsを実現できた項目を挙げておこう。アンチエイリアスの「MSAA」、「リフレクションMSAA」はいずれもX2を設定、その他の描画設定は全て1~2段階低下(“高”に設定)、「人口密度」、「歩行者の種類」は最小レベル、高度なグラフィックス設定は全てオフの設定にすることで、常時60FPSを達成できた。なお、PS4では標準で有効になっている「ゲーム内での背景ぼかし」を有効にするため、「精密度」の設定のみ“超高”に設定している。

 おそらく、もう少し細かく調整を詰めていけば、描画性能を上げつつ60FPSをキープできると思う。例えば「NVIDIA TXAA」の設定を現在有効にしているが、この設定を選ぶとビデオカードの負荷が高くなるので、これをオフにして別の設定を上げたらどうなるかももっと試していきたい。この辺のチューニングを楽しめるのもPC版ならではの魅力だな!

【グラフィックス設定を色々試す】
メニューの中でも特に「シャドウ」関連の設定はあらゆる描画の処理にかかってくるので、やむなく全てオフにした。この辺りはトレードオフなので、常時30FPSくらいで妥協するなら描画設定はもう少し高く設定することも可能だ。
ゲイバーで人口密度MAXにしてたむろしてる人をチェックした画像。人口密度を密度の最小(上)と、最大(下)。切り替えには1度ゲームを再起動させる必要がある
60fps用のベンチマーク画面。山中の滝が背景描画チェックの最難関だ。「ウォーター」の設定を高くしていると、ここでガクっと速度が低下する。警察とのカーチェイスでは瞬間的にFPSが54以下になったが、あくまで瞬間的な減衰でこの後すぐに再び60FPSに戻った
グラフィックスオプションを高めに設定すると30fpsになってしまうが……劇的な向上、というわけではないよな

(勝田哲也/池紀彦)