「新生FFXIV」エンドコンテンツ攻略日誌

【連載第5回】出遅れ組のための「新生FFXIV」エンドコンテンツ攻略日誌

【大迷宮バハムート:邂逅編】

フルパーティ(8人用)コンテンツ

平均アイテムレベル:70以上

制限時間:90分

で、解体吸収ってなんなんですか?

 さて、背後で命がけのバケツリレーが行なわれている時、タンクは参加しなくていいから楽そうに見えるかもしれない。でも実はタンクはタンクでがんばっているのだ。

 2層の敵は雑魚もボスもターゲットしていると被ダメージ上昇のデバフを付けてくる。このデバフが3から4貯まると、もう1人のタンクが「挑発」を使って玉のターゲットを奪う。ここがタンクスイッチ初体験の場となったタンクも多いだろう。

 タンク視点で制御システムのいやらしさを語るなら、なんといっても「解体吸収」の地味さだろう。なんだか1層の蛇でも似たような愚痴を垂れていたような気がするが……。2層の制御システムは、ある程度HPが減ると雑魚の玉を呼び寄せて「解体吸収」で自分の中に取り込んでしまう。

 この技の直後に非常に痛い攻撃が来るので、バフを合わせる必要があるのだが、薄暗い中に詠唱バーもなく現われる雑魚玉は本当に地味で、気付かない事の方が多い。それどころか、最初は「解体吸収」という技の存在自体に気付いておらず、「時々小さい玉がいるような気がするけど、なんだろうね?」などとタンク仲間で都市伝説っぽく語ったりしていた。

 そんな状況なので、バフをどこで使うかは、流れの中でHPがこの辺まで減った時の、この交代直後はヤバい! と感覚的なものに頼っていた、というか今でもノリで使っていたりするのでごめんなさい。

 タンクにもアラガンロットは付く可能性があるが、その場合近接がとって後にデリバリーしてくれるので、タンクは交代業務と沈黙などに専念することができる。タンクばかりやっていた頃にはそのありがたみに気付かず、詩人がロット回しに必死で沈黙をミスろうものなら、内心「チッ」と思ったりしていた時期もあったが、自分が詩人で参加してみた今ではエクストリーム土下座するほかない。

「物体壱九九」でカモン!フィーバータイム!!

ミラーボールの輝きでウキウキ気分、本当は必死

 と、ここまで2層ボスの大変さを書き連ねてきたが、現在の戦法は冒頭にも解説したように、「面倒なアラガンロットなんか回したくない!」という人向けに編み出されたお手軽攻略、通称「回しなし」が主流になっている。

 これは、12分の制限時間を過ぎた後、制御システムが使ってくる「物体壱九九」という全体攻撃を、ヒーラーの全体回復でしのぎつつ、力技で倒してしまうという荒技だ。

 やり方は簡単で、3雑魚を通常通りクリアした後、ボス手前の踊り場で11分30秒くらいまで待つ。制限時間直前に戦闘をスタートさせると、「チャージ完了シマシタ」というメッセージとともに、制御システムの攻撃が全体攻撃に変わる。

 ミラーボールを思わせるまばゆい光を散布させながらの、美しい全体攻撃はまさにフィーバータイム。さっきまで薄暗く陰気くさかった部屋が、踊りたくなるようなハデハデ空間になるこの状態になるともうレーザーやアラガンロットなどは使ってこないので、全員で背後に集まってひたすら殴りまくる。後はこちらが死ぬ前に相手を倒すだけ。

 この作戦の構成の自由度は高く、タンクを1にして、DPSを5にしたり、ヒーラーを3にしてもいい。唯一の条件は、ある程度の装備が必要という事だろうか。この戦法が提唱され始めた頃にはまだ装備が整ってない人も多かったため、ヒーラー3が必須だと言われていたが、現在は本当になんでもありになっている。

 唯一の弱点は、制限時間1分前まで待たねばならず、ボス前の踊り場で7分あまりをぼーっと過ごすのが退屈だという点だったが、最近では奥にいる防疫システムにちょっかいを出してみたり、ダンスパーティー会場になったりと、それなりに時間をつぶす方法も生み出されている。また、1分を切った後の開始専用マクロができていたりと、日々進化を感じる。

 人の少ない時間帯にコンテンツファインダーに登録しても、タンクなら即シャキすることもあるほど人気は高い。それもこれも、お手軽さ故だろう。「邂逅編」の2層は、現在間違いなくレベル50ダンジョンの中では最弱で、だれでも気軽に遊びにいける愛されコンテンツになっている。

(石井聡)