レビュー
「サドン ストライク 5」レビュー
惨敗から学び、勝利を掴む。戦術を組み立てる面白さが光る、シビアで奥深いミリタリーRTS
2026年4月23日 12:00
- 【サドン ストライク 5】
- 発売日:
- Xbox Series X|S/PC 4月23日
- PS5版 5月21日予定
- 価格:
- 通常版 7,989円
- デラックスエディション 8,998円
- PS5パッケージ版 7,990円
カリプソメディアジャパン(Kalypso Media Japan)は4月23日より、第二次世界大戦(WWII)を題材としたミリタリーリアルタイムストラテジー(RTS)「サドン ストライク 5」を発売する。対応プラットフォームはプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PCで、Xbox Series X|S/PC版が4月23日、プレイステーション 5版が5月21日の発売となる。開発はハンガリーのKite Games。
「サドン ストライク」は2000年からシリーズを展開しているミリタリーRTS。2002年には続編の「2」が、2007年には3Dグラフィックスエンジンを導入してリアリティを高めた「3」を発売。さらに2017年に発売された前作「サドン ストライク 4」からはPS4にも対応しており、それから8年が経過した本作ではPS5のほか、Xbox Series X|Sにも対応する。
RTSの中でもミリタリーRTSは別名「リアルタイムタクティクス(RTT)」とも呼ばれており、最大の特徴と言えるのが、砲弾や燃料などの補給や車両の修理などが必要な点だ。どんなに優秀な兵であっても、弾がなければ何もできないし、どんなに高性能な戦車であっても、故障したら動けなくなるなど、こうしたリアルな状況下で敵軍を相手に条件を達成してクリアするのが目的だ。
「サドン ストライク」シリーズについては、WWIIにおける連合軍(フランス、イギリスなど)、枢軸国軍(ドイツ、イタリアなど)、ソ連軍のいずれかを指揮し、史実をモチーフにしたステージで与えられた部隊を操作して、敵軍を制圧、包囲、撃破するなどの目標を達成するゲームとなっている。
最新作の「サドン ストライク 5」では、さらにマップが4倍近くに拡張されたほか、使用できるユニットも増加し、さらに大規模な戦闘が体験できるようになっている。本シリーズは地上戦が主流のため、WWII前半に発生した飛行機同士のドッグファイトなどについては実装されていないが、枢軸国(ドイツ)が運用した「装甲列車」がシリーズに初登場するなど、より戦略要素が楽しめる作りになっている。また、プレイヤーは「増援システム」や「ドクトリン(スキル)システム」により、自分のプレイスタイルに合わせて複数の戦術やルートから自由にステージ攻略方法を考えることができる。
ポーズが使えるRTSなら初心者でも楽しめるのでは? と割と気楽にゲームを開始してみた筆者だったが、実際に触れてみてそのリアルなゲームの仕掛けに驚愕した。楽しいことは楽しいのだが、従来のRTSとは異なるミリタリーRTSならではの流儀に翻弄されながら、色々と試したり遊んでみた。本稿では、ミリタリーRTS初心者の筆者が実際にプレイして遭遇したリアルな「サドン ストライク 5」について、色々と語っていきたい。
史実を忠実に再現した戦場で指揮官として戦略脳を遺憾なく発揮!
ゲームのメニューについては、WWIIの史実がベースとなったシナリオを遊べる「キャンペーン」モード、そして史実を気にせず、CPU相手に自由なマップで対戦が楽しめる「スカーミッション」、そしてスカーミッションと同じように自由なマップやルールを使ってオンラインで対人対戦が楽しめる「マルチプレイヤー」モードがある。
これらの中でも特に本作の醍醐味とも言えるのが「キャンペーン」モードだ。ゲームをスタートすると、どの軍でプレイするかの選択画面が表示される。「枢軸国」と「連合軍」、「ソ連」の3択となっているが、ここでの選択は次の「ミッション選択」の画面でも簡単に切り替えられるので、深く考える必要はないだろう。
ミッション選択では、選択した軍によって異なるシナリオが表示される。WWIIの主役とも言える枢軸国を選んだ場合は、地中海攻防戦の一局面「クレタ島の戦い」からスタートとなる。WWII開始から2年後くらいなので、前半の終盤あたりとなる。もちろんこの時の相手となる連合国軍を選択した場合も、同様に「クレタ島の戦い」からスタートだ。逆に参戦が遅れたソ連については、枢軸国が相手となる「クリミアの戦い」からスタートとなっている。いずれのミッションについても、3段階から難易度が選択できる。難易度はイージー、ノーマル、ハードだが、初めて触れる人は迷わずイージーを選ぶことを勧めたい。
なお、ミッションのタイトルは「クレタ島の戦い」ながら、枢軸国を選ぶと作戦名の「メルクール作戦」となるのに対して連合軍を選ぶと「レティムノの戦闘」となるなど、史実を知る人が見ればニヤリとする表現となっている。というのも、この戦いは枢軸国側が地中海のクレタ島を奪取するために行なわれた戦闘で、連合国側は守る立場だったため、こうした違いが出ているわけだ。
進捗状況としても、枢軸国側でスタートすると、島全体が連合国軍だらけの状況に乗り込むという形でスタートするのに対して、連合国側のスタートは、既に飛行場が奪われた状況からスタートし、奪われた重要拠点の奪還が目的となっており、どちらから開始した場合も同じように戦闘を満喫できるようになっている。
ミッション選択後は、作戦開始前の「ブリーフィング」が行なわれ、作戦における目標が提示される。枢軸国側を選ぶと、空挺部隊から兵を投入することから始まると説明され、目標としてマルメ飛行場の奪還と、その奥にあるハニアの町の占拠が言い渡される。
ブリーフィング後は、自分の分身となる指揮官を選択する。指揮官ごとに固有のスキルを持っており、ゲーム内で使用することで効果を発揮するスキルもあれば、特定のユニットに対するボーナスが付与されるタイプのスキルや、両方の性質を併せ持つスキルもある。いずれの指揮官も史実における実名の指揮官が選択できるので「砂漠の狐」ことエルヴィン・ロンメルをいきなり選択したりもできるのが面白いところ。スキルで選んでもいいし、名前で選んでもいいだろう。
初回プレイ時はここでゲームがスタートとなるが、1度でもミッションをクリアすると、そこで得られた特殊スキルの「ドクトリンカード」が選択できるようになる。これはカードをセットすることで、かなり強力な効果を持つ追加スキルが利用できるものとなっている。クリア時には複数のドクトリンカードを入手できるほか、カードセット時に消費するポイントも手に入るので、これらを駆使して指揮官を強化できるのが本作の魅力の1つだ。
初回は惨敗! 衛生兵の使いどころと補給の重要性が攻略のポイントか
今回は折角なので枢軸国を選択、難易度はイージーを選択して、指揮官はスキルの「電撃戦!」が気になったのでハインツ・グデーリアンをチョイスしてゲームスタート。ところがゲーム開始後はいきなり「?」の連続だ。フィールド上には自分が操作できるユニットは1体も存在していない。そして通信により、空挺降下を指揮するよう命令されるわけだが、どこで下ろせばいいのかがいきなりわからない。一応島中を偵察機が飛び回っており、降下地の候補がいくつか提示されるが、それも偵察機が過ぎると暗くなってしまう。
とりあえず島の端の部分に降下候補の1つがあったので、そこに空挺部隊を1つだけ展開開始。すると8人の兵が勇猛果敢にパラシュートで落下してきた。どのような形で戦闘が行なわれるのか、全く理解していなかったので、彼らを選択して、まずはすぐそばにある敵の陣地に向かって突撃を試みる。敵軍は赤色のゲージ、こちらは青色のゲージで体力が表示されるのでわかりやすい。エリアについても敵軍は赤色、こちらのエリアは青色となっている。これはどの軍を選んでも同様で、連合国軍を選んだ場合もこちらが青色となる。
最初に攻め込んだエリアだが、敵軍の人数が少なかったこともあり、被害はありながらもなんとか勝利できた。そこで調子に乗って今度は空挺部隊を現在進軍中のエリアのど真ん中に依頼してさらに増援を試みる。ところが敵軍は戦車で攻撃をしてきたため、折角の増援の大半が落下後すぐに撃破されてしまう。このように折角追加されたはずの兵たちがどんどん消耗されてしまい、どうにかエリアを制圧した頃にはかなりの少人数の部隊になってしまった。
その後は、残った空挺部隊を全て呼び寄せ、あまり大きくなさそうな敵のエリアを探しては殴り込みをかけて制圧していく。ん? 意外と順調に立ち回れてる? 小さなエリアであっても、制圧に成功すると「名声ポイント」が得られる。平たく言えばお金だ。このポイントが多ければ特定の場所から増援が頼めるようになる。また、「クレタ島の戦い」においては、連合軍側が予期せぬ奇襲作戦ということもあり、敵が準備中の戦車の一部を鹵獲(ろかく)して、自分たちの物として運用できるのだ。敵の兵器を自分たちが代わりに使えるというシチュエーションに、ちょっとテンションが上がる。
さらに進めると、何やら灯台のようなオブジェクト「海軍検問所」が置かれた敵エリアを確認。やや苦戦しながらもエリアを制圧してみると、なんと! この「海軍検問所」から増援が呼べるとのこと! しかも制圧が終わると、頼まなくても自動でいきなり増援が来てくれた! 助かった。
ここで指揮官、1度最初に制圧したエリアに帰還。戦車も用意できたし、兵数も40人となったので、さっき奥にあった飛行場っぽいエリアを奪還できるんじゃ? と気が大きくなり、一気に突撃! しかしこれが裏目となり、またしても半壊の大損害! もう少し慎重に進めるかと再度撤退を余儀なくされるのであった。
その後は増援の力と鹵獲した戦車を活用して小さなエリアを狙っては襲撃を繰り返していたが、小さな戦闘が終わるたびに、段々と兵は減っていき、敵を倒しきれなくなっていく。最終的には全滅してしまい、戦いは終了となってしまった。
敗因は言わずもがな、戦況をあまり理解せず、兵をやみくもに突撃させたことだ。また、補給と「衛生兵」の重要性を再認識した。当初は衛生兵のみを別チームに分けて、兵が倒れた時に向かわせるといった運用をしており、このアクション自体は間違いではないのだが、本作においては、衛生兵は周りで仲間の兵が倒れると、ある程度は自動で治療してくれる。筆者のような初心者指揮官の場合は、一般兵に適当に衛生兵を混ぜることで、戦死者をかなり減らせることがわかった。
もちろん本作にはリアルタイムで進行する時間の流れを停止する「タクティカルポーズ」の機能がある。この機能を使って時間を止めた状態でも、各ユニットへの指示は行なえるので、戦闘中にこれを使って時間を止めて、衛生兵に治療の指示を与えて再度時間を動かすという操作が正解なのだろう。
また、戦車などの車両については、「修理」と「補給」がとにかく重要というのにも気が付いた。フィールドに落ちている車両の中には修理しないと動かない物もある。こういった車両は修理することで再び利用できるようになるのだ。なお、本作における修理はあくまでも行動不能に陥った状態から動けるようにしたり、動きはするが何かが故障して火花が出た状態を修復でき、その際にHPが50%まで回復するというものだ。基本的にHPを回復させる方法はないため、強い戦車をゲットしたらあとはHPを回復しながら戦い続ければ勝てる! といった安易な作戦は通用しない。強い戦車であっても積み重なったダメージは回復できず、HPがなくなればその瞬間に爆発し、乗員もろとも爆散することになる。
補給については燃料や弾薬を1つの戦闘が終わるごとに満タンに戻すくらいの慎重な姿勢で補充するのを心掛けたい。1度の戦闘が終わると燃料も弾薬もかなり消耗することになるので、この操作は必須だ。
そして、もう1つ重要なのが「迫撃砲」の存在だ。彼らは視界に入った敵に対して遠距離攻撃を仕掛けてくれるのだが、これがかなり強力! 相手が戦車だろうと容赦なくダメージを稼げる貴重な存在だ。ただし、1度に持てる弾薬が少ないため、1戦闘終了後の補給はマストだ。また、遠方の敵には強いが近接戦闘には弱いので、他の兵に守らせる点も重要だ。
もう1つ、今回については選んだ指揮官もよくなかった。ハインツ・グデーリアンのスキル「電撃戦!」は使ったタイミングでしか効果が発揮されないので、適当なタイミングで発動してしまうと効果が無駄になってしまう。そのため、条件達成時に効果が発動するパッシブタイプのスキルを持った指揮官を選ぶ方が有効に活かせる場面が多そうだ。
1度目の反省を活かしたプレイとイージーモードのおかげでミッションクリア!
2度目のプレイは難易度をイージーに変更、指揮官は特定車両が5秒停止時にボーナスを得られるゴットハルト・ハインリツィを選択して再度挑戦した。
2度目のプレイでは、最初から惜しみなく全ての空挺部隊を1カ所に集め、兵の配分なども考えて突撃してみると、1度目よりも少ない犠牲で最初の街の制圧に成功。さらに南下して先ほどと同じ港の確保にも成功した。戦車軍団ももりもりと増えていき、兵も衛生兵の適切な対応で戦死者をあまり出さずに進められたことで、ガンガンと部隊が強固になっていく。援軍要請も兵の増員はそこそこに、補給車両をバランスよく呼び出し、ついに目標の1つであるマルメ飛行場の制圧に成功したのだ!
このまま順調にハニアの町の占拠も終えてミッションクリア! ならよかったのだが、ここで異変発生。今までは割と時間をかけて順調に補給ができていたのだが、飛行場制圧後はなぜか敵からの奇襲が止まらない。冷静に考えれば、相手の最後の拠点とも言える、ハニアの町へつながる橋が残ったままだったので、敵軍もリソースがあれば攻め放題だったのを見誤っていたのだが、あまりにしつこい相手の攻撃に対して、ついつい手元の部隊だけでいける、と踏んでハニアの町への進軍を開始したのだが、これが大失敗。ハニアの町周辺の敵軍はリソースも潤沢でこちらの戦車部隊が1台を残してまさかの壊滅! 兵たちも3分の1とかなりの数を減らすことになる大失態となってしまった。リアルだったらこの瞬間、指揮官交代になるだろう。
ただし、飛行場を制圧したことで、空軍への偵察や爆撃などの各種要請が使えるようになっていることと、ここまで貯めてきた名声ポイントに余力があるということで、急遽ここで部隊を再編成して再度突撃! ところがこれまたハニアの町に向かう道中で撃沈……。
……と、ここでようやく、真正面から突撃するとどんなに頑張っても道中の敵軍の戦車からのダメージが大きくなるので、森の中を駆け抜ける奇襲戦法を思いつく。さらに残っていた名声ポイントを全て使い切り、最後の部隊を再編成して最後の作戦に挑む。
通常のライフル兵たちを先行させて敵軍の状況を把握、そこに迫撃砲部隊がガンガンと弾を放ち、さらに戦車部隊や対戦車ライフル兵などに突撃させて、敵軍の戦車や兵などを一網打尽にしていく。この作戦はうまくいき、目標のハニアの町に取り付くことに成功した。あとは戦車と迫撃砲、そして兵たちをうまく動かして、町の重要拠点を守っていた主力の戦車たちを撃破。その後、町の制圧を進めていたところで見事にミッションクリア! こうして初めての指揮官はゲームプレイとしては2回だが、敗北を繰り返してなんとか勝利の栄光を掴み取ったのであった。
ゲームパッド操作もかなり楽しい。初心者らしく脳筋スタイルで挑んでも意外といける?
なお、本作におけるインターフェイスはRTSでは一般的なキーボード+マウス操作以外にゲームパッドにも対応しているので、そちらの操作感についても紹介したい。
ゲームパッド操作の状態でゲームを開始すると、画面上にパッド操作で何ができるかがかなり詳細に表示されているのでかなりわかりやすくなっている。ユニット単体選択にはXボタンを使う。Xボタンではユニット単体を選択できるほか、押したままカーソルを動かせば通過したユニットを複数選択でき、さらに連打すれば同種のユニットをまとめて選択することも可能だ。連打についてはマウス操作も同じなのでわかりやすい。
ほかにも、ユニット選択後にXボタンを長押しすることで選択したユニット周辺に白いサークルが表示され、押したままにしていると、一定サイズまで大きくなり、このエリア内のユニットがまとめて選択できる。ほかにも、ユニットをグループ化するスマート分隊の機能について、キーボード+マウス操作の場合は、マウスでユニット選択して特定のキーを押すことで設定できるのに対して、ゲームパッドではユニット選択後、L1を押したままR3押し込みで設定できる。以降はグループ上部のアイコンを選ぶだけでグループをまとめて選択できるなど、ユニットの選択については様々な方法が用意されている。
選択したユニットに対して、一番シンプルに移動した先で攻撃を行なえる「攻撃移動」の命令は△ボタンで即座に指示できるほか、命令に沿った行動を行なう「命令開始」は□ボタン、行動を停止するには〇ボタンといった形で4つのボタンは全て有効に活用されている。
ユニットごとの命令については、R3トリガーを押すとタクティカルポーズが発生し、ここで表示されるサークル内に行動可能な命令が表示されるので、これらを選択してからR3トリガーを離すだけ。加えてこの時、十字ボタンに割り当てられた「伏せる」や「立つ」などのユニット固有アクションも同時に指示できる。
このR3トリガー操作は各所で使用し、例えば画面右上端に表示される空軍への要請指令などについて、本来のマウス操作ならそれらをクリックするだけなのだが、コントローラ操作の時は何も選択していない状態でR3トリガーを押すと、サークルにこれらのメニューが出るようになっている。
他にもL1/R1同時押しでフィールド内のユニットの状況を把握したりと、キーボード+マウスの各種操作がゲームパッドに落とし込まれている。もちろん大量のユニットに対して個々に命令をする場合など、マウスやキーボードの方が便利な場面も多いが、ゲームパッドでも慣れてくればかなりスムーズに命令が行なえるという印象だ。
前述の通り、筆者は2度にわたる苦戦の末、どうにか勝利を掴み取れた。一通りプレイしてみた印象として、本作の兵たちは完全に自動ではないものの、指示した場所に敵軍がいる場合、「攻撃移動」の指示を行なうと、自動である程度の戦闘行動を行なうような作りになっている。
そこでふと「イージーモードなら、兵と戦車の数を揃えて全軍突撃だけでも何とかなるのでは?」と感じられたので、実際やってみることにした。いわゆる「戦争は数だよアニキ」大作戦だ。ミリタリーファンの人には怒られそうだが、そこは何も知らない初心者らしいプレイということで、ひとつご容赦いただければと思う。
ただし、いくら全軍突撃と言っても、折角2度もプレイしてある程度の知見を得ているので、それも活かしたい。ということで、全軍突撃する際には、一般兵たちと衛生兵のミックスグループ、迫撃砲軍団、戦車軍団、補給部隊の4編成にすること。そして、実際に突撃を行なうのは兵たちと追撃砲軍団、戦車軍団までとし、補給部隊は1つ前のエリアに残しておくこと。そして突撃後、敵の殲滅が完了したところで、補給部隊を呼んで、しっかりと補給や回復を行なう。とまぁ、この方針でやってみることにした。
本作の兵たちのAIはなかなか優秀なので、イージーモードであれば、このやや強引な全軍突撃戦術もかなり有効に機能する。注意すべきは衛生兵たちで、たとえ一般兵たちに混ぜていても、行軍中に撃たれた仲間は見逃してしまう場合がある。このような場合は、一区切りのタイミングで速やかに戻って回復を行なう操作を手動で指示する必要があった。また、追撃砲軍団や戦車の補給は、補給エリアに入ったり、補給車両を近づけることで、ある程度は自動で行なってくれるのだが、この動きが完璧ではなく、手動での補給が必要な場合も多々あったので、この辺りの見落としがないように気を付けるだけで、序盤の戦闘はかなりスムーズに行なえる。
順調に進めていたところで、前回クリア時は先に飛行場を制圧してからハニアの町の制圧に挑んだが、今回は先にハニアの町を制圧してみようと、ハニアの町の裏山から奇襲攻撃を仕掛けてみることにした。実際に突撃を試みたところ、この町は連合軍にとっての重要拠点の1つのため、制圧にはかなり苦戦させられた。特に戦車ユニットが多く配置されているので、こちらの被害も甚大だ。一応、ほぼ使わずに残っていた空軍の偵察要請や爆撃要請を駆使して、戦車ユニットを削りつつ、追撃砲軍団の砲撃をうまく活用することで、被害は大きかったものの、なんとかハニアの町の制圧に成功した。やはり戦いは数だったのだ!
ただし、ハニアの町は制圧後も各所に残存勢力が残っているのに加えて、郊外から戦車隊が突撃してくるなど、落ち着かない状況だった。まぁここは連合軍の拠点の1つなので、飛行場と同様、取られたら取り返そうと必死になるのだろう。ということで、本来なら少し引き返して、自軍の立て直しをするべきだったのだが、ここで悪い癖が再び、このまま一気に飛行場まで制圧にいこう! と勇んで飛び出してみることにしたのだが、案の定、飛行場までの道中にひしめく連合軍に各個撃破され、サクッと全滅する運びとなってしまった。
ただし、ハニアの町の制圧自体は終わっていたので、再度「海軍検問所」にて、潤沢な名声ポイントを贅沢に使い、再度大部隊を再編成することにした。今までは連合軍の戦車や、装甲車「ユニバーサル・キャリア」を使っていたが、今回は枢軸国ことドイツ自慢の戦車部隊を大量に招集、再び大部隊を結成し、そのまま一気に飛行場に突撃してみたところ、空軍への爆撃要請などを活用しつつ、あっという間に飛行場の制圧に成功! そのままミッションクリアとなった。イージーモードなら兵の数だけでもなんとかなるかも!
もちろんノーマル/ハードなど難易度を上げると、より緻密な戦術やユニットの細かな配置などがかなり重要になるのは間違いないし、そうしないと勝てなくなるのはわかっているのだが、ゲームをプレイしたばかりの初心者であっても、イージーモードなら、多くの兵たちを指揮して突撃を仕掛けて勝利する醍醐味が味わえるゲームバランスになっているようだ。
歴史好きな人がリアルな戦場の空気を感じるのに最適!
以上、ミリタリーRTS名作シリーズの最新作「サドン ストライク 5」を初心者なりに真剣にプレイしつつ、最後は脳筋な全軍突撃プレイでクリアするというふざけたプレイについて試してみた様子などを紹介した。真剣にミリタリーRTSを勉強したい人や、詳しい戦略の考え方などについては、前作「サドン ストライク 4」発売時に掲載された、ガチのRTSプレイヤー佐藤カフジ氏のレビュー記事が本作の戦略について熱く語られており、とても参考になるのでこちらも読んでみてほしい。
8年ぶりの新作ということで、新たなユニットやマップの拡張など魅力的な要素が多く、再びミリタリーRTS沼に浸かれることを楽しみにしている人なら期待以上の仕上がりになっていると感じられた。今回はほぼ枢軸国でしかプレイしていないが、連合軍やソ連など、枢軸国と相対した国の目線で挑めるため、トータルで見ればかなりボリュームのある1本に仕上がっているし、将来的に大日本帝国が使えるDLCなどにも期待したい。
一方で初心者目線で言えば、もう少しシンプルでわかりやすく、訓練という名目で操作から段取りなどをきっちり順番で教えてくれるような「チュートリアル」ステージがほしかったところだ。本作にもチュートリアルはあり、ミッションプレイ中に画面左上に表示されるのだが、タイミングが微妙に噛み合わない場合があるなど、何とも微妙だ。一応、ゲームプレイ中のチュートリアル表示は設定でリセットでき、2度目以降でも表示させることが可能なほか、ゲームプレイ中にゲーム内の情報や設定などが確認できる「チュートリアル表示」というメニュー項目があるのだが、どちらかと言うと「ヘルプ」でしかないのだ。
実際にいきなりキャンペーンを開始した筆者はどの操作で兵を降下させればいいかで右往左往して困ってしまったわけで、この辺りはゲーム内の通信や画面上の情報などをちゃんと理解すればいいという話ではあるのだが、もう少しユーザーフレンドリーに教えてくれるような要素があってもいいように感じた。
ゲーム内の仕掛けについては、ミリタリーRTS初心者がプレイするにはやはり敷居は高く、ある程度は実際に挑んで撃破されて、何度も繰り返して体で覚える必要はあるだろう。一方でイージーモードならある程度雑なプレイングでもどうにかなる面もあるので、先ずはイージーモードで兵や戦車を動かして爽快に敵軍を蹂躙するなどのプレイを楽しみながら、補給や戦術、ユニットごとの相性などについて学んでいくのがおすすめだ。
また本作は、WWIIの歴史が好きな人にとっても楽しめる1本だと思っている。今回のプレイに際して、筆者もWWIIに関する歴史の資料などをチェックしてから挑んだのだが、実際にプレイしていると、あの展開からの戦場はこんな感じだったのかなど、歴史の情報と戦場がうまく脳内で交錯し、不思議な心地よさが味わえた。また、歴史の情報だけでは伝わらない、戦場の兵たちや現場の指揮官たちの苦労が味わえるのも面白いので、ぜひ挑戦してみてほしい。
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