PS4ゲームレビュー「ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ」
ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ アルティメット イービル エディション
1周終えたら「アドベンチャー・モード」で楽しくハック&スラッシュ
(2014/8/21 12:00)
1周終えたら「アドベンチャー・モード」で楽しくハック&スラッシュ
「リーパー オブ ソウルズ」で追加された第5章は、1周目のメインゲームで4章のボス ディアブロを撃破した後にプレイできるシナリオだ。5章では人間たちを悪魔と変わらぬ存在と断じ、虐殺する専制的な天使との戦いが展開される。ボリューム的には他の章と同等で、中ボス、大ボスともに手強い。トリストラムの東にあるとある王国、天使たちが住まう天界、悪魔との永遠の戦争が続けられる狭間の世界など、様々なロケーションも登場だ。
この第5章は本編の最高レベルで挑戦するゾーンということもあり、最終的には最高難易度「トーメント」で最強のレジェンダリーアイテムを求めてチャレンジするのが本道というものだろう。その面で言えば、ゾンビから悪魔、天界の使徒まで幅広い敵が登場する第5章は繰り返しプレイにも耐えるボリュームとクオリティがあり、頂点を目指す気長な取り組みを楽しい物にしてくれるはずだ。
繰り返しプレイするものといえば、「リーパー オブ ソウルズ」で追加された「アドベンチャーモード」も忘れてはならない。本作では1周目のエンディングを迎えた後、難易度を変えてまた本編をやり直すこともできるが、レベル上げとアイテム狩りをメインに楽しむなら早々に「アドベンチャーモード」へのチャレンジをオススメする。
「アドベンチャー・モード」は各章ごとの山場となるクエストを、単体ミッションの形式で選択的にプレイできるという「報酬クエスト」に挑戦することになる。1章なら「とあるダンジョンを掃討せよ」、「スケルトンキングを倒せ」、「ブッチャーを倒せ」といったもので、各章ごとに1つ10分~20分でクリアできるくらいのクエストが1回につき5つプレイできる。全てクリアしても、入り直せばまた新たな5つのミッションが用意されるので、無限にプレイできるというわけだ。
各ミッションをクリアすると大きなゴールドと経験値のボーナスが得られるほか、特殊アイテムを販売するNPC「カダラ」との取引に使える「血のかけら」を獲得できる。カダラが販売するのは武器防具等、各系統の未鑑定装備で、購入前は何が出るかわからない、いわゆるギャンブル要素。レジェンダリーやセットアイテムも出るらしいが、20個くらい試した時点では全てそこそこのレアアイテムだった。
そして5つの「報酬クエスト」を全てクリアすると、完了ボーナスとしてアイテムの詰まった「ホラドリムの箱」を獲得。開封すると高レベルレアアイテムが入っている可能性があるほか、追加ダンジョン「ネファレム・リフト」の入場券となる要石が複数入っている。
要石を消費して入場する「ネファレム・リフト」も本モードの一部だ。このダンジョンは階層ごとに各章のステージがランダムに現われ、どんな敵が出てくるかわからない武者修行の場。トータルで1,000体近い敵を倒しきると大ボスの各種リフト・ガーディアンが出現し、これを倒せばクリア。お宝ゲットだ。
という感じで、「アドベンチャーモード」はサクサクとレベル上げ&アイテム漁りに精を出せるという、まさにハック&スラッシュの醍醐味だけを抽出したようなモードになっている。昔のように「ノーマル」、「ナイトメア」、「ヘル」、「インフェルノ」とシナリオを行儀よく順番に周回する必要もなく、その力があれば「ノーマル」クリア後に即「マスター」難易度に挑戦してもいい。当然、高難度であるほど良いアイテムが出るし、獲得ゴールド&経験値も高い。
レベル70になったらこちらも「トーメント」がアンロックされる。敵はかなり強化されるが、1個下の「マスター」難易度にてそれなりに良い装備を整えてくれば、ソロで充分にいける。少なくともかつての「インフェルノ」ほどはない印象だ。あれは開幕で雑魚にワンパンもらって即死するレベルだったが、こっちはまだ初見でもなんとか戦える。ただ、敵が非常に硬いので連続キルが繋がらず、インスタントバフが得られないため時間はかかるが……。だからこそ強い装備が欲しくなるってものだ。
というわけで筆者はレベル70となり、パラゴンレベルを上げ始め、「トーメント」の第1章~第3章はなんとか回せるようになった、という状態で本稿を書いている。Windows版「ディアブロ III」を経験済みの筆者ではあるが、ここまでくるのにたった3日しかかかっていない。しかし本作の特性を考えれば、ここから先が本当の戦いといえるだろう。
最強のレジェンダリーを集め、キャラ性能を何倍にも伸ばし、「トーメント」を楽に回せるようになる。そういう目標を持てば、本質的にサクサク遊べる本作は長く長く、プレーヤーを楽しませてくれるはずだ。
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