PS4ゲームレビュー「ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ」
ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ アルティメット イービル エディション
複数ロールをそつなくこなせる「クルセイダー」は新要素活用にもピッタリ
（2014/8/21 12:00）
複数ロールをそつなくこなせる「クルセイダー」は新要素活用にもピッタリ
今回のレビューにあたっては新クラス「クルセイダー」をレベル1からプレイした。「クルセイダー」は立ち回りの幅が広く、成長に伴う変化が楽しいクラスだ。
本作にはいわゆる脳筋キャラから遠隔専門の各種スペルキャスターまで多彩なクラスが存在するが、遠近両面で戦え、しかもタンク能力や妨害能力にも優れる「クルセイダー」は間違いなく万能タイプに分類することができる。
最初のうちは直接攻撃スキル「パニッシュ」と、近距離打撃スキル「シールドバッシュ」をメインにした組み立てとなるが、レベルが上がるにつれて遠距離攻撃スキルが充実してくるのが本クラスの特徴。防御・攻撃のバフ系スキルもあり、タンク役もある程度こなせる。全く無いのはトラップ系スキルくらいだ。
こうした特性から「クルセイダー」でゲームを進める場合、シチュエーションに応じて単体火力の高い近距離系スキルと、単体火力には劣るが多数の敵を一度に倒せる遠距離・範囲系スキルを柔軟に選びながらプレイすることになる。
とはいえ本作の場合、「MASSACRE」ボーナスでの攻撃力倍増＆経験値UP効果が非常に大きいので、どちらかというとメインで使うのは遠距離攻撃系のスキルが多い感じだ。道中はそれで稼ぎ、ボスとのタイマンでは近距離系スキルに切り替えて1発の火力を重視するというプレイスタイルになった。
基礎的な火力も申し分ない。初期に身につけられるパッシブスキルに「両手持ち用武器を片手で装備する」というものがある。高火力の両手持ち武器を右手に装備しつつ、オフハンドにはSTR向上効果の強いクルセイダーシールドを装備。これにより攻撃速度はやや遅くなるものの基本武器ダメージを最大化できるため、大技系スキルによる超ダメージが期待できるという寸法だ。
といったキャラクター特性のおかげで、連続キルボーナスは得やすいし、配置物の連続破壊による移動速度ボーナスも、範囲攻撃系のスキルを1つ入れておけば簡単に獲得できる。万能タイプゆえ苦手なシーンに直面することもなく、1周目のプレイでは1度も死ぬことなくストレートクリアを果たすことができた（ライフポーションすら使わなかった）。その後レベル70になり、「ハード」、「エキスパート」「マスター」と駆け上がり、やがて最高難易度「トーメント」で無茶をするまでにウッカリ死が1度あっただけだ。
このように「クルセイダー」は地力が釣り合った敵に対しては一番楽に立ち回れるクラスであることは間違いないが、別の面でいえば器用貧乏っぽくもある。乱戦の渦中で暴れる能力は「バーバリアン」に負け、地力で上回る敵を立ち回りで倒す能力では「デーモンハンター」に負け、最大火力は「ウィザード」に負ける……などなど。実際、最高難易度「トーメント」あたりでザコ敵をサクサク片付けられなくなると、一気に展開が辛くなる。クルセイダーに関しては目の覚めるような攻略法はない。ある意味、正攻法しかないクラスという言い方もできそうだ。
とはいえ、レベル70までのプレイは本当に快適で楽しいクラスなので、本作ではじめて「ディアブロ III」に触れる方には大いにオススメしたい。
