ゲーミングPCレビュー

G-GEAR N1581J-710/E

ゲーマー向け仕様は基幹部品以外にも。意外なところも改良アリ

ゲーマー向け仕様は基幹部品以外にも。意外なところも改良アリ

オーディオ機能ではSound Blaster Cinema相当の機能が利用でき、ユーティリティから各種設定が可能だ

 さて、圧倒的なゲームパフォーマンスを見せた「N1581J-710/E」だが、GPU高負荷時のファンノイズはかなり大きい。そこで、ゲームに没頭したいならヘッドフォンが必須だ。ただ、このあたりも製品レベルで十分に検討されているようで、オーディオ機能は高音質な「Sound Blaster Cinema」に対応したチップが搭載されている。また、本体側には比較的大き目なコーンのスピーカーを左右にレイアウトしており、ヘッドフォンを使いたくない非ゲーム時などは、こちらもまずまずの音質が楽しめる。標準構成ではDVDスーパーマルチドライブだが、BTOでは光学ドライブにBlu-Rayドライブに換装できるので、映像鑑賞用途でも活躍してくれるだろう。

 キーボードは、旧モデルと同様にゲーマー志向のメーカー「SteelSeries」製のものを引き続き採用している。Windowsキーがスペースキーの右に、CtrlキーやAltキーが大き目というゲーマー向けのキー配列を採用しているほか、耐久性やレスポンス、復数キーの同時押しといったゲーマー向け仕様が特徴だ。15.6型ディスプレイに合わせているため若干キーが小さく感じるものの、Windowsキーが左CtrlとAltの間に無いため、打ち間違いが少なく、部屋を暗くして楽しむ際も、キーボードバックライトによってキーを判別できるなど、こうした点がゲームプレイ時に頼もしい。一方で、通常用途では先のWindowsキーの配置やゲーマー向け独特のクセが気になることも事実だ。このあたりは用途とフィーリングで、必要ならばUSBかBluetooth接続の外付けキーボードを利用してもよいだろう。

ゲーマー向けの独特のレイアウトとなるキーボード
バックライト機能も搭載している
WASDキーを中心にクローズアップ

 タッチパッドも比較的大きなサイズを確保している。クリックボタンも、一体型ではあるが、しっかりとしたクリック感があると感じた。ただしここもゲーミング用途となるとおそらく自前の高性能マウスを組み合わせるところだろう。そのマウスを接続するためのUSB端子は、右側面にUSB 2.0×1、左側面にUSB 3.0×3というレイアウトだ。

タッチパッドと、その手前にはインジケータが並ぶ
右側面には、オーディオ入出力(ライン入出力、ヘッドフォン、マイク)とUSB 2.0、そして光学ドライブ
左側面には、USB 3.0×3とカードリーダー、そして大きな排気口
背面には、2基のMini DisplayPortと、HDMI、有線LAN、ACジャック、そして吸気口

 キーボード上部には、タッチパネルが搭載されており、キー入力以外のコマンドが呼び出せる。例えばキーボードバックライトの制御や、ファンの全開機能、機内モード(無線機能オフ)、ディスプレイオフ、光学ドライブのイジェクトといった機能が割り当てられている。中央には電源ボタンが、左右にはスピーカーがある。先述のとおりスピーカーの縁取りが旧モデルのレッドからシルバーへと変更されているほか、電源ボタン部分の縁取りもシルバーに変更されている。そして、インジケータ類はタッチパッドの手前にまとめられている。普段そこまで頻繁に確認するものでもないため、手前にあっても問題はないだろう。ただし、こうしたインジケーターやキーボード上部のファンクションなどに仕込まれたLEDは輝度が高めな印象だ。ゲーマー向けと言えばゲーマー向けな設計と言える。

キーボード上部にはタッチセンサーボタンを装備
管理ユーティリティの「System Control Manager」(通称SCM)。各種機能のオン/オフや、輝度、ボリューム、電源管理、メディアの排出などが行なえる

液晶上部のベゼルにはWebカメラを装備。レンズの周囲はミラーとなっており、角度を合わせる際に便利

 ディスプレイは15.6型(1,920×1,080ドット)のままだが、内部接続が旧モデルの「LVDS」から最新規格の「eDP」へと変更されているとのこと。「eDP」対応により応答速度も向上しているとされる。つまりまったく同じパネルということではないようだ。資料では精度や視野角も向上しているとされ、よりゲーム向きのディスプレイパネルになったと言うところだろう。

 なお、標準OSはWindows 8.1となった。BTOでWindows 7も選べるのは従来同様だが、後日取り扱い開始とのこと。そのほかBTOオプションでは、CPU、メモリ、SSD、HDD、光学ドライブ、バンドルソフトなどが選択できる。CPUに関しては、若干価格を抑えられるCore i5-4200M(2C4T/2.5GHz/TB時3.1GHz)や、より高クロックでL3キャッシュも大容量(6MB→8MB)なCore i7-4900MQ(4C8T/2.8GHz/TB時3.8GHz)が選べる。メモリは先述のとおり標準が4GB×2枚の8GBで、オプションでは8GB×2枚の16GBが選択可能だ。SSDには256GBが、HDDには500GBのほか1TBも選択できる。光学ドライブも先述のとおり標準のDVDスーパーマルチドライブかBlu-Rayドライブかという選択肢だ。

 標準構成での価格は「N1581-700/E」で142,500円(税別)、「N1581-710/E」で154,500円(税別)となっている。消費税があがるタイミングというのが難しいところだが、10万円台半ばという価格帯には収まっている。ゲーミングノートPCは高価な部類ではあるのだが、「バトルフィールド4」も高画質設定で楽しめる高性能ゲーミングノートが10万円台半ばなら、十分なコストパフォーマンスと言えるだろう。

(石川ひさよし)