先行レビュー

「無限大ANANTA」のどかな龍栖村を先行プレイ。NPCのスマホまで覗ける自由さを体験!

およそ30分間の試遊時間で見えてきた2027年最注目タイトルの魅力

【無限大ANANTA】
2027年1月15日 配信予定
基本プレイ無料

 NetEase Gamesは、プレイステーション 5/Android/iOS/PC用都市型オープンワールドRPG「無限大ANANTA」を「gamescom 2026」に出展した。まだまだ詳細が明かされていないタイトルだが、8月26日に配信された「gamescom Opening Night Live 2026」では、満を持して最新PVがお披露目となった。

 ゲームの正式リリース日が2027年1月15日になることも決定し、イベントへの出展にあわせたメディア向けの試遊会で本作をひと足早くプレイできた。試遊会で体験できたデモ版は、新キャラクターの視点から物語の“とあるパート”を描いたストーリーモードと、プレイエリアとしては初公開となる「龍栖村」を体験する探索モードの2つで構成されている。どちらのモードも15分程度の限られた体験ではあるが、実際にPC版を触れてみての簡単なプレイフィールをお届けしていきたい。なお、本記事の画像は公式サイトならびに公式PVの素材を用いている。

【『無限大ANANTA』リリース日発表PV】

「魏瓔龍」が車を奪い、NPCにイタズラする。「龍栖村」を自由気ままに探索

 まず、はじめに紹介するストーリーモードは新キャラクターを操作するゲームプレイが展開された。詳細な展開も紹介したいが、物語上において重要な内容を含んでいると思われるため具体的な内容までは明かすことができない。ただ、「TGS2025」の試遊ビルドで体験できたストーリーモードとは毛色が大きく異なると言える。

 ダイナミックなカーアクションが主体だった「TGS2025」の試遊バージョンに比べて、今回試遊した最新ビルドのストーリーモードは、身を隠しながら進む隠密行動と、数々の危機を脱していくアクションアドベンチャー的な二面性を備える内容となっていた。

 どちらのビルドにも共通しているのは、ムービーカットにおける「QTE」が差し込まれる点だ。プレーヤーが操作する実際のゲームプレイと、操作キャラクターに降りかかる数々の災難がシームレスに繋がる。ただ映像を見ているだけではない没入感重視の物語体験を意識しているようだ。

「魏瓔龍(ウェイエイリュウ)」

 探索モードについても簡単に紹介したい。こちらも昨年の「TGS2025」版とは違い、のどかな中国の田舎村をモチーフにしたような龍栖村が探索エリアとなっている。ここでは「魏瓔龍(ウェイエイリュウ)」というキャラクターを操作していく。

 豊かな自然が広がる場所で、村には縁日の屋台が出ていて、輪投げなどのミニゲームを遊ぶことができた。輪投げはゲームパッドのトリガーボタンを長押しして投げる力を溜めていき、向きを微調整して棒に輪を投げ入れる。ちなみに狙いを付けるカーソルなどもなく、現実さながらに目測と感覚に頼らざるを得ない。デバイス越しにこれをやるというのは正直難易度が高く、コツを掴むまでには時間を要することになりそうだ。

「龍栖村」

 村では同じようにプレーヤーがインタラクションできるポイントが多数散りばめられていた。駐車している車に無断で乗り込んだり、餅つきをしたり、看板を殴り倒したりもできる。インタラクションできる先は、街や村のオブジェクトに留まらず、もちろん通行人のNPCにまで及ぶ。

 ひとつ例に取ると、車で走り抜けた先でNPCが倒れ込んだことがある。その際に倒れたNPCがスマートフォンを落としたのだが、それを拾って見てみると、NPCは誰かとチャットしている最中だった。人の車で暴れた挙句、拾ったスマートフォンのチャット履歴を読んだら即座にポイ捨て。何とも傍若無人というか、もはや暴君のような振る舞いでやりたい放題だが、そうした自由度が約束されていることと、NPCのチャット内容まで作り込む周到さには舌を巻いた。

 また、龍栖村で過ごす住人は皆生きているかのようにも感じられる。同じ話だけを繰り返すNPCではなく、生活に溶け込んでいる描写が丁寧だと思えた。もちろん、ここでもプレーヤーの“イタズラ”は作用する。談笑している住人の椅子にマンホールを投げ当てると、椅子から体勢を崩すかのような仕草を見せ、戸惑いを隠せない様子だった。試遊時間が限られていたため、こうした細部のリアクションを隅々まで確認できなかったのは残念だが、ここまで細かいと、ゲーム内時間の切り替わりに合わせて行動するNPCもいたりするのかもしれない。勝手に期待が膨らんでしまう。

 さて、「無限大ANANTA」は、PCのみならず、PS5とスマートフォンでもプレイ可能だ。これだけの大作をスマートフォン向けにどう落とし込むのか、そして実機におけるグラフィックスの再現性はどうなるのか。この辺りは未だ気になるところではあるだろう。改めてそう思わずにいられないのは、今回試遊したPC版が“絵づくり”において優れていると感じたからだ。

 「無限大ANANTA」のグラフィックは、アニメ調とフォトリアルタッチの均衡を上手く保っているが、実はそのどちらにも偏重していない見え方だ。写実的な描写にしてはCG感が強く、アニメ調にしてはキャラクターに対する影の落ち方に現実味がある。言ってしまえば“3DCGアニメ調”のような表現と言えるだろう。

 同じ3DCGアニメ調を意識したタイトルは数は少ないながらも、世の中には現存している。だが、本作は競合タイトルの中でも一歩踏み込んだ鮮やかな色彩表現が強い。それこそ遠目で世界を見渡すと、アニメ調表現の如く色の差がシャープに出ている。

 さらに印象的だったのは、順光と逆光が織りなす光の明暗差だ。ふとした瞬間の光の見せ方がかなり巧妙で、案外ロケーションを歩くだけの観光ゲームとしても十分通用するのではないかと思う絵づくりである。そして、キャラクターたちが手にするスマートフォンの機能からゲーム内時間を夕方に変えれば、赤々とした美しい夕日を拝むことができる。龍栖村が持つのんびりとした景観は一気にエモーショナルな様相に変貌を遂げるのだ。

 試遊したPC版の体験が良ければ、必然的に他プラットフォームでの期待値も上がってしまうというもの。現行の家庭用ゲーム機であるPS5ならまだしも、モバイル版「無限大ANANTA」がどこまでこうした絵づくりを追求できているのかは現状かなり未知数なところである。

 しかし、これまで紹介した自由度やグラフィックスを含む総合的なクオリティの高さ、モバイル版への期待感はもちろんだが、そもそも“キャラガチャが存在しない”という点が何よりも強力な武器になり得る。いちゲーマーとして、2027年1月15日の正式サービス開始日は、仕事を休んででも「無限大ANANTA」の世界に入り浸りたいと思う。