先行レビュー

「悪魔城ドラキュラ」久々の新作は探索2Dアクションに回帰「Castlevania: Belmont’s Curse」先行プレイレポート

アクション性が格段に進化した現代版“Castlevania”を体験

【Castlevania: Belmont’s Curse】
10月15日 発売予定
価格:
3,850円(Standard Edition)
4,950円(Midnight Edition)

 コナミデジタルエンタテインメントは、プレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC/Nintendo Switch用アクション「Castlevania: Belmont’s Curse(キャッスルヴァニア ベルモンドカース)」を10月15日に発売する。

 本作は「Castlevania(悪魔城ドラキュラ)」シリーズ40周年記念作品の第1弾で、アクション「Dead Cells」を開発したEvil Empire、Motion TwinとKONAMIの共同開発による完全新作。

 「Castlevania」シリーズは、ステージクリア型の2Dアクションや3Dアクションなど、タイトルによってゲーム性が大きく変わるが、本作は2013年にリリースされた「Castlevania - Lords of Shadow 宿命の魔鏡」以来の探索型2Dアクションゲームとなっている。

 海外、国内ともに発表から注目を集めているシリーズ最新作を先行してプレイする機会を得られた。これまでの作品と比べてどのような進化を遂げているのか、本作のゲーム性やプレイフィールをお届けしよう。

今年で「Castlevania(悪魔城ドラキュラ)」シリーズが40周年を迎える。記念のロゴにはシモン・ベルモンドの姿が

これが新たなベルモンドの鞭さばき!? 躍動感溢れるウィップアクションが癖になる!

 「悪魔城伝説」から23年後のフランスの首都パリが本作の舞台。主人公は、過去にドラキュラを滅ぼしたヴァンパイアハンター「トレバー・ベルモンド」の娘「ローズ・ベルモンド」。突如現れた魔物からパリを救うため、ローズの戦いが幕を開ける。

魔物を討伐するため、パリの街にやってきたトレバーとローズ

 本シリーズの探索型2Dアクションの特徴は、RPGのようなレベルや装備などの概念が盛り込まれており、襲い掛かるモンスターたちを蹴散らして主人公を成長させながら広大なマップを探索していくというゲーム性になっている。

 基本はシリーズを踏襲しているが、これまでと大きく違う点がある。過去作では1つの巨大な城の中を探索していくという設計が多かったが、本作ではパリの街をはじめとした様々なエリアが用意されている。エリアによって景色が一変するだけでなく、異なる様々なギミックもあり、プレイしていて常に新鮮味が感じられた。

「Castlevania」らしいゴシック調の世界が美麗に進化している

 グラフィックスもさることながら、プレイしてもっとも進化を感じられたのは“アクション性”の部分である。

 まず基本となるローズの攻撃アクションだが、これまでのシリーズでは攻撃ボタンを連打しても基本的には同一アクションを連続的に繰り返すだけだったが、本作ではボタンを連続で押すだけで爽快な連続攻撃を繰り出すことができるようになっている。過去作ではシンプルであった攻撃アクションが、爽快感のある現代的なアクションへと進化していた。

これまでありそうでなかった連続攻撃が実装されている

 探索型の作品ではお馴染みだが、道中で手に入れた武器で装備の変更が可能となっている。

 ローズが扱う武器は7種類のカテゴリがあり、今回の試遊では初期武器のロングソード、そして、大剣、槍とナックル系の武器を使用することができた。

 武器の種類によって連続攻撃のアクションが変化するのはもちろん、リーチや攻撃の速度などもそれぞれ異なる。お気に入りの武器を使い続けるもよし、相手をする敵によって武器を切り替えて有利に戦いを進めるといった戦略的な遊び方もできそうだ。

ベルモンド家のヴァンパイアハンターでありながら、初期武器は鞭ではなくロングソード
武器によって性能が大きく変わるので、どの武器をメインで使うかはプレーヤーの個性が出そうだ

 本作では主人公の動きも機敏になっており、攻撃の最中でもバックステップやスライディングといった回避アクションをスムーズに行うことができる。

 中でもスライディングは敵の攻撃を回避しながら背後に回り込めるという優秀なアクションになっており、攻めと回避を駆使した攻防の駆け引きが非常に熱く、敵との戦闘の面白さが格段に跳ね上がっている。

バックステップやスライディングなどのアクションは過去作でもあったが、本作では使いやすさと性能が格段に上がっている

 そして本作の「アルカナシステム」がゲームの面白さを加速させている。強敵のボスを倒すと、そのボスをタロットカードに封じ、アルカナの力を使用できるようになる。アルカナは特殊攻撃のスペルに加えて、特殊アクションも習得することができる。

ボスから手に入れたアルカナの力を得て、ローズがどんどん強化されていく

 試遊で体験できたのは、シリーズを象徴する鞭を使った「ウィップアクション」。アンカーや敵に向かって鞭を引っかけることで、ワイヤーアクションの様に空中で高速移動が可能になる。まるで蜘蛛男のヒーローの様に空中を縦横無尽に駆け巡ることができ、操作していて非常に気持ちがいい。

 足場の無い場所でウィップアクションを駆使して進む場面なども数多くあるので、このウィップアクションの手触りがゲーム全体のプレイ感に影響するほど重要なアクションとなっている。そんな大事な要素なだけに、直感的なスティック操作で狙ったポイントにしっかり鞭を引っかけることができ、空中での高速移動に次ぐ高速移動もストレスなく行うことができた。

 過去作でも鞭をターザンロープのようにして移動するアクションもあったがそれとはまるで別物で、本作のウィップアクションは「悪魔城ドラキュラ」のアクション性をさらに上の次元へと引き上げたと言っても過言ではない。製品版ではウィップアクション以外にも様々なアクションが用意されていることと思うので、どんな驚きのアクションが待っているのか非常に楽しみである。

危険な針山地帯でも、ウィップアクションを駆使して切り抜けていく
敵を鞭で掴んで高速移動をし、強力な一撃を放つ「ウィップアタック」という攻撃アクションもある
過去作のウィップアクションは、今作ほど軽快なものではなかった。画面はNintendo Switch版「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」より「悪魔城ドラキュラ」

ただ手強いだけじゃない! 多彩なギミックを使った新しい形のボス戦を体験

 今回の試遊では、謎の怪物、ジャンヌ・ダルク、メデューサの3体のボスと戦うことができた。

 アクション性が上がったことにより、本作のボス戦はかなり苛烈なものになっている。ボスの体力と攻撃力は非常に高いので基本的にはボタン連打のゴリ押しで勝つことは難しく、バックステップやスライディングなどの回避アクションをしっかり使っていく必要がある。

 最初のボスである怪物との初戦はほぼ何も分からないままボコボコにやられたが、納得性の無い理不尽な高難易度ということではなく、コンティニューを重ねてボスの行動パターンを覚えていくことで徐々に突破口が見えてくるという絶妙なゲームバランスになっている。

 体力が減ってくると攻撃パターンが変化するという手強さもあり、ヒリついた戦いを強いられるが、バトルの中で段々と手応えが感じられる過程が非常に楽しく、撃破できたときの達成感はかなりのものであった。

最初のボスである怪物
死にゲーというまでの難易度ではないが、リトライを重ねて突破口を見出していくというゲームバランスになっている

 ボス戦では攻略に必要不可欠な様々なギミックが用意されている。

 2体目のボスであるジャンヌ・ダルクは体力が減ると地上全体の広範囲攻撃を放ってくる。最初は回避する術が全く分からなかったが、画面を注視すると宙に鞭をひっかけるアンカーが浮いており、ボス戦でもウィップアクションが活躍する場面が用意されていた。3体目のボス戦ではまた別のギミックが用意されており、単なる殴り合いではなく常に新鮮な気持ちでボス戦を楽しめる作りになっている。

実在の偉人であるジャンヌ・ダルクがボスとして登場する
ギミックを駆使したボス戦は新鮮であった

 ゲームが進むにつれて段々と難易度が上がり、3体目のボスのメデューサはかなりの強敵であった。

 試遊時間が限られている中で撃破するのは難しいと感じた。しかし、こういった行き詰まったときの救済措置が用意されており、オプションから主人公ローズのステータスなどを調整することができるのだ。

 具体的にはこちらの攻撃力の増幅や、回復アイテムにあたるポーションの最大所持数の変更といった戦いが有利になるものから、獲得経験値量のアップやボスで負けた際にセーブポイントから復帰ではなくボス部屋前から再開できるといった快適さを向上させる設定までも完備するという、これまでのゲームにはあまり無い斬新な親切設計である。

 今回筆者は、ポーションの所持数を1つ多くして挑むことでなんとかメデューサを撃破することができた。この機能に甘えすぎてしまうとゲームバランスが崩壊してしまいそうではあるが、アクションゲームが苦手な人や、ゲームを遊ぶ時間をそれほど多く捻出できない人などには非常にありがたいシステムである。どんな人でも最後までゲームを楽しませたいという開発の強い意志が感じられた。

3体目のボスであるメデューサはかなりの強敵で、オプションからポーションを増やすことでなんとか勝つことができた

 ボスを倒すことで様々な新アクションが解放され、探索できるエリアがどんどん広がっていくという2D探索型の「Castlevania」ならではの面白さは本作でも健在であった。

 アクションなどの部分はまるで別物レベルに進化していながらも、壁の中に肉が隠れているといったシリーズお馴染みの要素も盛り込まれており、本作は紛れもなく正統な「Castlevania」であった。

 今回触れられなかった新アクションはもちろん、ドラキュラ伯爵の呪いをその身に宿したローズの物語も非常に気になるところである。