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「ストリノヴァ」PS5版試遊レポート。ペラッペラになって撃ち合う新時代のヒーローシューター!【TGS2024】

【ストリノヴァ(Strinova)】

配信日:未定

料金:基本無料(ゲーム内課金)

 「東京ゲームショウ2024」にて、PS5/Android/iOS/PC用タクティカルシューター「ストリノヴァ(Strinova)」がブースを出展している。本作は、キャラクターを“3Dと2D”に切り替えて戦うことができる5vs5の三人称視点ヒーローシューターだ。

 平時はアニメ調の3Dキャラクターが高低差に富んだフィールドで撃ち合い、ときには文字通りペラペラの紙のような姿(2D=平面)に身体を変化させて、敵の攻撃を避けたり身を隠したりできるというユニークな特徴を備えたゲームとなっている。

 ペラペラのキャラクターが戦うシューティングゲームには、過去に「ペーパーマン」というタイトルが国内で存在していた。SNSではそんな「ペーパーマン」とも比較され、懐かしむユーザーも多い。とはいえ、「ペーパーマン」とは全く関係ないIPだ。

 そして、今回TGS2024では、これまで度々ベータテストが実施されてきたPC版の試遊に加え、新たに開発中のPS5版が出展されていた。ということで、ここでは開発中のPS5版を実機プレイさせていただいたので、試遊レポートとしてお送りしていきたい。

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ペラペラ化「弦化」がコミカルかつ戦略的に機能

 「ストリノヴァ」は、eスポーツの分野でも浸透している「ヒーローシューター」と呼ばれるジャンルだ。「VALORANT」「Apex Legends」「オーバーウォッチ 2」など、キャラクターが自分の強みになる専用スキルを所有し、それぞれ役割にちなんだ立ち回りや連携プレイのチームワークによって、自チームを勝利に導いていく。

 しかし、ここで挙げた3作品に共通している最も大きな点は、一人称視点の「FPS(ファーストパーソン・シューティング)」であることだろう。「ストリノヴァ」では、敵に狙いをつける際の一部エイム視点を除いて、基本的に「Fortnite」のような「TPS(サードパーソン・シューティング)」である。

 自分のキャラクターを後方から映し出すので視界の範囲は広く、カメラ移動で人によっては発生する、“酔い”の心配も少ない。また、シューティングのジャンルに区分されるが、FPSよりも直感的にキャラクターを操作しやすい関係で、近接武器のブレード系といった使用する武器種によっては、ほとんどアクションゲームに近い操作感覚でカジュアルに楽しめる。

 そして、ゲームとしてカジュアルな手触り感をより強めてくれるのが、本作ならではの要素「弦化」と呼ばれるシステムだ。冒頭でもお伝えしたように、キャラクターがペラッペラの紙のような姿になって、弾丸を避けたり、壁と一体化したり、グライダーの要領で滑空したりと、多彩なアクションが行える。

 筆者は過去に中国で実施されたスマートフォン版のベータテストに参加した経験があるが、PS5のデュアルセンス(DualSense)で操作すると、やはり対応したボタン操作の感覚が手に馴染みやすく、弦化の各種アクションを直感的に繰り出して立ち回ることができる。

 また、アクション間の繋ぎもコントローラーゆえに比較的スムーズだ。たとえばマップを進行中、接敵した敵が複数であれば、直ちにエイムを解除して、最寄りの壁に同化しながら即撤退できる。弦化のアクションやその仕様、そして操作方法さえ頭に入っていれば、初心者でも攻めと引き際の判断だけで立ち回れるのではないだろうか。

 もちろん、今作はヒーローシューターなので、キャラクターが持つスキルを戦況に合わせて使用することも大事だ。弦化は作中の全キャラクターが使用できる、ゲームシステムのいち前提に過ぎない。キャラクターの役割とプレイヤーの立ち回り方、そこにプラスアルファで弦化を使ったユニークなアクションこそが「ストリノヴァ」の醍醐味。

 プレイヤー同士の攻防戦に弦化が加わることで、自由な発想の戦術が可能となる。壁と同化して追ってくる敵を撒いても良いし、仲間と共に相手チームの死角からグライドしてきても良い。逆に、弦化のペラペラ具合が醸し出す異質さ加減は、戦場においてあまりに目立つ存在でもあるので、やみくもに利用すると自分の首を絞めるリスクにも繋がりやすいだろう。

 実際に試遊版をプレイしてみると、対戦TPSというシュータージャンルの中でも、かなり親しみやすい部類に感じられた。アニメ調の美少女&イケメンキャラクターたちが銃撃戦を繰り広げる中、弦化を使ったペラペラなアクションによる立ち回りがどこかコミカルで、倒されても笑って済ませられるほど嫌味が少ない。今回試遊したPS5版はまだ開発中とのことだったが、正式サービスが開始した際には、デュアルセンスのハプティックフィードバックやアダプティブトリガーを用いた体験にも期待したいところだ。

 今回「ストリノヴァ」のブースでプレイしたPS5版のルールは、攻撃側と防御側に分かれて戦う1ラウンド1ライフの「VALORANT」のような試合ルールだった。ただ、「ストリノヴァ」にはほかにもキル数を競い合うオーソドックスなチーム戦ルールも存在している。そのため、キャラクター個々の役割分担による責任が生じやすい、タクティカル要素強めなルールに不慣れなプレイヤーでもきっと今作は楽しめるはずだ。

 なお、「ストリノヴァ」のブースではフォトスポットの展示に加えて限定ノベルティがもらえるスタンプラリーも実施されていた。作中のキャラクターに扮した公式コスプレイヤーも登場して、写真撮影することができるので、ゲームの試遊だけに留まらず、ブースならではの楽しみ方もぜひ体験していただきたい。