セガ、PSP「初音ミク -Project DIVA- 2nd」先行体験会を開催
PS3「ドリーミーシアター」も初出展


6月5日 開催

会場:ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba

【初音ミク -Project DIVA- 2nd】

7月29日 発売

価格:6,090円


体験会場は、秋葉原の駅前という比較的騒音の大きい場所だったが、プレイ中はヘッドフォンが用意されていたため、自分のプレイに集中することができた

 株式会社セガは、7月29日に発売予定のPSP用リズムアクション「初音ミク -Project DIVA- 2nd」(以下、「2nd」)の先行店頭体験会を、6月5日に東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店頭にて開催した。

 この体験会は6月5日~26日にかけて全国8会場で行なわれるもので、初日となる今回は、「2nd」を一足早く体験できるのはもちろん、特別にPS3「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」(以下、「ドリーミーシアター」)も出展されるなど、ファンなら見逃せないイベントとなっていた。今回は「初音ミク -Project DIVA-」開発スタッフに囲み取材をすることもできたため、体験会の様子と合わせてお届けしよう。




■ 「2nd」ならではの長押しや同時押しが体験プレイ可能
  「ドリーミーシアター」のデモプレイも初めて一般公開された

 今回取材した12~14時ごろを見る限りでは、「2nd」の体験プレイを求める列には常に50~100人が並ぶという盛況ぶりになっており、あらためて「初音ミク -Project DIVA-」(以下、前作)の人気を感じることができた。とはいえ、10台もの試遊台が用意されていることもあり、体験プレイ待ちの列も比較的スムーズに進行。単純に計算することはできないものの、約1時間ほどの待ち時間となっていた。

 体験版では、フリープレイのみが選択でき、「カラフル×メロディ」、「Just Be Friends」、「愛言葉」、「ぽっぴっぽー」の、4曲の中から1曲を選んでプレイすることができた。「2nd」からの新要素である、長押しや同時押しが求められる場面もあり、前作をプレイする感覚でプレイしていると、長押しや同時押しの譜面がきた際に対応できずにミスになりやすく、前作をやりこんだファンたちでもなかなか高スコアをとるのは難しかったようだ。

 また、体験会場の右端には、セガのスタッフがデモプレイを行なう形で「ドリーミーシアター」の実機も展示されており、こちらもファンの注目を集めていた。アーケード版の「Project DIVA Arcade」と同様に、ハイエンドなモデルの初音ミクがスムーズに動く様子を見ることができたが、譜面自体は前作のままとなっており、長押しや同時押しといった要素がないため、難易度は低くなっていた。こちらはPS3ならではの綺麗なミクを、家で気軽にじっくりと楽しみたい人に最適といえるだろう。

長押しの譜面の場合は、このバーが途切れるところまでボタンを押し続ける必要がある。前作のプレイ感覚でボタンを即座に離してしまうとミスになってしまうこちらは、初出展でスタッフによるデモプレイが行なわれていた「ドリーミーシアター」。ハイエンドモデルで綺麗になったミクを大画面で楽しむことができる「2nd」の体験プレイをした人には、こちらの“ミクに詳しい”セガ広報、馬場氏が持っている、特製のネックストラップがプレゼントされていた

 なお、この先行体験会は、本日のほかにも26日まで全国各地で開催される予定となっている。今回の会場が遠くて参加できなかった人や、体験会の開催を知らずに悔しい思いをした人も、まだまだ「2nd」を一足先に体験できるチャンスは残っているので、こちらの記事を参考に、お近くの体験会場に足を運んでみてはいかがだろうか。



■ 「初音ミク -Project DIVA-」開発チームミニインタビュー
  「2nd」と「ドリーミーシアター」の魅力とは?

 会場では、プレス向けに「初音ミク -Project DIVA-」開発チームスタッフに対する囲み取材が行なわれ、発売直前の心境や「2nd」や「ドリーミーシアター」の内容についても伺うことができたので、紹介していこう。

━━「2nd」が発売間近ということで、体験会が開催されていますが、今のお気持ちをお聞かせください

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム : 朝早くからたくさんの方にならんでいただいたみたいで、本当にありがたく思っています。予想以上に人がたくさんいらっしゃっているので、遊ぶまでお時間がかかるかと思うのですけれど、今日は楽しんでいっていただきたいと思います。いつもミクさんは嵐を呼んでくれるのですが(笑)、今日は幸い天気のほうもよくって、よかったとな思っています。

━━今日は「2nd」と「ドリーミーシアター」が出展されているのですが、「ドリーミーシアター」については今回初出展になりましたね?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム : 前作を20万本くらい出荷させていただいて、応援してくれたユーザーさんに恩返しをしたいということで、アーケード版と一緒に開発を進めていたのですが、非常に画像も綺麗なうえに、今までやってきた実績をそのままリズムゲームに反映できるということで、すごく注目していただいているので嬉しい限りです。「PS3版でもいいんじゃないの?」なんていう話もあるのですが、やっぱり「PSPで遊んでいただいた方々にもっとハイエンドな初音ミクの歌やダンスを見ていただきたい!」という気持ちから作っていますので、開発には非常に苦労したのですが、皆さんに注目していただけてよかったなと思っています。

━━明日以降も体験会のツアーは続いていくと思うのですが、「ここを見てほしい!」というところはどこでしょうか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム :「2nd」につきましては、譜面が一新されていまして、同時押しや長押しなどを追加することで、難易度をそれほど上げずとも、より“歌を歌いながらプレイできるような感覚”を高めています。そういうところをまず見ていただきたいです。それから、1作目よりどういう見せ方がいいのかというところを、スタッフも研究しまして、PVの完成度もかなり上がっていますので、もっと可愛く楽しそうにダンスを踊る、初音ミクを見てほしいなと思います。

━━「2nd」ではエディットモードが使いやすくなっているという情報が公開されていますが、どんなところを使いやすくしたのでしょうか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム :前作では、CGMを楽しんでいるユーザーさんにも、ゲームに参加していただきたいという気持ちで(エディットモードを)作ったのですが、ツールとしての域を脱していなかった。インターフェイスがわかりにくかったり、ロードのタイミングも完成されていたとはいえなかったと思います。

 今回はもっと敷居を低く、いろいろな方に使っていただけるようにということで、エディットする際の流れをやりやすくしようというところを気をつけました。もう1つは、PVや譜面をつけながら、どういう風にミクがダンスしているのかとか、キャラクターの立ち位置がどこになるのか、というのを見られるように、インターフェイスを一新しています。プレビューを見ながら譜面の配置ができたり、ということを気をつけました。あと、ダンスのモーションが少し少なかったなというところで、似たようなモーションになってしまっているものが多かったのですが、今回はモーションの数を倍くらい増やして、いろんな方々にいろんなPVやダンスを作っていただけるのではないか、と期待しています。

 あとはちょっと言えない部分もあるのですけれど、例えばPVの完成度を上げるために、視線をカメラに向けたり、キャラクターの配置が動かせるようになっていたり、モーションとモーションのつなぎをうまく見せるためにモーションをブレンドするような仕組みを入れていますので、今まで敷居が高くて挫折していたようなユーザーさんでも、簡単なものならば結構すぐ作れるような仕組みになっていると思います。

━━前作同様に、エディットデータの交換はできるのでしょうか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム :そうですね。アドホックモードでの交換が可能です。

━━難易度的には、どれくらい難しくなっているのでしょうか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム : 僕があまりリズムゲームが得意ではないので、クリアしたことがないので、どれくらいの難易度なのかわからないのですが、アーケードのハードがかなり高い難易度になっていますので、そういったお客さまでも楽しんでいただける難易度になっているんじゃないかと思います。ただ、いたずらに譜面をならべるのではなくて、長押しとか同時押しをたくさん入れることで、「2nd」の中での楽しみ方がランクアップしているという形です。ハードをがんばっていただいた方なら、練習していただければクリアできる難易度になっていると思います。

━━前作をやっていると「2nd」で楽できるといった要素はありますか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム : 前作のセーブデータを引き継ぐことができまして、コスチュームを解放してあるものについてはそのまま引き継げるようになっています。

━━前作で名曲として親しまれている曲をドバッと入れているので、「2nd」で曲を入れるときは大変ではなかったですか?

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム : そうですね。当時はボーカロイドの創世記というか流行りだしたころで、再生数の多いものからという選び方ができたのですが……。人気の曲も増えてきて選ぶには苦労したのですが、アーケードや「ミクうた、おかわり」、「ミクうた、もっとおかわり」もありますので、そういったところとバランスをとりながら、「2nd」では、広い層に楽しんでいただけるように、いろいろなジャンルを、ということで選曲しています。

 あとは人気のクリエイターさんの新曲を皆さん楽しみにしていると思うのですが、今回は特にryoさんやkzさん、MOERの皆さんに新曲をいただいていますので、そういったところでのバリエーションも楽しんでいただけるのではないかと思っています。

━━最後に「2nd」と「ドリーミーシアター」を待っているユーザーさんに向けて一言お願いします

初音ミク -Project DIVA- 開発チーム :「2nd」は約1年という短い開発期間の中で、スタッフは今もまさに仕事しているような状況ですが、がんばって作りましたので、ぜひたくさんの皆さんに遊んでいただきたいと思います。前作のときに支えていただいた皆さんには、「ドリーミーシアター」を遊んでいただいて、擬似初音ミクライブのような感覚で遊んでいただけると嬉しいですね。

 「ドリーミーシアター」と同時にお買い得版も出ますので、「2nd」を待ちきれない方は、お買い得版を遊んでいただいて「2nd」を待っていただけたらなと思います。

 あと、「2nd」はエディットモードが充実していますので、たくさんの方に遊んでいただいて、友達をたくさん作っていただければいいなと思っています。

━━ありがとうございました


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(2010年 6月 7日)

[Reported by 菅原哲二]