すっかり恒例になった年末のお祭り

「ECO」イメージキャラクターの「タイニー」と記念撮影

　ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社が運営しているWindows用MMORPG「エミル・クロニクル・オンライン（以下、『ECO』）」の4周年を記念したオフラインイベント「ECO祭り2009　えこえこ・ぱーてぃ・the・ふぉーす（以下、『ECO祭り2009』）」が開催された。当日は雨模様だったが、事前に激戦の抽選を勝ち抜いた200名が、渋谷の会場に集まった。

　ステージイベントは、「ECO祭り」ではおなじみの声優、竹内幸輔さんが司会を務め、“淺間教授”の愛称で呼ばれる「ECO」制作担当の淺間達雄氏、運営スタッフの寺田美絵氏の他、初回からずっとゲストとして参加している声優の原田ひとみさんとタレントの安部美央さんも登場し、ゲームネタのトークで盛り上がった。

　会場には、12月17日に実装される「SAGA10：偽りの神と機械の記憶（以下、『SAGA10』）」のメインビジュアルが飾られ、新種族「DEM」をいち早く体験できる試遊台が設置された。試遊は1人約5分と短かかったが、開場直後から試遊台には長蛇の列ができていた。

　このレポートでは、盛況だった会場の様子や、ステージイベント、会場で発表された2010年以降に実装が予定されているコンテンツなどを紹介していく。

■　4年目を迎えた「ECO」。祭りの参加者にも、顔なじみのメンツが勢揃い

司会を務めた声優の竹内幸輔氏と、「ECO」制作担当の淺間達雄氏

タレントの安部未央さん（左）と声優の原田ひとみさん（右）

一番右にいるのが運営スタッフの寺田美絵氏

　今年の「ECO祭り2009」は渋谷某所にあるクラブを会場に、オールスタンディング形式で行なわれた。当選した参加者の出席率が高かったため会場は息苦しい程の大混雑。女性の姿も多く、男女比は半々くらい。中には鹿児島から参加した人や、第1回からずっと参加しているという人もいた。ステージイベントでレベル帯を聞いたところ、レベル99以上のキャラクターを所有している人もかなりの数がいて、かなりのコアプレーヤーが集まっていたようだ。

　会場にはソフトドリンクと軽食が用意され、サーバー名と職業を書いた名札をつけた参加者がグラスを片手に同じサーバー同士で交流している姿があちこちで見られた。ステージイベントの合間にあった休憩時間には、着ぐるみのタイニーも登場して、参加者と記念撮影を行なっていた。

　ステージイベントは間に休憩を挟んだ2部構成で行なわれた。声優の竹内幸輔さん、原田ひとみさん、タレントの安部未央さん、「ECO」制作スタッフの淺間達雄氏、運営スタッフの寺田美絵氏ら5人がステージに上がり、前半には、これまでの「ECO」の歩みとして、今年実装された要素を振り返った。ゲスト3人が、思い出の「ECO」をイラストにして振り返る恒例のコーナーがあった。

　安部さんはかわいいイラストで、レベル100に少しだけ届かなかった事や、ゲームの中でできたフレンドと楽しく遊んだ思い出を振り返った。竹内さんは、去年の「ECO祭り」で、知り合った「ECO」内での彼女が男だったという話の続編として、今度は親しくなった男性のフレンドが、手作り“段ボールブースト”（段ボールで自作したレア背負い魔のブースト）を背負って現われたという話を披露した。味のあるイラストで画伯と呼ばれる原田さんは、裸エプロンのイラストでその魅力を力説した。

　後半には、2010年以降に実装が予定されている新要素が淺間氏と寺田氏から発表された。また来場者にゲーム内アイテムが当たる○×クイズ「ECOECO ○×クイズ」や、恒例のじゃんけん大会「じゃんけんタイニー」も行なわれた。

ステージにはメインビジュアルが飾ってあった	人でごった返している会場内部	会場の片隅に設けられた「SAGA10」の試遊コーナー
試遊では、「DEM」を操作してみる事ができた

「フレンドと遊ぶ楽しみがわかってきた」と安部さん
昨年に引き続き、オチ付きの物語で思い出を語る竹内さん
「2010年は爆発したいです」（原田さん）という気持ちを描いたパンダのイラストはかなり炸裂気味

■　1人のキャラクターに愛着を持って、長く育てていけるようなゲームを目指して

「SAGA10」のメインビジュアル。既存の3種族の上に描かれているのが、新種族「DEM」だ

　「ECO祭り2009」の後半には、2010年の「ECO」を展望するコーナーがあった。ここでは12日17日に実装される「SAGA10」から、実装は数年先になると見られる「SAGA14」までのアップデート計画が淺間氏と寺田氏によって紹介された。

　いよいよ実装まで1週間を切った「SAGA10：偽りの神と機械の記憶」では、新種族である機会種族「DEM」が実装される。「DEM」は今まで集団で行なうMOBとの戦争コンテンツ「都市攻防戦」で、ドミニオン世界（悪魔種族ドミニオンの世界）に侵略してくる敵として登場していた種族。その中に心を持った「DEM」が現われ、それがプレーヤーキャラクターとなる。

　「SAGA10」では、「DEM」に占領された「ドミニオン世界」の「アクロポリスシティ」奪還が目的となる。さらに何故「DEM」が侵略を開始したのかという謎が、徐々に明らかになっていくようだ。新種族「DEM」は、パズルのようにスキルを組み合わせる新しい成長システムや、2系統に分かれた装備など独特の遊びが楽しめる。「DEM」については、近日中にさらに詳細な試遊レポートをお届けする予定なので、そちらを楽しみにお待ち頂きたい。

　また、実装は未定と前置きしつつ、初心者が入りやすいサポート体制や、レベル110用の防具、ギルドに当たるリングの参加人数緩和、フレンドリストの上限緩和、季節イベントの更なる充実などが今度の宿題として発表された。フレンドリストについては竹内さんも「足りない」と淺間氏に熱望していた。新しい地域の実装については、「三世界構想があるので『ドミニオン世界』と『タイタニア世界』を実装後になるだろう」と淺間氏。また、実装については明言を避けたが、「お米を育てておにぎりとして食べたいです」という要望も、ごく一部から根強く送られて来ていることも明かされた。

「DEMカスタマイズパーツ：マーメイドタイプ」イラスト	「DEMカスタマイズパーツ：ケンタウロスタイプ」イラスト
「DEM」に占領された「ドミニオン世界」の奪還が始まる	「DEM」は既存キャラとは全く違う成長・装備のシステムを持っている
新規要素の追加ラッシュで手が回らなかったサポート部分に力をいれていきたいとの事だ	ちなみに、右にいる「ドミニオン」のキャラクターは寺田氏をイメージした男の子だそうだ

　2009年5月に実施された基本料金の無料化に伴い、獲得経験値アップの課金アイテムが登場したが、その効果でキャラクターの成長が早まりコンテンツの消費スピードが速くなっている。今後さらにレベルが上限に到達するキャラクターが増えるであろう事から、2010年以降は、「冒険の舞台をさらに広げて、1人のキャラクターに愛情を持って育てていける、より息の長いゲームとしての成長を目指していきたい」（淺間氏・寺田氏）という方針で進んでいく。さらに「SAGA11」から「SAGA14」までに実装予定の新システムや、ストーリーの概要が紹介された。

　「SAGA11」では「ドミニオン世界」の物語が完結して、「タイタニア世界」の物語へ突入していく。さらに「オーバーソウル（仮）」と「心憑依（仮）」という2つの新システムが実装される予定だ。「心憑依」システムは、これまでの装備への「憑依」ではできなかったシチュエーションでの「憑依」を実現して、より成長を補助しやすくするシステムだそうだ。「オーバーソウル」はレベルキャップに達してしまったような上級者のための新しい成長システムとなる予定だ。

　「SAGA12」では「エミルドラゴン」、「ドミニオンドラゴン」に加え、新たに「タイタニアドラゴン」が初めて擬人化した姿で登場する。さらに、以前から実装予定に上がっている「飛空城」が実装される予定だ。「飛空城」は「リング」単位で使う「飛空挺」で「みんなで楽しめる庭」（寺田氏）というコミュニティ性の高いコンテンツとなる。「リングの皆さんで集まって発掘からやりたい」（淺間氏）という事だ。

　「SAGA13」では「エミル」を助けるために自らの命を犠牲にした天使「ティタ」が復活するらしい。また「パートナーシステム（仮）」はペットにおしゃれをさせたり、状況に応じて行動してもらったり、自分の好みにあわせた能力に成長させたりできるようになるシステムだそうだ。ここで淺間氏が「『ECO』に結婚システムが欲しい方はいますか？」と突然の場内アンケートを開始。10数名が手を挙げていた。結婚システムについては長らく要望があり、現在考案中との事だ。

　「SAGA14」では、三世界が何故崩壊したのか、「DEM」が何故侵攻してきているのかの核心に迫っていく事になる。他にも来年は「イリスカードやDEMカスタマイズパーツを随時追加していきたいと思っております」（寺田氏）ということで、17日に実装されるものに加えて、さらに沢山のパーツが実装されていくようだ。「これからも詳細が決まり次第、どんどん続報を出していくのでよろしくお願いします」（淺間氏・寺田氏）という事だ。

獲得経験値アップのアイテムなどが入ったことで成長が早くなった	「SAGA11」では上級者向けの新しい成長システムを導入
「SAGA12」ではいよいよ「飛空城」が登場する	「SAGA13」は人気キャラ「ティタ」が「タイタニア世界」で復活する？
画像はあくまでイメージですという「SAGA14」。どんな秘密が隠されているのか？	かなり先の要素まで発表され、冒険の舞台がさらに広がりそうだ

【「SAGA10」から新たに登場する敵のモンスター】
「ヴィエルヴェイン」	「DEM - エレファント」	「DEM - フリューゲル」
「タルパ」	「ドミニオントード」	「ムカーデ・ダイナー」
「メタヴォーラ」	登場NPC「ハルナス」

【DEMカスタマイズパーツ一覧】
「アーリア」	「ヴェロチスタ」	「エトワール」
「エルハーベン」	「エロイカ」	「カメリエーラ」
「カロータ」	「クレド」	「ケンタウロス」
「セイレーン」	「ナロー♀」	「ナロー♂」
「フォイリヒ」	「ミメーティカ」	「メッカニカ」
「レオーネ」

■　プレゼントが当たる、クイズ＆じゃんけん大会では、驚きのハプニングも

クイズ大会はかなりの難問揃いだった

「じゃんけんタイニー」では、竹内さんのゲーム内フレンドが見事商品を射止めた

　ステージイベントの前半は、事前に配られた○と×のカードを使った「ECOECO ○×クイズ」が行なわれた。ユーザーの「ECO知識」を問う5段階の難易度にわかれたクイズが出題されて、勝ち抜き方式で最後に残った1人に、アイテムがプレゼントされた。問題は普段「ECO」で遊んでいても、容易にはわからない問題や、引っかけ問題ばかりだったが、難易度3の問題ではほぼ全員が同じ答えを出すなど、参加者もかなりの強者揃い。運営以外は知りようもないような問題で、ようやく勝敗が付くほどハイレベルな戦いが繰り広げられた。

（問題の例）※答えは記事末に掲載

（1）「そこそこ難しい」レベル
ファーイーストにいる放牧ブタは6匹である

（2）「そんなの知るか」レベル
2009年10月現在で、「ECO」の公認ネットカフェになっている店舗の数は850店舗を越えている

（3）「カンで答える」レベル
現在全ワールド内で、2番目に流通数の多い「ネコマタ」は「山吹」である

　新情報の発表終了後には、「ECO祭り」恒例のじゃんけん大会「じゃんけんタイニー」が行なわれた。ゲストが1人ずつ、来場者全員とじゃんけんをして、最後まで勝ち残った人には「キラキラアイドル」コンプリートセットや、「ネコネコシリーズ」コンプリートセットなどのレアアイテム詰め合わせがプレゼントされた。「第4弾イリスカード」コンプリートセットは、女性の参加者が獲得したが、それが実は竹内さんのゲーム内フレンドだと判明する一幕もあった。

■　淺間氏から寺田氏へ、新しくなる「ECO」の門出を参加者全員で祝う

美味しそうなケーキには、「ECO」のキャラクターが

瞳を潤ませながら、退任の挨拶をした淺間氏

最後は「きみに憑依」の決めポーズで閉めた

　最後に4周年を祝うケーキが出てきて、ステージと来場者全員で「ECO」の4周年をお祝いした。

「凄く盛り上がって嬉しいです。来年は『ECO』の中でもっとハートフルな空間を広げていきたいと思います」（安部さん）

「来年はぜひ黄金のふんどしを手に入れられたらいいなと思ってますので、実装して頂ければ嬉しいな。私も『ECO』とのおつきあいが4周年にもなりまして、みなさまとも長いおつきあいをさせてもらっています。ゲーム内で見つけたらぜひ声をかけて、いっしょに遊んでください」（原田さん）

「4周年を無事に迎える事ができました。心から感謝の気持ちでいっぱいです。今後とも『ECO』をよろしくお願いします」（淺間氏）

「こんなに人生に関わることは思わなかったECOですが、今日ユーザーの方と触れて、ますます『ECO』が好きになりました。ゲーム内でもいつでも気軽に声をかけてください」（竹内氏）

　出演者が感想を述べたあと、淺間氏から突然の発表があった。2005年からずっとユーザーの前に出てきた淺間氏だが、今後はその仕事を寺田氏に引き継いで、バックグラウンドから「ECO」を支えて行く事になる。淺間氏は、「4年間やってきて、楽しい事、辛いこと、いろいろな事がありました。沢山の人にも会いましたが、悪い人に会ったことはありません。仕事をするうえでも、ゲームをするうえでも楽しい体験をさせて頂きました。そんな気持ちを今後ECOに込めていくのは寺田の仕事になりますので、引き続きECOの事をよろしくお願いいたします」と瞳を潤ませながら挨拶し、会場からは大きな拍手が送られていた。

　淺間氏のコメントを受けて、新たに「教授」となる寺田氏は「歴代の教授の名前を汚さないようにがんばります。2010年以降も『ECO』をますます発展させていきたいと思っています。頂いたご意見は、隅々まで目を通しておりますので、何かご不満な点がありましたらどんどん突っ込んで下さい。これからも『ECO』を元気なコンテンツにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします」と今後の抱負を語った。

　晴れて、4周年を迎えた「ECO」。気軽に遊べるライトなMMORPGで有りながら、充実したコンテンツで老舗らしい貫禄も備わってきた。新種族の導入で、低レベルのキャラクターが増えるタイミングは新規の参加チャンスと言える。この機会にハートフルな世界を覗いてみてはどうだろう。

（○×クイズの答え）　1：×（8匹）　2：×（818店舗）　3：○

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