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サンリオ、大分県日出町「ハーモニーランド」をリゾート化へ。基本構想発表&始動

誰の笑顔も諦めない「天空のパーク」構想を初公開

【ハーモニーランドのリゾート化に向けた基本構想】
12月8日 発表

 サンリオと、テーマパーク「サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド」(大分県速見郡日出町)を運営するサンリオエンターテイメントは12月8日、ハーモニーランドのリゾート化に向けた基本構想を発表した。

 また同日、構想発表に合わせて、大分県(知事:佐藤樹一郎氏)および日出町(町長:安部徹也氏)とともに、大分県庁にて立地表明式が開催された。

 大分の豊かな自然の中で楽しめる屋外型テーマパークであるハーモニーランドは、1991年に誕生し、来年35周年を迎える。2024年12月には、大分県と「将来的なエンタメリゾート化」を含む包括連携協定を締結。以降、「大分ハローキティ空港」愛称化や、ハーモニーライナー(大分空港・杵築駅・ハーモニーランドの直通ラッピングバス)など、相互の連携により、さまざまな観光促進・地域活性化施策を進めてきた。

 今回、ハーモニーランドのリゾート化に関する基本構想が発表され、本格始動となった。「大分の美しい自然、温泉、食文化、そして地域のあたたかいおもてなしと、サンリオならではのエンターテイメントを融合し、訪れる人々が心からくつろぎ、感動を分かち合えるような、“世界でいちばんやさしい場所”を目指した新しいリゾート体験を創出していく」としている。

立地表明式でのコメント

 大分県 佐藤樹一郎知事は、「みんななかよく楽しめるエンタメリゾートを作るということで我々も大変ワクワクしております。インフラの整備など連携しながらサポートを進めていきたいと思っております。」とコメント。日出町 安部徹也町長は、「ハーモニーランドは来年35周年、このリゾート化構想が日出町に新たなにぎわいと活力をもたらすことを大いに期待しております。また、来年からはSDGs未来都市として、誰もおいていかないまちづくりを一緒に目指していければと思います。」と述べた。

 また、サンリオエンターテイメント代表取締役社長の小巻亜矢氏は、「このような機会をいただけたことに心より感謝申し上げます。“世界でいちばんやさしい場所”を目指し、『天空』をキーワードに地域のみなさまはもちろん国内外問わず世界中の方々のご意見を伺いながら、誰もが楽しめるようなリゾートを目指してまいります。」と意気込みを語った。

ハーモニーランド「エンタメリゾート化計画」に向けた構想内容を公開

【みんなでつくるリゾートへ】

 本計画にあたっては、完成した施設を一方的に提供するのではなく、構想段階からファンの皆さま、地元の皆さまと共に考え、エンターテイメントを形にしていくプロセスそのものを大切にする“共創型”の開発を行ないます。国内外問わず誰もが参加できるコミュニティを「ハーモニーランド未来共創室(仮名)」として立ち上げ、リゾート内の施設や装飾デザイン、グッズ、メニュー、移動手段などの開発を共に進めていきます。訪れる方を「お客様」ではなく同じ未来を生きる「住民」としてお迎えし、サンリオならではの楽しくてやさしいKawaiiリゾートをみんなで共創することを目指します。

【誰の笑顔も諦めない】

 サンリオグループとして手掛ける初のリゾートとして計画を進めるにあたり、サンリオの創業以来の企業理念である「みんななかよく」のもと、誰もが笑顔で過ごせることにこだわります。具体的には、ユニバーサルな設計、インクルーシブな楽しみ方、あたたかいサービスで、年代、性別、身体の特徴などにかかわらず誰もが楽しめる場にしていきます。その結果、”世界でいちばんやさしい場所”になることを目指します。

基本構想イメージデザイン

【基本構想イメージデザイン】

 世界でいちばんやさしい場所を目指した新しいリゾート体験を形にするべく、ハーモニーランドの雄大な地形を活かした「天空のパーク」構想を発表しました。空へとひらける“天空”のイメージをはじめ、雨や暑さを気にせず一年中快適に過ごせる大屋根の整備、ロープウェーや電動モビリティなど移動のしやすさを高める仕組み、新規施設やアトラクションのリニューアルなど、さまざまな要素を検討しています。また、隣接するエリアに新たなホテルの建設も視野に入れており、リゾートの核となる存在として検討を進めています。これらの魅力あふれるアイデアを基に、未来のリゾートの姿を具現化してまいります。実現に向けての詳細については、今後情報を随時更新してまいります。

【[全景]天空のパーク ~高低差のあるロケーションを活かす~】
【[導線エリア]空の変化を味方にする ~夕暮れからのわくわくを~】
【[駐車場エリア]駐車場を劇場に~大分ならではの海を感じる場所へ~】
【[入場ゲート]物語の扉をあける~訪れるすべての人をやさしく迎えるゲート~】
【[大屋根構想]天候に左右されないパーク ~大屋根の下でいつでも楽しむ~】
【[ホテル構想イメージ]新しい風光明媚 ~パーク、山々、別府湾を一望できるホテル~】
「ハーモニーランドのそばに、サンリオの想いを込めたホテルをつくる構想が進んでいます。これまで長期滞在が難しかったエリアに、新たな滞在拠点が生まれることで、よりゆっくりと、心ゆくまでリゾートを満喫いただける環境を整えていきます。」

※構想段階の内容であり、実際とは異なる場合があります

ハーモニーランドリゾート化計画で大切にする7つのこと

 今回のエンタメリゾート化に向けた構想づくりにあたり、サンリオとして大切にしていきたい考え方を「7つのこと」にまとめたものも公開された。これらはプロジェクトを進めるうえでの指針となるもので、今後の具体的な計画にも反映していくとしている。

【ハーモニーランドリゾート化計画で大切にする「7つのこと」】

(1)遊びごころを、すみずみに。
 ここは、訪れるすべての人の「無邪気さ」を解放する場所です。どんなに難しい顔をした大人も、童心に返ってしまうーーそんな体験を届けるために、まず私たち自身が無邪気さを忘れずに、遊びごころをもって隅々まで考え抜きます。心がときめくか、仕掛ける私たちがわくわくできるか。ゲストの笑顔を優先に、ハーモニーランドをつくっていきます。

(2)みんなとつくるリゾートへ。
 ハーモニーランドは、サンリオと、世界中の「みんな」が一緒に創り上げていくリゾートです。大分の皆さんと「ゴールデンルート」を、世界中のプロフェッショナルと一流の衣・食・住を、企業の皆様と全く新しい体験をーーそして訪れる一人ひとりと、共につくるエンターテイメントを。遊びに行くだけではなく、参加して楽しむリゾートへ。

(3)世界の一流を、大分の日常に。
 遊びも、食も、宿泊も。世界の一流が集う場所にしていきます。そしてその一流が、違和感なく大分の「日常」に溶け込めるようにするーー遠くからでも「わざわざ行きたい」と思える、一流の“大分体験”を追求します。

(4)みんなの「かわいい」を見つけよう。
 ハーモニーランドでいちばんかわいいのは、訪れる「あなた」です。女性も男性も、子どもも大人も。夢中で無邪気になっている時間は、誰もが素直で無垢な表情になります。あらゆる思い出の中で、自分が、家族が、恋人が、友人がいちばんかわいくなれる場所を目指します。

(5)帰りたいまち、になろう。
 ゲストを、大切な家族が帰ってきたときのように、あたたかくお迎えします。「いらっしゃい」よりも、「おかえりなさい」の気持ちで。

 こうしてハーモニーランドは、「行きたい場所」である以上に、「帰りたい場所」になっていきます。私たちは、世界中の人々にとって“第二の故郷”を目指します。

(6)100年後も楽しく、美しく。
 サンリオは自然を犠牲にしません。むしろ、より豊かにしていきます。空気も、水も、ますますきれいになるように。クリーンエネルギーで、再生可能素材で、新しい発想で。今日を楽しむだけでなく、100年後の大分をもっと楽しくするような「ハーモニー」を大切にします。

(7)誰の笑顔も諦めない。
 障がいがあるから。言葉が通じないから。これまでのテーマパークでは、誰かが何かを諦めなくてはなりませんでした。けれど、ハーモニーランドは違います。0歳から100歳まで、4世代が一緒に遊べるように。どんな個性を持った人でも、同じ感動を味わえるように。誰も諦めない。何も諦めない。すべての人が笑顔になり、仲良くなれる時間と空間をお届けします。