先行レビュー
これぞ真のゲーミング対応ARグラス「ROG XREAL R1」発表会レポート&インタビュー
こだわりの240Hz/0.01mmsでコアゲーミング層シェア拡大を狙う
2026年6月16日 14:37
- 【ROG XREAL R1】
- 予約期間:6月15日14時〜7月13日23時59分
- 価格:141,550円
ASUSとXREALは6月15日、両社が協業で開発したゲーミングARグラスの新製品「ROG XREAL R1」のメディア向け発表会を開催した。会場では試遊台を数多く展示し、PC映像やゲームプレイ時など様々な用途での「ROG XREAL R1」の使い心地を体験できた。
「ROG XREAL R1」は2026年1月の「Consumer Electronics Show(CES) 2026」において発表された、ASUSとXREALの協業で実現したゲーミングARグラス。一番の特徴は最大リフレッシュレート240Hz表示を実現し、応答速度0.01mmsとゲームプレイ時などでも遅延が起こりにくいところ。製品についての価格や詳細、予約などの情報については以下の記事を参照してほしい。
本稿では、今回発表された新製品「ROG XREAL R1」について、発表会での様子や、会場で実際に使用したり、チェックした様子などをレポートしたい。また、開発時のこだわりポイントや、苦労話、協業の経緯などについて、ASUS ゲーミングディスプレイ事業部 プロダクトマネジメント部 統括部長 PAUL KUO氏、XREAL 海外マーケティングディレクター、日本法人ゼネラルマネージャー、アジア太平洋地域統括責任者の尹 志强氏の両名にインタビューしたので、その時の様子についても紹介する。
240Hzの滑らかさに驚愕! 自分だけの「最強のゲーミングディスプレイ」をグラス内に構築可能
体験会の会場には、ノートPCやデスクトップのゲーミングPC、プレイステーション 5といったゲーム機など、色々な機器と接続した「ROG XREAL R1」を展示。ゲームを中心に様々な用途における「ROG XREAL R1」のビジュアルをガッツリと堪能できる状態となっていた。
早速、グラスを装着してグラス内部に表示されたディスプレイの様子を確認してみる。グラス内のディスプレイ表示は思った以上にディティールがクッキリしており、ゲームプレイ時などに遜色ない映像表示が堪能できる。
リフレッシュレート240Hzについては、短時間の試用のため細部まではチェックしきれていないが、映像表現はなめらかそのもの。応答速度0.01mmsということで、キャラクターを動かしてもコントローラー操作とのラグを感じることは一切ない。グラス内では、正に目の前に大きなゲーミングモニターが置かれている状態が再現されており、ストレスなくゲームをプレイすることができる。
また、ネイティブ3DoFに対応し、空間固定(アンカー)モードと追従モードを1ボタンで簡単に切り替えられるのもうれしい。長時間ゲームをじっくり遊ぶ場合にはアンカーモードにすることで、グラス内のディスプレイが同じ位置に固定されるようになる。いわばモニターを「置いた状態」にすることで、3D酔いなどが起こりにくくなってより没入感が高まる。
仮想空間上のモニターまでの距離と画面サイズは個別に調整が行なえるので、例えば、ありえないくらい近い距離に超大型のディスプレイを配置するといったことも可能なのは面白い。仮想の設置距離と仮想のディスプレイサイズを調整することで、自身にとってベストの距離とサイズに設定できる。つまり、自分だけの「最強のゲーミングディスプレイ」がグラスの中に構築できるわけだ。
PCなどとはUSB Type-Cで接続して給電と映像出力を同時に行なうことで利用する。「ROG XREAL R1」がユニークなポイントはもう1つあり、それが専用の「ROG Control Dock」だ。製品としては、「ROG XREAL R1」と「ROG Control Dock」はセット商品となっており、こちらを間に挟むことで、USB Type-Cで直接映像出力ができないゲーム機やPCなどの映像出力が行なえるようになる。PCのほかPS5やNintendo Switch 2など、使い勝手の幅が広がる。
「ROG XREAL R1」に実際に触れてみた感触としては、思った以上に「ゲーミングディスプレイ」していた点は驚きのポイントだ。筆者はこれまでも何度かこうしたARグラス関連の製品をレビューしてきたが、ディスプレイとしての品質と完成度の高さについては、最高峰の1つと感じられた。CES 2026会場で触れた人たちのレポートなどでもかなり評価の高かったデバイスだったが、実際に触れるとその評価がよくわかる。確かに、これなら大型のゲーミングディスプレイとして十分なパフォーマンスを発揮してくれそうだ。
実際にゲームを色々とプレイした時の動きや日常で使ってみた時の感触については今回の試遊だけではチェックしきれなかったが、この辺りは後日実際に製品をお借りしてレビューしてみたいと考えているので、その時をお待ちいただければ幸いだ。
XREALが歩んだ6年の歴史と最新ゲーミングARグラス「ROG XREAL R1」への思い
発表会では、XREALの製品・エコシステム担当者である高天夫氏が登壇し、「XREAL」シリーズのこれまでの歴史から、最新モデルとなる「ROG XREAL R1」の紹介、今後の同社の予定などについて語った。2020年ごろから製品を投入してきたXREALは今年で6年目となり、ユーザーや企業などからのフィードバックで進化を続けてきたとその歴史に触れ「どこでもより大きくより楽しく」という理念のもと、アップデートを続けてきたという。
最新モデルの「ROG XREAL R1」については、リフレッシュレート240Hz、応答速度0.01msを実現し、非常に滑らかな映像体験を提供すると、新製品の魅力をアピール。ほかにも視野角(FOV)は57度で、電子調光(エレクトロクロミック)技術を搭載し、周囲の明るさに合わせてレンズの透明度を自動調整できる機能などを紹介した。
音声についても、音響メーカーのBOSEがチューニングした「SOUND BY BOSE」認証を取得しており、耳元でしっかりした低音と奥行きのある音を再現する、BOSEの音響技術とノウハウが活かされた音響パフォーマンスが発揮できるように最適化されているとした。
続いて「ROG XREAL R1」の実際の機能面などの詳細について、ODYSSEY所属のeスポーツキャスター、平岩康佑氏とASUS JAPANのOPビジネスグループ ゼネラルマネージャーのAlex Lin氏によるトーク形式での紹介が行なわれた。
平岩氏はそこそこ長めの期間「ROG XREAL R1」を利用しており、自宅や外出先など、色々なところで「ROG XREAL R1」で主にゲームプレイで使用してその動きを検証してきたという。ハードウェアにはASUSのポータブルゲーミングPC「ROG Ally X」を使用し、実際にプレイしたタイトルとしては格闘ゲームの「ストリートファイター6」やFPSの「Apex Legends」、ストーリーやビジュアルが楽しめるタイトルとしてホラーアクションの「バイオハザード ヴィレッジ」、SFアクションの「プラグマタ」、最新レースゲームの「Forza Horizon 6」といったタイトルを挙げた。
平岩氏は、これらのゲームをプレイしていて、ラグやカクつきのない滑らかさに驚いたと素直な所感を述べた。また、投影距離やサイズの調整が簡単に行なえる点にも言及。格闘ゲームやFPSなど、画面全体を見渡したい時は、距離を開けて画面全体が視野に収まるように調整してプレイし、「Forza Horizon 6」や「バイオハザード ヴィレッジ」、「プラグマタ」など、ビジュアルやストーリーをじっくり味わいたい時は大画面との距離を近づけることで、まるで映画館の中央に座らせてもらいながらゲームを遊んでいる感覚と、その没入感の高さを強調した。
移動時には、「ROG XREAL R1」が備えるアンカー(空間固定)モードを使って画面を固定させることで、移動中の車内や新幹線で頭が揺れても酔わずに長時間ゲームが楽しめたとしており、「移動しながらでもゲームができると考えられるようになったので、外出が楽しみになった」と無邪気な笑顔を見せた。
その後は再度、高天夫氏が登壇し、「ROG XREAL R1」の予約期間と価格について発表した。予約期間は6月15日~7月13日まで。価格はXREALの公式ショップ、Amazon、ASUS直販サイトでは、1年保証付きで141,550円、ASUS ROGの販売代理店では、2年保証が付いて160,360円で販売するとした。
特典としては「XREAL ONE」シリーズに装備することで、カメラが追加できるオプション「XREAL Eye」(直販価格13,980円)とASUS ROGブランドのゲーミングマウス「Keris II Ace」(Amazon価格14,418円)がプレゼントされるほか、CAGUUU(カグー)のAXISUチェアの10%オフクーポンが付属するとしており、プレゼントの2製品だけで約28,398円分もオトクになる。
最後に、2026年内にリリース予定となる、Googleと協業で進めているフラグシップモデル「Project AURA」について「まもなくAWE体験スタート」という含みあるサプライズのメッセージで今後の展開を示唆して発表を締めくくった。気になる人は、「XREAL公式ウェブサイトをご注目ください」とのことだ。
個人的には現段階では日本未発売となる、廉価モデルの「xbx a01」についてわざわざ紹介していたことから、こちらも今後は何らかの形で国内展開するのではないかと期待している。エントリーモデルが増えることで利用者の裾野が広がるため、こちらの今後の進展にも注目しておきたい。
続いてのトークセッションでは、XREALの高天夫氏やASUSのAlex Lin氏に加えて、CAGUUUの代表取締役である中村勇輝氏、元Metaエンジニアの近藤義仁(ナル夫)氏、初代プレイステーションの時代に「どこでもいっしょ」シリーズなどを手掛けたことでも知られる、ビサイド 代表取締役社長の南治一徳氏、元SIEで現在はyosp 代表取締役の吉田修平氏の6名によるクロストークが展開。最新モデルの「ROG XREAL R1」についてのトークが盛り上がりを見せた。
Alex Lin氏は日本の住宅事情における「空間の有効活用」と電車内などでの「プライバシーの重視」という2点が、ARグラスの需要にマッチしていると指摘。
近藤氏は、昔からXREALの製品を「後方彼氏ヅラ」で追い続けているが、視力矯正用のインサートレンズを使用することで、「圧倒的に使いやすくなった!」と大絶賛。機能面についてもどんどん使いやすくなっており、最新モデルの「ROG XREAL R1」はまさにARグラスが「ガジェットから家電」に進化したと熱く語り、その使いやすさを表現した。現在は、自身の所有する「MacBook Neo」に接続して常用しており、将来的には「MacBook Neo」のディスプレイを取り外して「ROG XREAL R1」だけで使いたいとユニークなユースケースをアピールした。
南治氏は、ARグラスならではの仮想ペットなどを作ってみたいとアピール。自身が過去に手掛けた「どこでもいっしょ」を再び手掛けてみたいが、現在は権利がないという問題点も語り、苦笑いを見せた。吉田氏は、「ROG XREAL R1」は遅延がほぼないので、音ゲーとの相性も抜群だと「ROG XREAL R1」のパフォーマンスの高さが活きるユースケースを示した。
今後のコラボについては、近藤氏から「電脳コイルがちょうど来年20周年だから、そのタイミングでコラボをしてみては?」と正に「電脳コイル」の作品内で登場した「電脳メガネ」のような「ROG XREAL R1」とのベストなコラボ案を提案。近藤氏は本作の原作者である磯光雄氏の知り合いなので、「酒の席に招待して、酔わせて言質を取ればいい」など、ギリギリアウトな作戦を提案してステージの笑いを誘っていた。
最後にASUSのROGブランドが、今年でブランド創立から20周年を迎えるにあたり、9月に開催される東京ゲームショウに向けて様々な限定製品を準備しているとして、トークセッションを締めくくった。
協業のきっかけはASUSからのアプローチ! 240Hz実現の裏にあった熱対策の苦労
発表会後には、XREALの尹氏とASUSのKUO氏の2人に単独インタビューする機会が得られたので、ここで紹介したい。
まず最初に、XREALは2020年から日本で色々な製品を展開しているが、改めて、日本のARグラス市場についてどのような特徴があるか尋ねた。
尹氏は「3つの側面から話したい。日本のガジェット業界の中でもARグラスは非常に成長が早い分野で、ARグラス市場は毎年30~50%以上の成長を維持しています」と日本での成長率の高さを指摘。
続けて2つ目として「日本のユーザーは非常にビジネスやテクノロジーに詳しく、製品への認知度が高く、かつ高所得なエリート層に集中しています。高収入層が興味を持ち、そこから一般層に普及していく流れがあるのです」と市場の流れを分析した。
そして3つ目として、日本のユーザーは「体験」を非常に重視するので、「だからこそ、私たちは日本にマーケティング、アフターサービス、製品開発のチームを根付かせてローカライゼーションを深く追求しています」とし、それこそがARグラス業界の中でのXREALの強みだと説明した。
XREALとASUSのどちらから声を掛けて、この協業が実現したかについて尋ねると、今回はASUS ROG側からアプローチしたのだという。KUO氏は、ゲーミングディスプレイの開発を20年続けていたが、次のデバイスとしてARグラスに目を付け、実際に2年前には自社でもARグラスを開発したことで、多くのノウハウが蓄積できたという。その一方で、技術的な課題が多くあることに気が付き、この分野でリーディングポジションにいるXREALに注目して協業を提案したと明かした。
XREALとしては、「ASUS ROGが持つコアなゲーミングユーザー層に向けて、ARグラスにおける最高のゲーム体験を提供することを目指す」とのメリットがある。現在Googleと協業して進めている「Project AURA」なども合わせて、市場への普及面でお互いが協力して、体験を向上させて市場を拡大していきたいと語った。
尹氏は前述の成長率についても触れ「先ほど述べた30~50%の成長率を支えるには、より多くの異なる利用シーンの人々にARグラスに触れてもらう必要があります。そのため、これまではモバイル中心でしたが、今回の製品の240Hzの高リフレッシュレートなどの魅力を訴求して、PCゲーマーなどより多くのユーザーに体験を提供して利用者を広げていきたいと考えている」とした。
リフレッシュレート240Hzを実現するにあたり、技術的に苦労した点を聞いてみると、KUO氏は「最も困難だったのは、XREALのX1チップの熱対策とアルゴリズムの最適化だった」とコメント。PCから送られてくる信号をX1チップでどうデコードしてパネルに送るかといった部分では、何度もXREALと議論を重ねて最適化するのに多くの時間を費やしたと説明した。
同じ質問をXREAL側にも聞いてみると、尹氏は「XREALでは、これまでROG XREAL R1のようなゲーミング領域に特化したデバイスを扱っていなかったので、このプロセスは非常に困難でした。工場の調整などを含め、供給の面では予定よりも1ヶ月ほど遅れることになりました」とし、初めてのゲーミングデバイス開発の苦労面を語った。
ただし両社とも、このリフレッシュレート240Hzの実現こそ、最も苦労はしたが、最も「ROG XREAL R1」でこだわった機能であると強調した。
ここで、1月のCES 2026での発表からリリースまで半年近くかかった理由を聞いてみたところ、尹氏は前述のような供給面の遅れもあるとしながらも、CESでの発表はあくまでも「提携の開始」を宣言したもので、製品の正式な発表ではなかったと強調した。
日本での正式発表を6月に設定し、その間に製品の量産準備や両社でのチューニング、販売チャネルの整備を行なっていたのだと、スケジュールについて説明。中国では5月に発表したがまだ出荷はされておらず、日本では予約期間を短くして、予約からお届けまでお客様をお待たせしないような戦略を取るため、この時期の発表となったと経緯について述べた。補足として、今回は両社とも品質の基準を非常に高く設けており、開発過程での評価検証試験にもかなり時間をかけたと改めて強調し、製品の品質の高さに自信を見せた。
なお、今回の「ROG XREAL R1」はARグラス本体と「ROG Control Dock」はセット販売のみで、単体販売の予定はないということだった。
ROG XREAL R1のソニー製の0.55インチmicroOLEDパネルは、「XREAL One Pro」で採用している物と同一のパネルであること、視度矯正用のインサートレンズは既存シリーズとの互換性があるという話も聞くことができた。
最後に、購入を迷っている日本のゲーマーへ一言おねがいしてみたところ、KUO氏は「ROG XREAL R1は現在、市場で手に入る最大画面サイズのゲーミングディスプレイです」とコメントした。またROG Allyを使用すれば、統合ソフト「Armoury Crate」から直接「ROG XREAL R1」をコントロールできる機能も用意されており、ここも強みだと述べた。
尹氏はさらなる補足として、「寝転がっても、飛行機でも新幹線でも、場所や姿勢を問わずにプレイできます。これ以上のゲーム体験ソリューションはありません」とした。
ASUS ROGとXREALはどちらも20周年の節目となっており、この組み合わせでより良い体験を提供できるよう心血を注いでいき、今後もアップデートで色々な機能を統合していく予定という。
(C) XREAL, Inc. All Rights Reserved.







































































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