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クルーザー級全層踏破!「THE PRIMALS」日本武道館で2DAYS単独ライブ!
Jasonさん、伊藤友馬さんも参加の超豪華版! 11年間の「FFXIV」が凝縮された忘れられない2時間半
2025年10月2日 12:51
- 【THE PRIMALS Dark Decades Tour】
- 9月29日・30日開催
- 会場:日本武道館
ミュージシャンにとってもファンにとっても、日本武道館(以下、武道館)は特別な場所だ。多くのアーティストが武道館を目標にしているが、単独ライブを行えるのは、ほんの一握りに過ぎない。
そんな武道館で、「ファイナルファンタジーXIV」のオフィシャルバンド「THE PRIMALS」による、約7年ぶりの全国ツアーとなる「THE PRIMALS Dark Decades Tour」のフィナーレを飾る2DAYSの単独ライブが開催された。
「THE PRIMALS」は、「ファイナルファンタジーXIV」のサウンドディレクター祖堅正慶氏を中心に、マイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏、GUNN氏、イワイエイキチ氏、たちばなテツヤ氏のメンバーで2014年に結成されたオフィシャルバンド。
熱気あふれる会場の様子はストリーミングでも配信され、現地に行けないファンたちは家から「家ーーー!」と歓声を送った。今回はゲストとしてJason Charles Millerさんと、バイオリニストの伊藤友馬さんが参加し、Zeppツアーでは演奏できなかった「Close in the Distance」や「Shadowbringers」も聞けるという豪華版となった。
このレポートでは、熱く熱く盛り上がった武道館ライブをレポートしたい。
【「THE PRIMALS Dark Decades Tour」セットリスト】
1.此処に獅子あり ~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~
2.Scream ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~
3.White Stone Black ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~
4.Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~(Masayoshi Soken & GUNN Vocals)
5.Ride the Rhythm ~至天の座アルカディア:クルーザー級~
6.Back to the Drawing Board ~至天の座アルカディア:クルーザー級~
7.Not Afraid ~至天の座アルカディア:クルーザー級~
8.Unleashed ~至天の座アルカディア:クルーザー級~
9.To the Edge
10.Shadowbringers
11.月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~
12.ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~
13.メタル:プルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~
14.エスケープ ~次元の狭間オメガ:アルファ編~
15.荷重圧殺 ~蛮神タイタン討滅戦~
-アンコール-
16.忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~(GUNN Vocals)
17.ライズ ~機工城アレキサンダー:天道編~
18.ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~
19.Open Sky -The Theme from Dawntrail-
前半はレイド尽くし。クルーザー級は全層踏破!
ライブは「全国7カ所を回ったZeppツアーの映像からスタートした。メンバーの映像が大写しになるたびに、会場からは大きな歓声が上がる。この武道館に合わせてスーツを新調したという祖堅氏。セットリストも武道館だけのスペシャルな構成になっている。
1曲目は「此処に獅子あり ~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~」。ペンライトの赤に染まった会場に白いレーザーが飛び交う、怪しくも荘厳な雰囲気が曲とマッチする。
8人レイドは練習の間何度も何度も曲を聞くことになる。特に難しい4層の曲は、光の戦士たちにとっては聞いているだけで、その瞬間の立ち回りやSEまでもが耳に去来する、特別な思い入れを感じる曲だ。
祖堅氏の軽い挨拶トークを挟んだ後の2曲めも、引き続きマイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏のボーカルで「Scream ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」。2層と3層で使われているこの曲のイメージはもちろん緑。「Say Goodnight!」と歌いあげる曲を、緑色に染まる会場で聞いていると、エーテルポリオミノに、生命の繁茂に苦しんだ日々が蘇る。
3曲目は煉獄編4層の後半に流れる「White Stone Black ~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」。すべての力を開放したヘファイストスとの戦いで、クリアに向けて高まっていく緊張感をそのままメロディにしたような鼓動が震えるナンバーだ。
「万魔殿パンデモニウム」の3曲が終わると、Zeppツアーでも行なった「ご当地Bee My Honey」選定のためのトークが挟まる。「ご当地Bee My Honey」は、「Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」の中で曲中に入る合いの手の代わりに、その土地ならではのご当地バージョンを叫ぶという遊び。
武道館では、初日は祖堅氏が観客席にいる吉田直樹氏に「選んでください」とトークを振った。吉田氏は「マイクないの?」と叫ぶと、祖堅氏は「ございません」と笑って返答。吉田氏が大声で応酬するたびに会場が爆笑に包まれる。最終日には「祖堅で行く」という吉田氏の言葉で、曲中に画面に出る祖堅氏の写真に向かって「祖堅!」と叫ぶことになった。
Jasonさんの登場で、クルーザー級全層踏破!
5曲目は「Ride the Rhythm ~至天の座アルカディア:クルーザー級~」。祖堅氏は頭にレギュレーターを装着し、紫のスーツととんがりサングラスを装着してダンシング・グリーンになりきり、タンバリン片手に前方を指さす決めポーズを披露。武道館ではミラーボールが8個に増強され、祖堅氏のダンスに合わせて会場が一体となって体を揺らし、武道館がディスコハウスに変化した。
曲が終わると「これで1層はクリアしたということで」と2層の曲「Back to the Drawing Board ~至天の座アルカディア:クルーザー級~」を開始した。原曲はカラフルなステージにふさわしい、ポップで賑やかな中にどこか不穏さがチラ見えするような曲だが、ライブではコージ氏の低音ボイスもあいまって、ヤーンとの死闘を思い起こすぐっとロックで重厚な雰囲気に仕上がっていた。
次は、クルーザー級の1つのクライマックスでもある3層の曲「Not Afraid ~至天の座アルカディア:クルーザー級~」。祖堅氏が「ギミックに注意」と事前に話した通り、絶望的で激しい戦いそのままの攻撃的で過激なメタルサウンドに合わせてステージから炎が噴き出した。
ここで祖堅さんが「つぎの層をやりたいから呼んじゃった」とゲストのJasonを召喚。曲を聞くために通っているという人もいる名曲「Unleashed ~至天の座アルカディア:クルーザー級~」がライブで初披露となった。
Jasonさんが「漆黒のヴィランズ」の名曲2曲を歌い上げる
もちろんせっかく登場したJasonさんが1曲で退場するわけがない。次は「漆黒のヴィランズ」より「ウォーリア・オブ・ライト」戦のBGM「To the Edge」。「漆黒のヴィランズ」の真のエンディングを彩る骨太な一曲を、ゲーム映像をバックに朗々と歌った。
曲が終わり、暗転した会場でモニターにアルバートが現れる。「魂ごと持っていけ!」というセリフとともに「Shadowbringers」の前奏が始まる。「漆黒のヴィランズ」のテーマソングである「Shadowbringers」は、「FFXIV」屈指の名曲であり、その物語とともにプレイヤーの心に深く刻まれているのだろう。観客もペンライトを振る手もそぞろに曲に聞き入っていた。
さらに、曲の後半にはバイオリニストの伊藤友馬さんがポップアップから現れ、「悠久の風」を生演奏。「いつかやってみたかったんだよねShadowbringersのフルバージョン。まさか、武道館でできるとは」と祖堅氏も感慨深げだった。
さらに「せっかく出てきてもらったんだからアレやらないとね」と祖堅氏。アレとは「FFXIV」のバイオリン曲といえばこれという「月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~」。「レコーディングの時も難しかったのにまさかライブで弾くとは」と伊藤さん。しかもライブで弾くことを想定していなかったために、レコーディングの時に自分でハードルを上げてしまったのだとか。
ゲストを読んでの中盤が終わると、ここで今更のように「THE PRIMALS」のメンバー紹介が始まる。GUNN氏おなじみの「どっから来たのー?」、「家ーーー!」は、配信バージョンの「どこで見てるの?」、「家ーーー!」加わったダブルバージョン。
ボーカルのコージ氏もポップアップからシャウトともに登場。全員を紹介し終わった後は、そのまま「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」へ突入した。
大トリを飾ったのは「Open Sky -The Theme from Dawntrail-」
ここからは「THE PRIMALS」の定番曲が続く。後半2曲目は祖堅氏がトランペットを吹き鳴らす「メタル:プルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~」。
そして「モンスターハンターワイルズ」とのコラボに出演して、現在大注目中のオメガ戦のBGM「エスケープ ~次元の狭間オメガ:アルファ編~」へと続く。最後の曲は「THE PRIMALS」の出発点ともいえる「荷重圧殺 ~蛮神タイタン討滅戦~」。再び炎が噴き上げる中、会場にいる全員で「Under the Weight!」を熱唱した。
もちろんこれで終わりではない。メンバーがステージから去るとすぐにアンコールのコールと拍手が起こった。しばしのインターミッションの後、再びメンバーが登場。アンコールの1曲目はGUNN氏がボーカルの「忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~」。様々なアレンジが存在する曲だが、今回は原曲に忠実なバージョンだった。
アンコール2曲目は、こちらも定番中の定番「ライズ ~機工城アレキサンダー:天道編~」。ゲーム内のギミックを模した曲中の時間停止は、武道館でも息ぴったり。ステージも観客も全員が白い光の中で静止した。
そして「ライズ」と共に根強い人気の「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」がトリを務めた、と思いきや、祖堅氏があと1曲やろうか? とジェスチャーで会場に問いかけた。大きな拍手の中「黄金のレガシー」のテーマソング「Open Sky -The Theme from Dawntrail-」が本当のトリを飾った。
2時間半の中に「FFXIV」が凝縮していた大満足のライブ
「ファイナルファンタジーXIV」と共に活動を続けてきた「THE PRIMALS」も、2025年には結成から11年を迎えた。曲のバリエーションも増えてきて、ライブでお気に入りの曲を聞くことができるかどうかはファンにとっても気になるところだ。この武道館ライブは、そういった意味では100点満点以上の出来だった。
何度も何度も聞くせいで耳に焼き付くレイドの曲はもちろん、「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」や「月満ちる夜 ~喜びの神域 エウプロシュネ~」の耳に残る圧倒的メロディライン、「荷重圧殺 ~蛮神タイタン討滅戦~」や「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」ら原点にして定番中の定番曲。さらに「Shadowbringers」を経て「黄金のレガシー」のテーマ曲である「Open Sky -The Theme from Dawntrail-」を最後に持ってくるという心憎い演出によって、ライブを通じて「THE PRIMALS」だけではなく「ファイナルファンタジーXIV」の歴史までも共有できたような2時間半だった。
(c)SQUARE ENIX
カメラマン:西槇太一




























































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