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3DSの立体的な横スクロールでのアドベンチャーゲーム「シャンティ -海賊の呪い-」

北米・欧州での人気ゲームが登場

9月17日~20日 開催(17、18日 ビジネスデー)

会場:幕張メッセ

入場料:当日 1,200円(税込)

開発を担当したウェイフォワードのクリエイティブディレクターであるマット・ボゾン氏

 インターグローから11月19日の発売が予定されているニンテンドー3DS用アクションアドベンチャー「シャンティ -海賊の呪い-」。価格は4,200円(税別)で、CEROレーティングはB(12歳以上対象)。

 「シャンティ」は日本のプレーヤーには馴染みが薄いかもしれないが、ニンテンドーDS版「魂斗羅」の開発を手がけ、開発力には定評のあるウェイフォワードによる2Dアクションアドベンチャー。シリーズ第1作はカプコンUSAからゲームボーイカラー用ソフトとして発売されたと言うから歴史は古い。今作はDSi Ware用に配信されたシリーズ2作目に続く第3段タイトルで、北米ではすでに評価を得ている。

 「東京ゲームショウ 2015」に合わせて、開発を担当したウェイフォワードのクリエイティブディレクターであるマット・ボゾン氏が来日。インタビューする機会を得たので、ここでご紹介しよう。

「メトロイド」や「キャッスルバニア」に近いシステムを持つ王道アクション作品

――本作のストーリーについて教えていただけますか。

 前作まででシャンティは魔法を失ってしまいました。普通の人間になってしまったんです。ですので今作では魔法なしで戦うことになります。今回も登場するリスキー・ブーツがシャンティから魔法を奪ったのですが、今回はシャンティの仲間になって、一緒に敵と戦うことになります。街を守るために戦うわけですが、ストーリーが進むほどリスキー・ブーツがだんだんといい人になっていくのに対して、シャンティは海賊の武器を奪っていって、だんだん強くなっていきます。

――ゲームシステムの特徴についてお聞かせいただけますか?

 「メトロイド」や「キャッスルバニア(悪魔城ドラキュラ・シリーズ)」に近いですね。「ゼルダの伝説」を横から見た感じとも言えるでしょうか。RPGの要素を取り入れていますので、アイテムを探索したり、物語に沿ってゲームが進行していく形になります。強い武器をお店で購入したり、海賊から奪った武器をアップグレードすることもできますよ。

 たとえばピストルであれば、もっと長距離に届くものにグレードアップしたり、また、シャンティのポニーテールが武器になりますので、これを早く回すことができるようになったりします。

 今作では、島を巡って冒険をすることになります。それぞれの島にはダンジョンがあって、そこで新しい力を獲得したら、別の島でその力を使うことができたり、前の島に戻ってその力を使って新しい冒険をしたり、といったこともできます。

 もしゲームが進めにくいと思ったら、新しい力を見つけるか、購入するとか。それをすべて集めると、ラスボスが出てきて戦うことになったりします。

――いろいろな島に行って冒険するのが基本ですね。

 タイムアタックする人は数時間でプレイできますが、うまい人だと戻らなくてもコンプリートできるでしょうね。通常10~12時間くらいでクリアできると思います。初めてプレイするときには、いろいろな島を探索しないといけませんから時間がかかりますが、クリアすると「パイレートモード」に入って、今まで獲得した力を使えるようになりますので、早く進めることができます。ちなみに私のボスはすべてクリアするまで20時間くらいかかっていますよ(笑)。

 タイムアタックモードは、「メトロイド」のように“どれだけ早く進めるか”によってエンディングが変わってくるといったものです。本作でも秘密のルートが用意されています。たとえばブロックを壊すと出てくるといった具合なのですが、そこからまた新たに探索するといったこともできます。やりこみ要素の1つですね。

 もし間違った方向に進んでしまったとしても必ず宝物が見つかるようになっていますし、時間はかかりますが、その場合はゲームに、より慣れることができるでしょう。このあたりは「ゼルダの伝説」っぽいかなと。もちろんどのようなルートを進んだとしても、正しいストーリーに戻れるようになっています。このようにプレイするルートは様々ですので、本当に正しいルートを進んでいけば短い時間でプレイできますが、パワーがあまり貯まらなかったりします。

――アクションゲームが得意でない人でも楽しめそうですね。

 お金や宝石を集めて、やられてしまったあとでもすぐに復活できるアイテムをはじめ、回りにバリアを張るアイテム、ぐるぐると石のようなものが自分を取り囲んでて木を自動的に倒すアイテムなどもありますので。アイテムが不要な場合は市長に買い取ってもらうことができますし、そのお金を元手に上位のアイテムを購入することも可能です。ちなみにキックはやり方が難しいのですが、すべてキックでストーリーをコンプリートすることもできますよ。

 やっぱりオススメは「アトポーション」ですね。自動的に復活できます。「モンスターミルク」を使うと、もっと大きなダメージを相手に与えられます。アイテムをゲットしたらどんどん使ってみてください。「パイレーツフレア」を使えば、どの場所からも船に戻ることができるので、早く移動できますよ。

 このほかにも、けが人を運んでいて自分が戦えなかったり、敵に捕まるといけないような状況になったりと状況が刻々と変化します。ユーモアのあるストーリーを楽しんでいただきたいですし、飽きることのない展開が待っています。

 誰かが「これをやりたい」と思ったら、やれる環境が当社にはあるんですが、実はチームのメンバーの1人が隠しダンジョンを作りまして。それがたくさんありますので、是非探してほしいですね。

 面白そうなか所があったらぜひ覚えておいて、パワーアップしたあとに戻ってみてください。忘れたとしてもキャラクターと会話をしている中で、「そういえば砂漠の中に何かアイテムがありそうだったな」というヒントを言ってくれます。こうしたヒントを得るためにも、ほかのキャラクターと会話することが重要ですね。アイテムの中にもヒントが隠されている場合もあります。それにストーリー系のアイテムなら、どのようなクエストだったかを教えてくれますので。

――3Dを効かせると奥行きのある画面が登場してきれいですね。

 当社のグラフィックスエンジンを用いていて、何層もの絵が浮き上がるように作っています。キャラクターにも陰影が付いていて、腕が前に位置していたり、首の部分に奥行きを見せたりと、立体的に描いています。

――横スクロールへのこだわりがあって、本作も作られたのですか?

 私は「メトロイド」が好きで、それをプレイした人間であることもありますが、横スクロールはプレイしやすいですし、3Dではできない正確なプレイが可能です。それに3Dではキャラクターの顔がちゃんと見えなくなる場合もありますが、2Dではそれもありませんし。当社は半々くらいで2Dと3Dを作っていますが、このような理由で2Dが好きなのです。

 ちなみに「魂斗羅4」では私が演出をしていたこともあって、オープニングには魂斗羅をオマージュしたステージを作り上げています。

――では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

 このゲームを是非買ってください!(笑)。日本のゲームが好きで育ってきた私が、そのあこがれの地でゲームをリリースできるのは、本当に夢が叶った気分です。是非楽しんでください!

(岩泉茂)