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スクエニ、「ニコニコ超会議」2日目もステージイベント盛りだくさん

新種族アウラができるまでのイラストを一挙公開!

4月25 開催

会場:幕張メッセ

 「ニコニコ超会議」2日目も、スクウェア・エニックスブースでは「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」のステージイベントで大いに盛り上がった。2日目には、「出張プロデューサーレターLIVE!」を筆頭にユーザー参加の「超トリプルトライアド大会」や「吉Pに物申す!」、リードアーティストの皆川裕史氏とアシスタントディレクターの高井浩氏が開発スタッフから拾い上げてきたゲーム内の小ネタを紹介する「Wひろし&開発チームのここが言いたい!」、声優の中村悠一さん、安元洋貴さんによるスペシャルトークショー、そしてひろゆき氏とプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏による打ち上げトークショー「ひろゆき×吉田P対談 7回目」などが盛りだくさんに行なわれた。

 このレポートでは、ステージイベントの様子を紹介するとともに、ブース内で開催されたアクティビティについてもあわせて紹介したい。なお、冒頭の「出張プロデューサーLIVE!」についてはこちらの記事を参照して欲しい。

新種族アウラが生まれるまでの過程をアートで紹介!

コミュニティチームの望月一善氏、リードアーティストの皆川裕史氏とアシスタントディレクターの高井浩氏

 「Wひろし&開発チームのここが言いたい!」のコーナーはリードアーティストの皆川裕史氏とアシスタントディレクターの高井浩氏のW(ダブル)ひろしが、開発者のこだわりが詰まったゲーム内の小ネタを紹介していくトークショー。今回も、知る人ぞ知る意外な小ネタが色々と披露された。

・事件屋クエストの“縦読み”

 事件屋クエストのクエスト名の先頭一文字をつないでいくと、事件のヒントになるというもの。メインライターの前廣氏が仕込んだらしい。もともとクエストが何本作られるのか決まっていなかったので、短いバージョンもあったらしい。

・ウリエンジェの武器

 暁の血盟メンバーのウリエンジェが背負っている武器は、「旧FFXIV」の時にあるクラスのために作られたもので、ほかでは見かけないデザインになっている。これは「旧FFXIV」時代に巴術士の武器として作られたもの。当時の巴術士は召喚士としては考えられていなかったらしい。

・シリウス大灯台の…

 インスタンスダンジョンに行くと、地面を見ながらプレイをしていると思いますが、シリウス大灯台は灯台なので、灯台として必要な施設がある。この上を見るとちゃんと明かりとレンズがある。ちゃんと作りこんでいる。BG班はこういう見えないところもちゃんとモデルを作って、検証もしているので、気づいて欲しいです。天井が凝っている場所はここ以外にもあるそうなので、ボスバトルの時にちょっと上も気にしてみるといいかもしれない。

冒険者クエストのタイトルから戦闘1文字をとってつなぐとメッセージが
以前は短いメッセージだったが、クエスト風が増えたことでメッセージも調整された
ウリエンジェの持っている武器は、「旧FFXIV」時代の巴術士の武器として作られたもの
シリウス大灯台のボスステージは上空に灯台の施設が作られている

・ボツになったルノーカプセル

 「大迷宮バハムート」の内部には、ドラゴンが入ったカプセルが並んでいる場所がある。そこに当初はルノーが入る予定があったそうだ。設定的に合わないということでボツになったが、皆川氏はお気に入りだったそうだ。

・イミテイト・ミストビアドマスク

 単品でマスクだけ実装された装備だが、もともとは戦記装備の頭装備としてデザインされていた。ただ「あまりにもインパクトがありすぎる」(皆川氏)ということで戦記には採用されなかったようだ。高井氏は「僕的にはこの顔が大好きだったので、こういうのはこれでアリでいいじゃんと言ったけれど、反対多数で否決されました」と残念そう。しかも「もったいないから単品でリリースされた後染色しようとしたら、染色対応を忘れていて、すぐに言いに行きました」(高井氏)という後日談もある。

・配達士クエストの話

 配達士クエストは、いろいろな1NPCのエピソードを見ることができるサブクエスト。その中には、ウルダハでゲーム開始直後にプレーヤーに話しかけてくるワイモンドというNPCのエピソードもある。そんなワイモンドが事件屋クエストの中で語るセリフの伏線も、配達士クエストの中で見ることができる。

・セニョール・サボテンだーのファンサービス

 ゴールドソーサーの中を歩いている謎のNPCセニョール・サボテンダーは、ターゲットしてバフをかけることができる。バフが2つになると、あることをしてくれるらしい。さらにセニョール・サボテンだーを挟み込むように2人で立つと、やはりなにかをしてくれるらしい。

・闇の世界が晴れる時?

 クリスタルタワー:闇の世界のスタート地点で上を見ると、ラスボスの暗闇の雲と戦うラストステージが見える。さらに、暗闇の雲を倒したあとスタート地点に戻ると、ステージを覆っていた雲が晴れているのを見ることができるそうだ。

・暗闇の雲のスリーサイズなど

 クリスタルタワー:闇の世界のラスボス、暗闇の雲は暗雲に包まれて顔と手の一部しか見えないが、実は細かくサイズの設定があるらしい。身長は40メートル。バスト20メートル、ウエスト13メートル、ヒップ21メートル。顔のサイズが5メートルで足のサイズも5メートルだ。

最初は「大迷宮バハムート」のカプセルの中にルノーが入っていた
イミテイト・ミストビアドマスクは最初戦記装備として作られていた
ウルダハのワイモンドが語るエピソードが配達士クエストの中で見られる
闇の世界のスタート地点からクリア後に見ると、ボスステージの暗雲が晴れている

・下着について小一時間

 普段は装備で見えない下着の色だが、あまり生々しい色だとレーティングに抵触してしまう可能性が出てくる。ある時、原因は不明だが、下着の色が変わっていたことがあり、開発の中で「これじゃいかん」、「もっと淡い感じにできないの?」、「もっと色気が」、「攻めたらダメなんだ」と激論になったそうだ。
 さらに短めの足装備だと、下着がチラ見できてしまうことがあるが、その色もレーティングが問題になってしまうので、本音と建前のせめぎあいが小1時間続いたあと今の色に落ち着いたそうだ。下着のしわについても、あまりリアルに書き込み過ぎると社内の倫理チェックに引っかかってしまうため、その時にも議論のメールが飛び交ったそうだ。

・隠れモーグリ

 エフェクト班から出たネタ。モグル・モグとのバトルには、モーグリ風のエフェクトが隠されている。よくよく見てみると、音符の中にモーグリ風の羽が生えてくる。ここ以外にもミニオン・モーグリのダンスエフェクトやモグレターのエフェクトにも入っているそうなので、見かける機会があったら確認してみて欲しい。

・新ジョブのかくれんぼ

 開発ブログでDX11版のスクリーンショットが公開されたが、このスクリーンショットの右奥をよーく見てみると、新ジョブの3人がソファに座っている。

・ゴールドソーサーの場にガールの中身は…

 キャラクターのモーションは、実際の人間の動きを取り込むモーションキャプチャーを使って作っている。普段は役者さんを手配するが、手配が間に合わない時にはスタッフが動きを作る。バニーガールの中身の動きはモーション班のKさん(37歳・男性)が演じている。Kさんは「蒼天のイシュガルド」のあるクラスクエストの中に登場するセクシーなキャラも演じているそうだ。

・もっとあるよヒルディ・ブランドの話

 ヒルディ・ブランドの助手、ナシュにはおっかけがいる。彼は以前の「ここが言いたい」コーナーで存在を紹介された後、一気に知名度があがり、冒険者クエストの最終話では重要なポジションに格上げされた。なんとセリフももらっている。
 ヒルディの母親、ジュリアンは2.5で初登場のように見えるが、実際には2.4の時にさりげなく登場している。オルトロスが街でナンパしているのが実はジュリアンなのだ。さらに厳密にいうと、実はパッチ2.1からいたらしい。時々、クエストの中に出てきたいかにも犯人っぽい黒シルエットの人物が実はジュリアンだったのだ。

・俺は確かに見た……

 三国の都市に夜にごくまれに白いローブを着た、首を持っていそうな少女の幽霊が現れるそうなのです。仕込んだのは前廣班で、確率は1%以下。しかも出現時間は2フレームなので本当に一瞬しかでない超レアキャラだ。

・クルザスに雪が降るさんず

 北海道出身の吉田氏としては、MMOに雪が降る地方がないのはあり得ないということでクルザスに雪が降ることになった。もともとは高地だったが雪はなかった。「降らせてよ~」という一言で今の風景になったそうだ。

・NQひろしのPVの話

 パッチ前のPVを高井氏が作っているのは「FFXIV」ファンの中では知られた話。映像を作るときには、通常は字や絵でコンテを起こしたりして頭の中にイメージを作ってからやるものなのだが、高井氏はそれを一切しないらしい。その理由は「めんどくさいから。やっている時間もないし、一発でいこうよ」(高井氏)。それで一発でいけるのがスゴイと望月氏からのおすすめだ。

モグル・モグのエフェクトにはモーグリ風の羽が生えている
DX11版のスクリーンショットをよく見ると、奥に新ジョブ3人が座っている
ゴールド―サーのバニーガールの中の人は37歳男性だった
冒険者クエストに出てくるナシュのストーカーがセリフありのポジションに
ヒルディの母親ジュリアンは、実はずっと以前から登場していた
「大迷宮バハムート:真成編4層」のステージには、生物の系統図が描かれている
暗闇の雲ステージは、ファミコン版「FF3」のステージを参考に作られている
暗闇の雲ステージの光の点は「FF3」からのもの

・フライングマウントでうまくフライングしすぎた話

 ファンフェスでフライングマウントが発表されたときには、まだすべての仕様が入っている状態ではなかった。そのため高井氏はPVを作る時に、慶ぶような飛び方や飛び立ち方を作って撮影した。それが後から本当に開発しているスタッフから、「ああ飛ぶって言いました?」と怒られた。ふたを開けてみたら、あれよりもいい感じに飛んでいたので、ほっとしたそうだ。

・床の話~真成4層編~

 「大迷宮バハムート:真成4層」のバトルフィールドを上から見ると、“ライフ・オブ・ツリー”という学術的な生物の系統図になっている。作っているスタッフが「生物の頂点にいるバハムートのマップでそういうのがあったらかっこいいのではと提案してきて、実現したそうだ」

・床の話~闇の世界編~

 同じスタッフによる闇の世界のマップでは、ボスのステージで「FF3」のファミコンの画面をそのままレイアウトして作られている。

・新種族が決まるまで

 新種族のアウラが決まるまでにどういう流れを経てこのデザインに決まったのかを、皆川氏が時間を追って紹介した。「新生エオルゼア」を作った時に新種族の希望を聞くアンケートで「FFXII」に出てくるヴィエラが人気だったため、最初はヴィエラで検討されていた。しかしどうしてもミコッテとかぶるので、今度は可愛くしたらララフェルとかぶってしまった。一旦ヴィエラは置いておいて、いろいろな種族が検討された。
 迷走してきたので、コンセプトをしっかり決めようという話になり、ちょっとカッコいい系に振ってみるのはどうだろうということで、アウラの原型ができた。その後方向性が決まって、どんどん煮詰めていったけっか今のアウラが完成した。

【アウラが生まれるまで】
当初はアンケートで人気があったヴィエラが検討されていた
ヴィエラはミコッテとイメージがかぶるということで、色々な方向性が検討された
ウェアウルフのようなものも描かれた
迷走したすえにコンセプトから考え直すことに
全く違う方向性からアウラの原型ができた
ドラゴン種族として考えられていた名残
アメコミ風のドラゴン族
角のデザインで色々な雰囲気が作れるという方向性が決まる
アウラの方向性で煮詰められていく
男子の角デザインのバリエーション
プレーヤーキャラとしてギリギリのデザインも検討された
完全に獣人のイメージ
現在のアウラにかなり近いイラスト
角の雰囲気なども現在のものに近づいていく。まだドラゴン族として考えられていた
ユウギリの元になったデザイン
アウラ・ゼラのイメージ
アウラ・ゼラのイメージ
男性のイメージイラスト
男性のバリエーションのイメージイラスト

(石井聡)