ニュース
あの「バブルボブル」の最新作が韓国で登場! 「バブルボブル for KAKAO」
ブースでは1980年台のアーケード筐体を完全再現! バーチャルパッドで遊ぶスマホアクションに
(2014/11/21 22:00)
G-STARのBtoC会場を歩いていて、既視感のある光景が視界に入った。可愛い怪獣とモンスター、バブルに虹、そして「for KAKAO」の文字。可愛らしいアーケード筐体も設置され、来場者が熱心に遊んでいる。てっきりgumi Koreaが韓国で展開している「パズルボブル for KAKAO」が出展されているんだと思ってプレイしてみたら、ぜんぜんゲーム内容が違うので驚いた。よくよくタイトルを見てみると「パズルボブル」ではなく「バブルボブル」ではないか。「パズルボブル」の本家本筋といえる「バブルボブル」が、なぜ日本より先に韓国で展開されているのか取材したのでお届けしよう。
結論から先に書くと、韓国のゲームメーカーSKonecがタイトーから正規のライセンスを受けて開発したオフィシャルプロダクトだった。タイトーは自社開発にこだわるメーカーとして知られるが、自社タイトルより先になぜライセンスアウトタイトルが生まれたのかというと、韓国では「パズルボブル」がアーケードで大ヒットした経緯があり、往年のゲーマーの注目を集めやすいことと、SKonecはもともとタイトーとアーケードゲームで古くから協業関係にあり、深い信頼関係で結ばれていたためだという。
ゲーム内容は1986年にアーケードで登場した「バブルボブル」をスマートフォン向けにソーシャル要素を加えて現代風に蘇らせたという感じで、1画面内に収まるステージを舞台に、左右移動とジャンプ、唯一の攻撃手段となる“泡攻撃”を駆使して、ステージ内の敵を泡で駆逐していくというものだ。
島の上にステージが10ずつ並べられているところや、丸みを帯びた独特のUI、お助けアイテムの存在、コミュニティ内のフレンドと点数を競うソーシャル要素など、日本で展開されているスマートフォン版「パズルボブル」と非常に親和性の高いデザインとなっており、指摘されなければ韓国産だと気づかないほどだ。
そして最大の特徴は、ゲームの操作方法がタッチやスライドを使った操作ではなく、バーチャルパッドを使ったアーケードライクな操作になっているところだ。担当者によればこの操作方法については最後の最後まで悩んだということだが、「パズルボブル」と比較して「バブルボブル」のウリはアクション性であり、このアクション性を再現するためにはバーチャルパッドを採用するのがベストだと考えたという。
この操作性をアピールするために、冒頭でも触れたようにブースでは、1980年代当時、韓国のデパートなどに置かれていたシングルサイズの筐体を復元したものが4台並べられ、自由に遊ぶことができた。驚いたことに、この筐体で稼働しているのは、当時のアーケード版そのものだという。当時の雰囲気を再現するために、わざわざ当時の基板を韓国中から買い求め、筐体は、現存するものをベースに復元したという。後ろで見ていると、「いやあ、懐かしいな、約30年ぶりにやってみるか」という雰囲気で往年のゲーマーが座り、まとめて敵を倒したり、高得点を狙うテクニックを試したりしながら懐かしむ姿が見られた。
韓国で、「バブルボブル」が人気がすこぶる高いことについて、タイトーON!AIR事業部 事業部長の川島健太郎氏が弊誌インタビューで語っていたが、まさにその通りだった。
担当者によれば、「バブルボブル for KAKAO」は11月上旬にサービスを開始し、すでに100万以上のダウンロードがあり、ランキングでも上位に食い込み、非常に好調だという。日本展開については、SKonecの一存では決められないということだが、ぜひ日本でも展開したいと考えているという。バーチャルパッドは好みが分かれそうだと感じたが、簡単操作でサクサクアクションが楽しめる作品として日本展開にも期待したいところだ。