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タミヤ、静岡ホビーショーでジャパンカップコースの一部を先行公開

“10年戦う”ラジコン用シャーシ、段差を超える機構など、タミヤのユニークアイテム

“10年戦う”ラジコン用シャーシ、段差を超える機構など、タミヤのユニークアイテム

レーシングカーからラリーカーまで、同一のシャーシで展開できる
タミヤの今後の初心者向けシャーシとなる「TT-02」シャーシ

 ラジコンでは、「TT-02」という“汎用”シャーシが登場した。この前作に当たる「TT-01」は10年間使われ続けたシャーシで、タミヤの初心者用ラジコンのシャーシとしてロングセラーとなった。「TT-02」は“次の10年”を視野に入れた、初心者向けシャーシとなる。

 バッテリーなど、10年の間に規格が変化したパーツに対しての最適化が行なわれ、ギアやサーボといった部品への保護能力の向上が図られた。全体的な性能をアップさせながら、「TT-01」とパーツの共有化も考え、「TT-01」ユーザーが持っている多くのパーツを使えるようにもしているという。

 組み立てのしやすさはかなり力を入れており、ブロックごとに組み上げるような設計になっている。ここは初心者だけでなく、「工場での組みやすさ」も考えたためだ。完成品ラジコンのニーズが多くなっており、このニーズに対応するための設計となっている。

 さらに「TT-02」シャーシはパーツを変えることで車高の高さを変えることができる。これにより同じシャーシでありながら、レーシングタイプとラリータイプ、どちらにすることもできる。パーツを買い換えるだけで走行特性の全く違うラジコンにできるというのは、様々なラジコンが欲しい、という希望をより低価格で叶えることができる。

 さらに「TT-02B」というオフロードタイプのシャーシも用意されている。こちらはオフロード用のダンパーを装備するため共通部品は少なくなるが、多くの部品を共用させるという“新規格”がタミヤのみならずその他のメーカーにもどう影響を与えていくか、注目したい。

 この他にもタミヤブースには様々な新製品が出展されていた。タミヤのグッズや、静岡のお土産などもあり、静岡ホビーショーで特に楽しいブースと言える。その中で筆者が面白いと感じたのが、「ホイールウォーカー工作セット」。尺取り虫のような車体の中央が盛り上がった形をしていて、段差がある場所をぐいぐいと登ることができる。

 秘密は片方だけに動力を送っていることと、車軸の中心をわざと外れたところにしているところ。これにより、まるで人間が肘と膝をひっかけて段差を超えて行くかのような動きを見せる。これまで段差のある場所を越える生野のキャタピラや、ボディを蛇型のようにくねらせるロボットなどがあったが、「ホイールウォーカー工作セット」の機構は今後災害現場などで活躍してくれるのではないか、といったことも考えさせられた。

【「TT-02」シャーシ】
左は「TT-02B」シャーシを使ったオフロードバギー「ネオスコーチャー」。「TT-02」シャーシはパーツ数を抑えながら「TT-01」シャーシをアップグレードしている

【ホイールウォーカー工作セット】
6月発売で、価格は2,730円。ぐいぐいと階段を上っていく

【タミヤブース】
タミヤブースでは新製品の出展だけでなく、グッズ販売なども行なわれていた

(勝田哲也)