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次世代MSXプロジェクトの本命「MSX3」のプロトタイプが公開!

2006年に発売された「1chipMSX」が有償アップグレードでUSB 2.0対応に?

 レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」の公式Xアカウント「EGGなう!」は、2024年発売予定のホビーパソコン「MSX3(1chipMSX3)」プロトタイプを世界初公開した。発売時期は2024年後半で、価格は未定。

【MSXプロジェクトを率いる西氏とD4エンタープライズ社長の鈴木氏】
MSXプロジェクトのリーダーである西和彦氏
D4エンタープライズ社長の鈴木直人氏
西氏の前にあるのが1chipMSX3のプロトタイプと1chipMSXである

1chipMSX3は、2つのカートリッジスロットと拡張スロットを装備

 MSXファンにとっての本命ともいえる1chipMSX3は、クラウドファンディングではなく、直販などで販売されることになるという。公開された1chipMSX3は、あくまでプロトタイプであり、このままの形状で発売されるとは限らないが、イメージはこれに近いものになるだろう。

 本情報を公開したプロジェクトEGGは、D4エンタープライズが運営しており、その公式Xアカウントが情報を公開したということは、D4エンタープライズが公開したといってもよいだろう。

 D4エンタープライズが公開した1chipMSX3プロトタイプは、透明の筐体に2本の青色MSXカートリッジが装着された形となっている。コナミのMSX用ゲームカートリッジなどでは、2つのカートリッジを使うことで追加特典が得られるものがあるが、そうしたギミックにも対応できるだろう。また、奥側にも拡張スロットが見える。こちらに拡張ボードを追加して機能を拡張することもできそうだ。

 公開された写真では、透明筐体の上に小さな基板が乗っているが、この基板がMSX engine3と呼ばれるもので、MSX3の基本機能を実現するモジュールだ。筐体の中に見える基板は、MSX3 Motherboard Liteと呼ばれるもので、インターフェースなどをサポートするマザーボードである。MSX3 Motherboard LiteにMSX engine3を装着したものが、MSX3の最小構成となる。製品版の1chipMSX3では、もちろんMSX engine3も筐体内に実装されるだろう。現時点では、細かな仕様や価格などは公表されていないが、MSX engine3の心臓部であるFPGA(プログラムによって組み替え可能なチップ)には、ZYNQ 7020が採用される予定だ。MSX3は、過去のMSX/MSX2/MSX2+/MSXturboRのソフトをそのまま実行できるだけでなく、独自の環境によりMSX3の高い性能を十分に発揮することができる。MSX3ファミリーとしてさまざまな形状の製品が発売される予定だが、1chipMSX3は一般向けに最初に登場する製品となる。

【D4エンタープライズが公開した「1chipMSX3」プロトタイプ】
1chipMSX3のプロトタイプ。2つのカートリッジスロットを備え、奥には拡張スロットも見える。透明な筐体の上にMSX engine3が置かれているが、製品化の際は下のマザーボードに装着されることになると思われる

18年の時を経て「1chipMSX」が有償アップグレード?

 「EGGなう!」の公式Xアカウントは、続くポストでもう一つ興味深い情報を公開していた。それは、2006年11月にD4エンタープライズから5000台限定で発売され、すでに完売し、サポートも終了している「1chipMSX」の有償アップグレードを検討中とのことだ。アップグレード後は「1chipMSXPlus」(仮)と呼ばれるようになる。詳しいアップデート内容は公開されていないが、公開された写真を見ると、USBポート部分に「USB 2.0」というシールが貼られていることに気がつくだろう。実は1chipMSXは、当初から2つのUSBポートをハードウェア的には備えていたが、将来の拡張用とされており、出荷時の状態ではUSBポートを利用することはできなかったのだ。1chipMSXも、1chipMSX3と同様にFPGA「Cyclone FPGA EP1C12Q240C8」を搭載しており、FPGAのプログラムを組み替えることでUSBをサポートできる可能性があるとされていた。1chipMSXがアップグレードでUSB 2.0に対応したとして、どこまでのUSBデバイスが使えるかは未知数だが、少なくともUSBキーボードなどは利用できると思われる。こちらも検討中ということで、アップグレード時期や価格などは未定だが、1chipMSXユーザーには朗報であろう。

【「1chipMSX」の有償アップグレード】
2006年11月にD4エンタープライズから5,000台限定で発売されたMSX2相当の「1chipMSX」
今回公開された1chipMSXの有償アップグレード後と思われる写真。USBポート部分に「USB 2.0」というシールが貼られている

12月26日の報告会でいよいよMSX3の詳細が明らかに?

 今年はMSX誕生40周年であり、西氏は12月9日にオランダで開催されたMSX40周年記念イベント「MSX GOTO40」に招かれ、基調講演を行なっている。そこで西氏は、MSX3に関する最新情報などを明らかにしたのだが、そのイベント報告会が12月26日に上野で開催される予定である。報告会では、西氏のMSX GOTO40の講演内容が公開されるほか、MSX0 Stackの販売も行なわれる。また、当日はMSX3 SDKの予約受付も行なわれる予定だ。この報告会で、MSX3のより詳細な情報、スケジュールなどが公開されることを期待している。