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「シン・クロニクル」クローズドβテストの内容を発表。サービス開始を2022年春へと延期

具体的な改修内容を明らかに

11月24日 発表

 セガは、現在開発中のAndroid/iOS用新作RPG「シン・クロニクル」について、10月に開催されたクローズドβテストの開催結果内容を細かく発表した。

【「シン・クロニクル」開発レターLIVE】

 まず、CBT全体の「総合満足度」は100点満点換算で65.2点で、「あなたはシンクロニクルが正式にリリースされたら、遊びたいと思いますか?」という質問では、「遊ぶと思う」が54.1%、「現在の不満点が解消されれば遊ぶと思う」が35.9%、「遊ばないと思う」が10.1%となった。

 「不満点が解消されれば遊ぶと思う」を含めれば約9割がプレイするという結果について、松永氏は「ありがとうございます」とコメント。ただ一方で、「現在の不満点が解消されれば遊ぶと思う」を選択した人がかなり多いのも事実。また、「チェインクロニクル」を遊んでいたプレーヤーを中心に、スマートフォンRPGを長く遊んでいた人の評価が、平均を下回る厳しめの評価となっていたという。

 松永氏はこの結果に対して「期待の裏返しとしてのご意見ととらえ、可能な限り不満点を解消して、タイトルにご期待していただいてるユーザーの皆様へ届けられるよう、プロジェクト一丸となって調整をしていきたい」と語っている。

 この結果を踏まえ、これまで12月5日サービス開始としていたのを、「皆様からいただいたご意見・ご要望を反映し、より楽しんでプレイしていただくためのクオリティアップに十分なお時間をいただきたく、サービス開始を2022年春へと延期します」と発表した。今回、具体的なサービス開始時期は発表されなかったが、松永氏によれば「正確な日付が確定していないため春としていますが現状予定としては、3月末のスタートを予定しています」とのことだ。

改修項目は多岐にわたる

「ストーリー・世界観」などについて

 「ストーリー・世界観」に関するプレーヤーの評価としては「ストーリーについて」が81.5点、「世界観について」が82.2点と非常に高くなっている。プレーヤーから寄せられたコメントには“意見”以外にも“純粋なストーリー”の感想も寄せられたと言い、そういった意味でも評価の高さをうかがい知ることができる。

 また、シナリオ要素における「運命の選択」については、74.9%のプレーヤーが「期待通りだった」、「期待以上だった」という回答結果となった。

 「酒場での出会いによって変わる物語」については、75%のプレーヤーが「期待通りだった」、「期待以上だった」と回答している。プレーヤーからは「初期配布キャラクターも含めたどのキャラクターも十分に活躍できる」といった好意的な意見のあった反面、問題点として、「階層のキーキャラクターをガチャでゲットできていなければ楽しめない仕様なのもきつい」といった今後の展開を考えての意見もあったという。

 こういった意見を踏まえての改修点をいくつか発表した。

 まず、ゲーム内使用フォントの再選定を行なうという。読みやすさは保ったまま、物語や世界観のテイストとより合うものを選択していきたいとしている。ただ、フォントの変更は全ての画面に影響するため、対応については慎重に進めていくという。「シン・クロニクル」はシナリオを重視した作品であることから、読みやすさに重きを置いて制作されていたが、松永氏曰く「ちょっとやりすぎましたね」と振り返った。

 より細かい話としては「雰囲気のある明朝体などのフォント、縦線と横線の太さが異なるタイプのものはカッコイイ反面、連続して読み続けると、言葉が頭に入らなくなってきます。今回のフォントも、連続して3時間から5時間プレイしてもテキストが頭に入るか、複数回のチェックを行なって、検証をおこなっています」とこだわりを見せている。

 また、全てのドラマシーンにボイスを吹き込むことは難しいが、ドラマの展開上、重要な箇所についてはボイスを用意していきたいとしている。これにあわせ、ボイス再生関連のUIの追加も行なわれる。たとえば、ボイス再生ボタンを配置し、物語を振り返るときも、ボイス付きで楽しめるように修正される。

 この他にも、シナリオ関連のUI変更では、各章のクライマックスなどネタバレが繊細なシーンに表示される「SNS拡散禁止区間」アイコンの追加も考えられているという。それ以外の場所については、ストリーミング配信やSNS投稿を積極的にして欲しいとしている。

 松永氏は、「他の人との違いを知ってその差を楽しむことも、ひとつの大事な楽しみ方だと思っていますので、皆さんでそれを楽しめるようしっかりと整備を行ないたい」とゲームを取り巻く環境整備についても取り組んでいく姿勢を見せた。

 さらに、シナリオそのものの改修も予定されている。具体的には、第一界層表層の運命選択のクオリティアップで、第一界層表層のドラマの結末と得られる報酬が若干変更される。改修後は、最初の運命の選択の結果、選んだルートによりそこでしか入手できない装備アイテムが手に入るようになることで、最初の選択の重みをさらに押し進めていきたいという。ちなみに性能差はないように配慮するという。

 同時に、メインストーリーのドラマ表現クオリティアップも進められる。プレーヤーから寄せられた「わかりにくかった」という感想をもとに、よりわかるように修正したり、「(展開が)熱かった」という感想をもとに、もっと熱く感じられるよう新規の背景やキャラクターシーンの追加等も行なっていきたいという。もちろん、ストーリーテキストにも手を入れていくという。

 また、キャンプエピソードが追加される。最初の酒場で仲間になる隊員は21人いるのだが、それぞれに、第一界層のキャンプでのエピソードが設けられる。松永氏は「物語でパーティに加わった仲間、酒場で偶然出会った新しい仲間、そして自分の好みで加えたい仲間。それぞれで物語が起きていく楽しさを、味わってもらえたら」とコメントしている。

「キャライラスト・グラフィック」について

 「キャライラスト・グラフィック」に関する評価は82.6点とこちらも非常に高くなっている。寄せられた意見の中には、「キャラクターデザインが良い」や、「NPA氏のキャラクターデザインに魅力があるのと、アートの方向性がある程度、統一されているのがよい」といったものがあったという。

 ドラマシーンの演出にについても、「キャラクターの表情が豊富なので、共感しやすい」や、「ストーリーの表現がよい。キャラクターが強調されたり、背景がぼけたり、キャラクターの配置が様々だったりと、表現力が高く、話に引き込まれる」といった感想が披露された。

 一方問題点としては、主に3Dグラフィックにまつわる部分について、もっと頑張ってほしいという意見があったという。この意見を受け、必殺技演出シーンの、ライティング変更やカメラワーク再調整などが行なわれる。

スカートの部分にかかる影の部分がより繊細に描きこまれるよう調整されている
3Dキャラクターのシルエットも再調整されており、バトルシーンがよりダイナミックに見えるよう調整が行なわれている

「音楽・音響」について

 音楽に関しては、「期待通りだった」、「期待以上だった」をあわせて94.6%と非常に高い評価となった。起用声優についても、89.7%が「期待通りだった」、「期待以上だった」という結果だった。

 「音楽・音響」の改修に関しては、ミュージックプレイヤー機能について、ゲーム内に「楽曲だけを連続して再生できる機能」を独立して設けることとなった。また、各章の最終ボスと戦う際の楽曲はバトルをさらに激しく盛り上げるような新規楽曲を制作するという。

「バトル・ダンジョン・強化育成」について

 バトルについては、58.0点とやや厳しい評価結果となり、育成の楽しさについては63.0点となった。ちなみに難易度については「ちょうどよかった」という答えが多かったという。

 具体的な意見としては「バトルシステムがちゃんとしている。ヘイトコントロールやブレイクなど、ターン制バトルとして遊べる内容になっていて楽しめた」といった戦略的な点に注目した意見もあったようだ。ただ同時に、「このCBTのプレイの範囲ではバトルの戦略性を見いだせなかった」という意見もあったという。また、「酒場で新しい仲間が加入したときに育てるまでが大変で、すぐに実戦投入できないのが残念」といった不満の声も多かったとか。

 改修点については、CBTでは伝えられなかった隊員ごとの個性を活かした戦い方や、キャラクター間のシナジー、キャラクターと武器の組み合わせの妙もより感じられるゲーム設計を進めていくという。

 バランス調整については、低レベル時の経験値ボーナスを挙げた。新キャラクターの実戦投入しづらい課題を解消すべく、隊員のレベルが低いときは、獲得できる経験値にボーナスがかかる量を増やし、他の隊員に追いつきやすくするようなバランス調整を施すという。

 バトルについては、オート設定や必殺技のスキップなどのテンポの部分についての意見も多く、こういった点でも改修を行なっていくという。

 遊びやすさ・操作性の項目については評価点が低かったことから、重点的に対応していくという。

 具体的な改修点としては、バトル画面でのマニュアルでの倍速機能や、バトルリザルトのスキップなどを対応予定。画面の右側の「隊の絆画面」や「クロニクル画面」といった演出画面にもスキップ機能を付けるほか、スキップ機能を多くの場面で用意するという。また、武器強化の画面では「まとめて連続で強化できる機能」も盛り込まれる。

「レイドイベント蝕」について

 「レイドイベント蝕」の評価は34.7点で、「期待を下回った」が60.3点と、全要素でもっとも厳しい評価となった。これらの意見の中には、「蝕の波の時間が合わずあまり参加できなかった。1人でやれるイベントもあればいいと思う」といったものが寄せられた。また、ゲームの報酬やルールにまつわる部分で、「他のプレーヤーとトドメを取り合うイベントにはしてほしくないです」という意見が多かったという。この他にも、「ストーリーモードの部分がターン制のバトルなのに、イベントモードになると時間制限式になるのが納得いかない」といった意見も。

 改修内容としては、大きく6項目が挙げられた。

1. 時間指定型の縛りを緩め、自分のペースで遊びやすくする。
2. 巨大エネミーが発生していない時でも、1人で楽しめるクエストを導入。
3. 各種バランスを 「奪い合い」 から 「助け合い」 に。
4. バトルの仕様をターン制バトルに。
5. オンラインイベント全体のUIを改修。
6. 世界観の不整合箇所の調整など、各種体験の改善。

 この他にも多岐にわたる改修が行なわれる予定だが、CBT時に一部プレーヤーから「チュートリアルの途中で、動作が止まってしまい、続きが遊べない」という意見があったという。これらに対応するべく、タイトル画面に「描画モード」を手動で切り換えられるような機能を設けられるようになる。

 最後に松永氏は、「今回いただいたご意見は、Twitterの感想キャンペーン含めて私と小林それぞれ、すべてのご意見に目を通させていただきました」と切り出し、「私たちは今回のタイトルで、私たちなりの新しいチャレンジを本気でぶつけさせていただきましたが、感じているのは、皆様からも、本気でご意見を投げ返していただけたということです。そういった本気のご意見すべてが今回のクオリティアップの原動力になっています。本当にありがとうございました。『シン・クロニクル』のクオリティアップに向け、チーム一丸で引き続き邁進していきます」とコメントし、番組を締めくくった。