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橋本真司氏、「FF」シリーズブランドマネージャーを勇退

後任は「FFVII REMAKE」北瀬佳範氏。吉田P「『FFXIV』の成功は橋本さんのバックアップのおかげ」

【橋本真司氏勇退セレモニー】

5月16日開催

 「ファイナルファンタジー」シリーズのブランドマネージャーとして知られるスクウェア・エニックス専務取締役の橋本真司氏が、この4月にブランドマネージャーを勇退していたことが明らかになった。後任は「FINAL FANTASY VII REMAKE」など、「FF」シリーズのプロデューサーを務めている北瀬佳範氏が兼務する。

オープニング後に登場した橋本氏

 「FFXIV デジタルファンフェスティバル2021」2日目のオープニングで、サプライズ登場した橋本真司氏。初日のオープニングに登場した代表取締役社長の松田洋祐氏と同様、「新生FFXIV」シリーズ成功の立役者の1人であり、お馴染みの人物だ。今回はファンに向けての挨拶に加えて、「FF」シリーズに関する発表があるのかと思いきや、まさかの橋本氏自身に関する話題だった。

 橋本氏はこの5月24日で63歳を迎えるということで、橋本氏が20年以上に渡って携わってきた「FF」シリーズブランドマネージャーをついに勇退する。「FF」シリーズブランドマネージャーは、シリーズを横断してブランディングに携わる特別な役職で、作品を問わず、世界中で「FF」シリーズの普及に努めてきた。

 橋本氏は、1994年に旧スクウェアに入社し、スーパーファミコンの最後期の時代から27年勤務。この間、スクウェア、スクウェア・エニックス、タイトー、アイドス等を担当し、ブランドマネージャーとして無数の「FF」シリーズのブランディングに携わってきた。「FFXIV」も2010年に開催された最初のファンフェスから参加してきたということで、「当時は大変な状況だったが、当時もお約束しましたけれども、我々はファンとの絆、約束を守ります、今後も引き続き皆さんの応援をよろしくお願い致します」と「FFXIV」ファンに向けて挨拶した。

元ブランドマネージャーとして挨拶する橋本氏

 今後については「スクウェア・エニックスから突然いなくなるわけではありません。色んな形でお手伝いしながら、もう少ししがみつきながら仕事をやっていきたい」と橋本氏らしい表現で、今後もシリーズと関わりを続けていく方針を明らかにした。

 吉田氏は、橋本氏の挨拶を受け「『FFXIV』の初期、もの凄く大変なときに、僕自身、『FF』フランチャイズに携わっていないにもかかわらず担当することになって、社内がザワザワしていたのを感じていたが、橋本さんは色んな人を紹介してくれたり、影でバックアップしてくれた。今の『FFXIV』があるのもあの時橋本さんにバックアップして貰ったおかげだと思います」とコメントし、「僭越ながら橋本さんの送り出しをさせて欲しい」と提案。サプライズの勇退セレモニーが行なわれた。

 吉田氏から花束を贈られた橋本氏は、「コロナ禍なのでこういうものは一切ないと思っていたが、今日来て良かったなと(笑)」と満面の笑みでコメント。吉田氏が「もちろん、橋本さんが花束より赤ワインがお好きなことはよく知ってはいるんですけど、今回は花束を」と軽口を叩くと、「本来であれば吉田とは世界中の街を旅して、全世界の皆さんにご挨拶もしたかったんですけど、こういう状況ですので、ネットを通じてご挨拶できたことは一生の思い出になります。本当にありがとうございました」と返した。

【勇退セレモニー】
吉田直樹氏が花束を贈った
満面の笑顔を浮かべる橋本氏
挨拶する橋本氏
今後も「FF」をよろしくお願いしますと挨拶