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キャストたちが思いを語る「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」完成報告会見開催!

“緊張感”が見所の、秘密を抱えたキャラクターが織りなすドラマ

5月7日より全国公開



 「ガンダム」シリーズの最新情報を発信する「ガンダムトピック2021 & 『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』完成報告会見」が、4月13日、お台場のダイバーシティで開催された。

 「ガンダムトピック2021」では「ガンダムビルドリアル」や「劇場版 Gのレコンギスタ」の最新情報や、「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」など様々な情報が明らかになった。弊誌ではこれらの情報をニュースでお伝えしたが、本稿はこの発表会の後に開催された「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」完成報告会見にフォーカスし、その様子を伝えたい。

主要キャスト、主題歌を歌うアーティストが集った完成報告会見

キャラクターたちが生む独特の緊張感、こだわりの映像に注目!

 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は5月7日公開予定の劇場アニメ。「機動戦士ガンダム」シリーズのブライト・ノアの息子であるハサウェイ・ノアを主人公に物語は展開する。富野由悠季氏の小説がベースとなっているが、同じく彼の小説で劇場アニメとは内容が少し異なる「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」の続編として執筆された作品だけに、今作がどのような物語になるかは気になるところだ。

【「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」予告2】

 完成報告会見は、公開前にその完成をアピールする内容となった。主人公であるハサウェイ・ノアを演じた小野賢章さん、謎の美女ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さん、地球連邦軍の軍人ケネス・スレッグ役の諏訪部順一さん、ケネスの部下のレーン・エイム役の斉藤壮馬さんが登壇し、トークショーを展開。さらに、主題歌を担当した[Alexandros]が主題歌「閃光」を披露するステージが開催された。

 各キャストへの質問として挙がったのが、「キャラクターへの思いと作品の見所」。小野さんは「アムロとシャアを間近で見た経験を持つハサウェイは、彼自身の考えで『地球をどう守っていくか』ということを考えていきます。それでいながら自分の正しさにも疑いを持ってしまう。テロリストのような破壊活動をしていく彼は、“ブライト・ノアの息子”という表の顔もあって、裏表の表現は僕自身も苦しみながら、プロデューサーや監督と話しながら作っていきました」と語った。

心に葛藤や悩みを抱えながらも行動する青年・ハサウェイを演じた小野賢章さんはその難しさを語った
物語の鍵を握る美女・ギギは少女のような顔も見せる。上田さんはギギとケネス、ハサウェイの独特の三角関係に思いを込めたコメントを

 ギギを演じた上田さんは、「こんなにも説得力のある絵になっているのか、というのが試写を見た感想でした。自分がアニメを見ているのを忘れるほど情報量の多い“絵力”になっているので、大きなスクリーンでその力を感じて欲しいと思います。人と人が会話をしている緊張感、ケネスやハサウェイの想いが見えてくると、戦闘シーンでなくても、戦っているような見入ってしまう、引き寄せられる魅力があります」とコメントした。

 諏訪部さんは“大人”であるケネスに対して、「ケネスはこの主要キャラクターの中では“普通”の人であると思うんです。正規の軍人であり、社会人なんですが、プライベートは柔らかめなので、硬軟併せ持つところを見て欲しいですね。僕自身はやはり『ファーストガンダム』からどっぷりの人間なので、世界観の予習はバッチリでした(笑)。CGと手書きの融合したビジュアル、そして豪華なサウンド……非常にこだわって作っているのがわかると思います」と語った。

 斉藤さんは「レーンは“ガンダムらしい”ところがあります。僕自身こういう台詞回しがしたかったという台詞が言えています。ガンダムらしい迫力のある戦いのシーンと共に、台詞回しにも注目して欲しいです」とコメントした。

右が諏訪部さん。諏訪部さんは“ガンプラ世代”なだけに、ガンダムへの強い思い入れをのぞかせた。レーンを演じる斉藤さんは「レーンはほかの人たちと比べると感情と考えていることがまっすぐですね」と語った
劇場で販売される「HG 1/144 ペーネロペー[クリアカラー] 初回生産限定パッケージ」に「欲しい」と身を乗り出す斉藤さん。諏訪部さんも「クリアって特別だよね」とガンプラ好きならではの意見を

 [Alexandros]が歌う主題歌「閃光」は勢いを感じさせる曲だ。これは曲を作る際、[Alexandros]は小説を読み込んだ上で落ち着いたトーンの曲を提案したのだが、小形尚弘プロデューサーにダメ出しをされ、もっと明るい雰囲気となったとのこと。本作が「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の第1部であるということも理由かもしれないとのことだ。

 [Alexandros]が所属するRX-RECORDSというレーベルは、「いつかガンダムの主題歌を歌えるようなバンドになって欲しい」というマネージャーの願いから名付けられたという。このため、「主題歌が決まったときは今までの何よりも喜んでくれた、こんな喜び用は見たことがなかった」とのこと。そのマネージャーの思いを叶えたことにはメンバー全員が満足しており、「マネージャーへ恩返しができた」とメンバーそれぞれが語った。

[Alexandros]が歌う主題歌「閃光」は勢いを感じさせる曲。バックに流れる映画の緊張感のある絵作りは強く引き込まれた

 この主題歌「閃光」は目の前の演奏の迫力はもちろんだったが、同時に展開する「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の映像も強く引きつけられた。筆者は小説を読んでいるが、頭の中で描いたシーンの何倍もの迫力と緊張感のある映像、秘密を抱えながらふとした偶然でふれあい、激しい宿命のうねりに巻き込まれていくギギ、ハサウェイ、ケネスのものがたりの“始まり”が描かれていくシーンは音楽も相まって、「早く映画を見たい」と強く思った。映画の公開が本当に楽しみだ。