Xbox Series X、一挙13タイトルで実機映像を初お披露目

　Microsoftは、日本時間の5月8日0時より、Inside Xboxを配信し、Xbox Series Xに関する新情報を発表した。

　今回の目玉は、ズバリ実機映像のお披露目。Xbox Series Xは、レイトレーシングをはじめとしたPCゲーム限定だったグラフィックステクノロジーを惜しみなく投入し、なおかつ4K/120fps駆動を目指して現在ホリデーシーズンの発売に向けて開発が進められている。

　約50分ほどの配信の中では実に13ものタイトルが発表され、うち8タイトルが完全新規IPという、次世代機の実機映像初お披露目らしい、あえてフレッシュな印象にこだわった発表だった。

　しかも、デベロッパーも聞き慣れないソフトハウスが多く、これから始まる次世代機戦争に向けて、水面下で業界再編が図られていることを強く実感させた。今回は実機デモとはいえ、プレイアブルだったものはひとつもなく、テクニカルデモレベルの内容がほとんどだった。このため、次世代機がもたらす新たなゲーム性は掴めなかったが、ハイエンドのPCゲームを凌ぐ、凄まじい3Dグラフィックスの連続で、願わくばE3のブリーフィング会場で、観客と一緒に興奮を分かち合えなかったのが少し残念だった。

　日本からはバンダイナムコエンターテインメントとセガ、PLAYISMが発表を行なった。バンナムは新規IPのひとつとなる「Scarlet Nexus」を発表。同社が得意とするカートゥーンタッチのSFアクションで、フォトリアルなグラフィックスが相次ぐ中で独自の存在感を見せつけた。

　セガは、プレイステーション 4の独占展開だった「龍が如く7」のXboxフランチャイズへの全面展開を発表。Xbox Game Passで徐々に「龍が如く」シリーズをキャッチアップしてきたXboxだったが、Xbox Series Xでようやく追いつくことになる。

　PLAYISMは、本イベントの先陣を切る形で、中国のデベロッパーFYQD-Studioが手がけたSFアクション「Bright Memory Infinite」を披露。PC向けにアーリーアクセス版がリリースされているタイトルで、次世代機ならではの映像美で鮮烈な印象を与えてくれた。

　新規IP以外の発表タイトルは、目玉タイトルとして事前告知していたユービーアイソフトの「アサシン クリード ヴァルハラ」を筆頭に、「Vampire: The Masquerade – Bloodlines 2」(Paradox Interactive)、「DiRT 5」（Codemasters）、「Madden NFL 21」 (Electronic Arts)、「龍が如く7」（セガ）の5タイトル。

　ちなみに343 Industriesの「Halo Infinite」やTurn 10 Studiosの「Forza Motorsport 8」などXbox Game Studiosタイトルは、今回は発表見送りとなり、すべて7月に先送りされた。これは仕上がっていないというより、今回はサードパーティーに席を譲ったと見た方が良さそうだが、批判を避けるためか、7月にお披露目することを繰り返しアピールしていたのがユニークだった。

【Xbox Game Studiosタイトルのお披露目は7月！】

　個人的には、実機デモとはいえ、実際に操作を行なう形でのデモンストレーションが1つもなかったことや、スマートデリバリー以外の諸機能に関するお披露目がなかったこと、実際に4K/120fps出ているかどうかについての言及がなかった当たりが食い足りなかったが、それは今後の発表に期待したいところだ。