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Xbox Series X、ついにハードウェアスペックを公開
PCですら未踏の4K/120fpsを目指すゲーム史上最高峰のモンスターマシンに
2020年3月16日 23:40
- 2020年ホリデーシーズン発売予定
- 価格：未定
Microsoftは米国時間の3月16日、次世代ゲーム機Xbox Series Xに関する最新情報を公開した。
Microsoftは、新型コロナウイルスで延期が発表されたGDC 2020で発表するはずだったXbox Series Xに関する情報を一気に公開した。本誌でもいくつかの記事に分けてご紹介していくつもりだが、発売日と価格以外の様々な情報が明らかになっており、公開情報は多岐にわたる。中でもインパクトがある発表は、ついにハードウェアスペックが公開されたことだ。
Xbox Series Xは、最大のライバルであるプレイステーション 5と同じZen 2アーキテクチャを採用することが明らかになっている。基本的には同じアーキテクチャであり、後はCPUやGPUのクロック数やパーツのチョイスによって細かな差別化する見込みで、相手を出し抜くためにもギリギリまで秘匿しておくものと見られたが、SIEに先んじてスペックを公開した。これは相当の自信があるか、絶対に真似できない何かを実装する確証が得られたということだろう。
| Xbox Series Xスペック | |
|---|---|
| CPU | 8x Cores @ 3.8 GHz (3.66 GHz w/ SMT) Custom Zen 2 CPU |
| GPU | 12 TFLOPS, 52 CUs @ 1.825 GHz Custom RDNA 2 GPU |
| Die Size | 360.45 mm2 |
| Process | 7nm Enhanced |
| Memory | 16 GB GDDR6 w/ 320mb bus |
| Memory Bandwidth | 10GB @ 560 GB/s, 6GB @ 336 GB/s |
| Internal Storage | 1 TB Custom NVME SSD |
| I/O Throughput | 2.4 GB/s (Raw), 4.8 GB/s (Compressed, with custom hardware decompression block) |
| Expandable Storage | 1 TB Expansion Card (matches internal storage exactly) |
| External Storage | USB 3.2 External HDD Support |
| Optical Drive | 4K UHD Blu-Ray Drive |
| Performance Target | 4K @ 60 FPS, Up to 120 FPS |
CPU、GPU、メモリ、ストレージ、I/Oのスループット、光学ドライブと、すべての要素において、全面的かつ圧倒的に今世代のゲームコンソールを上回っており、これらハードウェアが実現する性能目標は4K/120fps。下限でも4K/60fpsを維持する設計になっており、常に最先端を走るPCゲームですら未踏の領域にいち早く踏み込もうとしている。
また、これらのハイスペックを活かして、ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングのサポートや高解像度のボリュームフォグ、そして草木へのセルフシャドウなど、4K/60fpsクオリティで実現するとしている。これらのテクノロジーは、Xbox Series Xのローンチと同時に提供される「Gears 5」のXbox Series X Optimized Version（Xbox Series X最適化版）によって実証するという。
同時にこだわっているのがスピードだ。ハイスペックなSoCやSSDの採用により、Xbox Series XがハイエンドPCのように高速化するのは容易に想像できるが、PCにはないゲーム専用機としての独自の進化ポイントとして、レイテンシーの削減が挙げられる。
これはゲームパッドの入力から、ゲーム専用機へのデータ送信、そしてモニターへの出力など、あらゆるレイテンシー（遅延）の削減に努めたという。日本でも格闘ゲームで、どのタイトル、どのナンバリングは、どのプラットフォームがもっとも速い/遅いということが毎回話題になるが、Xbox Series Xはもっとも少ないレイテンシーを実現するゲームプラットフォームになるかもしれない。
6月に開催予定だったE3 2020が中止となったことで、Xbox Series Xが触れる機会がいつになるのかまだ予断を許さない状況だが、ホリデーシーズンの発売に向けて着々と準備を整えつつあることが確認できたのは朗報と言える。最後の謎となる発売日と価格、そしてタイトルラインナップがどのようなものになるのか楽しみだ。