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自らの強さを証明! 「ドラゴンボール ファイターズ」世界最強は日本のGO1選手

超絶盛り上がった「Red Bull Dragonball FighterZ World Finals」レポート

2月9日開催

会場:Pavillon Baltard

 2月8日~9日にかけてパリにて開催された「Red Bull Dragonball FighterZ World Finals」。1年間かけて世界中の大会を周ってきた選手たちによる、「ドラゴンボール ファイターズ」(以下DBFZ)世界最強プレーヤーを決める大会だ。

 初日に行われた当日予選とTOP16は熾烈な戦いの連続だったが、それを勝ち抜いた8名の猛者のみが2日目のステージに進出している。世界最強の座をかけたTOP8は、昨日にも増して熱い戦いの数々が繰り広げられた。

 ハイレベルな戦いを見届けようと多数のファンが押し寄せ、会場は満員だった。世界最強の座に輝くのは一体誰なのか、大興奮の大会を現地からレポートする。

【Red Bull Dragonball FighterZ World Finals】

誰もGO1を止められない! 怒涛の快進撃!

 本大会TOP8の面子は、日本から昨日の最終予選を勝ち上がった立川選手をはじめ、まっど選手、GO1選手、フェンリっち選手、マトイ選手の5名と、アメリカから参戦したDekillsage選手、Apologyman選手、Supernoon選手の3名だ。全員が今年のワールドツアーで結果を残し続け、初日のTOP16を勝ち抜いた猛者たちだ。TOP8は実力伯仲、拮抗した試合の連続になるかと思われた。

 しかし蓋を開けてみると、並みいる強豪の中でも、CYCLOPS athlete gaming(CAG)所属GO1選手の存在がひと際目立っていた。GO1選手は今シーズン、「EVO 2019」優勝や、出場大会を11連続優勝するなどの実績を残しており、その強さは世界の知るところだったわけだが、それを加味しても本大会でのGO1選手の活躍は凄まじかった。

GO1選手

 GO1選手の使用チーム編成はバーダック、GT悟空、超サイヤ人悟空だ。全体的に万能なキャラが揃っているといった印象で、特にGT悟空と超サイヤ人悟空のかめはめ波アシストは画面の制圧力が高く、牽制や防御に使われる優秀なアシストだ。しかし、反対にこのチームは爆発力に欠けるチームでもある。このチームで勝ち続けるには相手の動きに対応していくプレイスタイルが必要であり、GO1選手はまさにその対応力を武器にしている。

 GO1選手の初戦の相手はBurning Core所属の立川選手だった。22歳の若手プロである立川選手は、昨日の当日予選を圧倒的な集中力で勝ち上がった、TOP8の中で一番勢いに乗っているといっても過言ではない選手だ。使用チームは少年悟飯、GT悟空、ヤムチャと、使用難易度は高いながらも、使いこなせれば攻守ともに非常に優秀なチームだ。

立川選手

 本大会はフランス開催ながら、唯一のフランス代表だったWawa選手はTOP16で惜しくも敗退となり、TOP8には地元フランスの選手は1人もいない状況だった。そんな中、立川選手は入場する際にフランスの国旗を持って登場。立川選手はWawa選手を破った張本人なのだが、だからこそWawa選手の意志を引き継ごうという気持ちになったのだろう。フランスの国旗を纏った立川選手を見て、オーディエンスは完全に立川選手応援の味方に付いていた。

立川選手

 会場の空気を味方につけた立川選手は、勢いのまま第1ゲームを先取する。少年悟飯の舞空脚やGT悟空の逆かめはめ波で奇襲を仕掛け、スナップバックからの攻めを上手く展開していた印象だ。会場では立川選手がコンボを決めるたびに歓声が沸き、“タチカワ”コールがこだまする。試合の流れは完全に立川選手にあるかと思われた。

立川選手の後ろにつくサポーターたち

 しかし、そんな窮地に立たされても冷静になって試合を立て直せるのがGO1選手だ。2試合目からは徐々に立川選手の攻めに順応し、立川選手の動きを制限していく。GO1選手は先述のかめはめ波アシストの使い方が特に上手く、的確に立川選手にかめはめ波をガードさせ、動きを封じていた。また、本来は読みあいになるはずのスナップバックからの連携も、複数の選択肢に対応するファジーという技術を巧みに使って凌いでいく。さらに立川選手がコンボミスをすれば、すかさず反撃を決める。序盤は立川選手優勢に見えた試合も、2ゲーム目が終わるころには、流れはGO1選手にあるように思われた。GO1選手はそのまま第3ゲームも立川選手を圧倒し、勝利を決めた。

敗北した立川選手
ガッツポーズを決めるGO1選手

 GO1選手の強さといえば、その防御の上手さと立ち回りの堅実さだろう。画面を制圧することで相手のペースにさせず、また距離を詰められても被弾を最小限に抑える技術を持っている。攻めの選択肢が多く展開の速い「DBFZ」では、ガードをし続けることは至難の技なのだが、GO1選手はファジーなどのテクニックを使い、的確に相手の攻めを捌くことができるのだ。攻めが強いゲームで防御が格段に上手い、それがGO1選手を「DBFZ」で圧倒的な存在にしている要因だろう。

 そんなGO1選手の強さは、アメリカの強豪Dekillsage選手戦でも発揮されていた。アメリカの「DBFZ」プレーヤーといえばSonc Fox選手を真っ先に思い浮かべる人が多いだろうが、Dekillsage選手はそんなSonic Fox選手の日頃のトレーニングパートナーなのだ。Sonic Fox選手は惜しくもTOP16敗退となってしまったため、Dekillsage選手はSonic Fox選手の想いまで背負ってGO1選手に挑む。

 Dekillsage選手のチーム編成は少年悟飯、ブロリー、超サイヤ人悟空だ。全体的に攻撃力が高く、一度相手に触ってしまえば大ダメージを与えられるチームと言えよう。中でもDekillsage選手のブロリーは世界最強と言われている。ブロリーはゲーム内でも少ないコマンド投げを持つキャラクターで、攻め手が多い分、防御側からするとプレッシャーの大きいキャラクターだ。Dekillsage選手はブロリーの攻撃力、そして空対空の精度の高さを活かし、GO1選手から1ゲームを先取してみせる。

Dekillsage選手(手前)GO1選手(奥)

 しかし2ゲーム目以降、GO1選手はDekillsage選手のブロリーにしっかりと対応していた。コマンド投げには超ダッシュで反撃し、ブロリーの体格の大きさを逆手に取り、昇り中段攻撃を絡めた攻めを展開する。途中Sonic Fox選手がセコンドに入ってDekillsage選手にアドバイスを送る場面もあったが、Dekillsage選手は徐々にGO1選手のガードを崩すことができなくなり、試合はGO1選手が勝利する。相手の攻めパターンを見切って捌ききる、やはりGO1選手の防御は他に類を見ない上手さだ。この防御力こそが大会での安定感の源なのだろう。

Sonic Fox選手からアドバイスを受けるDekillsage選手

最強GO1に立ち向かうは同門のフェンリっち選手!

 TOP8を通して圧倒的な強さを見せたGO1選手、そんな彼にグランドファイナルで立ち向かっていったのがフェンリっち選手だ。フェンリっち選手とGO1選手は2人ともCAG所属のプロゲーマーで、2人は「DBFZ」発売当初から一緒に練習をしてきた戦友だ。GO1選手のプレイスタイルを熟知するフェンリっち選手なら、あるいはGO1選手を倒せるかもしれない、決勝戦はどちらが勝ってもおかしくないカードとなった。

フェンリっち選手

 対応型のチームを使うGO1選手に対し、フェンリっち選手のチームは比較的攻撃的だ。セル、GT悟空、超サイヤ人ベジータの3キャラクターは、だれが先頭になっても高いコンボダメージを期待できる代わりに、近距離で切り返しとなるアシストが少ない。GO1選手のチームと比べると、守備を削って攻撃に回したようなチームといえる。

 試合が始まると、お互い攻めるでもなく、距離をとって飛び道具による牽制の交換となる。後にGO1選手に聞いたところ、日頃の練習から二人はお互いの手の内を知っているため、双方うかつに攻めることができなかったのだという。ジリジリとした展開に、会場には緊張が漂う。

見守る観客

 しかし、遅い展開であれば確実に防御の上手いGO1選手が有利だ。フェンリっち選手が跳びからのアプローチを仕掛ければ空対空で対応し、ベジータやGT悟空のアシストは確実にリフレクトで捌いていく。第1ゲームはジリジリした展開の中からGO1選手が確実に攻撃の隙をみつけ、ほとんど被弾なく3キャラ残して勝利する。

 続く第2ゲーム、今度はフェンリっち選手が得意の攻めを展開する。第1ゲームのような運びでは勝てないと見たか、フェンリっち選手から積極的に相手に触りに行く姿勢が見られた。GO1選手がラインを下げる瞬間を見計らって距離を詰め、セルのパーフェクトアタックを絡めた連携でGO1選手のガードを揺さぶる。その結果、今度はフェンリっち選手が一切被弾することなく、パーフェクトで第2試合を勝利する。

 フェンリっち選手はTOP8のどの選手の中でも、一番GO1選手を倒すのに近かった選手だろう。GO1選手の堅牢な守りをどうにかこじ開け、わずかなチャンスも持ち前のコンボ火力の高さでダメージにつなげていく。拮抗した試合は、2-2のリセット寸前までもつれ込んだ。

 第5ゲーム、GO1選手が勝てば優勝、フェンリっち選手が勝てばリセットの場面、再びGO1選手が底力を見せる。GO1選手は今までの試合から、フェンリっち選手の攻めパターン、キャラ交換のタイミングを分析していたようで、的確にそれらが生じる隙に技を差し込んでいく。さらに逆転要素であるスパーキングも最後の1キャラまで使わせず、GO1選手の立ち回りはまさに詰将棋のようだった。

声を出しながらプレイしていたGO1選手。試合に入り込んでいる。

 フェンリっち選手も最後まで食らいつくも、第5ゲームはGO1選手の勝利、グランドファイナルは3-2でGO1選手の勝利となった。GO1選手は昨年はワールドファイナルの優勝を逃してしまっていたが、今シーズンはその雪辱を晴らし、見事ワールドファイナル覇者となった。

勝利のガッツポーズ

 ステージ上で優勝コメントを求められるとGO1選手は「I am the strongest man in the world!」と英語で宣言し、会場はGO1選手の優勝を称えた。優勝後のGO1選手にインタビューをすると「EVOとワールドファイナルの2大大会を優勝して、シーズン2は僕が最強だったと証明できたと思います。次のシーズンを頂点を目指して頑張りたいです」と語ってくれた。

「I am the strongest!」

 シーズン3として大幅なシステム調整、さらには追加コンテンツと今後のeスポーツ面でのサポートも発表された「DBFZ」。来たるシーズンでもGO1選手が強いのか、はたまた新星が現れるのか。「DBFZ」のeスポーツシーンには要注目だ。