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高校対抗全国eスポーツ大会「STAGE:0」、関東ブロック代表決定戦にて「LoL」と「クラロワ」の関東最強校が決まる!

7月20日 開催

会場:ベルサール渋谷ファースト

 テレビ東京と電通は7月20日、高校対抗の全国eスポーツ大会「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2019(以下、STAGE:0) 関東ブロック代表決定戦」をベルサール渋谷ファーストにて開催した。

 「STAGE:0」は「リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)」と「クラッシュ・ロワイヤル(以下、クラロワ)」、「フォートナイト」の3タイトルを競技種目とした、高校生向けのeスポーツ大会。第1回ながらエントリー数は1,200校、1,400チームを超える大規模なもので、「LoL」と「クラロワ」ではオンライン予選を経て「北海道」、「東北」、「関東」、「中部」、「関西」、「中国・四国」、「九州・沖縄」の7ブロックにてオフライン予選が開催され、上位チームが8月14日と15日に舞浜・アンフィシアターにて開催される決勝大会へと駒を進めることになる(「フォートナイト」部門のみオンライン予選→決勝大会)。

 高校生向けeスポーツ大会というと3月に大々的に開催された「全国高校eスポーツ選手権」が記憶に新しいが、「STAGE:0」も"eスポーツ界の甲子園"となることを目指して発足された大会で、各タイトルともに所属高校を同じくする若き選手たちがチームを組み、全国制覇を目指して熱い火花を散らしている。

 関東ブロック代表決定戦ではそれぞれ2枠に限られた「LoL」と「クラロワ」の決勝進出権を巡って激しい戦いが繰り広げられ、選手はもちろん応援団や父母の熱気にも包まれた大会となっていた。

【【Coca-Cola STAGE:0】関東ブロック代表決定戦 /ゲスト:アルコ&ピース/日向坂46/koo/きおきお/katsudion/らいじん】
【会場の模様】
会場は試合時間外でもこの混雑っぷり
特設ブースにてコカコーラが販売されていた
「LoL」用のPCはeスポーツ部 発足支援プログラムでも提供されている「GALLERIA GAMEMASTER」
左から関東ブロックのローカルサポーター、テレビ東京アナウンサーの角谷暁子さんと、MCを務めたアルコ&ピースの平子祐希さんと酒井健太さん

「LoL」部門予選決勝では朋優学院高等学校のJGグラガスが大暴れ!

 「LoL」部門に出場したのは16校。試合のルールが一発勝負のBO1(Battle of 1=1本先取)であったこともあり、次々とチームはその数を減らし、勝ち残ったのは横浜高等学校の「Knights of tthe harbour」と朋優学院高等学校の「HYeC」だ。予選決勝まで勝ち残れば決勝大会の枠は確保できるものの、やはり関東最強、しかも"初代関東最強"を決める1戦には両校とも負けられない。

朋優学院高等学校の「HYeC」
横浜高等学校の「Knights of tthe harbour」

 試合前のインタビューでは多数の観客が見守るステージ上での試合ということで当然「緊張している」という声も聞かれたが、「僕たちは最強ですから、絶対勝ちます!」というビッグマウスにも聞こえるコメントも飛びだし、試合前の闘志は十分。一方でゲストの日向坂46から両高校に対して「〇〇高校、頑張ってー!」というエールが飛んだ瞬間、一瞬デレッとした表情になってしまうという可愛らしい瞬間も見られた。

ステージには日向坂46のメンバーも登壇!両チームにエールを送った
実況・解説としてらいじん氏とKatsudion氏も駆けつけた!

 さて、試合は朋優学院高等学校「HYeC」のMid、omiujikyo選手の「アーリ」が対面からソロキルを獲得したのを皮切りに、朋優学院高等学校が序盤からゲームを支配した。中でもJack718選手のジャングル「グラガス」の活躍は目覚ましく、無駄のない動きで次々とGankを決めて有利を盤石のものにしていく。Gankを決めたあとに颯爽と立ち去る姿は実況・解説陣から「まるで仕事人」と評されており、日向坂46のメンバーからも「Jackさんいつもカメラに映ってる!」と言われていた。いつもカメラに映っている……つまり戦場には常に彼がいるということで、まさに八面六臂の活躍であった。

 朋優学院高等学校はこのままミスなくゲームを進め、最終局面では26キル対4キル、タワーは9本対0本という大差をつけてまさに圧勝。関東最強の称号をその手にした。

両チームのピック&バン
チームとしての完成度もさることながら、Jack718選手がべらぼうに上手い!
圧勝ながらも疲労困憊といった雰囲気の朋優学院高等学校
「こいつがあのJackか!」などと絡まれるJack718選手
【優勝:朋優学院高等学校「HYeC」】
「勝てたことはもちろん、練習してきたことがちゃんとできて嬉しい」と語った
【準優勝:横浜高等学校「Knights of the harbour」】
「負けてしまったのは悔しいが、全国に向けてまた練習していきたい」とコメント

試合前にデッキ宣言!?「クラロワ」部門は最終戦までもつれ込む大接戦!

 続いて行なわれた「クラロワ」部門には4校が出場。こちらも試合進行そのものは一発勝負のトーナメントとなっていたが、「LoL」部門とは異なり、第1試合が1vs1、第2試合が2vs2、第3試合が再び1vs1というBo3(2本先取)ルールで行なわれた。

「クラロワ」部門では実況をテレビ東京アナウンサーの田口尚平氏、解説をkoo氏、そして応援団長をきおきおさんが務めた

 このルールはプロの試合でも用いられる形式で、各試合に誰を出すか、どんなデッキを使うか、2vs2の構成はどうすべきか、などなど見どころが多くある。そして当然この形式は1-1から最終戦にもつれ込む展開が最もアツいのだが……決勝戦に進出した渋谷教育学園渋谷高等学校「Intuition」と湘南学園高等学校「でめきん応援隊」の試合もまさに最も熱い形で決戦を迎えることとなった。

湘南学園高等学校「でめきん応援隊」
渋谷教育学園渋谷高等学校「Intuition」

 初戦は渋谷教育学園渋谷高等学校のバタ選手が「ファイアボール」を見事に駆使して1本を先取。続いての2vs2では1分過ぎまで両チームとも微動だにせず、エリクサー(カードを使うためのコスト)の回復量が2倍になったと同時に交戦開始。マップ右側で繰り広げられたラッシュに次ぐラッシュの応酬の末、湘南学園高等学校が1本を返す。

「ファイアボール」を放った瞬間、ガッツポーズを決めるバタ選手
ラッシュの応酬となった2vs2

 そして迎えた3戦目は、試合前のインタビューにて「ペッカ攻城で行きます」と宣言した渋谷教育学園渋谷高等学校のそうだ選手と、これを受けて「対ペッカ兵器を用意しています」とコメントした湘南学園高等学校のいの選手の対戦だ。

 もちろんデッキは試合前に決定されてはいるものの、敢えてデッキを宣言した選手と、カウンターの用意があると述べた選手。2人の戦いはチームの勝敗を決める大将戦にあたることもあり、誰もが手に汗を握る試合となった。

 試合は両タワーに圧をかけたそうだ選手と、右タワーに攻撃を集中したいの選手。絶妙な攻撃と防衛、相手の隙をついたスキル展開など、開場を沸かせに沸かせた展開となったが、最後にいの選手の放った「ライトニング」がそうだ選手の右タワーを破壊。湘南学園高等学校が2-1で優勝を飾った。

敗北の瞬間、顔を覆うそうだ選手
抱き合って勝利を喜びあう湘南学園高等学校
【優勝:湘南学園高等学校「でめきん応援隊」】
【準優勝:渋谷教育学園渋谷高等学校「Intuition」】

高校生プレーヤーたちの晴れ舞台!次は舞浜に全国から精鋭集う

 "eスポーツ"というものは元来年齢も性別も、国籍すらも関係なく互いの実力を競い合えるものだが、まさに甲子園の如く高校生同士が戦う「STAGE:0」はまたひと味違った面白さがある。

 「STAGE:0」はいわば高校生プレーヤーたちのための晴れ舞台だ。高校生プレーヤーがこの大舞台のために、日本制覇のために、チームを結成して必死で練習を重ね、勝敗という結果に一喜一憂する。試合のみならずステージ上でのインタビューにもきっちり答え、憧れのアイドルや有名人と会話できたりもする。そしてその姿を同じ高校生はもとより、親や先生、メーカーやイベント関係者といった大人たちが見守り、応援する。

 ネガティブな意味での「ゲームばっかりして!」というのは昔から大人から子供にかけられる常套句だが、この大会からはそうした後ろ暗さのようなものは一切感じられない。そこにあったのは力を尽くして仲間と共に一生懸命に戦うひたむきで輝かしい姿と、それを見守る暖かな視線ばかりであった。後ろ暗いばかりのゲーム生活を過ごしてきた筆者からすると、その会場の雰囲気は少々の羨ましささえ感じるほどに素晴らしい舞台であった。

同じ高校生や大人たちの応援を得て、大舞台で戦う高校生選手たち……実にドラマティックだ

 さて、関東ブロック代表チームの決定により、ブロック予選は全て終了。大会の最後には全国大会に向けた組み合わせ抽選会も行なわれた。その結果は下記の通り。

【「LoL」部門のトーナメント表】
【「クラロワ」部門のトーナメント表】

 全国から集った精鋭たちは、8月14日と15日に舞浜アンフィシアターで開催される決勝大会にて相まみえることになる。そこではどのようなドラマが繰り広げられ、どのような試合が見られるのか。今から本当に楽しみだ。