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【闘会議2019】熟練したプレーヤー同士の熱い戦い! 「スマッシュボール杯 スマブラSP 東日本リーグ」

1月26日 開催

会場:幕張メッセ

 1月26日、Nintendo Switch用対戦アクション「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラSP)」の大会「スマッシュボール杯 スマブラSP 東日本リーグ」が開催された。

 本大会は「スマブラSP」の1対1、「アイテムあり」ルールでの強者を決定する大会。公式大会やコミュニティ大会の上位入賞者よりスカウトされた6名のプレーヤーが総当たりでぶつかり合う。出場選手はこんぶ選手、ブルード選手、しゅーとん選手、クロ選手、たぬき選手、にゃんばん選手。

右からこんぶ選手、ブルード選手、しゅーとん選手、クロ選手、たぬき選手、にゃんばん選手

 対戦は全15回行なわれ、最初の対戦カードはくじ引きで決められた。しかし対戦カードは第1戦がこんぶ選手対ブルード選手の「プレミアムファイト」組、第2戦がしゅーとん選手対クロ選手の「ウメブラ」組、第3戦がたぬき選手対にゃんばん選手の「大乱闘学園」組という各大会出身者同士の争いに。特にこんぶ選手とブルード選手、たぬき選手とにゃんばん選手はそれぞれ「プレミアムファイト」と「大乱闘学園」優勝、準優勝ということでリベンジマッチの様相を呈した。

 総じて感じたのは「ステージ変化」で起きるハプニングと「アシストフィギュア」の強力さ、そして熟練したプレーヤー同士の戦いの熱さ。筆者はコミュニティイベントの参加経験がないため動画でしか感じることのなかった熱気を直に浴びて、これを機に1度イベントに参加してみようかと思った。

リヒターの絶妙な間合い管理

 初戦はこんぶ選手対ブルード選手だった。こんぶ選手が「ロイ」、ブルード選手が「リヒター」を使う「プレミアムファイト」そのままの対戦。リヒターは「シモン」のダッシュファイターで、基本的な性能はシモンに準ずる。ムチやオノ、聖水、クロスといった中~遠距離が得意なファイターだ。

聖水を“置く”リヒター

 このリヒターの……とくにオノと聖水が曲者で、オノは放物線を描いて山なりに飛び、聖水は落とすとその場で燃えるがキャッチできたりする。「当たらなければどうということはない」というが、ブルード選手はこれを的確に当てていく。上方向への復帰が得意なロイが崖下から飛び上がるのをオノの落下で阻止したり、崖際に聖水を置いて復帰後の行動を阻害する。対するこんぶ選手のロイは最後の切りふだを1度ヒットさせたものの敗北。トドメは「デクの実」を当てられ気絶したところに受けたスマッシュだった。

2度目のロイの切りふだ。当たったかと思ったら数瞬先に避けられていた

ピクミン&オリマーってこんなに動けるの……?

 本大会で誰より華々しく、というか迫力を見せつけて戦ったのはしゅーとん選手だろう。しゅーとん選手は「ピクミン&オリマー」を使い、すべての対戦に勝利。5戦5勝。圧倒的オリマー力。

 ピクミン&オリマーはオリマーが引っこ抜いて最大3匹を連れ歩くピクミンの色や数によってその攻撃性能が変わる。またピクミンは攻撃によって倒れるため、適宜ピクミンを呼んだり”いらない”色を処理するというテクニカルな立ち回りが求められるファイターとなっている。

 しゅーとん選手はこの「色管理」を的確に行ない、攻撃力が高めの赤ピクミンや重くパワーのある紫ピクミンで相手を圧倒していった。復帰に使われる上必殺技がピクミンの数が少ないほど上がりやすいことも利用し、貪欲にスマッシュボールを取りに行ったり崖際の復帰阻止を徹底的に行なっていた。

とくに紫ピクミンが凶悪

 なお、しゅーとん選手が最後に戦ったのは惜しくも今大会4連敗で進んできたにゃんばん選手。にゃんばん選手はそれまで「インクリング」で戦っていたが、この戦いでファイターを「マリオ」に変更。横必殺技のスーパーマントで投げつけられるピクミンやアイテムをことごとく反射し、それまでほかの選手が苦戦したしゅーとん選手を両者1ストックの状態まで追い詰めた。最終結果としては、にゃんばん選手が残念ながら最下位ということで、ここでリーグ脱落となった。

ステージギミックであった「イエローデビル」やモンスターボールもにゃんばん選手を援護するかのように動く

運を利用して追い詰める

 本大会はアイテムありということもあり、出現したアイテムが撃墜の決め手になる場面もみられた。先ほど述べた「デクの実」の気絶はもちろん、アシストフィギュアの「シェリフ」や「リオレウス」はプレーヤーであれば1度は辛酸を舐めた強敵だろうし、「トゲゾーこうら」はしつこく相手を追いかけ、「ビートル」や「ボスギャラガ」に運送されることもある。

 それに加えステージが変化することも対戦のカギとなった。ステージが遷移する瞬間にピクミン&オリマーの最後の切りふだ「一日の終わり」のドルフィン初号機が墜落しはじめ、変化したステージの足場に爆発が阻まれることもあったし、こんぶ選手のロイは変化後のステージの穴に飲み込まれた。舞い込んだ運をどう処理するかも重要な戦略であった。

 今回の大会は、少なくないプレーヤーたちがオンラインで選択するであろう(筆者もよく出会う)「終点/戦場化」したりステージ変化やアイテムのない対戦と異なり、純粋な地力だけでなく環境の変化に対する臨機応変な対応力も求められていた。どんなアイテムが現われるか、どう使うかといった戦略もそうだし、ステージの特徴――たとえば「バルーンファイト」のステージ両端が行き来できるとか――を把握しておく情報力も重要だろう。これからは積極的に”あり”のルールでも戦ってみようと思う。