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謎に包まれた“第3の主人公”の実力は?「デビル メイ クライ 5」V編プレイレポート

魔獣の力を借りたトリッキーな戦い方が魅力

2019年3月8日 発売予定

価格:
6,990円(税別、パッケージ版)
6,480円(税別、ダウンロード版)
CEROレーティング:D(17才以上対象)

 カプコンが2019年3月8日に発売を予定しているプレイステーション 4/Xbox One/PC用ソフト「デビル メイ クライ 5」。E3 2018での電撃的な発表から半年、いよいよ発売へのカウントダウンが始まったところだが、未だに謎に包まれている部分もある。ダンテ、ネロに続く3人目の主人公“V”だ。

 Vは「デビル メイ クライ 5」の物語に深く関わってくること、そしてプレイアブルキャラクターとして実際に操作できることはすでに明らかになっている。また3体の魔獣を操るという独特の戦い方も判明しているが、逆に言えばわかっているのはそれくらいだ。今回はそんなVを発売前に一足早く触れる機会が得られたので、そのプレイフィールを紹介する。

【Devil May Cry 5 - V Trailer】

異なる個性を持つ3体の魔獣はダンテ、ネロに匹敵する能力

 本作におけるVは、物語冒頭でネロと行動をともにしている。そしてとある理由で二手に分かれ、騒乱が拡大する「デビル メイ クライ 5」の舞台・レッドグレイブ市を探索することになる。ネロとVの視点を交互に体験するのが序盤の流れであり、プレーヤーからするとかなり早いタイミングでVを操作することになる。

 歴代の主人公といえば剣と銃を巧みに使い分けてスタイリッシュに戦うのがおなじみだが、Vが持っているのは杖と詩集のみ。つまり、本人に戦う力はほとんどない。そのVに代わって前線に立つのが、付き従わせた3体の魔獣というわけだ。

 まずは豹のような4足歩行の魔獣「シャドウ」。普段は獣の姿をしているが、ひとたび攻撃の指示を出すと体の一部を刃や針に変化させて近接攻撃を行なう。ダンテやネロの剣に近い使用感覚だ。もう1体は猛禽類の姿を模した「グリフォン」。こちらは遠距離攻撃を得意としており、従来の銃に近い感覚で使用できる。

 基本的にはこの2体がVに代わって戦いを展開してくれる。繰り返しになるがV自身は攻撃方法を持っていないので、プレーヤーとしてはいかにVを安全な場所に移動させて、なおかつ魔獣を上手く操るか、というところが操作の肝となる。ボタンの配置も従来の近接/遠距離攻撃とまったく同じなので、操作に戸惑うこともない。ただし召喚の一手間が入る影響で、最初の一撃が遅くなることもあった。先を見越した動作を心がけるといいだろう。

 気をつけたいのは魔獣には体力があり、倒されると一定時間攻撃を繰り出せなくなる点。倒された場合はその場所に球体のアイコンが登場し、Vが近づくと素早く回復させることも可能。とはいえVが無防備な状態になっているのは間違いないので、できる限りこの状況を作らないように立ち回りたい。

画面左上、縦方向に表示されているのがシャドウとグリフォンの体力ゲージ。混戦になったときは、いつの間にか体力が削れていることも

 Vが戦う力を持っていないといっても、ただ眺めているわけではない。シャドウとグリフォンが倒した悪魔は仮死状態であり、正確には倒したことになっていない。しっかりと倒すためにはV自らがとどめを刺す必要があるのだ。

悪魔の体が白くなったら仮死状態の合図

 3体の魔獣のうち最後のひとつは、ゴーレムを思わせる巨大な悪魔「ナイトメア」だ。ナイトメアだけは召喚の仕方が特殊で、相手にダメージを与えたり、逆にプレーヤーがダメージを受けることで溜まるデビルトリガーゲージ(DTゲージ)を使用しなければ呼び出すことができず、召喚には溜めたDTゲージすべてを使う必要がある。つまり、ナイトメアは決して頻繁に助けてくれるわけではない、ということになる。

 その代わりナイトメアの攻撃は強力の一言。動きこそ遅いものの一撃に重みがあり、周囲の悪魔を一掃してくれる。DTゲージを使い切ると姿を消してしまうが、逆に言えばその時間内であればボス戦であろうと一方的に攻撃してくれる心強い仲間だ。さらにスキルを習得することでナイトメアにはVが乗り、自ら操作することも可能。拳を振り上げ悪魔に大ダメージを与えるその様は、「デビル メイ クライ」シリーズならではの爽快感と言えよう。

 ちなみにこのDTゲージは他にも使い方がある。3つのうち1つだけ消費するとシャドウ、グリフォンのどちらかを一定時間強化することが可能だ。強化中は自動で動いてくれるので、一切の無駄なく相手のダメージを蓄積できる。より効果的に悪魔を倒したいときはもちろん、操作に不慣れな初心者にとっても嬉しいシステムになりそうだ。

 このようにいたるところで使う機会があるDTゲージは、プレーヤー自身で増やすこともできる。戦闘中にR2ボタンを押し続けるとVは本を開き、その場でゲージを蓄積し始める。この際は他の操作が一切効かず、攻撃を受けても回避できない。リスクは伴うものの、隙さえあれば積極的に試したい。ちなみにこの本を読む行動は、あくまでも戦闘中のみ行なえる。悪魔がいない安全な場所で事前にゲージを溜めておく……という便利なことは残念ながらできないことは知っておいてもらいたい。

 Vと魔獣の連携はやはり戦闘で醍醐味を感じられるが、それ以外にも普段の移動でもダンテ、ネロとの違いを見せつけてくれる。例えばジャンプするとグリフォンの足に捕まり、空を滑空することができる。さすがにグリフォンに人間の体は重いのか、徐々に地面に降りてしまうが、狭い足場を確実に渡りたいときに便利だし、敵の密集地帯を上空から抜け出すことも可能だ。またシャドウの方もVを乗せて高速移動できる。攻撃と組み合わせることで、シリーズの魅力である“スタイリッシュさ”も洗練されてくるだろう。

道中のオーブを使って、魔獣やVのアクションの幅を広げることができる。獲得できるオーブは他の主人公と共有しているので、どこから強化するか、プレーヤーごとの個性が出てきそうだ

 自らの手で戦うダンテ、ネロと違い、一風変わった戦い方が持ち味のV。しかし実際に触ってみると操作の感覚はほとんど同じで、戸惑うことが一切なかったのも事実だ。それでいて実際のアクションという点ではまったく新しい驚きをもたらしてくれて、改めて「デビル メイ クライ 5」の奥深さを知ることができた。ストーリーでVはどんな表情を見せてくれるのか、そしてダンテたちに近づいてきた理由とは。発売まであと1カ月と迫る中、楽しみがまたひとつ増えた。