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【特別企画】Nintendo Switch版「ディアブロ III」ではマルチプレイの楽しみ方が変わる!

22年前に生まれた不朽の名作「Diablo」から変わらぬ良さと、新たに生まれた面白さとは?

12月27日発売

価格:6,980円(税別)

 今からおよそ22年前の1996年末、まだインターネット接続に28.8kbpsや33.6kbpsのアナログモデムを使い、深夜23時を過ぎてからテレホーダイでダイヤルアップ接続をしていた頃。時代を大きく変える伝説のゲームが登場した。

 「Diablo(ディアブロ)」だ。

22年前に発売された初代「Diablo」

 タイトルを聞いて「ああ、あれね」と思い出せる方はどれだけいるだろうか。四半世紀前と言って差し支えないほどの昔に、PC向けに登場した海外製ゲームというのは、話題にするにもいささかマニアック過ぎる。理解できない人の方が多くて当然だ。

 シリーズ最新作である「ディアブロ III」の最新版となる「ディアブロ III エターナルコレクション」が、2018年12月27日、Nintendo Switchで発売される。先にPC版やPS3版があるのだが、最初にPC版が発売されたのは何と6年半も前だ。22年前に登場したシリーズの最新作が、PC版から6年半以上遅れて、Nintendo Switchにやってくる。「『Diablo』って何だ?」、「何で今頃Switchに?」と疑問が沸いてくるのは自然なことだろう。

 その疑問を、今から全力で叩き潰していく。「Diablo」シリーズは今でも面白く、「ディアブロ III」はSwitchで輝くということを証明してみせよう。

【初代「Diablo」と「ディアブロ III」比較】
上がPC版「Diablo」、下がSwitch版「ディアブロ III」。絵的にはずいぶん進化しているが、ゲーム的には変わらないところ、変わったところが様々ある

初代「Diablo」はなぜ伝説的な名作となったか

 「Diablo」発売当時はまだ大学生だった筆者は、ファミコン以前からゲームをプレイしている生まれついてのゲーマーだ。コンソールゲーム機からPCゲーム、アーケードまで、様々なゲームを遊んできた。それでも、「Diablo」の体験はそれまでにない格別なものだった。いったい何がそんなに衝撃的だったのか。

超シンプルなハック&スラッシュ

 「ディアブロ III」を含む本シリーズの本質的な面白さは、初代「Diablo」から変わらない。敵を倒して装備品を拾い、キャラクターをより強くしていく。“ハック&スラッシュ”というジャンル名で呼ばれているもので、そのシンプルな目的がゲームの主題であり、面白さの根幹となっている。

 「Diablo」シリーズに共通しているのは、プレーヤーキャラクターを俯瞰視点で操作して敵を倒していくというもの。PC版での操作は、移動したい場所をクリック、攻撃したい敵をクリック、拾いたいアイテムをクリック。「Diablo」は全て英語のゲームだったが、遊び始めから何の苦労も感じることはなかった。

 最初の街からダンジョンに入り、出てくる敵を倒していく。倒した敵は時々、武器や防具を落とすので、拾って装備する。敵を倒しているうちにレベルアップしてステータスも上がっていく。

 アクションRPGと呼ばれるジャンルのゲームはいろいろ遊んできたが、これほどサクサクと敵を倒し、どんどん装備を更新していくゲームは他になかった。ダンジョンの奥へと進んでいくだけで、作業的な感覚は一切なく、キャラクターを強くしていく楽しみをたっぷり味わえる。

【「Diablo」スクリーンショット】
街にあるダンジョン入り口から奥へと進んでいく
ダンジョン内にいる敵をひたすら倒すというシンプルな内容

・拾える装備のランダム性能

 クリックするだけのゲームだと言われたら、単調で飽きが早そうと思うかもしれない。「Diablo」シリーズのゲームシステムにはもう1つ、大事な要素がある。敵を倒した時に手に入る装備品のランダム性だ。

 武器にはダガーやソードなど色々な種類がある。それぞれに攻撃力と攻撃速度が設定されており、より強い武器を装備すれば攻撃力が上がる。ここまでは他のゲームと同じだ。

 「Diablo」では、同じ装備品であっても、単なる装備品と、能力が付与された装備品が存在する。後者はマジックアイテムと呼ばれ、基礎となる装備品の能力に加えて、攻撃力や攻撃速度、ステータス等がボーナス値として設定されている。見た目は同じでも、能力は全く違うものになる。

 さらにマジックアイテムに付与される能力は、一定範囲内のランダムで決定される。付与される能力が攻撃力なのか防御力なのか。攻撃力が上がるにしても、1だけ上がるのか、10上がるのか。付与される能力は2系統までとなっており、あれもこれも付与された最強の装備品は存在しない。

 そのため、自分の好みに合う能力が高い値で付与されたものを探して、戦い続けることになる。ダンジョンで敵を倒すたび、マジックアイテムが出ないかと期待し、出たらどんなアイテムなのかと心躍らせる。ダメでも次の敵はいくらでもいる。

 他にも、特別な能力と名前が与えられたユニークアイテムも存在する。マジックアイテムよりも希少で、特別に黄色い文字で書かれているので、見つけた瞬間の嬉しさは段違いだ。

 アイテムが出るたび、「もしかしたらすごい装備品かもしれない」というワクワク感がある。それが敵を倒すたび、秒単位で次々に連続して起こる。次こそは、次こそはと期待しながらプレイしていては止め時などあるわけがなく、毎日夜中に、日が変わっても遊んでいた。

【「Diablo」スクリーンショット】
敵を倒すと時々アイテムを落とす。青色や黄色の文字で書かれた装備品は特別なものだ
見た目は同じ装備品でも、付与された能力によって強さがまるで変ってくる

・オンラインプレイの敷居の低さ

 「Diablo」は1人で遊んでも面白いゲームだったが、何より大事なのは最大4人で遊べるオンラインゲームであることだ。当時はインターネットがようやく一般家庭に普及し始めた頃で、オンラインゲームという言葉があったかどうかすらも定かではない。

 そんな時代にあって、「Diablo」はインターネットに「Battle.net」というサーバーを置き、全世界のプレーヤーがインターネット上で一緒に遊べる環境が用意された。しかも「Battle.net」の利用は無料。インターネット接続環境さえあれば、誰でも世界中のプレーヤーとリアルタイムに遊び、チャットで会話ができた。

 これは当時としては画期的なシステムだった。インターネットはホームページ閲覧とメールの利用くらいしかなかったと言ってもいい時代に、いきなり世界中の人とリアルタイムにゲームを遊べる環境が出てきたからだ。それ以前にリアルタイムで遊べるオンラインゲームがなかったわけではないが、設定が難しかったり、仲間を募るためのチャット等の仕組みがなかったりして、敷居が高かった。

 「Battle.net」は日本人も多数利用していて、日本人だけが集まるチャンネルも複数あった。チャットはアルファベットしか入力できないので、「konbanha! dareka issyoni yarimasenka?(こんばんは! 誰か一緒にやりませんか?)」といった感じで会話。そのうち仲良くなって談笑が始まり、「(笑)」の代わりに「(warai)」と入力するようになった。これが「(w」と略され今に至る、という説もある。実際に筆者はここで初めて見て使うようになった。

 「Battle.net」で仲間を募って遊び、そのうち仲のいい友達になって、お互いのホームページを行き来したりといったコミュニケーションも生まれた。実際に見も知らぬ人とリアルタイムに遊んで会話するというのは、当時としては最先端のゲーム体験だった。

【「Diablo」スクリーンショット】
初代「Diablo」で使われていた「Battle.net」。現在も現役のサービスで、当時からオンラインサービスがずっと無料で提供されていた

・印象に残るキャラクター

 「Diablo」には一応ストーリーがあったが、ストーリー性と呼べるほどのものはなかった。筆者が英語を苦手としていたこともあるかもしれないが、ストーリー性よりもハック&スラッシュの面白さの方が圧倒的に強かった。

 しかし印象的なキャラクターは存在する。NPCに話しかけると、いつも同じ音声が流れる。アイテムを鑑定してくれる“Cain the Elder”に話しかけると、「Hello my friend. Stay awhile and listen!」と毎回喋るので、何千回と聞かされたプレーヤーの耳に一生残るセリフになっている。

 ダンジョンの敵も印象深い。ダークファンタジーでハードそうな見た目に反して、ゲーム序盤は敵も弱く、敵をクリックしているだけでバタバタと倒して進んでいける。「何だ、簡単なゲームじゃないか」と誰もが感じ、いつしか警戒心を解いて、ダンジョンの奥へと進んでいく。

 プレイ開始から30分ほどだろうか。ダンジョンの2階へ降りてもなおサクサクと敵を倒し、順調にレベルを上げていき、次の部屋へと進む扉を開けた瞬間に、低く濁った、しかし明瞭な声が響き渡る。

 「Ahh! Fresh Meat!(新鮮な肉だ!)」

 巨大な包丁を手にした巨漢が猛スピードで目の前にやってきて、包丁を振り下ろす。他の敵と同じように足を止めて殴り合ったプレーヤーは、あっという間に切り刻まれて殺される。勘のいい人は逃げに走るが、こちらの足とほぼ同じ速度で追いかけてきて、逃げ切ることもできずに殺される。

 このモンスターの名は「Butcher(肉屋)」。初心者を片っ端からミンチ肉にしていく恐怖のボスモンスターだ。ゲーム序盤にいきなり登場して大暴れする「Butcher」のおかげで、プレーヤーは「Diablo」が単純なゲームではないということを身に染みて理解する。なお「Butcher」は、「Diablo」における最も印象的なモンスターとして、後のシリーズ作品にも様々な形で登場することになる。

 「Diablo」をプレイした人がある人なら、たとえ20年以上前のことであっても、これらのキャラクターの声は記憶から失われていないはずだ。本作での体験がそれだけ衝撃的で、心に刻まれるゲームだということは言えるだろう。

【「Diablo」ゲームプレイトレーラー】
この短い動画を見るだけでも、「Diablo」経験者なら当時の記憶がありありとよみがえる。それほど強い印象を与えたゲームだ

高難易度とデスペナルティ

 「Diablo」のダンジョンは4種類、計16階で構成されている。16階にいるボスを倒せばゲームとしては一応のクリアなのだが、それで終わりではない。3つの難易度設定があり、Normal、Nightmare、Hellの順で難しくなる。

 難易度を上げてもげても敵が強くなるだけで、ゲームの内容としては変わらない。しかし「Diablo」には、強い敵ほど良い装備品を落とすというルールがあり、より強い装備品を求めて、より難しい難易度に挑むという流れになっている。

 最高難度のHellになると、下手な装備では接敵した瞬間に殺されてしまうほど難易度が跳ね上がる。当時の「Diablo」は、死ぬと装備とお金をその場にぶちまけて、ダンジョンの入り口からやり直しというルールがあった(現在は緩和されている)。装備を取り返したければ、不十分な装備のまま、先ほど自分を殺した敵を始末しなければならなかったのだ。

 先に紹介した「Butcher」のような強力なボスモンスターにやられたり、逃げ道を間違えたりして大量の敵に囲まれて死んだりすると、装備の回収もままならない。ゆえに高難易度での死への恐怖は強く、序盤のサクサク感とは異質な緊張感をもってプレイすることになる。しかし、これはこれでまた楽しい。

最新作「ディアブロ III」にも受け継がれる「Diablo」の魂

 初代「Diablo」と、最新作の「ディアブロ III」を比べてみると、俯瞰視点でキャラクターを操作し、ダンジョンの奥へと進み、より強い敵を倒して強力な装備を探すという、ゲームの本質的な部分は変わっていない。

 しかし違う部分も数多くある。ストーリーは全5章に渡るものが用意され、クエストを次々と達成していく形で物語が進んでいく。決められたマップを進んでいくという形は変わらずとも、物語やキャラクターは圧倒的に重厚さを増している。

 他にも、ストーリー制ではなくクエストを達成して報酬を得ていく「アドベンチャーモード」が用意されている。サクサクとプレイできることに加え、毎回同じボスを狙って倒すような単調なゲームプレイではなくなり、より長く楽しめるようになっている。

 また死んでも装備をばらまくことはなくなり、絶望的な回収作業に入る必要はない。ちなみに「Diablo」では、他のプレーヤーを攻撃して殺すPK(Player Killer)も可能で、PKするつもりはなくとも流れ矢や範囲魔法で味方を殺すことが多々あった。現在はそういうこともなく、純粋に味方と協力プレイを楽しめる。

 より気軽に、誰でも楽しめるゲームになりつつも、ハック&スラッシュとしての楽しみは失われていない。「ディアブロ III」は伝説的作品の続編でありながら、時代に追従し進化した「今遊ぶべきゲーム」であり続けている。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
初代「Diablo」からハック&スラッシュを主眼としたゲーム内容は変わっていない。しかし遊びやすさは格段に上がり、初心者にも優しいゲームシステムとなっている

「Diablo」を知らない人でも「ディアブロ III」は楽しめるのか?

 ここまで長々と筆者の昔話にお付き合いいただいたわけだが、大切なことは「ディアブロ III」を今から遊んでも楽しめるのかということだ。シリーズものというと、どうしても「1作目からやらないとついていけないんじゃないか」という疑念が付きまとうもの。そこで今回は、あえて「Diablo」を知らない人に遊んでもらう場を用意した。

GAME Watch編集部にて初心者を交えて4人プレイ

Switch1台で4人が同時プレイ可能

 まずはGAME Watch編集部で人探し。営業部に「Diablo」シリーズ未経験者を2人発見し、体験してもらうことにした。2人ともゲーム自体は普段からそこそこ遊んでいるそうなので、筆者からは「敵を倒してアイテムを拾って強くしていくアクションゲームです」とだけ説明してコントローラーを渡した。これに「ディアブロ III」のプレイ経験がある編集1人を加えて4人でプレイすることに。

 Nintendo Switch版「ディアブロ III」では、1台の本体で最大4人プレイが可能。1画面で4人が同時に遊ぶことになる。コントローラーはJoy-Con1つでも操作でき、実際に試してみても特に困ることはない。Proコントローラーも使用できるので、好みで使い分けて構わない。

 ゲームは全員レベル1から。サクサクと遊ぶために「アドベンチャーモード」を選択して、序盤のストーリーの舞台となるAct1でスタート。アナログスティックで移動、各ボタンで攻撃という操作になるが、全員が特に説明することもなく当たり前のようにキャラクターを動かしていたので、さっそくフィールドへ繰り出した。

 敵が見えたらボタンを押して攻撃、というだけでどんどん倒れていく敵達。「ディアブロ III」は基本的に多人数でプレイする方が楽に進められるので、全員レベル1から4人でスタートというのは、最もイージーなゲームプレイになる。さすがに初心者でも何ら困ることなく、次々と敵を倒してレベルアップを重ねていった。

 途中で敵や宝箱から装備品が落ちるのを拾い、各々の装備も強化。またレベルが上がるとスキルが増えて、最大で同時に6種類の攻撃を使い分けられる。最初は1種類だったスキルが、少しずつ増えていき、派手で強力な攻撃も仕掛けられるようになる。キャラクターの成長がいろんな形で目に見えてくるので、初心者でもすぐに本作の楽しさに気づくようになっている。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
「アドベンチャーモード」では、クエストのあるマップを選べば一瞬で移動できる
4人同時にプレイすると画面も賑やか
敵や宝箱からはアイテムが手に入ることがある。初代「Diablo」から変わらぬ伝統だ
装備画面を呼び出し。新しい装備品がある部位には星マークが付いていてすぐにわかる

 雑魚より強いユニークモンスターもどんどん倒して、順調にクエストを達成していく。そんな折に、ほんの数十分前までシリーズ未経験だったはずの1人がこうつぶやいた。

「このゲーム、ぬるいですね」

 ええ、そうでしょう。そう感じていただけるように、最も簡単な環境をセッティングしているのだから。そして筆者は、Act1に残る最後のクエストを選択。それまでは筆者が全員にクエストの内容を説明していたが、ここではあえて説明しないで黙っておく。それに気づくことなく、ダンジョンの奥へと進んでいく一行は、やがて雰囲気の違う部屋へと足を踏み入れる。

 そこには、巨大な包丁を構えた巨漢が。巨体猛烈なタックルで大ダメージを受けたかと思えば、床から巻き上がる炎でさらにライフを削られ、逃げようとしたところを投げた鎖で引き寄せられる。それまでの敵とは全く異質なモンスターに初心者達は大慌て。火の海を逃げ惑い、善戦するも倒される。

【4人プレイで初のボスバトル】

 何を隠そう、このモンスターが「ブッチャー」だ。登場から20年以上経っても、初心者に「Diablo」の厳しさを教えてくれるステキな肉屋である。もっとも今回に関しては、戦いを黙って安全地帯から見守った上、死んだ初心者に向けて「ぬるいって言うので厳しいのをご用意しました」とほくそ笑みながら言う筆者が1番酷い。

 とはいえ4人でプレイするとそれでもぬるい。しかし本作には難易度設定が用意されている。最も簡単なノーマルから、ハード、エキスパート、マスターと4段階から選べる。せっかくなのでマスターを選んでみると、敵の攻撃力とHPが格段に上がり、雑魚相手でも苦労するほど。

 しかし本作の難易度はこれだけではない。キャラクターのレベルが70を超えると、マスターの上となるトーメントが選べるようになる。さらにトーメントは13段階あるので、実質的にマスターですら17段階のうち下から4段階目に過ぎない。さらにトーメント13より強力な敵も現われる「グレーターリフト」というコンテンツも存在する。……と説明すると、もう「ぬるい」という言葉は出なくなっていた。

 キャラクターと装備を強化して、より難しい難易度に挑戦していく。本作は導入こそ簡単だが、その先は恐ろしく長く深いということは2人にも伝わったようだ。ただ、ちょっと厳しくしすぎたかもしれないと反省している。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
難易度をマスターにすると、一気に敵が強化される。慣れてきたつもりの面々も雑魚戦すら苦労する有様
難易度設定は合計17段階。さらに5段階目以降のトーメントは最大レベルの70にならないと入ることもできない

筆者の自宅で妻とプレイ

 初心者代表としてもう1人、筆者の妻にも遊んでもらうことにした。妻は国産RPGが好きでゲームはよく遊んでいるが、筆者はもっぱら対戦ゲーム派ということもあり、普段は一緒にゲームをやることはほとんどない。

 妻はNintendo Switchで遊ぶのも初めてだったので、Joy-Conでの操作方法やゲームの仕組みを説明。やはり細々と説明する必要はなく、操作に困らずゲームを始められた。2人プレイでノーマルモードをのんびりと遊ぶ中で、妻があれこれと感想を述べてくれた。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
まさか夫婦で「Diablo」を遊ぶ日が来るとは思わなかった。妻は難なくプレイしていて、より強い装備品を拾うたびに歓声を上げていた

「日本のゲームだったら、お花畑みたいなところもあったりして明るい感じなのに、このゲームはそういうのがないのがすごい」

 ……日本のゲームでもこういうのはあるが、少ないのは確か。本作はダークファンタジーなので、暗いダンジョンやゾンビなどのモンスターが多く、ずっと日本のゲームを遊んできた妻にとっては大きな違和感があったのだろう。

「でも怖いとか気持ち悪いってことは全然なかった」

 ……そう、「Diablo」のユニークなのはそこだ。ゾンビやスプラッターは私も苦手なのだが、「Diablo」では全然気にならない。倒した敵が血まみれだったり、体がちぎれ飛んだりするのに、嫌悪感を抱くようなものではない。俯瞰視点で1つ1つのオブジェクトが小さいから、というのはあると思うが、それ以上にアクションの爽快感や、アイテムを見つける冒険の楽しさの方が圧倒的に強いのだと思う。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
グラフィックスはよく見ると相当にダークなのだが、意外なほど嫌悪感がなく、別段気にならないのが本作のいいところ

「他の人が敵を倒しても何となく爽快に感じるし、作業っぽく感じるわけでもない」

 ……RPGに「レベル上げ」や「お金稼ぎ」は付き物だ。しかし本作では、敵を倒せば何かが出てくるという期待感があるし、成長してスキルが増えていく面白さもあって、作業的にプレイするという感覚が薄い。

 さらに誰かと一緒にプレイしていると、共闘している感覚もしっかりある。筆者はPC版でオンラインプレイを散々やってきたが、横にいる人と一緒に遊ぶ「Diablo」というのは、まさに20年ぶり。顔を見ながら一緒に遊ぶ方が楽しいゲームなのだと改めて実感した。

「6年前からあるゲームなんでしょ? 何で今頃Nintendo Switchで出るの?」

 ……Nintendo Switchだからこそ、今なのだと思う。ゲームを1人ではなくみんなで遊んだほうが楽しいのは当たり前のことだし、日本では携帯ゲーム機を持ち寄って遊ぶという文化がゲームボーイの時代から存在する。Nintendo Switchなら本体を持ち寄って遊ぶのも簡単だし、「ディアブロ III」を動かすのに十分なマシンパワーも備えている。ことにNintendo Switchというハードにおいて、友達と一緒に遊ぶというプレイスタイルは重要だ。

 さらにNintendo Switch Onlineのセーブデータお預かり機能を使い、ニンテンドーアカウントとセーブデータを同期させた上、友達の家にあるNintendo Switchで作成したアカウントにニンテンドーアカウントを同期させると、自宅で育てたキャラクターを使ってNintendo Switch 1台で一緒にプレイできる。若干手間はあるが、一緒に遊ぶだけなら本体を持ち出すことすら不要だ。

 また筆者の感覚からすると、持ち運べるハードで遊べる「Diablo」というのもそれだけで貴重な存在と言える。空き時間にNintendo Switchをさっと取り出して、ちょっとアイテム探しに行けるというだけで、「Diablo」ファンとしては今までになく気軽に遊べてありがたい。

「こんな外国っぽいゲームは初めて遊んだけど、想像したより遊びやすくて面白かった。もし1人で遊びたかったら、Nintendo Switchがもう1台あったらいいの?」

 ……つまり筆者がNintendo Switchを使っていたとしても、自分用にもう1台あればいつでも遊べるじゃないか、という意味だろうか。サンタクロースにでもお願いしてもらおう。

【「ディアブロ III」スクリーンショット】
家族や友達と、顔が見える距離で一緒に「ディアブロ III」を楽しめる。これまでの「Diablo」シリーズではほとんどなかったプレイスタイルだ

 ともあれ、初心者でも楽しめるゲームであることは十分に実証できたと思う。特にNintendo SwitchはJoy-Conでも遊べることで、1台でも複数人で遊びやすいので、こうして初心者を誘って遊ぶにはとても重宝する。Nintendo Switch版は単なる移植ではなく、「ディアブロ III」をみんなで楽しむという新たなプレイスタイルを提供する、魅力的な作品に進化している。「Diablo」を知らないという方も、ぜひ家族や友達とハック&スラッシュの楽しさを味わっていただきたい。