ニュース

SWERY氏の最新作「The Good Life」、Xbox One版のリリースが決定!

Xbox Game PassやProject xCloudでの展開も計画中

11月20日発表

 White Owlsとグランディングが共同開発しているオープンワールドゲーム「The Good Life」がXbox Oneでも展開されることが明らかになった。2019年秋リリース予定で、価格は未定。

【The Good Life - STROY Trailer - 2018 MAY】
お互いに友人と語るSWERY氏とID@Xbox担当シニアディレクターChris Charla氏
「The Good Life」を紹介するSWERY氏

 クラウドファンディングおよびキックスターターでユーザーから直接開発費を募ったことで話題を集めたSWERY氏の最新作「The Good Life」がXbox Oneでもプレイできることが明らかになった。キックスターターでコミットしていたのはWindows PC版とプレイステーション 4版の2つで、これで3プラットフォーム目となる。

 発表自体は、11月10日にメキシコで行なわれたX018で正式アナウンスされ、今回11月20日に日本マイクロソフトで行なわれたプレスセミナーで改めて日本向けの発表が行なわれた。会場にはSWERY氏本人もゲスト出演し、ID@Xbox担当シニアディレクターChris Charla氏の厚意に感謝すると共に「The Good Life」の最新動向を報告してくれた。

 本日の発表での注目は、「The Good Life」はXbox Game Passにも対応するところだ。Xbox Game Passは、Xbox One向けのサブスクリプションサービスで、月額9.99ドルを支払うことで、Microsoftがチョイスしたタイトル100本以上が遊び放題となる。

 Xbox Game Passは、まだ日本ではサービスがスタートしていないため、あまり知られていないが、「Forza Horizon 4」や「Gears 5」のような最新のAAAタイトルを発売日から遊べるといういまだかつて無い魅力的なサブスクリプションサービスであり、今後のXboxビジネスの中核となるサービスだ。

 セールスポイントは、最新作が遊べるだけでなく、ラインナップはMicrosoft側が選ぶということだ。Xbox Game Passは、メーカーが希望するだけではラインナップに加えて貰うことはできず、Microsoft側に選んで貰う必要がある。厳選する理由は、クオリティを保つためで、年間にタイトル数の上限が決められている。9.99ドルで優良ゲームが遊びまくれるというところがポイントとなっている。

 さて、その「The Good Life」だが、ディレクターのSWERY氏は9月の東京ゲームショウが終わってから、ゲームの舞台であるイギリスに視察ツアーに行ったという。アート班と共に田舎街や、羊飼いが暮らす北方の湖水地方、ストーンヘンジなどの遺跡などを周り、連日パブに通い詰めて顔なじみになったり、途中病気になったりしながらも、実はイギリスの田舎にはほとんどネコがいないことや、逆に自転車を利用する人が多いなど、様々な発見があったという。

 今回のプレスセミナーでは、発表済みのトレーラーの紹介に加えて、現在開発中のビルドから切り出した自転車をこぐナオミや、イヌやネコが駆け回るデモを見ることができた。初期バージョンと比較すると、動きの多彩さ、躍動感に満ちた表現など、非常にリアルになっており、動物たちが駆け回る可愛らしさにこだわっている様子が伝わってきた。ネコは「ゼルダの伝説」のように自由自在に壁をよじ登ることができ、人間の姿ではアクセスできなかったところにも移動可能となるようだ。

【「The Good Life」最新映像】
自転車をこぐナオミ
原っぱを駆け回る犬
ブロックを駆け上がる猫。駆け上がる際はゲージを消費する
現在開発中の街の様子。イギリス視察によってクオリティがさらに上がっているという

 SWERY氏によれば、X018でXbox Oneへの展開が発表された後に、自身のTwitter宛にメッセージを送ってくれる古くからのファンが多くいたという。ちなみにXboxユーザーにSWERY氏のファンが多いのは、代表作のひとつである「レッドシーズプロファイル」がXbox 360で最初にリリースされたためだ。

 セミナーのホストであるID@Xbox担当シニアディレクターのChris Charla氏との付き合いは、Charla氏がMicrosoftに入る前からだという。当時Charla氏は「レッドシーズプロファイル」のファンで、Microsoft入社後も友人として助け合う関係だったという。

SWERY氏に質問するCharla氏。2人の仲の良さが伝わってきた

 Charla氏がSWERY氏に「長年の会社勤めから独立を果たした感想は?」と質問されると、SWERY氏は「話すと長くなるので」と苦笑しながら、SNKからゲームクリエイターとしてのキャリアをスタートさせ、2002年に独立してアクセスゲームズを立ち上げ、他社のタイトルを数多く手がけながら、その合間に「レッドシーズプロファイル」や「D4」といったオリジナルタイトルも作り続けてきた中で、物作りに対する強い想いから2016年に改めて独立してインディクリエイターとして再出発したことを説明。まだ独立して2年が経過したばかりで、ようやく処女作である「The Missing」を発売できて、「今改めて自由を手に入れたという気持ち」と、独立は正解だったことを明かした。

 「The Good Life」の今後のスケジュールは、2019年秋の発売に向けて12月一杯でα版を完成させるイメージで、来年のいずれかのゲームショウにプレイアブル出展する予定。発売時期は現在調整中で、現時点では3プラットフォーム(Xbox One、PS4、PC)とも同時発売を予定。“4プラットフォーム目”も現在交渉中で、確定すれば、4プラットフォーム同時展開のタイトルとなる。

 「The Good Life」は、先述したようにリリースに合わせてXbox Game Passに対応を予定しているほか、2019年にテスト開始が予定されているクラウドベースのゲームプラットフォームProject xCloudにも対応することを予定している。収益モデルについては、話せないということだったが、ゲームの内容のみならず、Microsoftとのコラボレーションの行方についても注目したいところだ。

【スクリーンショット】