ニュース

TGS2017でPlayStation VRタイトルをもりっと堪能!

「ゆうなま」は今回のために再び魔王様のボイスを収録。他タイトルも見逃せない

9月21日~24日 開催

会場:幕張メッセ

 9月21日、東京ゲームショウ(TGS2017)初日である本日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントブースではPlayStation VRで発売されるタイトルの試遊ができる。

 今回試遊できるタイトルは「GT SPORT」、「V!勇者のくせになまいきだR」、「ブラボーチーム」、「THE INPATIENT」、「サマーレッスン 新城ちさと」、「MONSTER OF THE DEEP: FINAL FANTASY XV」、「The Elder Scrolls V SKYRIM VR」、そして「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS:M∀RS」の計12タイトル。本稿では筆者が体験できた4タイトルのプレイレポートをお伝えする。

「ゆうなま」は今回限定のミッション解説ですぞ、破壊神様!

10月14日 発売予定

 「ゆうなま」こと「V!勇者のくせになまいきだR」では、去年のTGS2016限定のミッション解説が行われたからか、今回も魔王様による幕張降臨を喜ぶワンシーンとともに進行。今回は魔王のムスメも一緒にゲームを進行する。チュートリアルは魔王様とムスメが手取り足取り教えてくれる仕様なので必見、そして必聴。

 本作ではプレーヤーである「破壊神」は、地上を侵略するために地面から生えた前線拠点「あんこくの塔」の中で魔王やそのムスメとともにゲームを進行する。ここで破壊神は世界を箱庭状のマップで見下ろしながら、侵略を始めるのだ。右を見るとムスメが隣に立っている。かわいい。

 今までのシリーズで、破壊神はツルハシとなって世界の侵略に加担してきた。しかし今作では、いつでもどこでも魔王といっしょ。肩を並べて箱庭となった世界を見下ろし、手に持ったコントローラーを使って魔物の巣を召喚することで侵略をはじめるのだ。そこでムスメの声が右から聞こえてくる。振り向けばしっかり前から聞こえてくる。臨場感たっぷりの立体音響、かわいい。

 今作においても「ニジリゴケ」は「ガジガジムシ」に食べられる、といった食物連鎖の概念は健在。「ニジリゴケ」はマップの各所に点在する「魔しずく」を養分にモリモリと繁殖していくため、やはり「ニジリゴケ」が侵略の尖兵となる仕組みは変わっていない。今作のコケは成長するとキノコに変化。できる限り近くに寄って眺めてみると、こちらもかわいい。

 そして今作で侵略のカギとなるのは、魔物たちの繁殖などの様々な行動によって使用可能となる「破壊神スキル」。今回の試遊では魔物たちへ進撃命令を下すスキルが使用可能で、これを使うことでにっくき勇者どもやその拠点である村、城などへ魔物たちを一定時間だけ突撃させられる。みごと勇者どもの城を攻め落とした暁には、晴れて魔王軍の勝利。マップがマガマガしい雰囲気に包まれていく。喜ぶ魔王様がステキ。

 今回の試遊では小さなマップの侵略にとどまったが、3Dモデル&フルボイスとなってさらにイケメン度が増した魔王や美少女のムスメ、個性豊かにイメチェンを果たした魔物たちの細かな動きが非常に魅力的で楽しい。拠点となるあんこくの塔の周りを眺めてみたり、破壊神が持つコントローラーを眺めるだけでも楽しめてしまう。そしてこれは個人的な趣味の域に入るかもしれないが、(魔王と)ムスメの一挙手一投足、細かな仕草のひとつひとつが手の込んだ演出でかわいい。そしてリアル。試遊の機会を得た読者の方々には、ぜひ等身大の姿で肩を並べる魔王の威厳と、間近で見るムスメのかわいらしさに魅了されて頂きたい。

あの「バフラム艦隊戦」をVRで……!「ANUBIS M∀RS」

 PS VRと4K解像度に対応して発売することが発表された「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS:M∀RS」。今回の試遊では「バフラム艦隊戦」と呼ばれている敵艦5隻を撃破するミッションをプレイできた。

 「バフラム艦隊戦」といえば、激しい対空砲火を華麗に避け、立ちはだかる敵の群れを薙ぎ払いながら「ヴェクターキャノン」によるコアへの砲撃をもって敵艦を粉砕する、ゲーム中屈指の熱い展開が楽しめるステージだ。とくに「ヴェクターキャノン」の展開シーンは演出をゆっくりと眺めながらプレイしたファンも多いことだろう。

 そのシーンをVRで楽しむ今回の試遊は、主人公ディンゴの視点で「ジェフティ」を操作して戦える。ジェフティの体勢はコックピット前方右下に表示され、「ADA」によるナビゲーション音声はイベントシーンと同様にコックピット内部でイコライザーが動く仕様。クリアな視界が確保されたコックピットは左右を見渡すことで敵の姿をとらえることもでき、今まさにディンゴになって戦っている、ジェフティから降りたら死んでしまう……!という圧倒的な臨場感を味わえる。

 本作で何より魅力的だったのは、かつて3人称視点で操作していたジェフティをコックピット内部から眺められることだ。敵をロックオンし、それに向かって突進する瞬間、放たれたホーミングレーザーが敵へ追いつき、爆散する瞬間、「ヴェクターキャノン」を展開し、いくつもの行程を経て激しい砲撃を行なう瞬間。その一瞬一瞬が臨場感にあふれ、まったく新しい「未確認浮遊快感」をもたらしてくれる。本作を体験する際は「はいだらー!」と心の中で叫びながらプレイすること。

2人で協力、敵を制圧!「ブラボーチーム」

 PS VRで遊ぶFPS「ブラボーチーム」の試遊は、1人での体験はもちろん2人同時プレイも可能だ。シューティングコントローラーがサブマシンガンやハンドガンといった銃器となり、照準を覗き込むようにコントローラーを顔に近づければ正確な狙いをつけられる。移動はコントローラーのポインティングとボタン操作で行ない、盾のマークが表示された場所へ移動する。

 シューティングコントローラーは傾きや動きも正確に検知してくれるため、障害物から銃だけを出して攻撃したり、照準を覗き込んで射撃することも、覗き込まずに射撃することもできる。敵に弾が当たりさえすればいいので色々な動きができる、という自由度がVRで遊ぶFPSの長所だろう。

 2人で同時にプレイしている場合は、PS VRに搭載されたボイスチャット機能を使ったコミュニケーションが可能。加えてどちらかが力尽きた際に助けてもらえる。どこに敵がいる!とか、敵がそっちへ行ったぞ!といった連絡や助け合いができ、それを利用したプレイが可能だ。

プロンプトくんが撮影してくれる「MONSTER OF THE DEEP」

 「MONSTER OF THE DEEP FINAL FANTASY XV」では、PS Moveモーションコントローラーを両手に持って遊ぶ。右手にロッド、左手に魚のいる場所を探すソナーを持ち、まったりと釣りを楽しめる。そして「FFXV」本編でともに旅をする仲間であるプロンプトが写真撮影のために同行。ゲームの途中で、釣り上げた魚を手にした写真を撮ってくれるのだ。

 ロッドを右手のトリガーでつかみ、大きく振りかぶってキャスティング。魚のいる場所に着水すれば即座に食いつくが、投げ込む場所が遠すぎたり近すぎた場合はすぐにキャスティングしなおせる。釣れる魚は大小さまざま。釣り上げた魚はフィッシュキャッチャーでアゴをつかみ、その姿をゆっくりと眺められる。

 そして画面中央に浮かんだゲージを溜めきると、なにやら不穏な空気とともに巨大なモンスターが出現。ロッドをボウガンに持ち替え、何度もモンスターを射撃することで弱らせていく。モンスターを弱らせると水中へ飛び込み、今度は再びロッドに持ち替えての格闘が始まる。激しい戦いを制すればミッションクリアだ。

 クリア後は本編でおなじみのキャンプシーンへ。ノクトやイグニス、グラディオ、プロンプトとともにたき火を囲んで食事タイムとなる。ここで途中にプロンプトが撮影した写真を見せてくれるが、このシーンを見ているとなんだか自分も一緒に旅をしているような気になれる。

 今回の試遊で感じたのは、どの作品も臨場感を大事にし、VRだからこそ感じられるキャラクターとの距離感、ゲームの世界の再現度を重視していることだ。「ゆうなま」では魔王やムスメと同じ視点でプレイでき、「ANUBIS」ではジェフティに搭乗し戦うディンゴの気分に、「ブラボーチーム」では戦友との共闘を、「MONSTER OF THE DEEP」ではプロンプトとの会話や、実際に「FFXV」の世界で釣りに挑むような楽しさと臨場感を感じられた。一般公開日である23日、24日は大変な混雑が予想されるが、PS VRの試遊は個人的にとてもおすすめしたいコーナーとなっている。