ニュース
「Vainglory」、「5対5」モードの開発に着手!
特別イベント「ラン・ザ・ガントレット」で2017年の計画を公開
2017年2月28日 07:00
Super Evil Megacorp(SEMC)は2月27日、Android/iOS用アクション戦略ゲーム「Vainglory」の特別イベント「ラン・ザ・ガントレット」を開催した。開催場所はSEMC本社で、日本ではインターネット中継による日本語放送が実施されたほか、イオンシネマ板橋では映画館での観戦イベントが開催された。
「ラン・ザ・ガントレット」は、「Vainglory」のe-Sportsへ新参入した6チーム「Misfits」、「Fnatic」、「Echo Fox」、「NRG」、「Rogue」、「Immortals」が対戦する特別イベント。エキシビションマッチとはなるが、2017年シーズンから採用される“ダブルバン”によるドラフト制、またプレイ環境は実装前のバージョン「2.2」となり、新ヒーロー「グランプジョー」が解禁になるということで、今シーズンの行く末を占う上でも注目となった。
2017年の新展開! 「5対5」モードの開発に着手
イベントでは「Vainglory」の最新情報として、2017年のアップデート計画も公開された。
明かされた情報の中で大きなインパクトとなったのは、「5対5」のゲームモードが開発中だということ。現在は3対3がメインモードとなっているが、これと比較してより規模の大きなものとなる。
ただし5対5モードはSMECにも「未知数」であり、検証を重ねながら開発を進めていくという。5対5モードが2017年中に登場するかどうかは未定だが、2017年後半にはより詳細なアナウンスがされる予定。
また「大乱闘モード」や「電撃モード」などのクイックモードについては、新たなモードが開発中という。クイックモードではこのモード限定の新マップが登場するほか、ヒーローのより強力なスキルが開放できる「タレント」という要素も登場する。クイックモードに関する新要素は2017年前半に実装予定。
このほか、ダブルバン制のドラフトがゲーム内のランク戦でも適用されるようになることが明かされた。
影響大の“ダブルバン”。グランプジョーも実戦登場!
大会で印象的だったのは、ダブルバンによるドラフトシーン。試合前に使用するヒーローを決めるドラフトでは、これまではまず使用禁止(バン)ヒーローを1人ずつ出し合い、その後使用ヒーローを交互に決めていく(ピック)ものだったが、今回からはまず1人ずつバンを決め、その後1人ずつをピック。その後もう1度バンを1人ずつ行ない、続いて2人のピックを行なっていく。
このダブルバンについては、SEMC CEOのKristian Segerstrale氏が世界大会時のインタビューで述べていたとおり、駆け引きを複雑化することでヒーロー選択の可能性を広げる狙いがあると思われる。
今回の試合ではその効果がさっそく出ていて、大会シーンではなかなか見ることがなかったアルファやライム、イドリスが選択されたり、6人全員が遠距離タイプのヒーローになるなど、これまでのセオリーとはまた違った組み合わせが見られた。駆け引きの奥深さを真に楽しむにはこれまで以上の「Vainglory」知識が必要となるが、その分幅が広がり、観戦という点では面白味が増したように思う。
「ラン・ザ・ガントレット」の試合形式はかなり特殊な勝ち抜き戦となっており、1~6までの番号がチームに割り振られ、最初に1番と2番のチームが対戦、続いて勝ったチームと3番チーム、さらに勝ったチームと4番チーム……といった試合を5回繰り返す。トーナメント形式とは異なって優勝者が決まらない分、どのチームが強いかは一概には言えず、新参戦チームの顔見せ的な意味合いが強いイベントとなった。
また各チームは新参戦とは言いながら、所属やチーム名の変更(Fates Zero→Misfits、Hammers Velocity→Immortals)、かつて違うチームに所属していたスター選手が集まっていたり(FNATIC、Echo Fox)、過去の試合情報がないながらも目覚ましい活躍を見せたり(RogueのeVoL選手、xHami選手、NRGのchombo305選手など)、これから始まる新シーズンの予習としては興味深いイベントとなった。各試合についてはOPENREC.tvの「Vainglory」公式チャンネルで見ることができるので、参考にしていただきたい。
また新シーズンへの期待という点では、最終試合の勝者Rogueと“ラスボス”のSEMCチームが対戦した特別マッチで、新ヒーロー「グランプジョー」の動きも実際に見ることができた。
グランプジョーは、四肢で歩行するモンスター型のヒーロー。クワガタのように発達したアゴを持っており、攻撃を当てれば防御が高まり、攻撃を受ければ防御が低下する。
また何よりアルティメットアビリティの「満腹」が特徴的で、これを使用すると突進して相手を「食べ」て、食べている間は相手を無力化、一定時間後に吐き出すまで移動もできる。
実戦ではSEMCチームががグランプジョーを扱っていたが、見た目の面白さだけでなく、敵の戦力の分断が期待できるため、やはりこの「満腹」をいつ使用するかは大きな注目点となっていた。
技の特徴上使用するタイミングが難しいのだが、突進して敵を攻撃する「突進」とモーションが似ているほか、「満腹」のクールタイムは30秒と数秒程度となっていることが試合では確認できた。「突進」か「満腹」かの2択を迫りつつ、より積極的な運用もできるようなので、「満腹」を使った戦術の開発が今から楽しみだ。
アップデート「2.2」の実装は近日中と思われるので、このグランプジョーをはじめとして、その後実施されていくダブルバン採用の大会新シーズン、そして5対5モードの行方を含めて、今後の「Vainglory」にぜひ期待したい。