【特別企画】
「ファイナルファンタジーVII」27周年! 「FFVII リバース」の発売を目前に原点のストーリーを振り返る
2024年1月31日 00:00
- 【ファイナルファンタジーVII】
- 1997年1月31日 発売
スクウェア(現:スクウェア・エニックス)が1997年1月31日に、プレイステーション用として発売したRPG「ファイナルファンタジーVII」(以下、「FFVII」)が、本日で発売27周年を迎えた。
2020年4月に、フルリメイク作品となる「ファイナルファンタジーVII リメイク」が発売となり、こちらで「FFVII」に初めて触れたという人もいるだろう。そして、来月2月29日には、いよいよその続編となる「ファイナルファンタジーVII リバース」が発売される。
本稿では「FFVIIリバース」の発売を目前に、原点である「FFVII」を振り返る。ネタバレにも多く触れているので、念のため「FFVII」本編について知らない、という人は注意してほしい。
「FFVII」は根強いファンが多く、コンピレーション作品も多く発売されているシリーズだ。「ビフォア クライシス -ファイナルファンタジーVII-」、「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」、「ダージュ オブ ケルベロス -ファイナルファンタジーVII-」、2022年12月にリマスター版が発売された「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-」の他、2023年にはもうひとつのリメイクの形として制作されたスマートフォン用ゲーム「ファイナルファンタジーVII エバークライシス」の配信も始まり、こちらも大変賑わいを見せている。
ちなみに筆者は1年前の周年では大分ふざけた記事を書いてしまったので、今回はもっと真面目に「FFVII」の振り返りをしていこうと思う。だがユフィはいいぞ派なのは変わらないので、安心してほしい。ユフィはいいぞ(キリッ)
「FFVIIリメイク」で描かれたのはミッドガル
「FFVIIリメイク」で描かれた物語は、ミッドガル脱出まで。まずは原点となる「FFVII」のミッドガル脱出までのストーリーを振り返ろう。
舞台は、神羅カンパニーが魔晄エネルギーを供給することで君臨している世界。この魔晄エネルギーは星の命の源。それを消耗させていく神羅カンパニーは悪だという、いわゆるテロ組織がバレット、ティファ、ジェシー、ビッグズ、ウェッジらで成る「アバランチ」である。クラウドは「かつて神羅でソルジャー1stとして働いていたなんでも屋」として、アバランチの壱番魔晄炉破壊作戦に参加するところから物語は始まる。
魔晄炉がどれほど危険なものかを熱く語るバレットだが、クラウドはあくまで手伝いとして参加しているだけ。「興味がないな」とクールに返すばかりで、そんなクラウドにバレットはいらだちを隠せない。
しかし、元ソルジャーのクラウドのおかげもあって、作戦は順調に進み、一行は無事壱番魔晄炉へと侵入することに成功する。
そして魔晄炉に爆弾をセットして魔晄炉を破壊したアバランチは、魔晄炉を守るガードスコーピオンとの戦いにも勝利し、クラウドの幼馴染であるティファが待つ七番街のアジト「セブンスヘブン」へと帰ってくるのだった。
このまま報酬のギルをもらって去ろうとするクラウドを、ティファが呼び止める。次のミッションにも参加してほしいと懇願され、クラウドは渋々ティファに従うことに。
次のターゲットは「伍番魔晄炉」。道中トラブルもあれど、魔晄炉にたどり着いたクラウド、バレット、ティファ。爆弾を仕掛けて、こちらもミッション完了というところで、3人の前にプレジデント神羅が現れる。
一行はプレジデントの罠にはまり、離れ離れになってしまう。伍番魔晄炉からスラムへと落ちてしまったクラウドの前に現れたのは、不思議な雰囲気を持つ女性・エアリスだった。
ふたりが語らう中突如現れたのは、神羅カンパニーの暗部を担う組織「タークス」のレノ。レノはどうやらエアリスを狙っているようだ。神羅に協力する気がないエアリスはなんでも屋だというクラウドにボディガードを依頼する。気乗りしない様子のクラウドだったが、報酬に「デート、1回!」と言われてその依頼を引き受ける。
家までエアリスを送り届けたクラウドは、エアリスと共にアバランチのアジト七番街を目指す。その道中で見かけたのは、美しいドレスで着飾ってチョコボ馬車に乗せられているティファの姿だった。
ティファの後を追ってふたりがやってきたのは「ウォールマーケット」。お嫁さんを探しているというドン・コルネオへの潜入捜査をするべく、ティファがやってきたのだ。
ここで発生するのが、今更語るまでもない有名なシーン・クラウドの女装イベントである。
コルネオから、神羅が七番街のプレートを落として七番街を壊滅させようとしていることを聞き出した3人。急いで七番街に戻らなければならない。しかし、今度はコルネオの仕掛けた罠によって、3人はコルネオを取り逃し、地下下水道へと落とされてしまう。コルネオのペットだというモンスター「アプス」を倒して3人が七番街に戻った時には、既に神羅とアバランチの戦いは始まっていた。
セブンスヘブンにいるバレットの娘・マリンのことをエアリスに頼み、七番街プレートに上る、クラウド、ティファ、バレット。その道中では、アバランチの仲間であるジェシー、ビッグス、ウェッジが力尽きようとしていた。
結局七番街プレートは守れず、ビッグス、ウェッジ、ジェシーはプレートの落下に巻き込まれて死んでしまう。そしてマリンを盾に取られたエアリスは、神羅に捕まってしまうのだった。
マリンに会いにエアリスの家へと向かったクラウド、ティファ、バレット。そこで3人はエアリスの母親から、エアリスが「古代種」の末裔であることを聞かされた。古代種とは、魔晄エネルギーが豊富にある「約束の地」を知る能力があると言い、エアリスはそのために神羅に狙われていたのだ。
エアリスを助けるべく、神羅ビルに乗り込むことにした3人。
その道中で見つけたのは、謎の未確認生命体・ジェノバ。そして一行はエアリスを救出すると共に、レッドXIIIと名乗る人の言葉を操る獣に出会う。
そして一行は死んだはずの英雄・セフィロスに殺されたというプレジデント神羅の死体を発見した。セフィロスは生きていて、ジェノバを持ち去ったようだ。
セフィロスが生きていたと知り、またセフィロスの目的を察し、クラウドはセフィロスの後を追おうとする……が、新たに目の前に現れたのはプレジデントの息子であるルーファウス神羅だった。
クラウドはルーファウスと戦うものの、あと一歩のところでルーファウスに逃げられてしまう。しかし、無事ミッドガルを脱出することに成功した一行は、とりあえずセフィロスを追う次の取っ掛かりとして、ミッドガルの近くにある町・カームを目指すことにするのだった――。
――というここまでが、「FFVII」で描かれた「FFVIIリメイク」の物語である。長そうに見えるのだが、「FFVII」では10時間に満たないほどの物語の冒頭部分だ。それを「FFVIIリメイク」では30時間超の物語へと大幅にボリュームアップさせて描いてきた。
本来ミッドガルではセフィロスは名前のみで姿は見せないのだが、「FFVIIリメイク」では端々で意味深なセリフを残していくセフィロスに出会うことになる。
そして「FFVIIリバース」では、カームの町から物語がスタートし、忘らるる都までを描くことが既に明かされている。次項では、「FFVII」オリジナル版での物語をざっと振り返ろう。
ミッドガル脱出後の物語
カームの街で、クラウドは故郷・ニブルヘイムで起こった5年前の事件について語る。それは、英雄だったはずのセフィロスが殺戮者と化した、ニブル魔晄炉での事件だった。
魔晄炉で、セフィロスとクラウドは神羅カンパニーが魔晄の力を使ってモンスターを生み出していたことを知る。そしてそこには「JENOVA」と書かれた謎の開かずの間もあった。
セフィロスはこれらの事件から自身の出生に疑問を覚え、神羅屋敷と呼ばれるニブルヘイムにある大きな屋敷に篭り、文献を読み漁るようになる。そして天才・ガスト博士によって自分という存在が生み出されたことを知り、古代種ジェノバとその血を受け継ぐ自分こそが星の支配者で人間を下等な生物と思い込み、ニブルヘイムを焼いた。
しかし、故郷を焼かれ、セフィロスに斬られたティファを目の前にしたクラウドは、ニブル魔晄炉でジェノバを取り戻そうとするセフィロスへ無我夢中で挑み――クラウドの記憶はここで途切れた。
セフィロスと今度こそ決着をつけるために、クラウドはセフィロスを追うと語る。エアリスは、知らなかった古代種、ジェノバ、セフィロスの話に心が揺れ動く。
ちなみに一応誤解のないように補足しておくと、ジェノバは古代種ではない。ならばジェノバは何者なのか、セフィロスは何者なのかといったことがストーリー上で明かされるのは、もう少し後の話だ。
セフィロスを追う物語となる……その前に忘れてはならないのがユフィです
さて、ここからは物語としてもちろん様々な出来事があるのだが、大きな目的としては「セフィロスを追う」ことになる。
だが、セフィロスを追う前にやることはたくさんある。まず第一に挙げたいのは、我らがヒロイン・ユフィちゃんを仲間にすることである。
オリジナル版では仲間にしなくてもクリアできてしまうひとりであったが、ユフィを仲間にしないなど、有り得ない。ミスリルマインを抜けてまずすることと言えば、ユフィ探しである。
ちなみに元祖PS版「FFVII」ではユフィとのエンカウントのために小1時間、森をウロウロするようなこともあったのだが、PS4版になってからミスリルマインを抜けた時点で比較的すぐにユフィとエンカウントするようになった……ように感じられる。たまたまなのか、ユフィとのエンカウント調整が入っているのかはわからないのだが、いずれにしてもユフィとの合流がスムーズに済むのは非常に良いことである。
そんなユフィは「FFVIIリバース」では確定で仲間に入ることが判明している。登場するのはオリジナル版よりも少し遅い、アンダージュノン。誤差である。むしろウータイに行く寸前まで仲間にできなかった人もいるだろうことを考えれば、アンダージュノンで確定で仲間になってくれるだなんて、ご褒美である。
世界各地を回って、デートイベントは周回必須!
ユフィを前にして話が少々それたが、これから一行はバレットの故郷である北コレルや、ミニゲームの宝庫ゴールドソーサー、レッドXIIIの故郷コスモキャニオン、5年前に焼かれたはずのクラウドとティファの故郷ニブルヘイム、シドと出会うことになるロケット村、ユフィの故郷ウータイなどを経て、古代種の神殿、そして忘らるる都へと向かうことになる。
「FFVIIリバース」を目前に野暮なネタバレは不要と思い、諸々の詳細は割愛させてもらうが、「忘らるる都」以降の出来事といえばスノーボードなどのミニゲームや潜水艦などのミニゲームも懐かしいところだ(これら「忘らるる都」の先のロケーションのミニゲームは「FFVIIリバース」には収録されないことが決定済みである。続編を楽しみに待とう)。
なお、「FFVII」と言えば忘れてはならないのがゴールドソーサーでのデートイベントである。オリジナル版では、エアリス、ティファ、ユフィ、バレットの4名とデートできたが、どうやら「FFVIIリバース」でも同様のデートイベントが発生するようだ。
以上、非常に駆け足となってしまったが、「FFVIIリバース」の発売を目前に控え、「FFVIIリメイク」までのストーリーを27周年を機にオリジナル版で振り返った。とは言え、「FFVIIリメイク」しかプレイしていない人にとっては「なんだか知っているストーリーとちょっと違うな」と感じるだろう。実際、「FFVIIリメイク」はオリジナル版とは少々展開が異なっている。これがオリジナル版とは違う世界線になる話なのか等はまだ判明していない。あのキャラクターやあのキャラクターの未来はオリジナル版とは異なるかもしれない……、という可能性がある。
ちなみにPS4版「FFVII」には3倍速機能や、バトル強化機能などがあり、さくさくストーリーを楽しめるようになっている。これらの機能を駆使すれば、クリアまでの時間は20時間未満だ(やり込み要素抜き)。
今プレイしても改めて、「FFVII」はやはり特別な作品なのだとしみじみ感じるくらいに面白いので、あえてネタバレを知らずに楽しみたい人でなければ、この機会に一度オリジナル版を履修してみてほしい。もちろん27年前にプレイした人も充分に楽しめることは間違いない。
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Character Design : Tetsuya Nomura.