【特別企画】
14年振りのシリーズ最新作! 「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録」先行プレイレポート
一度プレイしたらやめられない! 中毒性の高いダンジョン探索!!
2023年11月22日 12:00
- 【不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録】
- 2024年1月25日 発売予定
- 価格:6,985円
スパイク・チュンソフトの看板タイトルといえるダンジョンRPG最新作「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録(以下、風来のシレン6)」がNintendo Switchで2024年1月25日に発売される。
前作からなんと14年振りのナンバリングタイトルということもあり、9月に配信されたNintendo Directでの発表から大きな注目を集めている。
今回は発売前にゲーム冒頭から序盤のダンジョンを試遊プレイすることができたので、古来からのシリーズファンが気になるプレイ感をお届けしていこう。
シリーズ伝統! 戦略性の高いバトルとダンジョン探索のワクワク感!
本作では少女が助けを求める不思議な夢に導かれて、人の言葉を話す語りイタチの「コッパ」と風来人「シレン」が、小さな島々のひとつである「とぐろ島」を訪れる。
とぐろ島にはとびっきりのお宝が眠っているという噂もあり、少女を助けるついでにお宝も手に入れる――というのがシレンの冒険の目的となる。
導入のイベントシーンはサクッと終わってすぐにゲーム本編に入ってくれるのは、「イベントなんていいから早くプレイさせてくれ!」という筆者のようなせっかちなプレーヤーには非常に好印象。施設やお店、風来人たちが集う宿場浜を拠点にとぐろ島のダンジョン攻略を進めていく。
本作はローグライクと呼ばれるジャンルで、ダンジョンは入るたびに地形や敵や道具の配置などが変化する自動生成ダンジョンとなっている。初めてダンジョンに入るときはまさに裸一貫。道具や装備などは一切無い状態でダンジョンを探索していく。
まず初めにダンジョン探索ですることは、マップを埋めて次の階に進むための出口や階段を探していくこと。次の階層への道を発見したら、フロアマップを埋めつつ落ちている道具を回収していくのがセオリー。レアな装備や道具を求めて探索していくワクワク感は過去作から変わらない面白さである。
ダンジョン内には危険な敵も闊歩しており、常にそれらを対処して進んでいかなければならない。「不思議のダンジョン」シリーズの戦闘自体は基本的には交互に殴り合うだけのシンプルなものだが、シンプルな中にも“戦略性の高さ”がしっかりと共存している。
本シリーズは、こちらが1つ行動した後に敵も1回行動をするという仕様になっており、こちらが敵に一歩距離を詰めれば敵からも一歩詰め寄ってくる。
なので自分の行動で敵の攻撃の間合いに入ると先制攻撃をもらってしまうので、誰もいない所で攻撃を空振りさせて自分のターンを消費し、敵を引き寄せてこちら側から先手を打って有利に戦うのが重要となる。
敵はさまざまな特殊能力を使ってくるが、一方プレーヤー側には特にスキル的なものは無く、武器(装備が無い場合は素手)による攻撃のみという非常に硬派な作り。
しかし、ダンジョン内で手に入れた道具を駆使することで、戦いの幅が格段に広がるのも「風来のシレン」の醍醐味。道具は敵に直接大ダメージを与えるものから、動きを封じる杖や、別の場所にワープする草など効果は様々。初めはイマイチ使い方がわからない道具もあるが、プレイを重ねて使いこなせるようになればダンジョンでの生存率がグーンとアップする。この自由度の高い戦いも本作のウリの1つである。
やられてもまたすぐに再挑戦したくなる、1000回遊べるゲーム性は今作でも健在!!
今回の試遊では20階層までの範囲がプレイ可能で、プレイ時間も2時間としっかりした尺が用意されていた。
直近のナンバリングタイトルに触れられていなかった筆者的には久々の「風来のシレン」ではあるが、本作は原点回帰をテーマに制作されているだけあって、過去作を1度でもプレイしていれば戸惑うことなくスッとゲームに入り込むことができた。
お馴染みの高速移動を使えば、広大なフロアもサクッと探索できてストレスフリー。序盤の階層はチュートリアルも兼ねているので敵の強さも緩やかかつ、初めのうちはサクサクとレベルが上がっていく爽快感はプレーヤーを引き込む見事な設計である。
最初のプレイでは20階層まで余裕なのでは――と頭をよぎったが、階層を進むとフロアの雰囲気がガラリと変わり、敵の強さも格段に跳ね上がってくる。このゲームのもっとも恐ろしいポイントは、なんといっても“初見の敵と遭遇”した瞬間だ。
初見の敵はまずどんな行動をとってきて、体力や攻撃力がどれほど高いかなどすべてが未知数。敵に関する情報が無い状態がもっともやられる可能性が高かったりする。そんな危険な場面を心得ていたとしても、敵の情報を収集するには“玉砕覚悟で殴りに行く”しかないのだ。
結果、初回の探索では6階層に現われた敵の予想以上の攻撃力に敗れた訳だが。やられて覚えた経験が次回以降のプレイに活きていき、どんどん最高到達地点が伸びていく達成感こそが本シリーズドハマりポイントである。
ダンジョン内で敗れてしまったら手に入れた道具はすべて失い、道中で上がったレベルもまっさらにリセットされる。さらにどれだけ階層を進んでも1階からやり直しとなる。
普通のRPGで考えたらもう2度とプレイしたくなくなる過酷なルールだが、「くそっ! もう1回!」と思わせる絶妙なゲームバランスが本シリーズがここまで人気となった秘訣だろう。
先にも少し触れたが、プレイするたびにダンジョンの中身が変わるランダム形式なため2度と同じプレイングになることが無く、マンネリや飽きがこない工夫が施されている。今回のプレイでは食料や回復アイテムに困ったが、次のプレイでは回復がたくさん手に入るといったような毎回冒険に変化が生まれ、いつまでも新鮮な気持ちで楽しむことができるのだ。
筆者は初回のプレイでは装備が全く手に入らず、終始素手で戦い抜くという厳しい内容だったが、そんな様を見かねてか2回目の探索ではなんと1階層から強力な武器がドロップし、テンション爆上がりである。
こういったスタートダッシュが決まった回こそダンジョン攻略最大のチャンスなのだが、圧倒的な力を手にしたことで“力に溺れた雑なプレイ”をしてしまうのは筆者だけではないのではなかろうか。
素手では数発殴らなければいけなかったところを手にした太刀では1撃だ。当たれば勝ちの精神で雑に攻撃を仕掛けて、ミラクルなまでにこちらの攻撃をかわされ続けて気が付いたら大ピンチという失態をやらかしてしまった。
もちろんそんな状況から体制を立て直せるわけもなく、またとない好機にまさかの1階層のザコ敵に敗れてしまった。好調なときこそ気を引き締めろという、人生でも大切なことを本作では学ぶことができる(?)。
その後は何度もリトライを重ねて慎重にゲームを進めたものの、最終的には12階層までしか進むことができなかった。
今回プレイしたバージョンでは体験できなかったが、ダンジョンでやられた際にはオンラインで他のプレーヤーに助けを求める「風来救助」システムなどの要素もあるので、製品版ではさらに遊びやすくなっていそうだ。
最後にプレイした「風来のシレン」シリーズは結構昔のタイトルだったので、プレイ前は複雑な新システムなどもたくさん追加されていることだろうと思っていたが、蓋を開けてみると良い意味でかつての「風来のシレン」を正当進化させた形となっており、シリーズを追い続けているファンはもちろん、長らくシリーズを離れていたプレーヤーにも是非プレイしてもらいたい。
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