【特別企画】

「ベヨネッタ2」9周年! 美しい魔女再び。ベヨネッタの新しい一面を見られる作品

【ベヨネッタ2】

2014年9月20日 発売

 プラチナゲームズが開発したWii U用アクション「ベヨネッタ2」が2014年9月20日に発売されてから、本日で9周年を迎えた。

 「ベヨネッタ2」は2009年に発売されたプレイステーション 3/Xbox 360用アクション「ベヨネッタ」の続編となるタイトルだ。「ベヨネッタ」ではアンブラの魔女のベヨネッタが自身の出生について思い出の地を辿りながら、自身の記憶を取り戻していく物語となっていた。「ベヨネッタ2」では、前作から数カ月後の物語が描かれている。前作で登場したベヨネッタをはじめ、ロダン、ルカ、エンツォ、ジャンヌといったキャラクターも本作で登場し、序盤はベヨネッタとジャンヌにフォーカスした物語が進んでいく。

 本作の魅力は、前作から引き継がれたノンストップアクションと前作では見ることができなかったベヨネッタの一面を見ることができる点だ。特にベヨネッタ自身が引き起こしてしまった事故でジャンヌが死線を彷徨い、無理を承知で助けに行く際のベヨネッタ自身の焦りや鬼気迫る感じは前作ではあまり見ることができなかった。アクションはもちろんのこと、キャラクターたちの新しい一面を見ることができるのが本作のいいところだ。

 今回は発売から9周年を迎える「ベヨネッタ2」について当時を振り返りながら魅力を語っていきたい。

【ベヨネッタ・ベヨネッタ2 紹介映像】
本作の主人公「ベヨネッタ」は前作から若干髪形や服装が変わっている

紆余曲折あっても発売されて嬉しかった作品

 前作「ベヨネッタ」はセガが発売元としてプレイステーション 3/Xbox 360で発売されていたが、本作「ベヨネッタ2」に関して開発元プラチナゲームズ、発売元が任天堂という形でWii U用ソフトとして発売された。この発表を見たとき少し寂しさを覚えたのを今も筆者は記憶している。筆者は「ベヨネッタ」をXbox 360でプレイしていた。あれだけ遊んだXboxではなく、Wii Uでの発売というのが非常に寂しかった。

 ただ、ハードが変わっても続編が出てくれることは非常にうれしかった。前作が発売されてからおよそ5年という歳月を経てでも、筆者の「ベヨネッタ」がおもしろかったという記憶が薄れていなかったからだ。「ベヨネッタ」ファンとしてはシリーズが継続してくれたことが何よりもうれしい。それだけベヨネッタというゲームに魅了されていたのは間違いない。そしてその魅了は今も続いている。

その後「ベヨネッタ」、「ベヨネッタ2」はNintendo Switch版が発売
続編「ベヨネッタ3」もNintendo Switchで発売されている

女同士の友情を描いた作品でベヨネッタの新たな一面が見られる

 前作の「ベヨネッタ」はベヨネッタ自身の出生や記憶を辿る旅が描かれていたが、本作「ベヨネッタ2」は生き残ったアンブラの魔女「ベヨネッタ」と「ジャンヌ」の友情の物語が描かれている。

ベヨネッタ
ジャンヌ

 本作では大人の魔女の友情の物語がかなりスマートに描かれている。ベヨネッタが召喚したゴモラの暴走によってやられてしまったジャンヌが、魔界に魂を連れて行かれてしまい、ジャンヌを救うためにベヨネッタは魔界に乗り込むことを決意する。

 いつもは冷静沈着なベヨネッタが自分の失態で招いた事態にイラつきや焦りを隠すことなくさらけ出してくる本作では、彼女の大切な人物を失いたくないという気持ちが感じられ、人間臭さがあって親近感が湧いてくる。前作ではスマートなベヨネッタのかっこよさと漏れ出す優しさが好きだったが、本作ではよりベヨネッタの内面を見れたようで、さらにベヨネッタのことを好きになった作品だ。

ジャンヌの魂が魔界へ連れ去られてしまった

 また、ベヨネッタもジャンヌも前作よりもよりスタイリッシュで現代的な髪形やメイクをしていて、女性の筆者が見てもおしゃれで魅力的な女性に映る。これも「ベヨネッタ」シリーズをプレイしたくなる魅力の1つだ。

 美しく妖艶な魔女だからなのか、プレーヤーをもどんどん魅了していくのがベヨネッタ自身の魔力そのものなのかもしれない。

ハードは変わっても爽快アクションは変わらない

 前作「ベヨネッタ」でもクライマックスアクションを謳っており、爽快なアクション性がとにかくプレイしていて気持ちよかった。そのアクション性はWii Uに移行しても失われていなかった。むしろアクション自体は進化を遂げ、魔力を解放して魔獣たちの手足を借りて戦う新要素「アンブラン・クライマックス」など、よりベヨネッタの魔女としてのアクションが洗練されている。ギロチンや大車輪などの拷問器具で攻撃する「トーチャーアタック」も健在で、ゴリゴリと天使たちを処刑していく様はやはりベヨネッタらしい。

 また、本作でベヨネッタが戦う敵として、天使だけでなく魔界の住人たちも登場した。戦う相手が増えたことで、よりアクションにバリエーションが出てバトルが非常に楽しいものになっていた。

天使をゴリゴリ処刑する「トーチャーアタック」
本作から登場した「アンブラン・クライマックス」
本作では魔界の住人とも戦う

 ハードが変わっても「ベヨネッタ」のおもしろさは何も変わっていなかったなと当時ぼんやり感じていた。むしろアクションに関しては前作よりもパワーアップしていて、より「ベヨネッタ」の世界を楽しめた。ストーリー自体は10時間弱と少し短めだが、その分何度も繰り返し遊んだ。

 今でも思うのは、発売元が変更になるという紆余曲折があったものの、本当に本作が発売されてよかったということだ。本作が発売されていなければ「ベヨネッタ3」もなく、オープニングで衝撃を受けることもなかった。当たり前のことだが、ここまで地続きで「ベヨネッタ」シリーズを遊んでいられるのも発売されているからだ。本作をプレイできて良かった。

 改めて「ベヨネッタ2」9周年本当におめでとうございます。前述の通り、前作・本作ともにNintendo Switch版が発売された。また2022年には本作の続編となる「ベヨネッタ3」も発売されている。まだプレイしたことがない方はプレイしてみてはいかがだろうか。