【特別企画】

初の大型アップデート実装! 「リネージュ2M」の面白さについて改めて振り返る

仲間と協力することで培う絆。それこそが本作を唯一無二の作品にする最高のスパイスだ!

【クロニクルI. 象牙の塔の賢者たち】

6月10日 実装

 NCSOFTがサービス中のAndroid/iOS/PC(NCSOFTの独自クロスプラットフォーム「パープル(PURPLE)」を経由)用次世代オープンワールドRPG「リネージュ2M」。PC用MMORPG「リネージュ2」の正統後継作品としてモバイル向けにリメイクされたタイトルで、3Dグラフィックス技術によりシームレスなオープンワールドが実現されている。また多様性と自由度を兼ね備えた成長を楽しむことができるゲームデザインで、1万人以上が集まり繰り広げられる大規模バトルを体験できる作品だ。

 配信開始から約3カ月が経ち、多くのプレーヤーが本作の冒険の舞台「アデン大陸」に降り立った。アデン大陸では出会いがあり、別れがあり、時には争いが起きることも少なくはない。様々な思惑を持ったプレーヤーが交錯するMMORPG、そして「リネージュ2M」だからこそ起きる様々な物語、それらを1人の観測者として、また当事者として見てきた筆者は、これこそが本作の魅力だと改めて感じている。

 6月10日には初の大型アップデート「クロニクルI. 象牙の塔の賢者たち」も実装され、新領地「オーレン」の登場により「リネージュ2M」の世界はより広がりを見せている。そこで今回は「リネージュ2M」のシステムなどを振り返りながら、本作がMMORPGとしてどこが魅力的かを改めて紹介していきたいと思う。

□「リネージュ2M」特集サイト
https://game.watch.impress.co.jp/summary/lineage2m/

美しいグラフィックスを堪能! 「パープル」でもっと「リネージュ2M」を楽しめる

 「リネージュ2M」をプレイし始めて最初に感じたのがやはりビジュアルの表現力、グラフィックスの美しさだ。

 とてもモバイル向けタイトルとは思えないくらい、細かなところまで描写されているのは感動したものだ。また世界のところどころにスクリーンショット映えするポイントがあるのも良い。筆者のお気に入りは「グルーディオ」や「ギラン」にある港で、いくつもの帆船が並ぶ港は旅のロマンのようなものを感じられる。

 特にグルーディオは冒険のスタート地点である「話せる島」を出た船の終着点であり、チュートリアル後の実質のゲームのスタート地点である。「リネージュ2M」での冒険の実質の始まりがこの美しい港か、と考えると感慨深く、この先に始まる波乱万丈の冒険への気持ちも締まるというものだ。

 他にも大きな村には巨大な建造物があったり、おどろおどろしいフィールドには禍々しいなんらかの器具が置いてあったりする。狩りやPvPを楽しみながら、そういった”映えスポット”を探していくのも本作の楽しみ方だと思う。

まさに今帰港したような巨大帆船を見ると、アデン大陸のスケールの大きさに思いを馳せることだろう
ダンジョンやフィールドの禍々しい雰囲気も見どころの1つだ。エリアごとに異なる空気感を楽しんで欲しい

 そしてグラフィックスの美しさを体験するならオススメしたいツールが「パープル」だ。「パープル」とはNCSOFTが純正で制作しているクロスプラットフォームだ。PCで「リネージュ2M」をプレイできたり、PCで起動中の「リネージュ2M」をスマートフォンからプレイすることもできる。

 PCから「リネージュ2M」をプレイできることで、スマートフォンのバッテリー残量を気にする必要がなかったり、スマートフォンを別のことに使いながら「リネージュ2M」でキャラクターのレベル上げなどができる、これは非常に大きなメリットだ。またPCで起動中の「リネージュ2M」をスマートフォンから操作できるのもポイントだ。

 通常の環境であればスマートフォンで「リネージュ2M」を起動すれば良いのだが、回線が途切れやすい環境、例えば地下鉄に乗っている時などにメリットを発揮する。スマートフォンでプレイしていると回線が切れた瞬間にゲームも終了してしまうが、リモートから操作している場合回線が切れてもPC上では動き続けているのでゲームが終了することはない。回線が落ち着いた状況で再度接続しなおせば、PC上で動き続けている「リネージュ2M」をプレイできるのだ。

 これだけでもかなり便利なのだが、真価はそれだけではない。コミュニケーション機能も非常に充実しているのだ。なんといっても便利なのがチャット機能である。1:1の会話のウィスパーから、血盟員と連絡を取れる血盟チャット、そしてワールドチャットまで、ゲームを起動しなくても各種チャットが利用できる。

 これこそが「パープル」の真骨頂といっても過言ではない。これまでのMMORPGではゲームを起動しログイン中でないとチャットで発言することはもちろん、見ることすらできなかった。だが「パープル」の導入でその煩わしさから解放されるのだ。またボイスチャット機能などもあり、かゆいところに手が届く非常に利便性の高いツールになっている。

PCで「リネージュ2M」をプレイできるというメリットは非常に大きい
ゲームに接続していないときもチャットを利用できるのは大きなメリットだ。正直この機能のためだけに「パープル」を導入すべきだと言えるほど、利便性が高い

対人戦というスパイスで面白さが増しに増した「リネージュ2M」

 「リネージュ2M」のゲーム内容はオーソドックスなMMORPGになっている。狩りをしてキャラクターのレベルを上げ、ゲーム内マネーを貯めて強力な装備を入手したり、入手した装備を強化したりすることで装備面もあわせて強化していく。そうするとさらに上位の狩場に挑戦できるので、上位狩場でさらにキャラクターのレベルを上げたり、そこで入手できるより貴重で高価なアイテムを売って資金を得るなり、そのまま使うなりして装備を強くする。基本的にはこの繰り返しでキャラクターを強化していく。

 ほかにも「転職」や、「アガシオン」というキャラクターの性能を直接的に上げるシステムや、特定のアイテムを集めることでステータスなどがプラスになるコレクションというシステムもある。そういった要素も上手くあわせて使いながらキャラクターをコツコツと育成していくのが楽しみの1つだ。

 PC版を含む「リネージュ」シリーズといえば決して優しいとは言えない経験値テーブルが特徴の1つだ。ゲーム序盤こそサクサクとレベルが上がるが、中盤から一気に渋くなる。筆者はこの渋さは逆説的に「リネージュ」の、そして「リネージュ2M」の魅力だと思う。これはコツコツとレベルを上げていく楽しみがあるというのはもちろん、先行者と極端な差が生まれにくいという側面があるからだ。もちろん初動が早かった先行者の方が基本的には強いのだが、後発が二度と追いつけないほどの致命的な差は生まれにくくなっている。

 なぜそれが大事かといえば、本作の根底には「対人戦」というシステムが深く根を張っているからだ。これはあくまでも主観だが、「リネージュ2M」で対人戦をやらないのは本作を楽しみきれていない、もったいないとすら思う。

「リネージュ2M」の楽しみの多くは対人戦にあると思う。もちろんそれ以外の要素も面白いのだが、対人戦というスパイスが混じり合うことで、その面白さは一層に引き立つのだ

 対人戦について語る前に「血盟」というシステムについて紹介したい。ほかのMMORPGのギルド的な存在にあたるのが「リネージュ2M」の「血盟」だ。ストーリー上は”血の繋がりより濃いコミュニティ”という設定になっており、血盟チャットなどを通じて自然と結束が強くなる。

 血盟のメンバーが困っていたらフォローしたくなるし、血盟全体が強くなれるように貢献したくなる。逆に敵対的なプレーヤーから嫌がらせをされたり、倒されてしまうと、血盟全体で仕返しをしたくなる。そういった運命共同体的な存在が血盟なのだ。そういった仲間がいるからこそゲーム内で様々な目標が生まれ、今日も明日もまたログインしようというモチベーションに繋がる。

 そして「リネージュ2M」が面白いのは、この血盟間に争いが生まれるようなシステムが用意されていることだ。代表的なもののひとつに、「ボスモンスター」の存在がある。ボスモンスターはこの世界の様々な場所に、特定の時間に出現する強力なモンスターだ。ボスモンスターは通常のモンスターとは異なり、1人ではとても倒せないような強さを持ち、強力なレアアイテムをドロップする確率が非常に高くなっている。

 これはつまり「複数人で協力しなければ倒せないが、それに見合っただけのリターンがある」ということだ。「リネージュ2M」において、複数人で協力するなら血盟メンバーと協力したほうが良い。レアアイテムを入手した時に互いに融通できるし、戦利品を売ったときのお金なども分配できる。そうすればみんなハッピーなのだが……ボスを狙うのは1つの血盟だけだろうか?

ボスモンスターをいかに狩れるか、「リネージュ2M」でキーになるポイントだ

 例えば2つの血盟がそこで鉢合わせたらどうなるだろう。お互いにボスを倒したい、そしてレアアイテムを獲得したいという思いは共通だ。そう、争いがそこで発生する。具体的には対人戦が勃発する。相手の血盟を排除し、自分の血盟でボスモンスターを独占するのだ。

 ここで起きる対人戦は「リネージュ2M」の華々しいコンテンツだと筆者は考える。自分の血盟のメンバーと協力しながら、相手メンバーと戦う。自分が近接系のクラスなら近づいて殴るのだが、遠距離職が後ろからフォローしてくれるだろう。またオーブ職という回復スキルが使える仲間がいればきっと後ろから回復してくれるだろう。そういった連携を経て相手を撤退させる、その瞬間の気持ちよさはかなりのものだ。

 そして共に戦ってくれた仲間がいる心強さや感謝の気持ち、そして自分が貢献できたという喜び、その全てを味わえる最高のコンテンツなのだ。逆に負けてしまったら本当に悔しい思いをする、負けてしまったこと自体もそうだし、ボスモンスターを相手にとられてしまったことも悔しい。とにかく復讐したい、願わくば次のボスモンスターは自血盟で倒したい。そういう思いが交差するのが血盟、そしてそこから派生する対人戦の魅力なのだ。

血盟に入れば1人ではない。時に仲間を助け、時には仲間に助けられる。そうして培われていく絆こそが本作の最も大きな魅力である

 「リネージュ2M」はMMORPGである。多くのプレーヤーと1つの世界を共有しているのだ。プレイスタイルや目的が異なるプレーヤーたちも同じフィールドに存在しており、自身の信念に従って本作をプレイしている。それらが交差する時に起きる様々な人間ドラマ、それこそが「リネージュ2M」だと筆者は思う。

 先日最新のアップデートにより「オーレン」なども追加され、「リネージュ2M」は今さらに盛り上がりを見せている。他のゲームでは体験できない人間ドラマの数々をぜひ体験して欲しい。