【特別企画】

『進撃の巨人』リヴァイ兵長(CV:神谷浩史)コラボロボット掃除機「Roborock S6 Pure」は、“進撃の掃除機”となるか?

SLAMの性能を検証! 検証その1「巨人回避作戦」

 さてそれでは実際にS6 Pure リヴァイモデルの実力を検証していきたい。もちろん、普通にレビューするのではGAME Watchらしくないので、『進撃の巨人』の世界観に寄せたテストをしてみることにした。

 と、その前にS6 Pure リヴァイモデルの付属品を紹介しておく。S6 Pure通常モデルと同じく、充電ドック、充電ドックの周りに敷く防湿マット、拭き掃除に使う水タンクとモップクロスが付属するほか、リヴァイモデルならではの付属品として、本体に貼るオリジナルステッカーとリヴァイ兵長オリジナル音声ガイドブックが同梱される。

 オリジナルステッカーの絵柄はもちろんリヴァイ兵長である。上半分には二刀流で闘う調査兵団でのリヴァイ兵長が、下半分にはリヴァイ お掃除ver.が描かれており、ファンも納得の組み合わせだ。S6 Pure リヴァイモデルに収録されているリヴァイ兵長の音声は全て本製品のために新たに録り下ろされたものだが、ガイドブックにはその台詞が全て掲載されている。

【S6 Pure リヴァイモデルの付属品】
充電ドック
充電ドックの裏面。滑り止め用の両面テープも用意されている
充電ドックの周りに敷く防湿マット。水拭き時には、防湿マットの設置が必要
このように充電ドックの周りに防湿マットを固定する
拭き掃除をするときに使う水タンク。中央のつまみで水量を2段階に調整できる
水タンクの反対側。こちら側から水を入れる
拭き掃除をするときに使うモップクロス
モップクロスの反対側には面ファスナーがあり、水タンクとくっつく
オリジナルステッカーの絵柄はもちろんリヴァイ兵長だ。上半分には二刀流で闘う調査兵団でのリヴァイ兵長が、下半分にはリヴァイ お掃除ver.が描かれている
リヴァイモデルだけに同梱されるリヴァイ兵長オリジナル音声案内ガイドブック

【「S6 Pureリヴァイ兵長モデル」ダストボックスを外す】
電源を入れた状態で、ダストボックスを外すとリヴァイ兵長が「ダストボックスが取り外された。これじゃ掃除ができねえだろうが」と文句を言う

【「S6 Pureリヴァイ兵長モデル」ダストボックスを取り付ける】
電源を入れた状態で、ダストボックスを取り付けるとリヴァイ兵長が「ダストボックスが取り付けられた。これで掃除ができるな」としゃべる

 最初は、S6 Pure リヴァイモデルの最大のウリであるSLAM機能について検証する。S6 Pure リヴァイモデルは、レーザー距離センサーにより、自己位置推定と地図作成を同時に行うSLAMを搭載し、効率良く隅々まで掃除を行うことができる。普通、ロボット掃除機を使う場合は、ロボット掃除機の行動を妨げないように、障害物をできるだけ片付けてから掃除をスタートさせるが、ここではSLAM機能の実力を見るために、あえてロボットの行動を邪魔するような障害物を設置してみた。その障害物はもちろん「巨人」だ。S6 Pure リヴァイモデルを壁外調査を行う調査兵団にたとえ、壁外に棲息している「巨人」を躱しながら、部屋の掃除を完遂できるかというのが、この検証のテーマだ。

 検証に使った部屋は広さ6畳の洋室で、床はフローリングである。息子にダンボールの上に「巨人」の絵を描いてもらい、切り取ってダンボール箱に貼り付け、倒れないようにしたものを3体作成し、部屋に配置した。ゴミの代わりに、部屋の四隅や中央部などに長さ1cm未満の猫のトイレ砂をばらまき、カーペット部分と片隅に置いた段差用のセットには細かな重曹もばらまいた。

【「巨人」を躱して、部屋の掃除を完遂できるか検証】
息子に作ってもらった3体の「巨人」
部屋にこのように「巨人」を配置した
掃除機視点だとこんな感じに見える。絶妙に「巨人」が邪魔だ
部屋の四隅に猫のトイレ砂をまいた
こちらの隅にも猫のトイレ砂をまいた
こちらの隅には段差を上れるかをチェックするためのセットを配置
中央奥にはタイルカーペットを敷き、その上に猫のトイレ砂と重曹をまいた

 S6 Pure リヴァイモデルで掃除を開始するには、本体正面の電源オン/オフボタンを押すか、Roborockアプリを開いて「掃除開始」をタップすればよい。Roborockアプリを使えば、マップ作成状況やS6 Pure リヴァイモデルの現在位置がリアルタイムで分かるので便利だし、移動軌跡も表示されるので面白い。アプリを使った場合、インターネット経由で遠く離れた場所から掃除の開始や停止などが可能だ。

 S6 Pure リヴァイモデルのマップ作成と掃除の様子は、以下の動画などを見ていただきたいが、筆者はマップ作成の速さと正確さ、掃除ルートの賢さに正直驚いた。これまで他社のSLAM搭載ロボット掃除機を何台か触ったことがあるのだが、それらと比べてもマップ作成が短時間で完了し、精度も高い。筆者の予想を大きく上回るものであった。

 肝心の掃除能力だが、こちらについても十分に満足できるレベルであった。四隅や床全面にまいた猫のトイレ砂はほぼ完璧に吸引されていた。四隅の内1カ所だけは、角に多少猫のトイレ砂が残っていたが、サイドブラシが片側だけなので、移動方向によっては角に多少掃き残しが起きることがある。カーペットの上にまいた重曹はわずかに残っていたが、この重曹の粉は細かく、ロボット掃除機はもちろん、通常のキャニスタータイプの掃除機でも1回で完全に取り切ることは難しい。騒音レベルもロボット掃除機の中ではかなり小さいほうで、夜中でもわりと気兼ねなく使えそうだ。掃除時間も多少ばらつくようだが、6畳の部屋なら20分もかからず完了する。

 通常の機能検証ならこれで十分だが、せっかくのリヴァイコラボモデルなので、Roborockアプリから目的地への移動機能を使ったり、充電できないように充電ドックに細工をするなどして、リヴァイ兵長の音声をいろいろ再生させてみた。

【「S6 Pureリヴァイ兵長モデル」リヴァイ兵長掃除開始を宣言する】
マップ作成および掃除を開始したところ。最初にリヴァイ兵長が「掃除を開始する。俺の使命は、このクソみてえな家に塵一つ残さないよう尽くすことだ。命の限り。」と宣言する

【「S6 Pureリヴァイ兵長モデル」リヴァイ兵長移動を開始する】
アプリの「目的地指定」で目的地を指定し、「そこへ移動する」をタップするとリヴァイ兵長が「目的地に移動する。」としゃべり、指定した場所に到着したら、「目的地についた。これより作戦を実行する。」としゃべる

【「S6 Pureリヴァイ兵長モデル」リヴァイ兵長怒る】
充電ドックに戻っても充電ができず、リヴァイ兵長も「おい、充電ができねえぞ。充電ドック周辺の障害物を取り除くか、充電接続部をきれいにしろ。」とお怒りのご様子
Roborockアプリで「掃除開始」をタップすることで、マップ作成と掃除を開始する
アプリではリアルタイムにマップ作成状況やS6 Pure リヴァイモデルの現在位置などが表示される。マップ作成直後なので、まだ部屋の壁の輪郭は一部しか把握できてない
掃除開始から1分後には部屋の壁の輪郭を正しく把握している
掃除開始から4分後の様子。S6 Pure リヴァイモデルの移動した軌跡が表示されている。右下でくるりと回転しているのは、ローテーブルの脚があるためだ。マップをよくみるとテーブルの4本の脚もきちんと認識している
ローテーブルの脚の周りをS6 Pure リヴァイモデルが回転しているようす
脚を認識し、脚を中心として的確に回り込んでいる
「巨人」との隙間も上手く抜けている
5分もかからずにマップ作成が完了。「巨人」の配置も完全に把握し、規則的な動きで掃除を行っている
右側の壁の奥にはドアストッパーが飛び出ている
ドアストッパーも見事に回避した
「巨人」の配置も完璧に把握しており、横ギリギリをかすめて移動している
このように「巨人」にぶつからないギリギリの場所を移動している
約10分でマップ作成と掃除が完了し、充電ドックに自動的に戻った
ここの段差の高さは約22mmあるが、下側(手前側)からだと上手く段差を乗り越えていた
掃除が完了したところ。こちらの隅は多少猫のトイレ砂が角に残っていた
反対側の隅は、角のゴミもほぼ完璧に掃除されていた
段差の上にまいた猫のトイレ砂も綺麗に掃除されていたが、細かな重曹は多少残っている
カーペットの上にまいた猫のトイレ砂も完璧に掃除されていたが、細かな重曹がわずかに残っている
「巨人」と「巨人」の間なども綺麗に掃除された
作成したマップは保存できる。もう一度掃除をしたところ、より丁寧に細かくS6 Pure リヴァイモデルが掃除を行い、19分ほどかかった
充電ドックの接点にガムテープを貼って、充電できないように細工した