【特別企画】
絶望が降り注ぐ世界で美少女たちの”パパ”になる!? 本格ダークファンタジーRPG「ミナシゴノシゴト」プレイレポート
2021年2月8日 18:00
- 2月9日 配信予定
- 価格:無料(アイテム課金制)
一癖も二癖もある美少女たちの”パパ”となるダークファンタジーRPG「ミナシゴノシゴト」が、2月9日よりDMM GAMESより配信される。
本作はオーソドックスなターン制バトルをベースとして多くのオリジナル要素が加えられた戦略性の高いバトルが楽しめる戦闘パートと、美少女キャラクター達によるADVパートが交互に進むRPG作品。登場キャラクターは「ジャンヌ」や「関羽」と言った英雄たちや、「ミッドウェー海戦」など”戦場・戦争そのもの”を擬人化したかなり珍しい題材の美少女キャラクターが登場するのが特徴だ。そのモチーフに適した終末感の漂う荒廃した世界観で、戦争を題材にしながらも戦争を否定するストーリーが展開され、プレーヤーの胸に刺さる重厚なストーリーを楽しめる。
バトルシステムも戦況を一気に変える「戦神」、複数の装備品で戦略を大きく変更させる「マルチウェポンシステム」など、自由度の高いビルドで自分なりのパーティーエディットを楽しむことが可能で、戦闘面もオーソドックスながら独特のシステムが組み込まれている。正に大人向けのダークファンタジーといった本作だが、一方で可愛らしいキャラクター達とのイチャイチャを”パパ”としてしっかり堪能できる。
概要だけでも中々に挑戦的でカオスな気配が凄まじい本作だが、既に事前登録キャンペーンで20万人達成、Twitterのフォローキャンペーンで2万人達成と非常に注目を集めている。今回はそんな話題作を配信に先駆けてプレイできたので、その内容をレポートする。作中の言葉を借りるなら「私のシゴトはこの作品の魅力を伝えること」だからだ。
「――あの日、戦争が空から降ってきた」絶望に包まれた世界に抗う”ミナシゴ”と”パパ”の物語
本作の舞台となる「ニルヴァーナ」は大魔王「災禍」との戦いに敗北し、その影響で大陸の半分が消滅して「異世界の戦場」が空から降り注ぐ世界。「災禍」の招いた八柱の「魔王」により世界は支配され、異世界の戦場からは怪物「魔民」が現れ人々を襲い、多くの孤児と奴隷が生まれ鮮血と絶望が覆う世界へと変貌している。魔王達に抗う最後の希望は英雄の魂と強大な力を持つ少女達「ミナシゴ」。過去に「災禍」と戦い記憶と力を失ったプレーヤーの分身「黒騎士」は「ミナシゴ」達を保護する孤児院「サンサン園」を設立し、「災禍」を打ち倒す勇者を育て上げ、世界を取り戻す戦いに挑む事となる。
メインストーリーではプレーヤーである「黒騎士」とメインヒロインとなる「ジャンヌ」と「アリス」、ミナシゴ達の母親代わりである「零式」、味方の戦神である「ミッドウェー」、途中から参戦する勇敢なミナシゴ「ヒーコ」の6名を中心として物語が展開される。魔王や魔民たちとの激しい戦い、そして各キャラクター達の真意や解き明かされる過去など、目まぐるしい怒涛の展開がプレーヤーを待ち受けているのだ。
そして恐らく多くのプレーヤーの想像通り非常に終末観の漂う状態の世界からスタートする事となるため、ストーリー展開も陰鬱とした部分やハードな描写等も見受けられる。なので「このゲームはきっとメインキャラクター達も悲惨な目に合うんだろうなぁ……(期待)」と思っている”上級者”プレーヤーは問題ないが、その手の内容に耐性の無いプレーヤーはある程度の覚悟をした方が良いかもしれない。
かなり心にグサグサと来る描写や展開も多く、何よりこのような世界観なのでヒロイン達も何かしら問題や闇を抱えている感が凄まじいのだ。しかしその中でもしっかりとヒロイン達の個性的で愛らしい描写もなされており、コメディーな会話やキャラ同士の繋がり等も強く描かれているため、キャラクターに愛着を持てる緩急のバランスが取れたストーリー構成となっている。ダークファンタジー作品の入門としても実はお勧めできる作品だ。
さて、ここまでは本作のダークで重厚な部分に強く触れてきたが、次は筆者が1番触れたい主人公の”パパ”扱いについて取り上げよう。本作の主人公にしてプレーヤーの分身「黒騎士」は作中において殆どのミナシゴから父親扱いを受けている。孤児を保護しているという設定により父親扱いを抵抗なく受け入れられるのだが、数多の美少女キャラクターから父親扱いを受けると今までに無い感情が湧きだして「これが父性か……?」と思わず感じたほどだ。
呼ばれ方も「パパ」、「オヤジ」、「父さん」、「ダディ」などキャラクター毎に色が出ており、「黒騎士」に対する感情も単純な恋愛感情だけという訳でもないパターン多く存在し、この”パパ”扱いに対して並々ならぬ拘りをストーリーの随所で感じることができる。本作を通じて新たな扉が開くプレーヤーも多いかもしれない。
そして個人的に良かったのは「黒騎士」という主人公のキャラクター性や扱いだ。この主人公=プレーヤー系統のゲームにおいて自身の分身である主人公に対してどれだけ愛着を持てるか、嫌悪感を抱かずに自己投影できるかと言う部分も非常に重要な要素となってくる。そんな中本作の「黒騎士」は自己投影感を高めるために全く喋らないキャラクターなのだが、表情の変化で感情を表現したり、ストーリーでのミナシゴ達に対する対応も大人でまさに”パパ”であったりと非常に好感触でキャラクターも程よく立っている。
加えてプレーヤーも知り得ぬ隠された過去があるようで、ストーリーの中でどのような立ち位置になっていくのかも期待が膨らむ。ただ者ではないが憎めない、そんなバランスの取れた主人公となっているのだ。