【特別企画】

初代以来のノリも健在! 敵の性癖(!)を見極めた戦闘が楽しめる「電脳天使ジブリール」ファーストインプレッション

4月9日 配信予定

価格:無料(アイテム課金制)

 2014年にシリーズ1作目が発売され、以降5作品がリリースされてきた「ジブリール」シリーズの最新作「電脳天使ジブリール」が、4月9日にPC/スマートフォン向けに配信される。

 「ジブリール」シリーズといえば、2004年発売の1作目「魔界天使ジブリール」にて、あちこちにパロディを散りばめたノリで展開される物語に、大いに楽しませてもらった人も多いことだろう。プレイ中に読める、ネジが3本ほど抜けている感じの漫才は非常に面白く、肝心のアレ(なシーン)そっちのけでも十分に堪能出来たタイトルだった。

 そんなノリをそのまま受け継ぎ、新規タイトルとして登場したのが「電脳天使ジブリール」だ。

【電脳天使ジブリール_オープニング映像】

簡単には遊び尽くせない、数多くの要素を搭載

 本作の基本的な流れは、クエストをクリアしていくことストーリーがアンロックされていき、それを読み進めていきながらパーティメンバーを強化、さらなるクエストに挑むというRPG+ノベルゲームのような形になっている。ストーリー部分のノリは過去作品と同じような感じで展開されていくので、シリーズのファンならば楽しめること間違いなし。

 ちなみに本作の主人公は、ソシャゲとエッチなゲームが大好きな青年。しかしある日、コンビニへ行く途中に見つけた、本を読みながら歩いている女の子を助けるべく車道に飛び出してしまう。気づけば、主人公の目の前にはラヴリエル(ラヴ公)という名の電脳天使が。彼女に「あなたは死んでもいないけど、現実にもいません。ここ、高度な仮想空間である電脳世界で、悪事をはたらく電脳悪魔を倒すために、電脳天使をひきいて戦ってほしい」と言われた主人公は、電脳天使(ジブリール)と共に、日々彼女たちとイチャイチャしながら戦う決意を固めたのであった……。

案内役は、初代「魔界天使ジブリール」から出演している"ラヴ公"が務めてくれる。もちろんボケ役もそのままで、ツッコミ役は主人公の担当。なお、年齢は“1万とんで9歳”と、なぜか1作目から変わっていない……が、ツッコむのはヤボというもの

 クエストは第1章1節からスタートし、10ステージ目に潜むボスキャラを撃破すれば2節へと進めるようになるほか、ハードランクのマップもアンロックされる。ハードランクは、ノーマルランクと違って各ステージごとに1日に挑戦出来る回数が決まっている代わりに、キャラを覚醒させるための「エンジェルピース」などが入手出来るので、時間を費やすことができれば懐には優しいシステムだろう。

クエストは、左側のようなマップを進んでいく。ハードランクでは右のマップに変わり、入手出来るエンジェルピースなどが可視化されている。どこで周回すれば良いのかが、一目でわかって便利

 また、ストーリーはメインだけでなく各キャラクターごとの「愛のものがたり」や、イベントで繰り広げられるエクストラなどが用意されている。特にエクストラでは、ボスを倒すことで新たなジブリールを解放して仲間に出来るので、ぜひ挑戦しておきたいところ。ただし、相手は少々手強いので、それなりの準備は忘れずに。

 「愛のものがたり」は、ジブリールたちとの親密度を上げていくとストーリーがアンロックされていく。親密度は戦闘で勝利を収めたり、「おくりもの」をするほかに、メニューの居住区から各エリアに滞在しているキャラクターたちと会話をすることでも上昇させることができる。表示されるエリアは一定時間ごとに変わるが、ゲーム内通貨の「ファンキー」を支払うことで即座に変更も可能だ。新たな物語を読み進めることで、好みのキャラへの思い入れがますます深くなるに違いない。

ジブリールの親密度を各ランクMAXにすると、キャラごとのストーリーがアンロックされて読めるようになる。居住区は、時間で訪ねられる場所が変わるので、数時間おきにチェック

巨乳好きな敵? 貧乳狙いの敵!? 戦闘シーンの設定に思わず脱帽

 本作の戦闘はターン制を取っており、敵味方が順番に攻撃やスキルの使用などを行なっていく。一般的なゲームでは、戦闘シーンでの敵の行動にはランダム要素が入っていることが多いので、味方キャラクターの誰が攻撃されるかはわからない。しかし本作の場合、敵は"ジブリールのバストの大きさ"や"雰囲気"にこだわりを持っていて、その「性癖」にマッチしたスタイルを持つキャラを狙うようになっているのだ。バストは「巨乳」、「美乳」、「貧乳」の3種類があり、雰囲気は「スイート」、「クール」、「ピュア」と3通り用意されている。どちらか片方だけの性癖を持つ敵もいれば、両方を兼ね備えたヤツも出現する。

戦闘のチュートリアルで出現する敵は"巨乳でクール"なジブリールが性癖ということになる。あまりの設定に、初プレイ時は思わず「これはひどい」と声を出して笑ってしまったほど素で感心した。これを思いついた人は、間違いなく天才

 序盤はごり押しでも問題ないものの、ゲーム進行と共に強敵が出現することを考えると、プレーヤーの趣味嗜好にマッチしたジブリールばかりでパーティを組むのは危険度が高いということだ。つまり、本作には「巨乳も貧乳も美乳も、分け隔てなく愛しましょう」という影の主張が含まれているに違いない! そう思いながらも、最初は自分好みのジブリールが召喚されるまでガチャをやり直したことは秘密。それにしても、ゲームのレビュー記事で“性癖”やら“巨乳”やらという単語を書くことになるとは思わなかった。

 そんな戦闘はターン制で展開されるが、今時のゲームなのでオートバトルももちろん備えている。上記したように、「性癖」にマッチしたジブリールがパーティに居ない場合は攻撃が誰を狙うかわからないので戦闘が長引くこともあるが、戦闘速度を倍速まで設定できるので周回プレイも快適。オートバトルでは、スキルを優先的に使うようなシステムになっている。毎回入るカットインはカッコイイのだが、時間短縮のために表示を消したい時は設定から変更が可能だ。

ターン制なので、焦らず作戦を考えて行動できる。もちろんオート戦闘も用意されているので、周回プレイも問題ない。スキルカットインは、多種多様なパターンが用意されている。何度プレイしても個人的には飽きなかったので、できればカットインはオフにしないことをオススメしたい

 各ジブリールには「コスチュームポイント(CP)」が設定されていて、敵の攻撃で0になると「コスチュームブレイク」となり、身に纏っているスーツが破れてしまう。すると、防御力と魔法防御力が低下してしまう代わりに攻撃力と魔法攻撃力が上昇するほか、敵から狙われやすくなる。攻撃力を重視してCPを無視した戦い方をするか、防御力を大事にするか、プレーヤーの戦略が問われる……ものの、CPが0になるとスーツが破れたグラフィックスも表示されるので、これも全キャラ分見ておきたいところ。

コスチュームブレイク後は、スキルカットインや戦闘シーンのデフォルメキャラたちは、スーツが破れたグラフィックスで表示される。これはこれでなかなか趣があって良いと思ったので、全員その状態にすべく頑張ってしまった

 ある程度ゲームが進むと、初期ジブリールだけではすぐに行き詰まってしまうので、ガチャでキャラを増やしていくことになる。☆1つのキャラでも、条件を満たして覚醒させれば☆5まで成長させることができるので、地道に育てていく気力さえあれば仮に無課金プレイでもなんとかなりそうと思えた。なお、チュートリアル中に引ける★3キャラのガチャは何度でもやり直すことができるので、ここでは確実に好みの(バストサイズあるは見た目の)キャラクターをゲットしておきたい。

入手したジブリールは、キャラクターメニューから詳細を見ることができる。ここでは、アイテムで経験値を得たりスキルのレベルアップが行なえるほか、「おくりもの」をすることで好感度アップも。さらに、キャラ詳細では身長やスリーサイズなどだけでなく、イラストレータやCVも確認可能だ。ちなみに、渡辺明夫さんがイラストを担当したこのマロンは、TVアニメ「洗い屋さん!~俺とアイツが女湯で!?~」で結月葵役を演じた青葉りんごさんがCVを務めていた

懐にも優しい、地道に遊び続けられる1本

 元はアダルト向けの恋愛アドベンチャーゲームとして出発した「ジブリール」シリーズだが、「電脳天使ジブリール」ではオーソドックスなRPGとなったため、かなり取っつきやすくなったといえる。ちなみに本稿でご紹介したのは全年齢版だが、別途「EX版」というものもある。

 システムとしても、今時のソシャゲでは一般的なものを採用しているので、すぐに慣れることができるはずだ。それでいてシリーズがもつボケとツッコミも健在なので、キャラクターに惹かれてプレイしようと思った人だけでなく、従来作のファンにもオススメできる。それなりに時間をかけるつもりがあれば、懐に優しいところも嬉しい部分だ。

【4月8日16時30分追記】 掲載当初4月9日の配信が予定されていたが、4月8日にリリースの延期が告知された