【特別企画】

霧の謎、魔導列車、そして麗しの美少女たち!「ミストトレインガールズ~霧の世界の車窓から~」プレイレポート

秋の夜長に、幻想的な世界を駆け巡ろう

配信日:9月16日

価格:無料(アイテム課金制)

ジャンル:ファンタジックレールRPG

発売元:DMM GAMES

開発元:KMS

プレイ人数:1人

 2019年9月に行なわれた制作発表から早1年……。ブラウザ向けRPG「ミストトレインガールズ~霧の世界の車窓から~」(以下、ミストレ)が、遂にDMM GAMESより9月16日に配信される。

 某ご長寿ミニ紀行番組に「霧の」を付けてみた感がすごいサブタイだが、本作はスチームパンクな世界観と学園モノが融合した、至って真面目な作りの本格ソーシャルRPGだ。深い霧に覆われた大陸「イリスクラウド」を舞台に、プレーヤーは魔導列車の車掌となって、個性豊かな美少女たちと旅をしながら世界に隠された謎を解き明かすことになる。

 ターン制コマンドバトルをベースに、どのレアリティのキャラクターでも活躍できる設計がなされた育成システム、美しいアニメーション演出、そして練り込まれたシナリオなど、ゲームへの没入感を高める工夫が随所で光る本作。今回は正式配信の前にテスト版をプレイする機会を得たので、「ミストレ」ならではの魅力について、レポートをお届けしていきたい。

【ミストトレインガールズ~霧の世界の車窓から~ 第2弾PV】

魔導列車で大陸を横断し、霧に包まれた謎を解き明かせ!

 「ミストレ」の舞台となるのは、幻霧に覆われた大陸イリスクラウド。この世界を代表する五国の国境には巨大樹がそびえ立ち、周囲に広がる霧の中では、凶悪な魔物が人を惑わし襲っていた。霧の出現前から敷かれていたという謎のレール。その先に眠る守り人に会えば霧が晴れる、という伝承を頼りに、五国連合は霧の中を走行できる魔導列車「ミストトレイン」の開発に成功。この列車を動かせる唯一の人物が本作の主人公(プレーヤー)であり、プレーヤーは連合軍が創設した「特別鉄軌隊(特鉄隊)」の隊長兼車掌となって、軍学校の生徒たちと共に霧の中へと旅立つ。ゲーム自体は、レールを模したステージ上で、ストーリーパートと戦闘パートを交互に進める形で展開する。戦闘のベースはシンプルなターン制コマンドバトルだが、オートバトルや自動周回の機能も実装されており、かなり遊び勝手がいい。一方で高難度モードが存在したり、「隊列」の概念があったりと、さくっと遊びたい方にも、じっくり攻略したい方にも訴求できる作りが印象に残った。

 ちなみに本作の主人公は、ミストトレインを動かせるだけでなく、特鉄隊の隊員たち(通称「トレインナイト」、ただし美少女に限る)に魔力を供給する特別な力も持っている。この力はゲーム内で「鉄分注入」(非常に意味深なネーミング)と呼ばれており、ストーリー上は隊員をパワーアップさせる魔法と説明されるが、そこは大人の遊びを知り尽くした百戦錬磨のDMM GAMESさん。「タダのパワーアップ魔法」なわけがない!その証拠に、隊員たちは何故か一様に鉄分注入をねだってくるし、プロローグでの鉄分注入シーンは謎の暗転が入る……。読者諸氏には誠に申し訳ないが、本誌は全年齢対象の媒体であるため、以降の画像はすべて一般向けのものである点、予めご了承いただきたい。

各ステージでストーリーパートと戦闘パートを交互に進めていき、最後に待ち受けるボスを倒すと次のステージに進める
特鉄隊のメインキャラクターである5人は各国から選出されており、属性耐性や攻撃手段のバランスがいい(心なしか、お胸の大きさのバランスもいい)
戦闘パートは、スキル使用時のカットインが美麗かつテンポ良く仕上がっており、バトルの速度調整やオートバトルも可能だ
特定のキャラクターの攻撃力を上げるもの、前衛と後衛のヘイトを上下させるものなど、様々な効果をもつ隊列を使いこなそう
ナビゲーター役の「パディントン」はバトルに参加しないのに、なぜか序盤でいち早く鉄分注入の恩恵にあずかる……。この暗闇の向こうで一体、何が行なわれてるんですか!?

 本筋から少し逸れてしまったが、現実の国や駅をモチーフに、ゲーム内の国家やキャラクターが設計されているのも、「ミストレ」の大きな特徴だ。特にキャラクターの名前やデザインは各国の駅から着想を得ており、こういった現実の要素をうまく取り込むことで、イリスクラウドの世界が本当に存在しているかのようなリアルさを生み出している。始めのうちはメインキャラクター5人を中心に物語が展開されるが、ゲームの進行に応じて個性豊かなキャラクターも増え、どんどん物語に絡んでくるようになる。どのキャラクターが何の駅をモチーフにしているのか、想像しながら楽しむのも一興だろう。

 と、このように書くと「鉄オタじゃないから遠慮しようかな……」と思われた方もいらっしゃるかもしれないが、ご安心を。本作は鉄道の擬人化ゲームではなく、あくまでスチームパンクな世界観の味付けとして、駅などの要素が取り入れられている。極端に言えば、キャラクター名の由来を知らなくても何も困らない(もちろん知っていればニヤッとできる)ので、「霧×列車×美少女」がコンセプトのRPGとして、万人にお楽しみいただけるはずだ。

特鉄隊の拠点があるセントイリスは、主にイギリスをモチーフとした騎士文化が色濃い国。リーダー格の「クインズウェイ」も騎士らしく、いわゆる学級委員タイプだ
日本を彷彿とさせる国ニシキでは獣人を中心としたケモ耳の種族が暮らしており、特鉄隊きっての妹キャラクター「ヨシノ」のモフモフ感がたまらない
北国アイゼングラート出身の「ヤクーツク」は典型的なツンデレロシアンロリ娘。このベタなキャラクター付けが逆にいい!
南方の国フレイマリンからやってきた「プトラ」は、ギャグ要員が似合う健康的な美少女。そこにいるだけで部隊が明るくなるムードメーカーだ
森林地帯ヴェルフォレット出身のエルフである「ヴィヴィアン」は、オシャレ好きのお姉さんキャラクター。天然なプトラをたしなめることも多く、2人の掛け合いが絶妙

各国から集う選りすぐりの美少女たちを、思いのままに育てよう!

 前述のとおり、本作の序盤では軍学校の生徒5人を中心にゲームを進めていくことになる。攻撃手段としては刃、衝、貫の武器3属性に加えて、攻撃や回復の魔法が使えるキャラクターもいるので、初期メンバーの5人でも序盤は楽々と進められる。ただし、初期パーティーは魔法攻撃の属性が水に偏っているので、いずれ苦戦する場面も出てくるだろう。そんなときこそ、ガチャの出番!初回のチュートリアル10連ガチャは無料のため、すぐに大所帯になって目移りすること間違いなしだ。魔法タイプのキャラクターでも得意な属性が決まっているので、ステージごとに敵の弱点をつけるよう、初めは色々なキャラクターを万遍なく使ってみることをお勧めしたい。

新しいトレインナイトは基本的にガチャで入手する。ヤクーツクはA、S、SSとレアリティが3種類もあるので、ぜひともコンプリートしたいところだ
戦闘に参加したメンバーは経験値を獲得できるほか、スキルの熟練度や能力値もランダムで上がる

 戦闘以外のキャラクター強化手段が充実しているのも、「ミストレ」の特徴のひとつだ。例えば、本作のガチャにおけるレアリティの概念は「レイヤー」と呼ばれるクラスのようなものであり、A、S、SSと複数のレイヤーを持つキャラクターも存在する。各レイヤーで属性耐性や使用できるスキルが異なるうえに、どのレイヤーを強化してもキャラクターのベースの強さに反映されるため、SSレアが手に入ったからといって、同じキャラクターのAレアが不要になるようなことはない。すなわち、一般的なソーシャルRPGにありがちな「捨てキャラクター」が本作では存在しない、と言っても過言ではないのだ。同じキャラクターであれば、各レイヤーで覚えたスキルから任意に1つ選んで他のレイヤーでも使用できるので、SSレアで覚えたスキルをAレアで運用する、といった遊び方も可能であり、育成が無駄になることもない。

 また、テストプレイの時点では単一のレイヤーしかないキャラクターが多かったものの、各種アイテムを使ったステータス強化も可能なので、複数レイヤー持ちのキャラクターとそこまで目立った格差を感じなかった。強化用アイテムは戦闘だけでなく、時間経過でも入手できるシステムが充実しており、その辺りのバランス調整は丁寧になされている印象だ。少し触っただけでも、ユーザーフレンドリーな作りが伝わる作品なので、お気に入りのトレインナイトを見つけたら、ぜひ思いのままに育て上げてみてほしい。

戦闘などで得た経験値をレイヤーに与えてレベルを上げると、そのキャラクターのベース能力値に補正が掛かる、という仕組み
クインズウェイを例にとっても、Aレアで覚えられるスキルとSレアで覚えられるスキルは全く異なる
ベースは同じキャラクターなので、どちらを主軸に使用していくかは、プレーヤーの好み次第だ
指定のアイテムを使って「ギアレベル」や「思い出ランク」を上げることでも、レイヤーの強化が可能

 各国から美少女たちが集う本作において、メインキャラクターの5人は戦力的にもバランスが良く、魅力あふれるキャラクターであることは間違いない。しかし、それでも筆者は敢えて彼女たちの教官である「フィンチリー」をこそ推していきたい!序盤で早くも登場するフィンチリーは鬼教官として恐れられており、可憐なトレインナイトたちに日夜スパルタ訓練を課す。口ごたえしようものなら般若の形相が飛んでくるほど厳しいお方だが、それもすべては愛すべき生徒たちを思えばこそ。ある悲しい過去が鬼教官になることを決意させたこともあって、戦場においては生徒の命を最優先とし、自らを犠牲とすることもためらわない。こんな芯の強い素敵な女性を愛さない者が、この世にいようか!?ぶっちゃけ主人公よりよほど隊長に推したいくらいである。

 ただ正直に言えば、フィンチリーは教官という役割上メインキャラクターほど出番は多くないし、テストプレイの時点ではAレアしか実装されていないなど、やや不遇な面も否めない。それでも、逆境に負けないくらいの熱い想いで、全プレーヤーに愛してほしいキャラクターであることを、改めて主張しておきたい。DMM GAMESさん、フィンチリー教官の更なるレイヤー追加のほど、伏してお願い申し上げます!

普段の可愛らしい表情と、怒った時の般若面とのギャップがたまらんのですよ
キャラクターシナリオでフィンチリーの思いに触れることで、2人の距離もグッと縮まる(妄想)
刃と風の複合攻撃で大ダメージを与える、フィンチリーのスキル「風神剣」。エフェクトが格好いいから、敵の耐性とか細かいことはどーでもいいっす!
「鬼というほど怖くはないぞ」って、般若面になる人に言われても説得力ゼロ。あーかわいい

 「ミストレ」では他にも、メインキャラクターに引けを取らない個性的な面々が次々に登場する。例えば、アイゼングラート出身の「ライプツィヒ」は一人称が本官の真面目一辺倒。作中では軍の広報部に所属し、映画で演じた正義の味方のコスチュームを身にまとって広報活動に勤しむ。ついたあだ名が「軍の忠犬」と、なかなかに強烈なキャラクターだ。まあ、その生真面目さがめちゃくちゃ可愛いんですけどね!また、ヴェルフォレット出身のエルフである「ルーアン」は、聖天使から神託を受けた(という設定の)中二病の美少女。左右で色の異なる目を見ていると、筆者などはカラコンを無理やり外してやりたくなる。まあ、あれだ。気になる子ほどちょっかいを掛けたくなる、というやつだ。……何?さっきからお胸が控えめな子ばかり注目してないかって?気のせいだろ!

 今回ご紹介したキャラクター以外にも、「ミストレ」には数多くの魅力的なトレインナイトが登場するので、読者の皆様もきっとお気に入りの子とめぐり逢えるはず。レイヤー強化に必要なギアを時間経過で入手できる「自主練」など、本作ではキャラクターの強化手段が豊富に用意されているため、どんなキャラクターでも深い愛を持って接すれば、想いは報われるのだ。

思い出ランクを上げていくことで、キャラクターシナリオが解放される
「閣下」呼びとかもう最高じゃないですか?君はそのまんまの喋り方でいいんだよ、ライプツィヒ君
中二病全開のルーアンに愛着がわいてしまうプレーヤーは、筆者だけじゃないはず
自主練で指定したキャラクターが校庭で駆けっこをしている様子。駆けっこというのが如何にも学園モノって感じで、いいですよね!

時にはカジノで寄り道を楽しみつつ、「ミストレ」の世界にドップリ浸ろう!

 本作のミニゲーム要素であるカジノについても少しばかり触れておきたい。RPGの本編よりカジノに夢中になってしまった経験は、読者の皆様にも少なからずあるのでは?それは「ミストレ」においても例外ではなく、ちょうど物語的にもバトルがキツくなってきたと感じる頃にカジノが解禁され、ポーカーとルーレットの誘惑がプレーヤーを容赦なく襲う。また、カジノコインは所持ゴールドから交換できるだけでなく、時間経過でも入手できる!ここまで来ると、我々にカジノ廃人になってほしいのか?と疑いたくなるほど実に心憎い采配だ。テストプレイ中、筆者が公式の罠に掛かってポーカーに明け暮れたことは、もはや言うまでもないだろう。

ポーカーといえば、ダブルアップ!倍々ゲームでコインを増やせる仕組みには夢とロマンがいっぱいだ!
リスクを避けて赤か黒に賭けるか、はたまた特定の数字に一点集中するか……。ギャンブラー魂を試されるのが、ルーレットの醍醐味だろう
高ランクの武器や防具は獲得手段が限られるので、息抜きがてら狙ってみるのも一興だ

 「ミストレ」は「霧×列車×美少女」のコンセプトが明確に打ち出された作品であり、ここまでご紹介した内容からも、その作り込まれた世界観とゲームシステムの快適さが伝わったことと思う。さらに本作のシナリオは、小説家でもある川添枯美氏と日日日(あきら)氏が担当しており、ステージをクリアするごとに謎が謎を呼ぶ。霧を攻略せんとする連合軍も、その内情は一枚岩ではなく国ごとに様々な思惑があったり、連合軍と対抗するレジスタンスが登場したりと、ストーリーの濃密な展開にも要注目だ。

 テンポよく進むバトルに、強化手段が豊富な育成システムなど、全年齢対象版でもユーザーフレンドリーな作りが十分に伝わる本作。美麗なトレインナイトたちとの触れ合いを楽しみつつ、霧の謎を解き明かす列車の旅に、いざ出掛けよう!

霧を生み出すという強敵「鉄路の探究者」。果たして、その正体とは?
レジスタンスに所属する仮面の騎士「クイーンローズ」。序盤から主人公たちに格の違いを見せつけるが、仮面なんぞ付けるような奴は大体あとで味方になるはずだ!
特鉄隊を振り回す「ドッガン団」の下っ端たち。ギャグ要員のモブにしか見えない彼らが物語にどう絡むのか、乞うご期待!
時間経過でキャラクターの育成ができる「派遣任務」など、勤め人にも優しいシステムが満載。好みのスタイルで、思う存分「ミストレ」を楽しんでほしい