【特別企画】

可愛いのはミクさんだけじゃないぞ!半永久的に遊べる「プロジェクトセカイ カラフルステージ!」プレイインプレッション!

自分の歌を見つける少年少女の物語も必見

9月30日 配信

価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)

 9月30日より正式配信が始まった、セガとColorful Palette(開発を担当するCraft Eggの新設スタジオ)の共同新作スマートフォン向けゲームプロジェクト「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」。事前登録人数も100万人を突破したということで、大勢のユーザーがプレイを待ち望んでいた作品だ。

【「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」ダイジェストPV】

 「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」は、リズムゲームの制作では定評のあるCraft Egg/Colorful Paletteと、初音ミク関連ゲームなどを数多く手がけるセガとのタッグによって生まれたリズム&アドベンチャーゲーム。ゲーム中に登場するキャラクターたちと会話を交わしつつリズムゲームをプレイし、5つのユニットとバーチャル・シンガーたちのそれぞれのストーリーを進めていくこととなる。その物語は、このようにして始まっていく。

 東京都内の若者たちが集まる、音楽を中心としたサブカルチャーが盛んなその街で、ひとりの少女が交差点の巨大ビジョンに映るバーチャル・シンガーの初音ミクを見上げてつぶやいた。「すごいな、ミクは。……どんな風にでも、なれて」。

 帰宅後、手元のスマホを見てみると、いつの間にか“Untitled(アンタイトル)”という曲が入っていることに気づく。不思議に思いながらも曲を再生すると、彼女は白い光に包まれて見知らぬ場所へと来てしまう。驚く少女の前には「ようこそ、セカイへ!」という言葉と共に、初音ミクが立っていた。戸惑う彼女にミクは手を差し伸べ、微笑む。「一緒に歌おう!」と。

 本当の想い、そして、自分の歌を見つける少年少女の物語が、始まる……。

オープニングでは、ミクさんが舞い踊るムービーが流れる。大画面で見れば、とんでもなく神々しそうだ

 ミクさんの出演するリズムゲームと言えば、「初音ミク -Project DIVA-」シリーズが代表作だが、そこに新たに加わるのが「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」というわけだ。

 初音ミクは、最近ではTOKYO MXにて放送されている「手を洗おう」というCMに出演しているのでテレビの中で見かけたりするが、ほかにも自治体やお祭りなどのポスターにも登場しているので、もはや読者の方にもお馴染みの顔だろう。筆者宅にも、部屋のどこかに目線を投げれば必ず目が合う程度にはミクさんフィギュアが配置されているので、もはや一家に1人以上のミクさんは当たり前なのかもしれない。なお、気づけば当方は「手を洗おう」のCMを見過ぎてしまい、サビの部分が常に脳内で再生されている状態になってしまった……。

リズムゲーム部分は、誰もがプレイできるシンプルさ

 本作は“現実世界”と、誰かの想いから生まれた不思議な場所“セカイ”を舞台に、登場キャラクターたちと会話を交わしたり新曲や新しい衣装を入手しつつ、リズムゲームをプレイしてユニットのランクをアップさせ、ストーリーを読み進めていくゲームだ。

 何はさておき、誰もが気になるリズムゲーム部分を最初に見ていこう。画面奥から手前に向かってノーツが移動してくるので、リズムに合わせて手前にある判定ラインの地点でタイミング良くアクションを行なえれば、スコアがアップしていく仕組みだ。しかし、早かったり遅かったりして“BAD”や“MISS”判定になると、画面右上に表示されているLIFEが減ってしまう。これが0(ゼロ)になるとダイアログボックスが表示され、リタイアまたはアイテムを消費してのコンティニューを選ぶこととなる。

プレイ中は奥からノーツが流れてくるので、手前の判定ラインの地点に来た時にタップするなどのアクションを起こす。ルールはシンプルなので、誰でもすぐに遊べる
アイテムのクリスタルを使えばライブをコンティニューすることが可能だ

 流れてくるノーツに対するアクションはタップとホールド、そしてフリックの3種類があり、ホールドの最後がフリックになっていたり、ホールド中に左右にドラッグするといった操作方法が必要になることもある。とはいえ、操作方法としては非常にシンプルだ。しかも、全楽曲にEASY、NORMAL、HARD、EXPERT、MASTERと5段階の難易度が用意されているため、初心者はEASYから始められるし、リズムゲームに自信がある人はいきなりEXPERTをプレイすることができるという、さまざまなプレーヤー層に配慮した仕組みになっている部分にも感心しきり。

 なお、MASTERはEXPERTをGOOD 7以内でクリアすると解放される。

青緑のノーツは、始点でタップしたらそのまま押しっぱなしにするホールド操作を行なう。ホールド中に左右に大きく揺れるパターンもあるので、そのときはラインに合わせて指を左右にスライドさせよう。終点では、指を離すことを忘れずに
ピンクのノーツは、矢印の方向へフリックする。黄色いノーツはクリティカルノーツで、スコアが通常の倍か倍以上のアップに!
曲名の左に表示されている数値が難易度の目安で、数が大きいほど難しい。用意されている楽曲すべてで5段階の難易度を選べるが、楽曲数×難易度5つと考えると簡単には遊び尽くせない大ボリューム!

 プレイ前にはノーツの速度を自分好みに変更できるほか、処理速度が異なるスマートフォンごとにタップの最適なタイミングを合わせられるよう、オプション画面でタイミングを調整することもできる。

 ちなみに、筆者の環境ではクローズドβ版では調整が必須だったが、配信版ではその必要がまったくなくなっていた。判定タイミングは、リズムゲームをプレイする人たちにとっては、少々大げさな表現だが“死活問題”といえるくらい重要なので、それを気にせずにプレイできるようになったのは非常に嬉しいかぎり。

ノーツの速度は、何度かプレイして自分にあったタイミングに設定しておこう。遅いと見やすいもののノーツの間隔が狭まり、早ければ間隔は広くなるが指が追いつかなくなることもあるからだ

 楽曲が再生されると前方からノーツが流れてくるので、タップやフリック、ホールドを駆使してリズム良く演奏していこう。プレイ中に条件を満たすと、スキルが自動で発動する。クローズドβ版ではスキルはスコアアップのみだったが、配信版ではライフ回復や判定強化といった、この手のゲームがそれほど得意ではない人にとってはありがたいスキルが発動するので、無茶な難易度さえ選ばなければ楽曲の最後まで楽しめるようになっている。

プレイ中はライフ回復など、さまざまなスキルが発動する。重宝するスキルはレア度の高いキャラクターが持っているので、忘れずにゲットしておきたい

 楽曲はデフォルトで15曲が選べるが、ゲーム内の音楽ショップでミュージックカードと交換すれば、13曲もの新曲が追加で選択できるようになる。今後、アップデートで新たな曲が提供されるので、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」とのお付き合いは、とても長くなること間違いなしだ。

楽曲は、音楽ショップにてミュージックカードとの交換が可能。その際には楽曲のレベルも表示されるので、自分のプレイスキルを考えながら手が出せそうなものから交換するという手も。ミュージックカードは、ミッションやストーリーをクリアしていくことで手に入る

リズムゲーム部分以外にも、やりこむ要素が盛りだくさん!

 リズムゲームパート以外にも、本作には盛りだくさんの要素が収録されている。そのうちの1つが、登場キャラクターの衣装バリエーションだ。

 各キャラともデフォルトのほかに、サービス開始時点でも男女ともに10種類以上にも及ぶライブ衣装のバリエーションが用意されている。特定アイテムを必要な数だけ揃えて衣装ショップへ行けば、新たなライブ衣装をゲット! それを身に纏ったキャラクターたちが、リズムゲームプレイ時のMVに出演してくれるのだ。同じ楽曲でも自分が選んだ衣装でダンスしている姿を見れば、ちょっとしたプロデューサー気分になれるだろう。もちろん、リズムゲームをプレイせずにMVだけを見ることもできるので、遊びすぎて疲れた時などはMVを鑑賞して気分を一新!

素材を集めて衣装ショップで新衣装を作り出し、ライブ衣装としてキャラクターたちに着せてあげよう。MV時にその衣装で登場してくるのを見れば、思わず感動する!
ライブのメニューからMVを選ぶと、選択できる楽曲でMVが収録されているものであれば、MV鑑賞を行なえる。通常は、表示されたユニットメンバーが演奏を行なうが、「MVをオリジナルメンバーで再生」のチェックボックスをチェックすると、オリジナルのキャラたちが登場

 また、ユニットランクがアップするごとに解禁されていくアドベンチャーパートは、ほぼフルボイスとなっている。バーチャル・シンガーたちのセリフも一部入っており、通常聞くボーカル以外での声は、かなり新鮮だ。クオリティも高いので、ぜひボイス有りで聞いて欲しい。

 そのストーリーも、毎回良いところで終わってしまうので続きが気になり、ユニットランクを上げるべくリズムゲームをプレイしまくってしまったほど。なお、アドベンチャーパート以外では、現実世界とセカイにて“NEW”と書かれたキャラクターたちをタップすると話ができるだけでなく、クリスタルももらえる。地道に集めて、ガチャを回す時などに有意義に使おう。

個人的に気になったのが、Leo/needのシナリオ。昔は仲の良かった4人だが、中学以来疎遠になってしまった。しかし、セカイでミクたちと出会い、音楽を通して少しずつ関係を修復していき……。全5ユニット+バーチャル・シンガー編が用意されているので、かなりのボリュームだ
現実世界やセカイは、複数のエリアに分かれている。それぞれの場所にいるキャラクターたちと会話をすると、クリスタルをゲット。これを消費すればガチャを回したり、リズムゲームでLIFEが0(ゼロ)になったときコンティニューすることができるなど、さまざまな場面で使える
セカイでは、各キャラクターたちの想いがアイテムになったエリアアイテムを取り扱っている。手持ちの特定アイテムと交換することで、さまざまな効果を発揮してくれるのだ

 ほかにも、リズムゲームでは1人だけでなくオンライン中の他のプレーヤーと一緒にプレイできたり、さらには全国のプレーヤーと一緒にライブを見られる「バーチャルライブ」といった要素も用意されている。配信初日から遊べるコンテンツが大量に収録されているので、それぞれをじっくりと、かみしめながら味わうことをオススメしたい。

ライブの項目中には、「みんなでライブ」や「バーチャルライブ」なども用意されている。「バーチャルライブ」では、ほかのプレーヤーと一緒にライブで盛り上がることもできるのだ

初心者から上級者まで誰もが満足できる完成度で、やり込み要素も十二分!

 実際にプレイして感じたのは、とにかく楽しくて飽きないことだった。

 RPGなどの場合は、同じミッションを何度も繰り返しプレイしてアイテムや経験値を稼ぐ、いわゆる“周回プレイ”を行なうことになるのだが、リズムゲームの場合はどちらかというと“楽曲への挑戦”なので、プレイ回数を重ねてスコアやコンボ数が伸びるとドンドン面白くなっていく。それでいて、クリアすると“次はもっと良いスコアで”といった、より高い目標ができることもあり、モチベーションが落ちることがなかった。しかも、用意された楽曲すべてに5段階の難易度があるため、全パターンを体験しようとしても簡単には終わらないうえに、今後は曲が追加で提供されるので、終わりが見えないボリュームにも感心しきりだった。

 同ジャンルの他ゲームを遊んでいる人でも取っつきやすいゲームシステムなので、すぐ操作に慣れるはずだ。スマートフォンであれば親指で、タブレットのような大きな画面でプレイするなら、チュートリアルで表示されるように人差し指でプレイするのが良いだろう。

 今後、一定のペースで楽曲が追加されていくようになれば、半永久的に遊んでしまいそうな、そんなタイトルなのは間違いない。本作だけのミクさんに出会えるというのも嬉しいので、正直なところ仕事が終わったら個人アカウントで始めて、毎月しっかりと課金しそうな気がするほどの面白さだ!