【特別企画】

ふなっしー「ゲリラゴリラ作戦でいく」。 ご当地キャラ限定「ストリートファイターV」大会レポート

しんじょう君や”大崎ニセ番太郎”も参戦!10体のご当地キャラが激突

【Intel Presents. SFV LOCAL CHARACTER GP JAPAN 2020】

8月29日 開催

 突然、筆者がツイッターのフォロワーさんから「この大会、取材できるといいですね」と連絡をもらったのは8月の中旬ごろ。それは、10体のご当地キャラクターによる「ストリートファイターV(以下、ストV)の大会だった。おそらく筆者がeスポーツライターであり、熱心なふなっしーファンであることを知っていたのだろう。以前、東京ゲームショウ内のイベントにふなっしーが出演したときも、取材に行って記事を書かせてもらったことがある。

 筆者はこれまでPCゲームのeスポーツに関する仕事をメインに行なってきたものの、格闘ゲームの大会通訳や取材をさせていただいたことも何度かあり、興味を持っている分野であることは間違いない。さらに、ふなっしー好きが高じて全国各地のご当地キャラクターにも詳しくなっており、趣味としてイベントにも足を運んできた。好きな分野のコラボだけに、注目せずにはいられないというわけである。

 昨年、「ストV」が上手いということで高知県須崎市のしんじょう君が一躍有名になったが、今回のようなご当地キャラクター限定のトーナメントは初めてだ。癒しの象徴ともいえる可愛らしいご当地キャラクターたちが一体どんな熱い戦いを見せてくれるのか、ご当地キャラ界隈とeスポーツ界隈の両方から注目が集まった。

視聴URL

第1回放送 (ベスト4進出まで) Intel Presents. SFV LOCAL CHARACTER GP JAPAN 2020
https://www.twitch.tv/videos/724972718

ご当地キャラ界と格闘ゲーム界の豪華な融合

 まず、今大会「Intel Presents. SFV LOCAL CHARACTER GP JAPAN 2020」に出場するご当地キャラクターはたかたのゆめちゃん(岩手県)、大崎一番太郎(東京都)、こにゅうどうくん(三重県)、イヌナキン(大阪府)、アックマ(北海道)、みくちゃん(奈良県)、カパル(埼玉県)、ふなっしー(千葉県)、きくちくん(熊本県)、しんじょう君(高知県)の10体。ご当地キャラクター界で抜群の人気を誇るふなっしーの姿もあり、豪華な顔ぶれだ。試合は3ラウンド制で、先に2本取ったほうの勝ちとなる。この日はベスト4に進出するご当地キャラクターが確定。後日行なわれる決勝戦で優勝すると、日本を代表するプロ格闘ゲーマーであるウメハラ選手とエキシビションマッチを戦うことができる。

今大会のトーナメント表、左端のたかたのゆめちゃんと右端のしんじょう君はシード
(上段)実況のアール氏、(下段左)ゲストのガチくん選手、(下段右)同じくゲストの倉持由香さん

 豪華なのはそれだけではない。今大会では、さまざまなeスポーツ大会の実況者として有名なアール氏が実況を担当。さらに世界大会「カプコンカップ2018」優勝者のガチくん選手と、グラビアアイドルでアメリカの格闘ゲーム大会「EVO」にも参加経験のある倉持由香さんもゲストとして出演。しかも今大会は、「ストV」のゲームメーカーであるカプコンの公認大会とのこと。ご当地キャラ界、格闘ゲーム界の両方から華やかなメンツが揃ったのも納得である。

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1戦目:こにゅうどうくん(豪鬼)vs大崎一番太郎(ギル)

 1戦目に出場したこにゅうどうくんは、三重県四日市市の公式キャラクター。伸びる舌を触ると願いごとが叶うと言われている。今年1月、しんじょう君と対戦して負けたのをきっかけに体力づくりを始め、ネカリから豪鬼にキャラクターを変更。また、デバイスもアーケードコントローラー(以下、アケコン)からゲームパッド(以下、パッド)に変わっていた。ご当地キャラクターでは珍しい、5本指を持つタイプならではである。

 対する大崎一番太郎は、東京都品川区にある大崎駅西口商店会のマスコットキャラクター。いっちゃんの愛称で知られる。この日は代理で大崎ニセ番太郎が出場するとのことで、Vtuberのニセ番太郎が一番太郎に化けた姿で登場。ただし声はいつものニッちゃんであった。特筆すべきはプロゲーマーのネモ選手がコーチについたこと。特訓の様子も事前に公開されており、その成果に期待がかかる。

しんじょう君へのリベンジに燃えるこにゅうどうくんと、ネモ選手の手前負けられない大崎ニセ番太郎

 満を持して始まった試合は、初っぱなから大崎ニセ番太郎のギルが猛攻撃を開始。あっという間にスタンまで持ち込んでK.O.を決め込むという予想外の展開に。相手の攻撃を受け止めるブロッキングを駆使したり、ジャンプした相手を迎撃する対空も完璧だ。ガチくん選手に「CPT(カプコンプロツアー)にいてもおかしくない」と言わしめるほどの実力を見せた大崎ニセ番太郎が2-0の圧勝。こにゅうどうくんは1本も取ることができぬまま残念ながら敗退となったわけだが、こにゅうどうくんの豪鬼も決して悪くはなかった。ただただ、相手が悪かっただけである。

2戦目:イヌナキン(ベガ)vsアックマ(ラシード)

 次の試合に出場したイヌナキンは、大阪府泉佐野市の公式キャラクター。試合直前のインタビューでも「犬鳴山で毎日修行している」と言っていたとおり、ムキムキ体型で力持ちという特徴がある。イヌナキンの「ストV」の実力は未知数だが、玄人好みの「アケコン膝置き」スタイルで勝負に挑む。

 対戦相手となるアックマ様は、宇宙生まれ北海道在住のキャラクター。ふなっしー率いるご当地キャラバンド「CHARAMEL」のギタリストでもある。非常に人気の高いキャラクターで、コメント欄にはアックマ様のファンである「手下」の皆さんが双子の妹コアックマちゃんのスタンプで応援する様子も見られた。

分身の術によって生まれたゆるナキンに見守られるイヌナキンと、ラシード使いのガチくん選手に見守られるアックマ

 試合では、相当練習してきたと見られるアックマ様のラシードに対し、イヌナキンのベガはさらにその上をゆくハイレベルな動きを見せる。コンボを次々に決めたかと思えば、相手の背後にワープして強力な膝蹴りを繰り出すヘルズワープまでキレイに炸裂。終始強さを見せつけたイヌナキンが2-0でストレート勝ちを決めた。大阪のベガ使いということで、ガチくん選手に「どぐら選手に教えてもらったのでは?」と言われるほど。アックマ様に対しては、「ラシードを教えに北海道へ行く」と宣言するほどその素質を買っていた。

3戦目:みくちゃん(さくら)vsカパル(バーディー)

 続いて、奈良県大和高田市の公式キャラクターみくちゃんが登場。大和高田市が育んできた「神の手」でいっぱい練習してきたとのこと。ちなみに手の形は親指と、一体化した4本指のいわゆるミトン型である。さらにこの日はなんと市長の堀内大造氏が応援にかけつけるなど、自治体の本気を見せつけてきた。

 対するカパルは、埼玉県志木市文化スポーツ振興公社の公式キャラクター。誕生後、10年間の放置を経て三次元化されたカッパである。先のアックマ同様、ご当地キャラバンド「CHARAMEL」のメンバーとしてベースを担当。2018年ゆるキャラグランプリ優勝とあってファンが多く、通称「カパラー」の皆さんからの絶大な支持を誇る。

市長の寵愛を受けるみくちゃんと、可愛さでは敵わないと開き直りオタクの意地を見せるカパル

 ここへきて、ようやく我々が予想していたような一般的な試合が展開された。お互いにゆっくりと体力ゲージを削り合う、拮抗した勝負である。さくらを使用して頑張って技を出すみくちゃんの可愛さに、倉持さんもガチくん選手もメロメロだ。しかし、カパルの使用するバーディーは、ハンギングチェーンによる遠距離打撃投げを何度も決めてくる。みくちゃんも1戦目で一矢報いたものの、最終的に力技で押し切ったカパルの勝利となった。

4戦目:ふなっしー(ザンギエフ)vsきくちくん(エド)

 4戦目は千葉県船橋市の非公認キャラクター、梨の妖精・ふなっしーの登場だ。ふなっしーファンの総称「梨友」の間ではふなっしーがゲーマーであることは有名で、「フォートナイト」の上級プレーヤーとして知られている。放送では「ひとつのゲームを2,000時間プレイした」と話していた。手の形が丸いため、パッドを背中からインストールして挑む。

 対戦相手のきくちくんは熊本県菊池市の非公認キャラクター。菊池の良いところ9つで構成されたわがままパーフェクトボディの持ち主だ。「一族」と呼ばれるファンの皆さんの応援も熱い。破天荒キャラだが、ふなっしーに「口は悪いがホントは良い奴」と暴露されてしまうシーンも。「ストV」では、アケコンを足の部分から入れるインストール型。

板橋ザンギエフ選手にあやかって「船橋ザンギエフ」の異名を獲得したふなっしーと、なぜか「よしだくん」になってしまったきくちくん

 船橋出身の倉持さんの応援のもと、ザンギエフで奮闘するふなっしー。きくちくんは、やり込んだと見られるエドでさまざまな技を駆使している。一方のふなっしーはスクリューパイルドライバーなどの大技頼みといった戦い方だ。しかし1本取られたタイミングでガチくん選手から受けた「味変」のアドバイスを聞き入れる柔軟性を発揮。戦法を変えたのが功を奏し、今大会初となるフルセットフルラウンドの接戦を制したのはふなっしーとなった。

1戦目の勝者・大崎一番太郎(ギル)vsシード・たかたのゆめちゃん(ポイズン)

「かわいさでゆうしょう」を宣言するたかたのゆめちゃんと、微動だにしない大崎ニセ番太郎

 ここからはシード選手の登場である。1体目は、岩手県陸前高田市のゆめ大使・たかたのゆめちゃん。東日本大震災をきっかけに誕生したキャラクターだ。とにかく可愛い外見が特徴で、キャラクター広域連携協議会「ゆる党」のメンバーでもある。しんじょう君によると「実はめっちゃゲームが強い」とのこと。ポイズンのコスプレで気合は十分。

 対戦相手は1戦目の勝者・大崎ニセ番太郎。コメント欄が荒れていることで、過去に負ったトラウマを思い出し心が傷ついた大崎ニセ番太郎だったが、炎の弾パイロキネシスと氷の弾クリオキネシスを交互に当てつづけるなど攻撃の手は緩めない。世論がゆめちゃんを応援するなか、完全なるヒールを演じ切った大崎ニセ番太郎がストレートで圧勝した。

4戦目の勝者・ふなっしー(ザンギエフ)vsシード・しんじょう君(リュウ)

しんじょう君のセコンド守時さんとふなっしーのセコンドあいちぃさんもキャラに負けず劣らずの人気者

 2体目のシード選手は、高知県須崎市の公式キャラクターでカワウソのしんじょう君。冒頭でも触れたとおり、「ストV」ガチ勢として知られている。毎年開催されている「ご当地キャラまつりin須崎」で培った顔の広さによって今回のメンツが実現したと見られ、今大会最大の注目キャラでもある。鍋焼きラーメンの帽子は脱ぎ、赤いハチマキのリュウのコスプレ姿で試合に臨む。

 対戦相手となったのは、ご当地キャラクター界では大先輩に当たるふなっしー。とはいえ、勝負事に忖度などはナンセンス。しんじょう君は本気のプレイでパーフェクトK.O.を叩き出し、最後はリュウの必殺技・真空波動拳で完全に勝負を決めきってしまう。エンタメを知らないしんじょう君のストレート勝ちとなった。「相手の意表を突くしかないので(スクリュー連発の)ゲリラゴリラ作戦でいく」と話していたふなっしーだったが、残念ながらそれを披露することなく敗退した。

お喋りキャラ乱入による即興エキシビションマッチ

 予定されていた試合はすべて終わったものの、突然きくちくんが乱入してきてガチくん選手を相手に勝負を挑んできた。突然の挑戦状に受けて立ったのは、ガチくん選手こと「つねひろくん」。ほどほどに手を抜きつつ、ギリギリでしっかり勝利に持って行くところは、さすがプロといったところ。最後はなぜか「たなかくん」にされてしまったきくちくんも、その強さに納得していたようである。

 さらにしんじょう君に負けて不完全燃焼のふなっしーも、倉持さんとの船橋対決を希望。倉持さんこと「尻の妖精もっちー」は、夫でプロ格闘ゲーマーのふ~ど選手をセコンドに置く万全の体制で勝負に挑む。先ほどの試合では見せることのできなかった「ゲリラゴリラ豪雨」も披露したふなっしーだったが、あと一歩及ばず。倉持さん夫妻のレインボー・ミカに梨狩りされてしまった。しかし、フルセットフルラウンドの大接戦は、大会初日を締めくくるにふさわしい盛り上がりを見せた。

 さて、第2回の放送は9月26日(土)18時より開催予定。ベスト4から決勝戦までの模様と、優勝者とウメハラ選手によるエキシビションマッチが予定されている。今回ベスト4に勝ち上がったのは大崎ニセ番太郎(ギル)、イヌナキン(ベガ)、カパル(バーディー)、しんじょう君(リュウ)となった。4体のご当地キャラクターたちに与えられた練習期間は1カ月。ここからどれだけ実力を上げてくるのかに注目だ。

ウメハラ選手に挑むのは誰なのか!